新・私の教材試論(148) #ストロー氷 #Wコップの実験 #新教材開発の道

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「逆さ氷柱(つらら)」!!

 思わずそう呼んだ。
 スキー場などでよくみる氷柱(つらら)は軒先に上から下にぶら下がっていた。アタリマエ!!
 ところがこれはちがっていた。
 逆さまだった。下から上にのびているのである。この世にも不思議なものをはじめて見たのは2018年1月末だった。

●2018.01.31 「逆さ氷柱(つらら)」をはじめてみる!!

▼この「逆さ氷柱(つらら)」を、後に「中谷宇吉郎 雪の科学館」顧問の神田健三先生に「ストロー氷」と呼ぶと教えてもらった。
 「ストロー氷」に出会ったのはこの冬にもういちどあった。

●またしても「ストロー氷」を見た\(^O^)/ (2018/02/12)


▼残念ながら、それっきりだった。
 それから毎年、「Wコップの実験」装置を設置してまちうけるのだが、「ストロー氷」を見ることがなかった。
 「Wコップの実験」装置とは意図も簡単な装置だった。
 ガラスコップに水をはり、そこに水を入れた紙コップを入れる。
 その装置を夜間屋外に放置する。ただそれだけである!!
 
 「ストロー氷」以外にもいろいろ「ふしぎ!?」なものが観察できる。
 氷の「ふしぎ!?」がいろいろ観察できる。

 すぐれた実験教材の可能性を秘めている!!
 

▼初雪が降った。
 またまたこの季節がやってきた。そろそろ「Wコップの実験」装置を設置したいと思う。
 今年はぜひぜひ 全国に「Wコップの実験」を呼びかけたい!!
 そして、

 「ストロー氷」を私も見たよ!! の報告が聞きたい。

 ネットの時代、こんなあらたな教材開発の道があってもいいのかも!?
 
(つづく)  
 

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新・私の教材試論(147) #頭骨標本 #ミンクの頭骨 #教材論 #3Hの法則

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するどい犬歯、前方の獲物をねらう目のつきかたなど、まちがいなく肉食動物であること教えてくれていた!!

 ミンクの頭骨標本である。
 自作の頭骨標本である。私のとっておきの「お宝」教材である!!


▼私は私の教材論・授業論(2021年版)のなかでもポンコツの繰り言のように繰返し次のように語っていた。

 すぐれた教材の原則(7)
   ホンモノを教室に持ち込もう。ホンモノがもつ力は大きい。
   図や、スライド、ビデオ等ではおぎなうことのできない迫力がある。

 その具体例のひとつめに「頭骨標本」をあげていた。
 次のように

 (1) 頭骨    ブタ、ウシ、イノシシ、ネコ、キツネ、ミンク、イヌ、タヌキ、ウサギ、 シカ、サル 等など。    インパクトのある教材であることは間違いない。
 

▼また、「頭骨」コレクションについても次のように「記録」していた。

●「頭骨」コレクションの思い出-1

●「頭骨」コレクションの思い出-2

●「頭骨」コレクションの思い出-3


▼やっぱり理科は、具体的な「ホンモノ」で決まりだ!!
 あらためて「3Hの法則」だ!!

●「3Hの法則」
・「ホット」(話題性)のH
・「本質的」のH
・「ホンモノ」のH

 いかにネットの時代になろうとも、これは理科教材「不易」の鉄則デアル!!

(つづく)

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新・私の教材試論(145) #側根 #維管束 #教材論 #3Hの法則

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▼ダイコンのおいしい季節である。
「ダイコン」って「大根」なんだ!!
 畑から引っこ抜いてきたばかりのダイコンをしげしげとながめながら
「根っこはどこ!?」
「主根は!?」「側根は!?」

 思い出してきた。
 「側根ばっかり病」を発症したのは今年の夏のことだった!!

▼「側根ばっかり病」発症のすべてを「記録」していた。


●ニンジン・ゴボウの側根は!? #主根側根 #双子葉類 #維管束 #道管 #ニンジンの根 #ゴボウの根

●ニンジンの「側根」を見た!! #ニンジンの根 #主根側根 #維管束 #道管

●ダイコン・ゴボウの「側根」を見た!! #ダイコンの根 #ゴボウの根 #維管束 #道管

●ニンジン・ダイコンの根・茎・葉は!? #双子葉類 #維管束 #道管 #水栽培

●たかがダイコンされどダイコン!! #ダイコンの側根 #維管束 #道管 #子葉

●ニンジン・ゴボウの「側根」は何列に!? #側根 #双子葉類 #維管束

●サツマイモの「側根」は何列に!?そして「芽」とは…? #サツマイモ #側根 #サツマイモの芽 #維管束

▼そもそも「側根ばっかり病」のはじまりはここにあった。

●「いろいろな生物とその共通点」を学ぶ(6) #ひげ根 #主根側根 #葉脈 #スバヤ型 #ジックリ型 #単子葉類 #双子葉類

 「草引きの科学を楽しみもう!!
 と提唱したつもりでいた。そしたらFBで質問を受けた。
 「双子葉類の側根は列になっていますか?」
 にわかには ?(゜_。)?(。_゜)?

 そこに眼がいっていなかった。見てはいたけれど
 維管束が整列しているということは、側根は列をなしているのだ!!
 「側根ばっかり病」が教えてくれた!!
 もっとも本質的なことを

 維管束は根茎葉を貫く植物のライフラインだ!!

▼やっぱり実物(ホンモノ)に触れながら学ぶことは面白い。
 そこで、もうひとつのすぐれた教材の法則、「3Hの法則」だ。 

●「3Hの法則」
・「ホット」(話題性)のH
・「本質的」のH
・「ホンモノ」のH

 さあ、今すぐ台所に行ってたしかめてみよう!!

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新・私の教材試論(144) #煮干しの解剖 #教材論 #3K1Aの法則

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▼ラボ(「物置」と言う方がいいのかも)のかたづけをしていたら、A4用紙に、煮干しの各部位をボンドで貼り付けたものが出てきた。
 そうだ!!
 ひとりで「煮干しの解剖」実験を楽しんだときのものだ。
 あまりに楽しく面白かったので、「記念」に残しておいたのだ。

▼これも4月に 私の教材論・授業論(2021年版)を更新して以降のことになる。
 実際の授業でやってみたいと思いながらも実現しなかった。
 そこで「ひとり授業」に挑戦したのだった。その「記録」を今一度読みなおしてみた。


●煮干しの解剖!!(1) #煮干し #いりこ #カタクチイワシ #煮干しの解剖教室

●煮干しの解剖!!(2) #片口 #ひれ #うろこ #煮干しの解剖教室

●煮干しの解剖!!(3) #脳 #目 #耳石 #さいは #えら #心臓 #煮干しの解剖教室

●煮干しの解剖!!(4) #心臓 #胴体 #消化管 #肝臓 #煮干しの解剖教室

●煮干しの解剖!!(5) #卵巣 #精巣 #背骨 #せきずい #血管 #筋肉 #煮干しの解剖教室


◆【お薦め本】『煮干しの解剖教室』(小林眞理子著 仮説社)


▼読み返すうちに確信が持てた!!

 これぞ「3K1Aの法則」の典型デアル!!

●「3K1Aの法則」
・「感動」のK
・「簡単」のK
・「きれい」のK
・「安全」のA  

 「煮干しの解剖」はすべてを満足していた!!

▼今度は一度、子どもたちと一緒の「授業」に挑戦してみたいと思いはじめた。
 「失敗」もまた愉しかも!?

(つづく)


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新・私の教材試論(143) #授業論 #教材論 #3K1Aの法則 #3Hの法則

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▼「カラスのいけぐり」というコトバがある。
 カラスは、栗を保存食として土に埋める。しかし、それをどこに埋めたか忘れてしまいそのままになってしまったもののことである。
 これが「カラスのいけぐり」だと教えられ、食べたようなうっすらした記憶があるが、それも大昔のことで定かでなかった。

 あの「賢い」カラスたちが、それを忘れるようなことはあるのだろうか!!
 ことの真偽は少し置いといて
 \(・_\)ソノハナシハ (/_・)/コッチニオイトイテ

▼元々記憶力がすぐれている方ではなかったが、最近特に物忘れがはげしくなってきた。
 「カラスのいけぐり」ならぬ「ポンコツのいけぐり」が!?
 間歇的に蘇る記憶なかで、そんなことを思ったりするのだった。

 新・私の教材試論もずいぶん長く続けていた。
 今年の4月に「いけぐり」したページがあった。


◆ 私の教材論・授業論(2021年版)


▼ずいぶん昔に書いたもので、自分の実践にひきつけて考えるためにいくつかのリンクをしていた。
 それらが、「リンク切れ」になっているものを可能な限り修復してリメークしただけである。
 「2021年版」としたのは、今もほとんど考えは変わっていないことを意味していた。

 進歩のない同じ繰り言を!?
 と嘆きながらも、これは面白いと「自画自讃」してしまうから困ったものだ。
 特に次の2つは、大の「お気に入り」だ。

●「3K1Aの法則」

●「3Hの法則」


▼年末の断捨離をすすめながら、しばし、<2021年版>の更新を考えてみたい。
 断捨離を逆行されることのない程度に。

 ひよっとしたら、自分でも完全に忘れていた「ポンコツのいけぐり」を発見できるかも知れない!!

(つづく)

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新・私の教材試論(142) #金属 #アルミインゴット #教材入手

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▼長さ33.0㎝ 幅2.7~3.7㎝ 高さ3.0㎝ 重さ798g
アルミニウムインゴット !!

 それは教材「金属」BOXの底に入っていた。
 ほとんどの教材は、現場に置いてきたが、こればかりは手放すことができずにまだ手元に置いていた。
 いつどのようにして手に入れたのか今となってはわからなかった。
 長く「愛用」していたことだけは確かだ!!

▼悟空の如意棒のごとく便利だった!!
 いろんな授業の場面で使えた。

・世界の三大物質
・周期表
・【授業】金属の三つの特徴
・「はじめに原子ありき」
・「電流回路」 
・「密度」
等々あらゆる場面で登場した。

 家庭にあってもまだ使っていた!!
・「ごみ分別」を科学する!!(3)

▼執拗にこだわり保存していたのには、ひとつの“こんたん”があったからだ。
 「私の教材論・授業論(2021年版)」の3、4には私の古い古い提案をこりずにあげていた。

3 すぐれた教材の入手・開発
4 これからの教材研究・授業研究

である。4にはつづいてこんな提案もあげていた。

(1) 教材研究のネットワーク化を図り、新たな教材の発掘を                       
(2) 教材のデータベース化を図り、教材の共有財産化を

 これは【理科の部屋】たちあげ時の提案でもあった。もうそれから30年近くたった(28年か!?)!!
 ネットワーク環境も大きく変わった。
 実現可能な範囲も大きくひろがったのかも知れない。逆に克服すべき課題も多くなったのかも知れない。
 はたして今なお有効か!?
 今のネット環境をうまく活用すれば、あらたな可能性も!?
 私にはわからない。

▼私のひとつの“こんたん”とは、このアルミインゴットを「共同入手」することだ。
 それも単なる「共同入手」だけでなく、「オマケ」つきだ!!

・「アルミ工場見学」オフ実施!!
・「アルミインゴット」実践報告会という名のオフ!!
・フリーに「おすそ分け」できる環境の構築!!
等々だ。

 “こんたん”が単なるポンコツの夢物語に終わるか、それとも!!

 情報は発信するところに集まる!!
 情報は交叉するところに生まれる!!

 情報=教材!!

(つづく)

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新・私の教材試論(141) #紅餅 #紅花染 #常民の科学

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▼「ものづくり」BOXからはみ出した諸々のモノを未整理のまま積んでいた。
 そんななかに最上河北町で手に入れた「紅餅」、京都の田中直染料店で手に入れた「紅花」等があった。
 「紅餅」の方には、「紅花染」の説明書、「炭酸カリウム」まで一緒に入っていた。
 はやくやってみなければと思いつつ、まだそのまま置いていた。
 説明書を読んでみて、あらためて驚くのだった!!

 最初は濃度のちがう「炭酸カリウム溶液」を作り、そこに「紅餅」を入れる。それを繰り返し「紅染め液」をつくる。
 そして、そこへ「クエン酸溶液」を加え…!!
 
 なんとそれは中和滴定そのものでは!!

▼これは、「あれもこれも病」の方に属するのだろう。
 「私の教材論・授業論(2021年版)」に一見、教材論とは関係のないようなことを書き込んでいた。
 次のように
 
2 すぐれた教材の可能性~常民の科学を授業に~
  すぐれた教材が、生産的生活のなかにある 。
  『常民の科学』を授業に…。
  常民の衣食住の生活のなかに、自然とのつき合い方を学ばせること。           

 「常民の科学」!?

▼「常民の科学」は私の勝手な造語デアル!!
 この造語を使い始めたころに書いた思い入ればかりが先行する文章があった。

●『常民の科学』を授業に!! ~「もうひとつの科学史」を授業に~ 

 ここでも「紅花染」の「中和滴定」反応に感動したことを書いていた。
 
 ここにまちがいなく、学ぶに値する「科学」がアル!!

▼こう書いてから33年も経ってしまった!!
 いよいよ「店じまい」が近づいている。
 「常民の科学」を授業に!!はどこまで具現化できたのだろう?

 これからでも可能なことはなんだろう?

 そう言えば、藍染めの「すくも」も使わぬままほこりをかぶって今なお置いていた。

(つづく)

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新・私の教材試論(140) #ばっかり病 #あれもこれも病 #教材論

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▼私には昔から相反するふたつの持病があった!!
「ばっかり病」と「あれもこれも病」である。

「ばっかり病」を発症すると、他のものがよく見えなくなってしまう。
視界に入るモノはすべてそれに関連づけて見えてくる。
関連づけできないものは、無意識(意図的かも)のうちに視野からはずす。
やっかいなのは、自分が今、「ばっかり病」を発症していることになかなか気づかないことだ。
真逆なのが
「あれもこれも病」だ。
「あれも面白そう」「これも楽しそう」と次々と興味の対象がかわっていく病だ。

▼私が今までに体験してきた「ばっかり病」のひとつに「教材ばっかり病」があった。
 理科の教師にとって「教材」は決定的に重要な意味をもつ。
 それは理科が具体的モノを扱う教科であるからだ。
 だから、それにこだわり手前味噌の「教材論」を繰り返し語ってきた。

 今どき変なはなしだが、私はどうもパワーポイントというものが苦手だった。
 そこで、とった私の手段はいつでも参照できるWebページをつくることだった。

▼ずいぶん前置きの長い話になってしまった。
 20年近く前につくった「教材論・授業論」のページもいたるところでリンクぎれが生じていた。
 そこで、「教材ばっかり病」よろしく、修復できるところは可能な限りやってみた。
 40年近く前から繰り返してきた繰言の羅列!!

◆私の教材論・授業論(2021年版)

▼私の「教材ばっかり病」は、まだ発症したままのようだ。(^^ゞポリポリ
 なんで、今さらこんなページを更新したかというと、今 はやりのオンライン会議ででも語る機会があれば参照するためだ。
 それよりなにより自分で「教材ばっかり病」という持病を楽しむためなのかも知れない。

(つづく)
  

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新・私の教材試論(139) #200℃の水蒸気 #過熱水蒸気 #三態変化 #古川千代男

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▼それは「三態変化」BOXのなかに入っていた。

 グニャグニャに曲げられた銅管にゴム栓が!!
 それはまるで芸術作品のオブジェのようだった。

 制作者は私である。
 自慢気にいうことではないが、私は昔からとびっきり不器用であった。
 40年近く前に最初に製作したときは、「螺旋形」に銅管を巻くはずだった。
 長年使用しているあいだにここまでなってしまったのか!?
 これまた、私にはとっておきの「お宝教材」だった。

▼この「装置」の元々の発案・開発者も古川千代男先生だった。
 これは、すでに「日本理科教育史」をプロットする!!でふれているが、再び開発物語を時系列にならべてみる。

●1973年2月 「三態変化の範囲を広げよう」古川千代男(『理科教室』1973年2月号P56)

●1976年4月10日 『やさしくて本質的な理科実験2』(高橋金三郎・若生克雄共編 評論社)
11. 200℃もある水蒸気 (古川千代男 P48~) 

●1981年8月 「100℃以上の水蒸気」古川千代男 (『理科教室』1981年8月臨時増刊号『楽しくわかる実験・観察』P44)

●1989年5月 『物質の原子論―生徒と創造する科学の授業』 (プロジェクトサイエンスシリーズ)(古川千代男著 コロナ社 1989.5.10)
「4.6 200℃の水蒸気」(p75)

 『物質の原子論―生徒と創造する科学の授業』には開発物語の詳細が語られていた。
 「銅管」を手に入れるまでのたいへん興味深いことが語られている。あまりに興味深いので再び引用させてもらう。

 ちょうどその頃、船具屋さんの家庭の生徒がいたので、船舶用のエンジンの銅パイプを探して欲しいと頼んでみた。家の近所の船舶エンジン修理工場にあるとのことでさっそくたずねてみた。新品は高いが中古ならやすくしてくれるというので、2mほどわけてもらった。  生徒たちの家業を知っておくのも大切なことだと思う。それぞれの専門で使っている器具や道具など大変便利なものが多い。配線に使う圧着端子など早い時期に教えてもらったのも、熱に強い磁器のソケットを手に入れたのも、生徒の家庭からだった。教科書に載っているような古いものではなく、最新鋭のものがある。商売なのだから当たり前なのだろうが、家庭との連携というのは生活指導だけのことではない。(同書p78より)

「それぞれの専門で使っている器具や道具など大変便利なものが多い。」
「最新鋭のものがある。商売なのだから当たり前なのだろうが」

 教材開発の道筋にヒントを与えてくれる示唆的なコトバだ。

▼さて、私はこのオブジェのような「装置」を使ってどんな授業をしたのだろう。
 少しだけ「記録」を残していた。

◆【授業】水蒸気でマッチに火をつける!!(6 低温の世界・高温の世界)

 私のもっとも「お気に入り」実験のひとつだ!!

▼これもまた、いつか
 「製作のための会」を催して、一生モノ「教材」を手に入れて欲しい!!
 超不器用な私でもなんとか使いモノができた。きっと誰もが…
 その当時
 ・銅管に砂を入れておくと
 ・牛乳瓶に巻くとうまくいく
 等の「秘伝」を教える声もあったような。まあ、試行錯誤自分でいろいろやってみるのがいちばんかも!!

(つづく)

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新・私の教材試論(138) #水の成分 #水素 #古川千代男

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▼その実験装置は、「化学変化」BOXのなかにあった。
 ナイロン袋に入れられ大事そうにしまわれていた。
 この実験装置の開発者は古川千代男先生である。当時古川先生と交流のあったご縁で、この装置そのものを先生から直接譲り受けたのでした。
 アリガタイ!!
 これは私の生涯の「お宝」教材となった!!

▼古川先生のこの装置開発の経緯は

●1985年4月10日 『やさしくて本質的な理科実験3』(高橋金三郎・鈴木清龍・若生克雄共編 評論社)
37. 「水の成分」をマグネシウムで調べる(古川千代男 同書P144)

に詳しく語られていた。

 電気とか、NaOHとか余分な条件がなく、しかも、それまでに学んできた知識をもとにして、「水」に取り組めないものでしょうか。そんな事を考えていた時に目にとまったのが、ヴェルホフスキーの「化学実験教授法」(明治図書刊)でした。
 これによると、「水の成分」という項で、まずH2にとりくむようで、Ca、Na、Kなどの金属と水の反応をやっています。その中で、Mgとの反応が、水の分解として使えそうなことに気づいて工夫したものがこれなんです。(同書P144より)

 こうして、ヴェルホフスキーはフラスコなかで水を沸騰させ、その水蒸気と点火したMgを反応させる方法を考え出します。
 面白い!!しかし過激なリスクの高い実験です。
 そこで古川先生は「Mgへの点火法」を工夫します。そして、到達したのがこの「実験装置」だったのです。

▼この「実験装置」を使えば、安全にゆっくりこの実験を楽しめます。
 この装置を譲り受けて以降、何度も何度もこれを使わせてもらってきた。
 この実験は、最高にお気に入りの「お薦め実験」となった。

◆水から水素を取り出す~ 水蒸気中でMgを燃焼させる~ 

▼この実験装置を後生大事に保存してきているのにはわけがあった。
 いつか
 この実験装置を製作する会を催して、多くの方にこの「装置」を、この「実験」をツナイデいきたいと願っていたからである。
 ここに「記録」しておけば、「いつか」ははやい機会におとずれるかも知れない。
 
 材料の入手も考えはじめておこう。

(つづく)

 
 

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