本日(2026/07/15)、第447回オンライン「寅の日」!! #夕凪と夕風 #traday #寺田寅彦

▼フレーム付き「雲見」!?
変なことに嵌まろうとしている。
「雲見」の定点観測である。
同じ定点観測でも、フレーム(枠)になる景を決めておいて写真を撮るのである。
これを続ければ、雲の変化がよりわかって来るかも知れない。
いろいろ試しながら「雲見」を楽しんでいる。
▼本日(2026/07/15)は、第447回オンライン「寅の日」である。
7月のテーマは、「気象」に関連してである。
【7月テーマ】「寅彦と気象」
その二回目の本日は、地域を吹く「風」についてである。「夕凪と夕風」を読む。
◆本日(2026/07/15)、第447回オンライン「寅の日」!!
▼最初に白状しておかなければならない。
さんざん「海陸風」のこと話ししながら、自分が住んでいるところにこの「風」が吹いていることを意識しはじめたのは最近のことである。
アメダスの「記録」にも顕著に残っていた!!
寅彦もきっちりこのことにふれていた。
特に瀬戸内海沿岸にこれが著しいようである。
寅日子先生が表現するとこうなる。流石デアル!!
夕凪は夏の日の正常な天気のときにのみ典型的に現われる。午後の海軟風(かいなんぷう)(土佐ではマゼという)が衰えてやがて無風状態になると、気温は実際下がり始めていても人の感じる暑さは次第に増して来る。空気がゼラチンか何かのように凝固したという気がする。その凝固した空気の中から絞り出されるように油蝉の声が降りそそぐ。そのくせ世間が一体に妙にしんとして静かに眠っているようにも思われる。じっとしていると気がちがいそうな鬱陶(うっとう)しさである。
さらにはこう言っていた。
夜の十二時にもならなければなかなか陸風がそよぎはじめない。
これは、その地域がどれほど内陸部にあるかによってずいぶんちがうようである。
自分が暮らす地域のアメダスの「記録」で確認してみるのも面白い!!
▼さらに一般論への展開が、実にみごとである。
どうして高知や瀬戸内海地方で夏の夕凪が著しく、東京で夏の夕風が発達しているか、その理由を明らかにしたいと思って十余年前にK君と共同で研究してみたことがあった。
それには日本の沿岸の数箇所の測候所における毎日毎時の風の観測の結果を統計的に調べて、各地における風の日変化の特徴を検査してみたのである。
その結果を綜合してみると、それらの各地の風は大体二つの因子の組合せによって成り立っていると見ることが出来る。その一つの因子というのは、季節季節でその地方一帯を支配している地方的季節風と名づくべきもので、これは一日中恒同なものと考える。第二の因子というのは海陸の対立によって規定され、従って一日二十四時間を週期として規則正しく週期的に変化する風でいわゆる海陸軟風に相当するものである。そこで、実際の風はこの二つの因子を代表する二つのヴェクトルの矢の合成によって得られる一本の矢に相当する。
これを見習って、アメダスのデータを用いて、自分の住むところにどんな風が吹いているかを調べてみるのも面白いかも知れない。
最後の寅彦独特のアイロニーたっぷりな文章も興味深い。
「浮世の風」となるとこんな二つや三つくらいの因子でなくてもっと数え切れないほど沢山な因子が寄り集まって、そうしてそれらの各因子の結果の合成によって凪になったり風になったりするものらしい。
このごろはしばらく「世界の夕凪」である。いまにどんな風が吹き出すか、神様以外には誰にも分りそうもない。
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