本日(2026/02/09)、第434回オンライン「寅の日」!! #柿の種 #traday #寺田寅彦

▼今年の節分(2026/02/03)に立てた「立春の卵」。
5日目の昨日もアタリマエに5個とも立ち続けていた!!
ダカラ「科学」なんだ!!
中谷宇吉郎先生が「立春の卵」を書いたのは、昭和22年(1947)である。
師である寺田寅彦先生が亡くなられたのは昭和10年(1935)である。
だから、アタリマエに「卵が立つ・立ち続ける」景を見ることはなかっただろう。
もし寅日子先生が、この景を見るようなことがあれば、「柿の種」にはどのように記しただろう。
▼本日(2026/02/09)は、第434回オンライン「寅の日」である。
2月のテーマは「寅彦の「柿の種」」である。
【2月テーマ】「寅彦の「柿の種」」
「柿の種」は、大正~昭和の長期にわたる「即興的漫筆」(寅彦のコトバ)、日記風覚え書きである。
ともかく長い!!
そこで、二回に分けて読むことにした。
大まかな目安としては「大正」「昭和」と分けてみる。
初回の本日は「大正」期を中心に読んでみる。
◆本日(2026/02/09)、第434回オンライン「寅の日」!!
▼「柿の種」とは!?
もう少し寅彦自身のコトバを借りよう。
従って、身辺の些事(さじ)に関するたわいもないフィロソフィーレンや、われながら幼稚な、あるいはいやみな感傷などが主なる基調をなしている。言わば書信集か、あるいは日記の断片のようなものに過ぎないのである。しかし、これだけ集めてみて、そうしてそれを、そういう一つの全体として客観して見ると、その間に一人の人間を通して見た現代世相の推移の反映のようなものも見られるようである。そういう意味で読んでもらえるものならば、これを上梓するのも全く無用ではあるまいと思った次第である。
さらには、こうまで言ってくれていた。
この書の読者への著者の願いは、なるべく心の忙(せわ)しくない、ゆっくりした余裕のある時に、一節ずつ間をおいて読んでもらいたいという事である。
ナラバ気儘に気楽に、こちらのペースで読んでみることにしよう。
読むひとの「文脈」で読んでみよう。
日常生活の世界と詩歌の世界の境界は、ただ一枚のガラス板で仕切られている。
このガラスは、初めから曇っていることもある。
生活の世界のちりによごれて曇っていることもある。
二つの世界の間の通路としては、通例、ただ小さな狭い穴が一つ明いているだけである。
しかし、始終ふたつの世界に出入していると、この穴はだんだん大きくなる。
しかしまた、この穴は、しばらく出入しないでいると、自然にだんだん狭くなって来る。
ある人は、初めからこの穴の存在を知らないか、また知っていても別にそれを捜そうともしない。
それは、ガラスが曇っていて、反対の側が見えないためか、あるいは……あまりに忙しいために。
ここで言う「詩歌の世界」は、「科学の世界」とも読めてくるのである。
なんともメルヘンな、でもやっぱり着地は「科学者」だった。
宇宙の秘密が知りたくなった、と思うと、いつのまにか自分の手は一塊の土くれをつかんでいた。そうして、ふたつの眼がじいっとそれを見つめていた。
すると、土くれの分子の中から星雲が生まれ、その中から星と太陽とが生まれ、アミーバと三葉虫(さんようちゅう)とアダムとイヴとが生まれ、それからこの自分が生まれて来るのをまざまざと見た。
……そうして自分は科学者になった。
気象学者が cirrus と名づける雲がある。
白い羽毛のようなのや、刷毛(はけ)で引いたようなのがある。
通例巻雲(けんうん)と訳されている。
私の子供はそんなことは無視してしまって、勝手にスウスウ雲と命名してしまった。
▼人によって、時空を超えて共振・共鳴がはじまる部分もちがうだろう。
それが面白いとも言える。私の場合は…をつづけよう。
眼は、いつでも思った時にすぐ閉じることができるようにできている。
しかし、耳のほうは、自分では自分を閉じることができないようにできている。
なぜだろう。
?(゚_。)?(。_゚)?
物事は約束から始まる。
俳句の約束を無視した短詩形はいくらでも可能である。
のみならず、それは立派な詩でもありうる。
しかし、それは、もう決して俳句ではない。
コスモスの高さは蟻の身長の数百倍である。
人間に対する数千尺に当たるわけである。
どうして蟻がこの高い高い茎の頂上につぼみのできたことをかぎつけるかが不思議である。
寅日子先生はいつも「ふしぎ!?」を追っていた。
さらに気儘に
夢の世界の可能性は、現実の世界の可能性の延長である。
どれほどに有りうべからざる事と思われるような夢中の事象でも、よくよく考えてみると、それはただ至極(しごく)平凡な可能性をほんの少しばかり変形しただけのものである。
それにしても、人間には、はたしてこれほどまでにひどくちがった環境に、それぞれ適応して生存を保ちうる能力があるかどうか疑わしい。
さあ、5個の「立春の卵」はいつまで立ち続けるだろう!?
今朝も見にいってみよう。
(つづく)
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