2024年11月(霜月)の俳句「歳時記」!! #俳句 #歳時記 #オンライン句会
▼寅日子先生は「科学と文学」(青空文庫より)のなかで次のように言っていた。
顕微鏡で花の構造を子細に点検すれば、花の美しさが消滅するという考えは途方もない偏見である。花の美しさはかえってそのために深められるばかりである。花の植物生理的機能を学んで後に始めて充分に咲く花の喜びと散る花の哀れを感ずることもできるであろう。
柿紅葉の<化学変化>を知れば、柿の葉はどう見えてくるだろう!?
▼さあ、今月も名句の鑑賞 より<俳句修業>をはじめよう!!
名句の参考にさせてもらうのは、いつものように
である。ここより巻頭の名句10句を引用させてもらう。
(1) 火を焚くや枯野の沖を誰か過ぐ 野村登四郎
(2) 木枯らしや野にも山にも心にも 瀬戸内寂聴
(3) 夜神楽の炎影に剣正しけり 渡辺和弘
(4) 筥狭子の中をいぶかる七五三 中原道夫
(5) かつてラララ科学の子たり青写真 小川軽舟
(6) 水べりの樹間あかるし三十三才 福谷俊子
(7) 一隅を一切とせり石蕗の花 和田悟朗
(8) 山茶花は白一色ぞ銀閣寺 小澤碧童
(9) 大綿やだんだんこはい子守唄 飯島晴子
(10) 人の世に花を絶やさず返り花 鷹羽狩行
▼次はシロウトの勝手な<選句>である!!
名句ばかりだから、<選句>の作業も迷うばかりだ。
しかし、これもけっこう楽しいもんだ。
【私の選んだ名句ベスト3】
(2) 木枯らしや野にも山にも心にも 瀬戸内寂聴
(7) 一隅を一切とせり石蕗の花 和田悟朗
(10) 人の世に花を絶やさず返り花 鷹羽狩行
【次点】
(5) かつてラララ科学の子たり青写真 小川軽舟
【選評】
・やっとやってきた「木枯らし」の季節。「心にも」が…
・石蕗の花の黄色が染みてくる。「一隅を一切」と生きたいものだ。
・「返り花」に自然のしたたかさ、しなやかさを見る!!
・「科学の子」「青写真」がなつかしい!!
▼<俳句修業>の究極は、やはり句を自分で詠んでみることだ。
自分で詠んだ句を、「句会」に投句してみることだ。
オンラインの「句会」は、このハードルをうんとさげてくれた。
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