【お薦め本】『新編 空を見る』(文 平沼洋司 写真 武田康男 ちくま文庫)
▼昔出会った本で、とても気に入った本があった。
本棚のいつでもとりだせるところにおいて置いて、「雲見」をしていて、気になることがあると、「たしかあそこに書いてあったはず」と思いだして繰り返し参考にさせてもらってきた。
そんな名著の新編が文庫版で出たという。
▼さっそく手に入れて読んでみた。
それが今回の【お薦め本】である。
◆【お薦め本】『新編 空を見る』(文 平沼洋司 写真 武田康男 ちくま文庫 2024.10.09)
読み始めてみて自分でも驚いてしまった。
面白い!!
あれっ!? こんなにも面白かったのか!!
ぜひとも【お薦め本】にあげたいと思った。
いつものようにお薦めポイント3つにしぼって先にあげておく。
(1)空の科学・文化・文芸・歴史が詰まった名エッセイ!!
(2)「空の探検家」の撮った最高の写真!!
(3)今、子どもたちに最もプレゼントしたい一冊!!
▼ではひとつずついこう。
(1)空の科学・文化・文芸・歴史が詰まった名エッセイ!!
ひとつの空の事象をとりあげ、それにまつわる科学・文化・文芸(文学)・歴史の話が興味深く語られていた。文学作品の一節がとりあげられたかと思うと、世の東西問わずの気象学の歴史が登場する。その守備範囲の広さには驚くばかりである。
だからその事象(景)は、いっそう印象深いものになるのだった。
まさに名エッセイ群だ!!
このエッセイ群を読めば、きっとあなたも空を眺めたくなるはずだ。
普段は気にしない空や雲。しかし、空を眺めることで心をなぐさめ、心身を豊かにしてくれる何かがあるように思う。そう、“人間にはパンだけでなく、心や魂にも栄養が必要なのだ”。そんな心の栄養である自然を眺めてみませんか。
(同書「はじめに」P9より)
(2)「空の探検家」の撮った最高の写真!!
この名エッセイを可視化し、補足しているのが「空の探検家」=武田康男さんの写真である。それは単なる補足だけでなく、エッセイの世界をより豊かに膨らませてくれていた。 今回はより意識して
エッセイ→写真→エッセイ→写真→
と何度も往復運動をしながら楽しませてもらった。
今回、文庫本化することでとても読みやすくなりこの楽しみが増えたような気がする。
▼そして、最後のお薦めポイントにいこう。
(3)今、子どもたちに最もプレゼントしたい一冊!!
「おわりに」の平沼洋司さんの文章に興味深いことが書いてあった。
「ちくまプリマーブックス」の一冊として『空を見る』が出版されたのは二〇〇一年一月だった。
出版後二〇〇一年の第四七回青少年読書感想文全国コンクール(応募総数全国で四〇四万篇)で、この本を読んで感想文を書いてくれた名古屋の中学生、原田宗幸さんが中学生部門の第一位の内閣総理大臣賞に輝いた。(同書P184より)
コレだと思った。
なんとしても原田宗幸さん(当時中学2年生)の感想文が読みたいと思った。
なんとかたどり着き、読むことができた!!
感動した!!
さすがデアル、私のヘタなお薦め文が恥ずかしくなってきた。
これぞ最高の【お薦め本】コメントだ。
そこで、私は思った。
今の中学生がこの本を読んだらどんな感想をもつだろう!?
中学生とはかぎらない
今の子どもたちにぜひぜひ読んでもらいたい!!
今、子どもたちに最もプレゼントしたい一冊だ!!
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