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本日(2024/07/01)、第383回オンライン「寅の日」!! #連句雑俎 #traday #寺田寅彦

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▼第1号大賀ハス「あこがれの4日間」の第二日目はあいにくの雨だった。
 本来なら「花」であることの本番の日だった!!
 開花は定刻になれば全開だった。
 流れる花粉が悲しい。
 それでもフタである花弁が閉じ始めたころ、一匹の小さな蜂がやったきた。
 昼過ぎにはほぼ完全に閉じてしまった。

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▼本日(2024/07/01)は、第383回オンライン「寅の日」である。
 7月テーマは

【7月テーマ】「寅彦と連句」

 である。
 読むのは 3回とも「連句雑俎」である。本日はその1回目。


◆本日(2024/07/01)は、第383回オンライン「寅の日」!!

● 「連句雑俎」(1)(青空文庫より)


▼正直言って今でも迷っている。
 こんなテーマにしてよかったのかと!?
 長い間の「宿題」であるというもののあんまり進んでいなかった。
 連句的ってなに!?
 寅彦はなぜかくも「連句」にこたわったのか!?

 一度にこの読み解きに挑戦するのは無理である。
 今回は
 一 連句の独自性
 二 連句と音楽
 を中心に挑戦してみる。

「俳諧」への思い入れはなみではなかった。
 

 しかしなんと言っても俳諧は日本の特産物である。それはわれわれの国土自身われわれの生活自身が俳諧だからである。

日本の景観の多様性はたとえば本邦地質図の一幅を広げて見ただけでも想像される。それは一片のつづれの錦(にしき)をでも見るように多様な地質の小断片の綴合(てつごう)である。これに応じて山川草木の風貌(ふうぼう)はわずかに数キロメートルの距離の間に極端な変化を示す。また気象図を広げて見る。地形の複雑さに支配される気温降水分布の複雑さは峠一つを隔ててそこに呉越(ごえつ)の差を生じるのである。この環境の変化に応ずる風俗人情の差異の多様性もまたおそらく世界に類を見ないであろう。

 このようにして一連句は日本人の過去、現在、未来の生きた生活の忠実なる活動写真であり、また最も優秀なるモンタージュ映画となるのである。これについてはさらに章を改めて詳しく論じてみたいと思う。
 ともかくも、俳諧連句が過去においてのみならず将来においても、必然的に日本国民に独自なものであるということは、以上の不備な所説でもいくらかは了解されるであろうと思う。

 やや強引とも思われる表現で「独自性」を力説するのだった。
 次なるキーワード「モンタージュ」も飛び出してきた。

▼次は「二 連句と音楽」である。
 「連句」にも「音楽」にも疎い私には、うなずくしかなかった。

 連句というものと、一般に音楽と称するものとの間にある程度の形式的の類似がある事について私は従来もすでにたびたびいろいろな機会に述べたことがあるが、ここでもう一度改めてこの点について詳しく考え直してみたいと思う。

この二つのものの接触によって生まれる第三の新しいもの、すなわち「音程」というものに相当するものがちょうど連句の場合の「付け味」になると考えることもできる。

 以上述べたところを約言してみると、連句は音楽と同じく「律動(リズム)」と「旋律(メロディー)」と「和声(ハーモニー)」をその存立要件として成立するものである。そうして音楽の場合の一つ一つの音に相応するものがいろいろの物象や感覚の心像、またそれに付帯し纏綿(てんめん)する情緒である。これらの要素が相次ぎ相重なって律動的旋律的和声的に進行するものが俳諧連句である。従ってこれらの音に相当する要素には一つ一つとしての「意味」はあっても一編の歌仙全体にはなんらの物語の筋は作り上げない。筋はあってもそれはもはや言葉では言い現わされない、純音楽的な進行の筋である。

そして、こう言い切る。
 このように、連句は文学であるよりは、より多く音楽である。

そして、未来「これから」に託する!!
しかし結局連句は音楽である。音楽は演奏され聞かれるべきものである。連句の音楽はもう少し広く日本人の間に演奏され享楽されてしかるべきである。

 寅彦はなぜかくも熱く「連句」を語ったのだろう!?
 謎解きはまだまだ続く。

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