「動く大地」を科学する(13) #動く大地 #現在進行形 #科学する #地質図 #はりまの大地 #付加体 #白亜紀 #火山活動 #神戸層群
▼「福崎町の地史」を、「福崎町史」に学ぶなかで、「動く大地」の物語がますます面白くなってきた。
町内のことをより深く理解するためにも、学ぶ範囲を少しひろげてみたい。
「福崎町」から「はりま(播磨)」に拡げる。
このとき、とてもうれしい参考文献があった。
◆【お薦め本】『石と地層と地形を楽しむ はりま山歩き』(橋元 正彦著 神戸新聞総合出版センター)
である。
なかでも、最初にとりあげられている
「はりまの大地はどのようにしてできたか」(同書P7)
はとても参考になる。
▼「大地形成」の物語を5つの「できごと」をとりあげて語られていた。
その5つのタイトルと内容を私なりに勝手に引用要約させてもらった。
要約に「誤り」があるかも知れない。
それはあくまで、私自身がまだよく理解できていないからである。
(1)海の地層が付け加わった(1億4500万年前以前)
・かつて日本は、ユーラシア大陸の東端にくっついていた。
・日本の南の海の底では、中央海嶺で生まれた玄武岩の上に、放散虫の遺骸や火山灰が降り積もっていた。
・放散虫の遺骸が固まるとチャートという岩石になる。
・海山の周辺にはサンゴ礁ができて石灰岩になりました。
・これらの地層は、北上してきた海洋プレートが海溝から沈み込むときに、その一部がはぎとられて、大陸から運び込まれた砂や泥とともに次々と大陸側に付け加わりました。
・このようにして付け加わった地層を「付加体」という。
・今から1億4500万年前頃のジュラ紀の終わりになると、これらの地層はプレートに押されながら隆起して陸地となりました。
・播磨の大地で見られる付加体は、時代や分布などから。舞鶴帯、超丹波帯、丹波帯に区分されている。
・舞鶴帯には、小さな大陸や海洋性島弧がふくまれていると考えられている。
▼さあ、次にいこう。
(2)白亜紀の終わり頃、激しい火山活動が起こった(9000万~6500万年前)
・播磨の各地で大規模な火山活動が起こり、火砕流が発生した。
・火砕流とは、噴出した火山灰や軽石などが、高温の火山ガスとともに斜面を流れ下る現象。
・大規模な噴火では、高さ数㎞まで上がった噴煙が崩れ落ちて火砕流となる。
・火砕流は火口から数十㎞もの距離を走りながら、谷を埋め尽くし、丘を乗り越え、あたり一面を厚い火山灰や軽石でおおってしまう。
・このような噴火では、大量のマグマが地表に噴出し、空洞になつた地下に大地が陥没してカルデラができる。
・このカルデラも、続けて起こった火砕流で埋められていく。
・播磨各地で見られる溶結凝灰岩は、このときの火砕流でできた岩石である。
・地下に残されたマグマは、一部が周囲の地層に貫入し、やがて冷えて固まって花崗岩になった。
・カルデラの地形は、その後の隆起と浸食によって残されていない。
・しかし、その痕跡が地層として大地に残されているのです。
・アレだ!!心あたりがあった。先日のアレだ!!
▼つづけよう。
(3)古神戸湖ができた(3800万~3100万年前)
・古第三紀始新世の終わりから漸新生の初め頃、今の神戸あたりには湖や河川が広がっていた。(古神戸湖)
・このときできた地層を神戸層群という。
・播磨では三木市や加東市などで見られる。
・神戸層群には、火山灰が固まってできた凝灰岩の地層が何枚も挟まっている。
・この時代は火山活動も盛んだったのです。
話はますます面白くなっていく。
(つづく)
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