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ついに、あの実生コヒガンバナの花茎が!!(2023/08/30) #コヒガンバナ #コヒガンバナの種子 #2倍体 #実生コヒガンバナ #日本ヒガンバナ学会

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ついに、まちにまった実生コヒガンバナの花茎が伸びて来た!!

 「種子」から育てている実生実験中の植木鉢は、少し日当りの悪い場所にならべていた。
 もうそろそろ「そのシーズンでは?」と半信半疑で覗いてみた。
 植木鉢には、他の植物もそだっていた。
 そのうちの一鉢に、コヒガンバナの花茎(つぼみ)が見られたのだ!!
 一鉢を明るいところに持ち出し、ゆっくり観察して見た。
 間違いない!!
 コヒガンバナの花茎(つぼみ)だ!!

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▼そもそものはじまりは、今から9年前の秋である。
 日本のヒガンバナは、三倍体(2n=33)で「種子」をつくらない。
 しかし、コヒガンバナは、二倍体(2n=22)でふつうに「種子」をつくる。
 と教えられていた。でもあまり実感として納得していなかった。
 ナラバ コヒガンバナの「種子」が欲しい!!
 と思っていた。願っていた。そしてなんとうれしいことに本当に手に入れてしまったのである。

●コヒガンバナの種子を手に入れた。\(^o^)/ #higanbana(2014/10/26)

▼翌年(2015年)の春から、「おすそ分け」してもらった51個の「種子」を使って実生実験に挑戦することにした。
 方法はまったくの無手勝流!!
 まずは発芽実験である。
 そしたら、ほんとうに次々と「発芽・発根」してきたのだ。

●ヒガンバナの仲間たちの実生は…!? #ヒガンバナ(2015/04/28)

 そして、なんと最終的に49個の種子が「発芽・発根」したのである。
 発芽率=49/51×100=97.6% !!
 さすが2倍体である。
 
 さらに驚くことがあった。春に「発芽」したものを土の中に眠らせた。
 そして、その年の秋をむかえた。今度は土の中から葉が出てきた(「出葉」)のである。 

●実生「コヒガンバナ」物語の今!! #ヒガンバナ(2015/10/06) 

 そして、最終的に「出葉」してきたのは41個であった。
 出葉率=41/49×100=83.7%
 51個の「種子」から「出葉」まで辿りついた率でいくと
 出葉率=41/51×100=80.3%
 である。
 ほんとうにコヒガンバナは2倍体だ!!
 このアタリマエがとてもうれしかった。

▼2016年以降は、毎年「出葉」を繰り返していた。
 しかし、いっこうに「花茎」がのびてくるのをみることはなかった。
 今年(2023年)も、冬にはしっかり葉が伸びていた!!

●実生コヒガンバナは今!!(2023/01/30) #コヒガンバナ #二倍体 #実生コヒガンバナ #日本ヒガンバナ学会

 そして、ついに来た!!

 花茎がのびてくるのは一鉢だけだろうか。
 このあと、みごとなコヒガンバナの花を見ることができるのだろうか。
 コヒガンバナの「実(種子)」を見ることができるだろうか。

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【お薦め本】『寺田寅彦「線香花火」「金平糖」を読む』(松下貢・早川美徳・井上智博・川島禎子 著 究理舎)

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▼2012年4月よりはじめたオンライン「寅の日」において、「備忘録(一回)」「線香花火」「金平糖」(それぞれ二回)を読んでいた。
 とりわけ、「金平糖」については、第200回達成記念オフとして、名古屋の「金平糖博物館」で、中田友一先生から直接お話を聞かせてもらうような機会もあった。
 それからしばし、「金平糖」の「ふしぎ!?」からも遠ざかっていた。
 この夏、久しぶりに、その「ふしぎ!?」や面白さに再会する本にであった。

▼それが、今回の【お薦め本】である。

◆【お薦め本】『寺田寅彦「線香花火」「金平糖」を読む』(松下貢・早川美徳・井上智博・川島禎子 著 究理舎 2023.8.11)

期待通り、いやそれ以上に充実した面白さであった。
 話が拡散してしまわないうちに、3つのお薦めポイントをあげておく。

(1)寅彦随筆の面白さ、文学性・先駆性を再認識できる!!
(2)多角的に寅彦の科学の先見性を読むことができる!!
(3)この一冊で、深く興味をもって読むための全資料が揃えてある!!

▼では、ひとつずつ私の「お薦めポイント」に行こう。

(1)寅彦随筆の面白さ、文学性・先駆性を再認識できる!!
私は、正直に言ってとんでもない勘違いをしていることに気づいた。
オンライン「寅の日」で読んだことがあるから、ある程度理解していると思っていた。「備忘録」(吉村冬彦(寺田寅彦) 同書P1~)を読みはじめたら、すぐに気づき思った。
「備忘録」が面白い!!
「備忘録」ってこんなに面白かったかな!?
「金平糖」「線香花火」ばかりに注目してしまい、他の随筆をあまりしっかり読んでいなかった。
 著者代表の松下貢氏は、「まえがき」のなかで、次のように言っていた。
 

 改めて言うまでもなく、自然の美しさはまさしく全体として見なれれば意味をなさない。寅彦はもしかしたら自然や日常身辺で起きるいろいろな現象をまず文学者の目で深く理解しようとしたのではなかろうか。ここに師と敬愛する漱石の影響を見ようとするのは考え過ぎであろうか。(同書 「まえがき」ⅲより)

 もうひとつの引用をさせてもらおう。
 それは 
 ・寺田寅彦「備忘録」に見る未来への胚珠…川島禎子 (同書 P105~)
 のなかにあった。川島氏は次のように言っていた。
 すると「備忘録」という作品は、ルクレティウスの詩のような黙示録的な意図も意識して書かれたように浮かび上がってきます。
 その後も「備忘録」の続編を書こうとしていたことを鑑みると、精密な世界観を構成するのではなく、直観的に感じた不思議や自身の懐かしい記憶を連句のように書きつけていくという執筆の姿勢-それは世界そのものに対峙する姿勢でもあるわけですが-を示した寅彦の記念碑的作品が「備忘録」と言えるかも知れません。寅彦はのちに文学を「人生の記録と予言」(「科学と文学」昭和八年九月)だと書きますが、これを最期まで自身の執筆態度として持ち続けたのでしょう。(同書 P135 より)

 なぜかくも「備忘録」が面白いのか!?
 その訳が少しだけわかりはじめた!!
 もう一度、「備忘録」を読んでみたくなってきた。

(2)多角的に寅彦の科学の先見性を読むことができる!!
「線香花火」「金平糖」の科学=寅彦の科学!!
 「複雑系の科学」!!
 この科学の第一人者・松下貢氏が語っていた。
・寺田寅彦の科学に見られる先見性 松下貢 (同書 P54~)

 このように見ると、寅彦が注目をしていたのは、まさしく日常身辺で見られる複雑系であることがわかる。そのため、近年進展したカオス、フラクタル、非線形科学やそれらの発展・延長線上にある複雑系科学の視点からは、寅彦の科学的考察と思索の産物である随筆には、汲めども尽きない魅力が秘められている。寅彦は、寅彦は、自然界には要素還元主義的な手法では捉えることのできない、しかし、科学的には依然として非常に興味深くかつ重要な複雑系科学的な現象が多々あることをはっきりと認識し、時代にはるかに先駆けてそれらの科学的な理解に傾注していたということができる。
(同書 P56より)

 そして、「寅彦の科学の特徴」として 次のようなこと等をあげておられる。
・寅彦の科学の特徴(一)- 統計的な取り扱い 
・寅彦の科学の特徴(二)- 一様状態の不安定化
・寅彦の科学の特徴(三)- 一様界面の不安定化:金平糖を例にして
・寅彦の科学の特徴(四)- 天災、人災についての考察
たいへんくわしくわかりやすい説明が展開されている。
 そして、「おわりに」では、次のように語っておられた。
 わからないことがあればどこまでも細かく分解して縦方向的に分析するという単純な方法論に基づく従来の物理学に対して、寺田寅彦は横方向のつながりの重要性に気づき、それを科学にすることを目指したと言うことができる。しかし、物理科学の世界ではそれはあまりにも早過ぎる試みだったのである。寅彦のこのような研究は幾分揶揄的に「寺田物理学」と呼ばれ、時には複雑な現象に注目しているというだけで批判的に見られてきた。単純な系が示す単純な現象を定量的に精度よく測定しようとする当時の科学者の目には、寅彦が目指す科学はあまりも定性的に見え、前近代的とさえ思われたのかもしれない。 
 しかし、このような見方は一九七〇年代、寅彦の死後四十年近く経ってようやく無くなって来て現在に至たる。(同書 P73より)

またこうも語っておられた。
 このように、寺田寅彦が生み出し、植え付けた複雑系科学の芽がようやく世界的に育ち始めているといっても過言ではない。これまでに見てきたように、彼は時代にはるかに先駆けていたので、「複雑系科学の父」と呼ばれるにふさわしいと筆者は思っている。それだけでなく、それだけでなく、寅彦は希有の名随筆家でもあり、自然科学と人文科学という二つの文化の融合を体現したということができる。 (同書 P74より)

この論考にとどまらないのが本書のもうひとつの大きな魅力でもあった。
よりくわしく具体的に、「金平糖」「線香花火」についての論考が続いていた。 

・金平糖の研究をめぐって 早川美徳 (同書 P77~)
・線香花火の不思議と研究について 井上智博 (同書 P89~)

手製の「ドラム式金平糖作成装置」を用いての実験報告はきわめて興味深い。
 写真も充実していて楽しい。
 井上氏の「線香花火の研究史」も、実に面白い!!

 実は、寺田寅彦は線香花火の学術論文を執筆していない。線香花火に関する国内初の論文は、門下生の一人であり、雪の結晶の研究で有名な中谷宇吉郎(一九〇〇~一九六二)と関口譲によって、寅彦の随筆と同じ一千九百二十七年に書かれた。論文の最後に寺田先生への謝意が明記されている。当時、寅彦は「もし西洋の物理学者の間にわれわれの線香花火というものが普通に知られていたら、おそらくとうの昔にだれか一人や二人はこれを研究したものがあっただろうと」と考えていた。実際には、宇吉郎の論文が出る半世紀も前にヨーロッパで線香花火の研究が始まっていた。 (同書 P94より)

こんな一文からはじまる「線香花火の研究史」の展開は実に興味深い!!
 こちらの方も貴重な写真・絵図が充実していた。
 このように、きわめて「多角的」に、とことん「金平糖」「線香花火」の「ふしぎ!?」に迫っていた。

▼いよいよ最後のお薦めポイントである。

(3)この一冊で、深く興味をもって読むための全資料が揃えてある!!
 私のような「にわか寅彦ファン」が、その随筆に関連する資料が「そこに」あると教えてもらっても、実際には、わざわざ「そこに」は行かないことがほとんどである。スミマセン。
 ところが、この本はアリガタイ!!
 関連しそうな資料は、すべてこの一冊に「付録」として納められていた。

・金平糖  寺田寅彦(ローマ字で書かれたものを邦字起こししたもの)
・金平糖  福島 浩
・科学物語 線香花火のひみつ  中谷宇吉郎
・線香花火 中谷宇吉郎

 どれも貴重であり、より興味深く随筆を読むのを助けてくれる。
 最後に、とっても「お気に入り」のものが付録としてついていた。
・寺田寅彦 略年譜
 デアル
これただの「略年譜」でなかった。ある面できわめて特化していた。
寅彦の年齢についで(漱石○○歳)が付け加えてあったのだ。
「それは、師・漱石先生何歳のとき!?」
 が一目瞭然だった。アリガタイ!!

 まだまだお薦めポイントがありそうな気がするが、「蛇足」にならないうちにここらあたりでとめておく。
 
 寅彦ファン 必読の一冊!!

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【Web更新8/27】23-35 オンライン「寅の日」 等 更新!!

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今度こそ間に合わせたき糸瓜哉 23/08/26撮影@福崎


■楠田 純一の【理科の部屋】23-35
週末定例更新のお知らせ
 夏休みが終わる!!
 夏休みが直接的に関係のない生活をしながらも、やっぱりこの時期がいちばん苦手だ。
 どこか気分がメランコリーになってしまう。
 
 ここから、どう「展望」することができるかが、すべてかもしれない。
 ゆっくり ゆっくり 急ごう!!

◆表紙画像集2023 更新 糸瓜
 子規庵の糸瓜が、今年も大きく育ってきた。
 アリガタイ!!
 子規忌・糸瓜忌には、間に合ったかな。
 子規の絶筆句「痰一斗糸瓜の水も間に合はず」
 そう言えば、本格的に「糸瓜の水とり」をしたことないな。
 
◆オンライン「寅の日」 更新 !!
 ひょんなことがきっかけではじめたオンライン「寅の日」!!
 面白くなくなったら、すぐやめようと思っていた。
 「にわか寅彦ファン」の私には、まだまだ難解なことも多い。
 でも、やっぱり面白さは続いていた。それは、何だろう!?
 そこから生まれたオンライン句会「寅の日」は4年目に入る。
 さて、どんな展開に


 大賀ハス観察池、蓮根の植え替えから22週目だった。
 3つの果托は、横を向いたり黒ずみはじめた。
 はたしていくつの「ハスの実」が…

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第37回オンライン句会「寅の日」9月例会案内!! #寅の日 #オンライン句会 #夏雲システム

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▼庭の石榴は、連日の厳しい日射しで、例年に増して「日焼け」が進んでいるように見えた!!
 ともかく暑い!!
 果皮が割れるのも少し早まるのだろうか!?
 それはいつごろだろう。
 
▼9月が近い。
 2023年9月は、オンライン句会「寅の日」スタート4年目の月である。
 あれよ、あれよと言う間に、3年間が終わり4年目である。
 オンライン句会というあらたな「句会」への挑戦だった。
 「句会」をすすめるなかで学んだことは、実に多い!!
 「句会」のほんとうの愉しみを知った。
 
▼4年目スタートの9月例会の案内をさせてもらう。

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第37回オンライン句会「寅の日」9月例会実施案内

0.はじめに
 本会をオンライン句会「寅の日」と称する。
 オンライン「寅の日」から生まれたオンライン句会です。
 俳句結社「寅の日」が運営しています。
 寺田寅彦に師事します。 

0からはじめる人のためのオンライン句会です。

 本会は「夏雲システム」を利用させてもらっています。

1.原則として月一回の月例句会を実施します。

2. 参加者
 あらかじめ登録された者のみ。
 (「俳号」をきめて、【句会「寅の日」参加希望】のタイトルで楠田までメールを
 
3.投句のお題
・当季雑詠(その季節の季語を自由に詠む。)

4.句数
・5句だし
・5句選(特1・並4)特選は2点 並選は 1点 扱い
・予選句は自由 

5.【投句期間】
 2023年9月1日0時から15日23時30分まで
 
6.【選句期間】
 2023年9月16日0時から25日23時30分まで  

7.【結果発表】
 2023年9月26日から
同時に「談話室」が書き込み可能になります。

8.賞について
 ・最高得点句は最優秀句であり、その句会の「寅日子」賞とする。
 ・特別賞として、次の賞を設ける。
 「これぞ科学!!」が詠まれた句 → 「牛頓」(ニュートン)賞!!
 「よくぞそこまで観察した!!」という句 → 「藪柑子」賞!!
  特別賞は、毎回でなくてよい。
  もちろん「寅日子」賞と重なることがあってもよい。
  参加者が、選評の際に書き込むようにようにしたい。複数票を獲得したときに受賞としたい。

9.注意事項
 参加する前に「夏雲システム」、「同意事項」をよく読んでおいてください。

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▼最近、特に痛感するのは詠み手のレベルアップである。
 俳句結社「寅の日」などと、言ってはみたものの私自身は全くのシロウトであった。
 4年目スタートに際し、再スタートのつもりで、「0から」学びはじめたい。
 
 4年目はどこまでいけるかな。

 
 

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本日(2023/08/24)、第356回オンライン「寅の日」!! #映画芸術 #traday #寺田寅彦

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▼連日の夕方の「雲見」はダイナミックだった!!
 それは、まるで「映像」の世界のようだった。
 「大気の物理学実験室」に何が!?

▼本日(2023/08/24)は、第356回オンライン「寅の日」である。
 8月のテーマは

【8月テーマ】「寅彦と芸術」

 である。本日は、その2回目。「映画芸術」を読む。

◆本日(2023/08/24)、第356回オンライン「寅の日」!!

●「映画芸術」(青空文庫より)

▼どこまでも「寅彦のにわかファン」である私には、なかなか「難解」な文章がつづく。
 こんなときは、自分勝手な対策を決めていた。
 勝手に「自分の文脈」で読み解くのである。それが「寅彦の文脈」のなかで正解なのか私にはわからない。
 
 そんなこと言っている間に、いつのまにやら「寅彦の文脈」に引きこまれていくのである。

 映画は芸術と科学との結婚によって生まれた麒麟児(きりんじ)である。

 しかし今日において最も総合的な芸術は映画の芸術である。

 このようにして映画は自由自在に空間を制御することができる上に、また同様に時間を勝手に統御することができるのである。

 第一にその一編の主題となるべきものからいわゆるストーリーあるいはシュジェーが定められる。これはたとえば数行のものであってもよいがともかくも内容のだいたいの筋書きができるのである。

 これまでの過程はすべて「分析」の過程である。出発点における主題に含まれているものを順次にその構成要素に解きほごして行ってその各部の具体的設計を完成する過程である。

などと言い切られると、およそ「映画」などという世界がわかってない私はナルホドとなってしまうのである。
寅彦はきわめて強く「映画」にこだわっていた。
そして、ついにあの「キーワード」が登場するのである。
 こういうふうにしてできあがった部分品を今度は組み立てて行く「総合」「取り付け」の仕事がこれからようやく始まる。すなわち芸術家としての映画監督の主要な仕事としてのいわゆるモンタージュの芸術が行なわれるのである。

 そう、本随筆のもっとも重要なキーワード=「モンタージュ」!!

▼「モンタージュ」の有効性が次々と語られる。

 たくさんな陰画(ネガチーヴ)の堆積(たいせき)の中から有効なものを選び出してそれをいかにつなぎ合わせるかがいわゆるモンタージュの仕事である。

 等などのように。
 そして、私が勝手に思っている、この随筆のもうひとつの「本意」が出てくる。
 あらゆる芸術のうちでその動的な構成法において最も映画に接近するものは俳諧連句であろうと思われる。

そうして序破急と言いあるいは起承転結と称する東洋的モンタージュ手法がことごとく映画編集の律動的原理の中にその同型(ファクシミレ)を見いだすのである。
 要するにこれらのモンタージュの要訣(ようけつ)は、二つの心像の識閾(しきいき)の下に隠れた潜在意識的な領域の触接作用によってそこに二つのものの「化合物」にも比較さるべき新しいものを生ずるということである。


どうやら、ここらあたりが私のポンコツ頭の限界のようだ。

 「映画」→「モンタージュ」→「俳諧連句」!!
 私の「文脈」はどこまで追いつけるだろう。

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2023年9月のオンライン「寅の日」は #寅彦と俳句 #traday #寺田寅彦

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キツネノカミソリの季節がやってきた!!

 つづく猛暑は、自然に多くの変化をもたらしているのだろう。
 でもやっぱりどこまでも律儀な自然もあった。
 オンライン「寅の日」の取り組みから、派生したオンライン句会「寅の日」の方も、8月例会が終われば、まる3年が終わったことになる。
 9月からは、またあらたな気持ちで再スタートしたいものだと思っている。

▼2023年9月のオンライン「寅の日」の計画をたてる時期である。
 9月からのオンライン句会「寅の日」の再スタートに際し、あらためて寅日子先生から大いに学んでみたい!!
 そこで、9月テーマは次のようにしたい。

【9月テーマ】「寅彦と俳句」

 2023年9月には3回ある。

■2023年9月のオンライン「寅の日」!!
◆第357回オンライン「寅の日」 …9/05(火)
◆第358回オンライン「寅の日」 …9/17(日)
◆第359回オンライン「寅の日」 …9/29(金)


▼では何を読むのか!?
 そもそも寅日子先生と「俳句」の出会いについて読んでみたい。
 そんな意味で、まずは、「夏目漱石先生の追憶」を読んでみたい。
 そして、いつも定番としてきた「俳句の精神」 「天文と俳句」から、今一度学びたい!!

■2023年9月のオンライン「寅の日」!!

◆第357回オンライン「寅の日」 …9/05(火)「夏目漱石先生の追憶」(青空文庫より)

◆第358回オンライン「寅の日」 …9/17(日)「俳句の精神」(青空文庫より)

◆第359回オンライン「寅の日」 …9/29(金)「天文と俳句」(青空文庫より)


▼「にわか寅彦ファン」を自認してきた私には、「俳句」についても、寅日子先生の教えをどこまで理解しているかというとあやしいものである。幸いなことに、オンライン句会なかで、実に多くのことを教えてもらってきた!!
 アリガタイ!!
 「これから」もきっとそうなることを願いつつ、つづけていきたい。

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【Web更新8/20】23-34 サイエンスコミュニケーター宣言 等 更新!!

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露草や朝より走る馬車の道 23/08/19撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】23-34
週末定例更新のお知らせ
 暑い暑い8月もはや20日過ぎた。
 できなかったことを嘆くばかりでなく、少しでもできたことを喜び、次にツナイデみたい。

 さあ、ゆっくり 急ごう!!

◆表紙画像集2023 更新 露草
 「はかなさ」の代名詞のような花だ。
 とは言え、その花はじっくりと見ればなかなかの見ものである。
 昔、この仲間の「オオボウシ」=「アオバナ」の花をもとめて、草津に旅したことを思い出した。
 さて、このあとの花から「実」もしっかり見たいものだ。

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 このページには、いろんな「記録」をほり込んできた。
 やがて、それが、独自に意味をもつようになれば、あらたなペーシ化を図ることにしている。
 今、学んだことの反芻作業を繰り返しやっている。

◆「コウガイビル」を追う 更新!!
 63号・64号・65号コウガイビルは、1ヶ月経っても、予想どおり元気だった。
 なにが起こっているか、詳しく確かめる手段ももたない。
 どこまでも無手勝流か!?
 「ふしぎ!?」を追いかけるスタンスだけは続けたいものである。

 大賀ハス観察池は、蓮根の植え替えから21週目であった。
 けっきょく今年も「あこがれの4日間」は、3回やってきたことになる。
 第一号の「果托」は傾き、実がふくらみつつある。きっと、いくつかの…

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63号・64号・65号コウガイビルはエサなしで1ヶ月生きのびた!!(2023/08/19) #コウガイビル #陸生プラナリア #飢餓と再生 #教材化 #Webテキスト

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コウガイビルの「ふしぎ!?」を追い始めて、はや15年近くが経とうとしている。
 そのなかでも、3匹同時にというのははじめてであったかも知れない。
 1ヶ月前に、少量の水と一緒ナイロン袋に入れた63号・64号・65号コウガイビルは元気だった。

●63号・64号・65号コウガイビルに出会った!!(2023/07/19)

▼3匹は別々のナイロン袋に入れていた。
 ナイロン袋をあたたかいところに出すと、時間の少しちがいはあるもののそれぞれは活発に動き始めた。

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▼いちばん活発で大きいのは、65号である。
 3匹は、同じときに、同じ場所にいたという「事実」は知っていても、どんな関係にあるのか知らない。
 親子!?
 それとも兄弟姉妹!?
 今のところそれを確かめるすべも知らなかった。

▼「生きもの」の学習においては、2つの主要テーマを中心にすすめていたことを思い出した。
・個体維持(「食べる」)
・種族維持(「仲間をふやす」)
である。
 「食べる」については、自らの食べながら、「再生」を繰り返しているのでは!?
 「仲間をふやす」については、卵から出てくる「赤ちゃんコウガイビル」を見たこともある。
 
 Webテキスト試案「コウガイビル」までには、まだまだ、いっぱいの「ふしぎ!?」の整理が必要なようだ。

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再び、私の「遠野物語」(2) #遠野 #遠野物語 #柳田国男 #民俗学 #常民の科学 #伝承園 #カッパ淵 #水木しげる

▼いよいよスタートした。
 以前に行ったことない場所にも連れて行ってもらった。
 強力なガイドがついていたので、こちらの知りたそうなことを、次々と説明してもらった。
 アリガタイ!!

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▼もちろん定番スポットへも連れて行ってもらった。
 そこでもやはりあらたな視点で、説明してもらいとても学ぶべきことが多かった。
 「伝承園」「カッパ淵」など

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▼この「遠野」訪問で、実に多くのことを学んだ。あまりに多くてまだまだ頭の整理がつかない状態である。
・私は、「遠野物語」をわかったつもりでいだけなのかも知れない!?
・あまりに何も知らなすぎた!!
・「常民の科学」って!?
・自然環境(山・川・盆地)、地形、地質、地勢等の視点で「遠野物語」を見ていなかった。
・アタリマエのことながらあらたな「遠野物語」を発見した気分だ。
 ありがとうございました。

▼最後に連れて行ってもらった「道の駅 遠野風の丘」で、面白そうな一冊の『遠野物語』を手に入れた。

◆『水木しげるの 遠野物語』(原作・柳田國男 水木しげる 小学館)

(おわり)

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再び、私の「遠野物語」(1) #遠野 #遠野物語 #柳田国男 #民俗学 #口語訳 #青空文庫 #極地方式研究会

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▼「再び」は、正確ではなかった。
 より正確に言うならば、「遠野」訪れたのは3度目だった。
 最初に訪れたのは
●1977年3月末 新婚旅行の途中に訪れたのである。
 
▼2度目に「遠野」を訪れたのは、「3.11」の年、つまり2011年の8月の末だった。
 そのときの「記録」が残っていた。

●「遠野物語」、そして「3.11」へ(2011/08/30)

▼そして、この度が3度目ということになる。
 2度目と3度目の間に、一冊の『遠野物語』を紹介してもらった。
 「口語訳」である。
 私には、読みやすくわかりやすいと思った。

◆『口語訳 遠野物語』(柳田国男 監修後藤総一郎 口語訳佐藤誠輔 挿絵 笹村栄一 注釈 小田富英 河出書房新社)

 3度目までに読み返したいと思っていたが、まだ途中だった。
 そう書いていて、ふと思いついた。いつもお世話になっている「青空文庫」なら、いつでも原作が読めるのでは!?
 あった!!

◆『遠野物語』(柳田国男 青空文庫より)

▼この度はうれしいことに「極地方式研究会 第53回定期研究集会」の「巡検Ⅱ」(遠野市内)に計画されていたのだ。
 現地のことをよく知っておられる方のガイドは最高!!
 アリガタイ!!

(つづく)
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【Web更新8/13】23-33 オンライン「寅の日」 等 更新!!

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朝顔や変化自在は十時迄 23/08/11撮影@福崎


■楠田 純一の【理科の部屋】23-33
週末定例更新のお知らせ
 お盆を迎えている。
粛々と歳月が過ぎていくのを感じる。
 
 ゆっくり ゆっくり 急ごう!! 

◆表紙画像集2023 更新 朝顔
 前庭のいたるところで、花開きはじめた!!
 はかない色の変化は美しくもあり、時間の経過を教えてくれる。
 花のなかでは、どんな「化学変化」が起きているのだろう!? 
 
◆オンライン「寅の日」 更新!!
 8月テーマは「寅彦と芸術」である。
 多彩な才能もつ寅彦は「芸術」面でも大いに活躍している。
 しかし、いつも思うんだ。
 寅彦の軸足は、いつも「科学」にある!! と。

◆Webテキスト『天気の変化』の可能性!?
 遠野の「アメダス」を見ることができた。
 それがよい刺激となり、Webテキスト試案「アメダス」の継続展開を考えるようになった。

◆「コウガイビル」を追う 更新!!
 62号コウガイビルはエサなしでも、1ヶ月前より元気に見える!?
 「生きる」とは!?
 「食べる」とは!?
 「呼吸する」とは!?


 大賀ハス観察池は、蓮根の植え替えから20週目だった。
 「観察池」での第3号は、「あこがれの4日間」の一日目だった。
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62号コウガイビルはエサなしで2ヶ月生きのびた!!(2023/08/12) #コウガイビル #陸生プラナリア #飢餓と再生 #教材化 #Webテキスト

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▼元気だ!!
 動いた!!
 前回の観察よりかなり活発に動き回っていた。

●62号コウガイビルはエサなしで1ヶ月生きのびた!!(2023/07/12)

▼エサなしで生きるこの「ふしぎ!?」
 私がもっとも信頼している参考文献に次があった。

◆『プラナリアの形態分化~基礎から遺伝子まで~』(手代木渉、渡辺憲二著、共立出版 1998.3.25)

 この本にこの「ふしぎ!?」に答える一文があった。
 「14.陸産プラナリア,コウガイビル種類・生態並びに形態分化」(P259~)「14.9 飢餓と再生」(P275)である。

 コウガイビルの飼育では給餌が大切な要素となるが、餌に対しての反応は同一種内でも異なり積極的に摂取するグループとそうでもないものとがある。また長期間の飢餓に耐え、もとの体重の1/100に減少しても生存し続けることができる。このような生理的変化が、顕著な再生能をもつ本動物の器官形成にどのような影響を及ぼすのか、頭部再生の有無、形成所要時間、極性との関連について、採集直後の体重を100として、もとの30~40%に減少したグループを飢餓個体として実験を行った。
 なお、飢餓個体の設定は、採集された個体のうち、何としても餌を食べないものがあり、かなりの期間絶食にも耐えられるが、やがて死に至る。体重減少と生存期間の長短は一定ではないが、採取後減少の一途をたどる体重は、ある時点で平衡状態となり、これ以降急激に減少して死ぬものが多い。体重が安定をみせる状態を越えると個体は死を迎えることから、この安定期(もとの体重の30~40%)を飢餓状態と考えた。これらの飢餓グループと採集まもないものとを次の実験により比較した。(同書P276より)

▼この動き回るエネルギーはどこから来ているのだろう!?
 必須は2つである。
・「食べる」
・「呼吸」
 これまであまりに当然のこととして、問題としてこなかった「呼吸」についても考えて行きたい。
 「呼吸」=食べものからエネルギーを取りだすこと

▼動物が「生きる」 の最も根本を問うコウガイビル!!
 「ふしぎ!?」のかたまりのような生きものコウガイビル!!

 やっぱり実現したいWebテキスト試案「コウガイビル」!!

 ゆっくり ゆっくり 急ごう!!

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本日(2023/08/12)、第355回オンライン「寅の日」!! #科学者と芸術家 #traday #寺田寅彦

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▼大賀ハス観察池の第2号の「あこがれの4日間」は、昨日が4日目であった。
 あんな強い風にも耐えて、果托についていた花ビラ、雄しべたちは、次々と落ち始めた!!
 まるで「目覚まし時計」でもセットしてあったように。
 
 「ふしぎ!?」で「美しい!!」

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▼本日(2023/08/12)は、第355回オンライン「寅の日」である。
 8月のテーマは

【8月テーマ】「寅彦と芸術」

 である。最初の本日は、そのテーマにダイレクトに「科学者と芸術家」を読む。

◆本日(2023/08/12)、第355回オンライン「寅の日」!!

●「科学者と芸術家」(青空文庫より)


▼一見対局にありそうな「科学者」と「芸術家」を夏目漱石先生のコトバをかりて次のようにのべていた。

 科学者の天地と芸術家の世界とはそれほど相いれぬものであろうか、これは自分の年来の疑問である。
 夏目漱石先生がかつて科学者と芸術家とは、その職業と嗜好(しこう)を完全に一致させうるという点において共通なものであるという意味の講演をされた事があると記憶している。

さらには次々と論を展開していく。
 いわんや衣食に窮せず、仕事に追われぬ芸術家と科学者が、それぞれの製作と研究とに没頭している時の特殊な心的状態は、その間になんらの区別をも見いだしがたいように思われる。

 しかし科学者と芸術家の生命とするところは創作である。他人の芸術の模倣は自分の芸術でないと同様に、他人の研究を繰り返すのみでは科学者の研究ではない。もちろん両者の取り扱う対象の内容には、それは比較にならぬほどの差別はあるが、そこにまたかなり共有な点がないでもない。科学者の研究の目的物は自然現象であってその中になんらかの未知の事実を発見し、未発の新見解を見いだそうとするのである。

 それは、まさに寅彦の「芸術論」であり、「科学論」であった。
古来多くの科学者がこのために迫害や愚弄(ぐろう)の焦点となったと同様に、芸術家がそのために悲惨な境界に沈淪(ちんりん)せぬまでも、世間の反感を買うた例は少なくあるまい。このような科学者と芸術家とが相会うて肝胆相照らすべき機会があったら、二人はおそらく会心の握手をかわすに躊躇(ちゅうちょ)しないであろう。二人の目ざすところは同一な真の半面である。

 さらに科学者の美的享楽について、つぎのように言っていた。
 世間には科学者に一種の美的享楽がある事を知らぬ人が多いようである。しかし科学者には科学者以外の味わう事のできぬような美的生活がある事は事実である。たとえば古来の数学者が建設した幾多の数理的の系統はその整合の美においておそらくあらゆる人間の製作物中の最も壮麗なものであろう。物理化学の諸般の方則はもちろん、生物現象中に発見される調和的普遍的の事実にも、単に理性の満足以外に吾人の美感を刺激する事は少なくない。

 そして、お気に入りの「文脈」がこうである。
ニュートンが一見捕捉しがたいような天体の運動も簡単な重力の方則によって整然たる系統の下に一括される事を知った時には、実際ヴォルテーアの謳(うた)ったように、神の声と共に渾沌(こんとん)は消え、闇(やみ)の中に隠れた自然の奥底はその帷帳とばりを開かれて、玲瓏(れいろう)たる天界が目前に現われたようなものであったろう。

▼いっぽう「芸術家」としての立場に立っての発言にも興味ぶかいものがあった。

  また一方において芸術家は、科学者に必要なと同程度、もしくはそれ以上の観察力や分析的の頭脳をもっていなければなるまいと思う。

いかなる空想的夢幻的の製作でも、その基底は鋭利な観察によって複雑な事象をその要素に分析する心の作用がなければなるまい。もしそうでなければ一木一草を描き、一事一物を記述するという事は不可能な事である。そしてその観察と分析とその結果の表現のしかたによってその作品の芸術としての価値が定まるのではあるまいか。

広い意味における仮説なしには科学は成立し得ないと同様に、厳密な意味で現実を離れた想像は不可能であろう。科学者の組み立てた科学的系統は畢竟(ひっきょう)するに人間の頭脳の中に築き上げ造り出した建築物製作品であって、現実その物でない事は哲学者をまたずとも明白な事である。また一方において芸術家の製作物はいかに空想的のものでもある意味において皆現実の表現であって天然の方則の記述でなければならぬ。

もう少し進んで科学は客観的、芸術は主観的のものであると言う人もあろう。しかしこれもそう簡単な言葉で区別のできるわけではない。万人に普遍であるという意味での客観性という事は必ずしも科学の全部には通用しない。

なにやら、いつのまにやら寅彦の「文脈」に引き込まれているのを感ずるのである。
こんなときは、最後の一文にすべてが語られていた。

 科学者と芸術家が別々の世界に働いていて、互いに無頓着(むとんちゃく)であろうが、あるいは互いに相反目したとしたところが、それは別にたいした事でもないかもしれない。科学と芸術それぞれの発展に積極的な障害はあるまい。しかしこの二つの世界を離れた第三者の立場から見れば、この二つの階級は存外に近い肉親の間がらであるように思われて来るのである。

はっきりわかっていることがあった!!

 いつでも寅彦の軸足は「科学」にある!!

 ということ。 

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岩手県・遠野の「アメダス」を見た!! #Webテキスト #アメダス #超音波式風向風速計#遠野 

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▼試案の試案として、Webテキスト『天気の変化』に関してのいくつかのテキスト試案を公開していた。
 そのなかに「アメダス」についてのものがあった。

◆Webテキスト試案「アメダス」(PDF版)

▼自分の暮らす地域(「大気の物理学実験室」)の大気の状態が、日々刻々と「記録」されているのである。
 この貴重な「記録」このままにしておくのはモッタイナイ!!
 「記録」されたデータは、誰でもいつでも見ることができるのである。
 データをうまく活用すれば、防災・減災にも役立つ!!
 そして、なにより面白い!!
 テキスト最後にこう書いていた。

【やってみよう】
● 周辺の「アメダス」観測所に機会をみつけて行ってみよう。
● 旅に出たときその地域の「アメダス」をチェックしておこう。
 
▼私は、あの「岩手県・遠野」にいた!!
 
◆遠野(トオノ)のアメダス

 ぜひ、この「アメダス」観測所に行ってみたい!!
 少しわがままな望み(リクエスト)をもってしまった。

▼なんとうれしいことに、T先生が早朝より車でその場所につれて行って下さった。
 その場所につくまでは、T先生の地質・地形のスペシャルガイドつきだ。
 なんとゼイタクナ!!
 
 ついに念願の遠野の「アメダス」を見た!!いや見せてもらった!!
 あれ!? 2つに驚いた!!
 ・超音波式風向風速計になっている。(はじめて見た)
 ・積雪状況が計測できるようになっている。

 これで帰ってから、いつでも「遠野」の大気をチェックできる。
 冬の「遠野」も、この場所の景を思い出しながら「記録」を見ることができる!!
 ありがとうございました。深謝 <(_ _)>
 
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【Web更新8/5】23-32 Webテキスト『天気の変化』の可能性!? 等 更新!!

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上り列車朝に手をふる芙蓉哉 23/08/04撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】23-32
週末定例更新のお知らせ
 ちょっと変則的になってしまったが、8月最初の週末定例更新であった。
 事情があって、土曜日の更新である!!
 2週間分まとめてとも考えたが、それでは週末定例更新の意義は半減してしまう。
 そんなに 大げさに言うことでもないが …(^^;ゞポリポリ
 
 ともかく、これを書いておかねば 一週間は終わらないし、始まらないのである!!
 ゆっくり ゆっくり 急ごう!!

◆表紙画像集2023 更新 芙蓉
 「酔芙蓉」とはうまくいったものだ。
 朝に白っぽくみごとに咲いた花も、夕方には、真っ赤に縮み酔っぱらい花となっていた。
 それも、毎朝に次々と…。
 さて、今朝はいくつの 「酔芙蓉」が。

◆Webテキスト『天気の変化』の可能性!?
 このページのタイトルを見るたびに、自分でもちょっと気恥ずかしくなってくる。
 でも、やっぱり やめたくはなかった。
 今月の「雲見」、俳句「歳時記」の話題だけをつづけていた。
 しかし、Webテキストという試みをあきらめはしていなかった。

◆オンライン「寅の日」 更新!!
 8月のテーマは、「寅彦と芸術」としていた。
 これまで、あまり読んでこなかった分野であった。だから楽しみでもあった。
 できるだけ多くの人といっしょに寅彦から学び続けたいものである!!

 大賀ハス観察池は、蓮根の植え替えから19週目であった。
 「あこがれの4日間」は、もう訪れてこないのだろうかと諦めかけていたところだった。
 ところが、観察池にもきっちりと「4日間」がはじまった。
 8/5は、その「二日目」だった!!
 おみごと!!

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2023年8月(葉月)の俳句「歳時記」!! #俳句 #歳時記 #オンライン句会

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▼ゆっくりな台風6号は、「雲見」の空にも影響しはじめた!?
「台風」という存在は、大気の運動すべてを象徴しているかのようだった。
・偏西風
・太平洋高気圧
・低気圧
 等などの影響を受けながら、「これから」がきまっていくようだ。
 「雲見」の空から目が離せない!!

▼さておき、今月も名句の鑑賞 より<俳句修業>をはじめよう!!
 名句の参考にさせてもらうのは、いつものように

◆NHK「俳句」 テキスト

である。ここより巻頭の名句10句を引用させてもらう。

(1) 近づかむために陸あり土用波 三橋敏雄
(2) 半島の向かう半島秋のこゑ 堀本裕樹
(3) 蔵壁の返す光や終戦日 若井新一
(4) 赤く青く黄いろく黒く戦死せり 渡辺白泉
(5) 底紅や黙つてあがる母の家 千葉皓史
(6) 露の世ハ露の世ながらさりながら 一茶
(7) 朝皃や露もこぼさず咲きならぶ 樗良
(8) 箱に咲く朝顔銀座裏通 松尾隆信
(9) 天の川水車は水をあげてこぼす 川崎展宏
(10) くらがりに捨てし髪切虫が啼く 橋本多佳子


▼次は私の勝手なシロウト「選句」である!!
 私の場合は !! デアル。

【私の選んだ名句ベスト3】

(7) 朝皃や露もこぼさず咲きならぶ 樗良

(6) 露の世ハ露の世ながらさりながら 一茶

(3) 蔵壁の返す光や終戦日 若井新一


【次点】

(9) 天の川水車は水をあげてこぼす 川崎展宏


【選評】
・みごとな景の読み取りである。「写実」!!
・「さりながら」が未練だろうか!?それこが人生であるとも。
・「終戦日」をはずして、8月は詠めない!!

・「天の川」「水車」で思い出すアリキタリの景があった。その景にこの夏もう一度会いたい!!


▼いつも参考にさせてもらうNHK「俳句」テキスト8月号が面白い特集をしていた。
・特集 先生の俳句(科学者編)
 である。4人の科学者が取り上げられていた。そのトップが我らが寅日子先生(寺田寅彦)だった。
 お気に入りの一句
 哲学も科学も寒き嚔哉 寅彦
 も登場していた。なんともうれしい気分になった。

 その寅日子先生を師としてのオンライン句会「寅の日」も、3年目しめくくりの句会となった。

◆第36回オンライン句会「寅の日」8月例会案内!!

 「句会」はきっとあなたの出会う景をふくらませてくれるだろう。

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2023年8月(葉月)の「雲見」は!? #雲見 #もくもくシール

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▼暑い暑い7月は終わった!!
 引き続き猛暑の8月がはじまっている!!
 8月の「雲見」を予想する前に7月の「雲見」のまとめをもくもくシールセットによる「雲見」カレンダー(理科ハウス)でふり返っておこう。
 使用した十種雲形シールは次のようになった。

・快晴   2    
・巻雲   4  
・巻積雲  1  
・巻層雲  1       
・高積雲  1   
・高層雲  1       
・層積雲  2    
・積雲  12    
・層雲   0
・乱層雲  6    
・積乱雲  1 

 あくまで午前9時(原則)の記録であり、一日のうちでも大きく変化することもよくあった。
 これはシール貼りで、「雲見」を楽しむ目安にすぎない。 
 「快晴」2+「積雲」12=14
 「層積雲」2+「乱層雲」6+「積乱雲」1=9
 近畿地方の「梅雨明け」は7/20!!
 ともかく暑い暑い7月だった。
 日最高気温~日最低気温の「記録」をアメダスの「記録」を利用して、メモ欄に記入してみた。
 「夏日」(最高気温25℃以上の日)は、7日。
 「真夏日」(最高気温30℃以上の日)は、14日。
 「猛暑日」(最高気温35℃以上の日)は、10日!!
 なんとも記録的な暑さだった。猛暑日はまだまだつづく!!

▼8月の「雲見」の予想に入ろう。
 まず昨年の7月の天気図を参考に見てみよう。

◆日々の天気図 2022年8月 (気象庁)
・まずいちばんきになるのが、この「猛暑」がいつまでつづくかである!?
・台風の動向が心配だ!!
・大雨による災害もとても気になるところである。
・もう少し「積乱雲」シールの貼り方を考えてみたいところである。
・台風のときの「雲見」にも注目して見たい!!

▼次は、お気に入りの参考本だ。

◆『12ヶ月のお天気図鑑』(武田康男・菊池真以著 河出書房新社)

 8月の画像のタイトルだけ引用させてもらう。
 このうち自分でもどれだけの「景」を見ることができるだろう。楽しみである!!

「入道雲」
「光芒」
「こぶ状雲」
「雲の峰」
「局地的大雨」
「ブルーモーメント」
「立秋」
「薄明」
「赤富士」
「稲妻」
「スモッグ」
「笠雲」
「猛暑日」
「白い虹」
「ゆきあいの空」

▼いよいよ久々にリアル「雲見」の旅に出る。
 「大気の物理学実験室」を水平に移動するのである。どんな「景」に出会えるだろう!?

 もうひとつ楽しみがある。
 旅先の地の「アメダス」の設置場所の確認(見学)である。
 これ以降は、その場所を思い出しながら「観測データ」を見ることができる!!

 

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【Web更新7/30】23-31 「日本理科教育史」をプロットする!! 等 更新!!

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アメダスの悲鳴聞こえる糸瓜かな 23/07/28撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】23-31
週末定例更新のお知らせ
 暑い!! ともかく 暑い!!
 7月最後の週末定例更新だった。
 
 8月の更新に「これから」をみつけたい!!
 ゆっくり ゆっくり 急ごう。

◆表紙画像集2023 更新 糸瓜の花
 今年も「子規庵の糸瓜」の花が、次々と咲き始めた!!
 蔓は猛暑の空をめざしていた。
 はたして、今年の糸瓜忌にはいくつの糸瓜と出会えるだろう!?

◆「日本理科教育史」をプロットする!! 更新!!
 本シリーズを再開する。
 展開の方向もまだ定まってはいなかった。
 やりながら考えて行くこととしたい。
 必ずしも時系列にプロットできるわけではなかった。
 自分にも可能かも知れないと思われるところから少しずつ少しずつつづけたい。
 
◆オンライン「寅の日」 更新!!
 オンライン句会「寅の日」は、8月で3年目が終わる。
 さて、どんな展開になるだろう!?
 楽しみである。
 オンライン「寅の日」の8月テーマは「寅彦と芸術」である。
 どんな学びが待っているだろう。

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 【お薦め本】をあげることも、とても勉強になる。
 あらたな「世界」と出会う気分である。
 可能なかぎり、続けたい試みである。
   
 「大賀ハス観察池」は、蓮根の植え替えから18週目だった。
 ついに「観察池」の方にも、「あこがれの4日間」がはじまりそうである。
 さらに、うれしいことに「観察池」2つ目の花芽ものびてきた!!

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