新・私の教材試論(138) #水の成分 #水素 #古川千代男
▼その実験装置は、「化学変化」BOXのなかにあった。
ナイロン袋に入れられ大事そうにしまわれていた。
この実験装置の開発者は古川千代男先生である。当時古川先生と交流のあったご縁で、この装置そのものを先生から直接譲り受けたのでした。
アリガタイ!!
これは私の生涯の「お宝」教材となった!!
▼古川先生のこの装置開発の経緯は
●1985年4月10日 『やさしくて本質的な理科実験3』(高橋金三郎・鈴木清龍・若生克雄共編 評論社)
37. 「水の成分」をマグネシウムで調べる(古川千代男 同書P144)
に詳しく語られていた。
電気とか、NaOHとか余分な条件がなく、しかも、それまでに学んできた知識をもとにして、「水」に取り組めないものでしょうか。そんな事を考えていた時に目にとまったのが、ヴェルホフスキーの「化学実験教授法」(明治図書刊)でした。
これによると、「水の成分」という項で、まずH2にとりくむようで、Ca、Na、Kなどの金属と水の反応をやっています。その中で、Mgとの反応が、水の分解として使えそうなことに気づいて工夫したものがこれなんです。(同書P144より)
こうして、ヴェルホフスキーはフラスコなかで水を沸騰させ、その水蒸気と点火したMgを反応させる方法を考え出します。
面白い!!しかし過激なリスクの高い実験です。
そこで古川先生は「Mgへの点火法」を工夫します。そして、到達したのがこの「実験装置」だったのです。
▼この「実験装置」を使えば、安全にゆっくりこの実験を楽しめます。
この装置を譲り受けて以降、何度も何度もこれを使わせてもらってきた。
この実験は、最高にお気に入りの「お薦め実験」となった。
▼この実験装置を後生大事に保存してきているのにはわけがあった。
いつか
この実験装置を製作する会を催して、多くの方にこの「装置」を、この「実験」をツナイデいきたいと願っていたからである。
ここに「記録」しておけば、「いつか」ははやい機会におとずれるかも知れない。
材料の入手も考えはじめておこう。
(つづく)
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