「寺田物理学」とは!?(1) #寺田物理学 #traday #寅の日 #寺田寅彦 #石原純
▼「大気の物理学実験室」!!
この呼び方が気に入っていた。
私たちは、天井の低い低いこの「実験室」の中で暮らしていた。
行なわれる「実験」のメニューは日々刻々変わっていった。
この「実験」を見逃してしまうのは ちょっとモッタイナイ!!
▼「大気の物理学」もそうだが、「物理学」そのものもあまり得意の方ではなかった。
理科の授業をするようになって、はじめて「物理が面白い!!」と感じるようになった。
ところが、授業をはなれたら、またしても「物理学」は遠いものとなった。(^_^;)
しかし、オンライン「寅の日」をはじめて、妙に心惹かれる「物理学」に出会った!!それが
「寺田物理学」!!
である。
▼「寺田物理学」!?
わかったふうに言うのも、気恥ずかしい。
もともと「物理学」もよく理解していない人間が 惹かれる とは!?
「物理学」に寅彦の名前をつけただけのもの、それとも?
その正体は!?
不勉強を省みることことなく、これまでにも何度もこの巨峰「寺田物理学」に挑んでいた。
現に、オンライン「寅の日」の2月のテーマは
【2月テーマ】「寺田物理学とは!?」
である。
▼シロウトの私の作戦はいつも「無手勝流」だった。
生涯かけても、巨峰「寺田物理学」の周辺をうろつくだけに終わるかも知れない。
まあこの試みを楽しむだけでもいいではないか。
まず最初に参考にさせてもらうのは石原純の文章だった。
●「寺田物理學の特質」(石原 純)(『思想』岩波書店 特輯「寺田寅彦追悼號」昭和11年3月号より)
しばらくこれをゆっくりゆっくり読んでみようと思う。
「寺田物理学」について直接書かれているところをいくらか引用させてもらおう。
事実に深く透徹することは即ち卑俗な類型化を避けて独創的な新らしい類型化に赴かしめる所以であるからである。この意味での写実主義こそ、寺田さんがまたその科学研究に於て採ったところの注目すべき方法であった。それは言い換えれば抽象よりも具体を重んずるところの一つの方法である。抽象的な法則を羅列してある物理学の教科書にはまるで書かれていないような、そして今日高度の抽象にまで進んでゐる物理学の中心問題からは縁遠いやうな、いつも具体的現実として我々の周囲に見られるような事実がその研究対象として採り上げられる。これが実に寺田物理学の特質を形作ってゐるのである。(上記文より)
(つづく)
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