オンライン「寅の日」7年の歩みから(14) #traday #寺田寅彦
▼「根毛氷」はほとんど見られなかった。
蓮根の植え替え換えから44週目の大賀ハス観察池の氷も「みぞれ」状態ではっきりしなかった。
自然とは正直で律儀なものだ。
最低気温は0.3℃とあまり冷え込まなかったようだ。
「根毛氷」はそれを教えてくれていたのだ。
自然の律儀さについて寅彦は次のように言っていた。
しかし困ったことには「自然」は過去の習慣に忠実である。地震や津浪は新思想の流行などには委細かまわず、頑固に、保守的に執念深くやって来るのである。紀元前二十世紀にあったことが紀元二十世紀にも全く同じように行われるのである。科学の方則とは畢竟(ひっきょう)「自然の記憶の覚え書き」である。自然ほど伝統に忠実なものはないのである。(「津浪と人間」寺田寅彦)
▼そうだ!!
寺田寅彦「科学(理科)教育」十選につづいて
寺田寅彦「防災・減災」十選!!
をつくろう。
A 【防災・減災】『天災は忘れられたる頃来る』 9編
に加えて「台風雑俎」を入れれば丁度10編になる。
▼ではさっそくならべてみよう。
寺田寅彦「防災・減災」十選!!
(1) 日本人の自然観 8
(2) 天災と国防 7
(3) 津浪と人間 6
(4) 颱風雑俎 6
(5) 地震雑感 3
(6) 神話と地球物理学 3
(7) 流言蜚語 1
(8) 小爆発二件 1
(9) 災難雑考 1
(10)静岡地震被害見学記 1
【参照】作家別作品リスト:No.42 寺田寅彦 (青空文庫)
▼そのなかでもベスト3の発表年を見てみると
(1) 日本人の自然観 8 (1935(昭和10)年)
(2) 天災と国防 7 (1934(昭和9)年)
(3) 津浪と人間 6 (1933(昭和8)年)
となり、寅彦の最晩年3年間にわたり連続して発表したものなのである。
この事実を見ただけでもよくわかる。
寅彦は最晩年まで熱く警鐘「天災は忘れた頃にやって来る」を鳴らし続けたのである。
これを「警鐘三部作」と呼ぼう!!
そして、繰り返し繰り返し読んでみよう。
午後には、今季初、本格的に雪が降り出した。
(つづく)
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