2017年11月のオンライン「寅の日」は #traday #寺田寅彦
▼冷たい雨が降っていた!!
その雨にも耐えて彼女(ジョロウグモA)は体勢をくずさなかった。
一昨日にはその場所から姿を消し、ザクロの葉に隠れていたはずなのに。いよいよ産卵かと思いずいぶん捜してみたのに、そうではなかったようだ。
少し離れた位置の彼女(ジョロウグモB)の周辺には3匹ものオスがいた。
雨風とは関係なく、律儀に地球は回転する。
▼2017年11月のオンライン「寅の日」を考える時期が来ている。
11月と言えば、【理科の部屋】誕生の月だ。ここ数年それにちなみ11月は「理科教育」「科学教育」に関係するものを読んでいる。
【11月テーマ】寅彦と「理科教育」
今年もこれで行きたい。11月には2回ある。
■2017年11月オンライン「寅の日」
◆第175回オンライン「寅の日」 …11/11(土)
◆第176回オンライン「寅の日」 …11/23(木)
▼アリガタイことに科学者・寺田寅彦は「理科教育」「科学教育」に関連するような随筆をけっこうたくさん書いていた。
驚いてしまうのは、そのどれもがきわめて今日的であることだ。
「これから」の理科教育を考えうえでも充分に示唆的だ。
では2回に何を読むか?
お気に入りの2つを選んでみた。「科学者とあたま」と「雑感」(「理科教育」より)である。
奇しくも第176回は、【理科の部屋】24歳の誕生日と重なってしまった。
■2017年11月オンライン「寅の日」
◆第175回オンライン「寅の日」 …11/11(土) 「科学者とあたま」(青空文庫より)
◆第176回オンライン「寅の日」 …11/23(木) 「雑感」(「理科教育」より)(青空文庫より)
▼科学者・寺田寅彦自身も大学で講義をしていた。
若き科学者を育てるということにかけてはすぐれた才能を持っていたのだろう。それは中谷宇吉郎をはじめとするお弟子さんたちの活躍みればわかる。
学生のころ、たった一度だけ寺田寅彦の講演を生で聴いたことがある数学者の吉田洋一先生が『数学の影絵』(吉田 洋一著 角川選書)のなかで
◆「つまらない」こと~寺田寅彦の思い出~ (同書p246)
と題して次のように語っておられる。
講演の終りのところでも、またちょっと声を大きくされた。「何だか変なこというようですが、どんなつまらないことでも、つまらないといって捨ててしまわないで研究していくと、たいへん面白いことがみつかってくるものです」こういって、ちょっとはにかんだような表情をして退場された。(同書p248)
吉田先生はこの最後の言葉が忘れられないという。
雨のなかのジョロウグモのことなど「つまらない」ことかも知れない。
しかし、観察を継続しておれば面白いことみつかるかも知れない。
さあ、今日も雨のようだ。
彼女たちはどうするかな?
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