本日(2017/06/08)、第162回オンライン「寅の日」!!#traday

▼大賀ハスの葉の上に落ちた雨粒はピンポン球のように跳ねた!!
そして小さな球になって坂道をころがり中央の「水たまり」に吸い寄せられていく。そこには「吸い寄せる大きな力」が働いているようにみえる。それを繰り返してやがて「水たまり」は大きくなり自らの重力に耐えきれなくなり、葉を傾けてすべり落ちた!!
面白い!! いくら見ていても飽きない!!
昨日、梅雨に入ったそうだ。梅雨の私の小さな楽しみだ。
こんな「つまらいなこと」にも「科学する」愉しみがあると寅彦は教えてくれた。
▼本日(2017/06/08)は、第162回オンライン「寅の日」である。
そんな寅彦を読む日だ。6月のオンライン「寅の日」のテーマも5月に引き続いて
・「寺田物理学」って!?
である。そして今日読むのは「自然界の縞模様」である。
◆本日(2017/06/08)、第162回オンライン「寅の日」!!#traday
▼最初にここであつかう「縞模様」を定義していた。
ここでかりに「縞模様しまもよう」と名づけたのは、空間的にある週期性をもって排列された肉眼に可視的な物質的形象を引っくるめた意味での periodic pattern の義である。
ただし、「動的」なものはここではのぞくという。
そうすると最初の私のハスの葉の上の「水たまり」の周期運動は除外されるということになるのか残念。
話はきわめて挑発的につづく。
現在の物理的科学の領域では、その中でのきわめて辺鄙へんぴな片田舎かたいなかの一隅いちぐうに押しやられて、ほとんど顧みる人もないような種類のものであるが、それだけにまた、将来どうして重要な研究題目とならないとも限らないという可能性を伏蔵しているものである。今までに顧みられなかったわけは、単に、今までの古典的精密科学の方法を適用するのに都合がよくないため、平たく言えばちょっと歯が立たないために、やっかいなものとして敬遠され片すみに捨てられてあったもののように見受けられる。しかし、もしもこれらの問題をかみこなすに適当な「歯」すなわち「方法」が見いだされた暁には、形勢は一変してこれらの「骨董的こっとうてき」な諸現象が新生命を吹き込まれて学界の中心問題として檜舞台ひのきぶたいに押し出されないとも限らない。そういう例は従来でも決して珍しくはなかった。
▼さらに続けて具体例を出す。
そのまえにこうだ!!
しかし、自然は人間の知らないいろいろな理由を知っており、持ち合わせているために、世界の万物はことごとく円や球や均質平等であることから救われるのである。
まず最初にあげたのがあの「金平糖」の話だ。
二十余年の昔、いろいろこういう種類のことを考えていたころに、何よりもまずわが国に特有で子供の時からなじみの深い「金米糖こんぺいとう」というものの形が自分の興味を引いた。どうしてあのように角つのができるか、どうして角の数が統計的に一定になるか、この疑問を年来いだいて今日に至る間に、おりにふれてはこれによく似たいろいろの問題が次第に蓄積して来た。
なんとも愉快ではないか。
「金平糖のつの」がいつも一定になるのはどうして?
それが「寺田物理学」での大問題なのである。なんかうれしくなってくる。
あとは次々と具体例があげられる。
圧倒される思いで読んだ。
最後の言葉が心に残った。
このはなはだ杜撰ずざんな空想的色彩の濃厚な漫筆が読者の中の元気で自由で有為な若い自然研究者になんらかの新題目を示唆することができれば大幸である。
寅彦がこう書いてから84年が経っていた。
今、これらの謎解きはどこまできているのだろう。ポンコツ頭の私にもわかるようになっているのだろうか。
寅彦のこの文を読んだあとでは、雨のなかでも定位置で待機していたコガネグモの背中の模様の意味も「科学」してみたくなってきた。

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