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オンライン「寅の日」のすすめ(6) #traday

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▼昨日(2017/05/17)、これを第3号と認定しようと決めた!!
 昨年回収した種子から育てている実生ヒガンバナ、3つめの発芽(発根)だ。種子から出てきた白い部分はまだ小さかった。でも少しずつ大きくなっているように見えた。
 「自然結実」花茎の採集場所、採集日、完熟日は、「安富」「11/1」「11/24」であった。
 第1号(「安富」)の発芽したものはさらに緑を増していた。第2号(「福崎」)は発芽したあと大きくブリッジをしていた。種子に近い方が緑を増し、土にもぐり込んでいる方は白く、ほんと心持ちふくらんできているように見えた。
▼こんな実生ヒガンバナの観察と「物理学」、およそ何の関係もなさそうだ。
 これは私の都合の良い勝手な思い込みかも知れないが、「寺田物理学」ならば「物理学」の範疇でとらえることができそうな気がするのである。
 浅学無知ゆえの妄想かも知れないが、そう考えた方が「自然」が面白くなりそうだ!!
▼5月オンライン「寅の日」のテーマにもあげている「寺田物理学」。
 そもそもそれはふつうの「物理学」とどこが違うのだろう?
 「寺田物理学」などというコトバはいつごろから使われているのだろう?
 「寺田物理学」って?

 「物理」が大の苦手な私が、ポンコツ頭をフル駆動して考えてみた。
 その時、寡少なる知識のなかで印象深く思い出した一文があった。

◆寺田物理学の特質(石原 純)(『思想』岩波書店 特集「寺田寅彦追悼号」昭和11年3月号より)

 著者である石原純は同時代を生きた有名な物理学者だ。(くわしくは理科ハウス参照) 
▼私ごときがエラソウに言うことではないがさすがデアル!!
 全体としてみごとな「寺田寅彦随筆のすすめ」となっている。
 従って、これぞ最高級の 「オンライン「寅の日」のすすめ」 と言える。

 しばらくこれをゆっくり読んでみようと思う。
 「寺田物理学」についていくらか引用させてもらおう。

 事実に深く透徹することは即ち卑俗な類型化を避けて独創的な新らしい類型化に赴かしめる所以であるからである。この意味での写実主義こそ、寺田さんがまたその科学研究に於て採ったところの注目すべき方法であった。それは言い換えれば抽象よりも具体を重んずるところの一つの方法である。抽象的な法則を羅列してある物理学の教科書にはまるで書かれていないような、そして今日高度の抽象にまで進んでいる物理学の中心問題からは縁遠いやうな、いつも具体的現実として我々の周囲に見られるような事実がその研究対象として採り上げられる。これが実に寺田物理学の特質を形作っているのである。(上記文より)

 実生ヒガンバナが発芽(発根)したことはまぎれもない「事実」である!!

(つづく)
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