本日(2017/05/03)、第159回オンライン「寅の日」!!#traday
▼ ツツジと「アメダス」!!
これが昨日の「雲見」の一枚だ。その「アメダス」が、きっちりと「初夏」を記録してくれていた。
気温は25℃近くまで上がり、昼と夜では南寄りの風と北寄りの風が入れ替わっていた。
瀬戸内の海陸風については寅彦も「海陸風と夕凪」で触れていた。
これについては今年の夏も私の自由研究テーマにしたいところだ。
▼本日(2017/05/03)は、第159回オンライン「寅の日」である。
5月のテーマは
●「寺田物理学」って?
である。
ずいぶん大きなテーマである。オンライン「寅の日」では繰り返し挑戦してきたテーマである。
その第一弾として読むのは「日常身辺の物理的諸問題」である。
◆本日(2017/05/03)、第159回オンライン「寅の日」!!#traday
▼オンライン「寅の日」6年目の年間テーマは「ゆっくり ゆっくり」である。
その面からいうと、今回の随筆の選択は「失敗」だったのかも知れない。「ゆっくり」とひとつの「ふしぎ!?」について考えるまもなく次から次へと矢継ぎ早に身の回りの不思議が登場するのだ。
それはまるで、寅彦に
「ねえ君、不思議だと思いませんか?」
と問いかけられているようだった。
「ばからしい問題」と捨てやらず熟視すれば、日常身辺は「科学」でいっぱいだ!!
と力説していた。
クントの実験でも同様である。あの場合になぜ金属棒は松やにを着けた皮でしごき、ガラス棒だとアルコールを着けた綿布でこするか、この幼稚な疑問に対してふに落ちる説明をしてくれる教師はまれであろう。それにもかかわらず物理学をデモンストレートする先生がたはなかなかこの目前の好個の問題を手に取り上げて落ち着いて熟視しようとはしないのである。
従来はただ二つの物質間の摩擦係数さえ測定されればそれで万事が解決したと考えられていたようであるが、分子物理学の立場からすれば摩擦の問題はまだほとんど空白として残されているようである。
しかも同じ時にはおのずから一定の統計的平均の形を示すのである。この合流の統計的方則が何であるか、これを支配する物理的与件が何と何とであるか、これも直ちに発せられる疑問である。
▼寅彦の「ふしぎ!?」のタネは尽きない!!
たとえば本誌(科学)の当号に掲載された田口※(「さんずい+卯」、第4水準2-78-35)三郎たぐちりゅうざぶろう氏の「割れ目」の分布の問題、リヒテンベルク放電像の不思議な形態の問題、落下する液滴の分裂の問題、金米糖こんぺいとうの角つのの発生の問題、金属単晶のすべり面の発生に関する問題また少しちがった方面ではたとえば河流の分岐の様式や、樹木の枝の配布や、アサリ貝の縞模様しまもようの発生などのようなきわめて複雑な問題までも、問題の究極の根底に横たわる「形式的原理」には皆多少とも共通なあるものが存在すると思われる。すなわちいずれにも「安定、不安定」の問題が係わっているように見えるのである。不安定の入り込む多くの場合には事がらが統計的になるので従来の物理学からはとかく疎外されがちであった。
知ったかぶりして言えば、これぞ「複雑系科学」(!?)
寅彦はやっぱり生まれるのが早すぎたのだろうか?
それは私が結局何物もないところに何物かを求めているためであろうか。それがそうではない証拠にはちゃんと眼前の事象が存在している。すなわち事象は決してめちゃくちゃには起こっていない。ただわれわれがまだその方則を把握はあくし記載し説明し得ないだけである。
最後の一文は、86年の時空を超えた寅彦からの「科学」への誘いである!!
それで私が今本誌の貴重な紙面をかりてここにこれらの問題を提出することによって、万一にも、好学な読者のだれかがこの中の一つでもを取り上げて、たとえわずかな一歩をでも進めてくれるという機縁を作ることができたら、その結果は単に私の喜びだけにはとどまらないであろうと思うのである。
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