新・中学校「理科」を構想する。(21)
▼そして、ついには雨が降り出した。
同じ空の「雲見」を続けていると、とても面白い。
一刻として同じ「雲見」というものはなかった。
常に現在進行形で変化していた!!
ついに当地も「梅雨入り」したという。
▼現在進行形と言えば、大地の動きもそうだった。
「雲見」画像左端のあの山(日光寺山:標高408m)の上からフズリナの化石が見つかるという。
太古の海の底にたい積したフズリナの化石がである。
と言うことは、あの山は昔海の底だったということを意味する。
俄にはなかなか信じがたいことだ。山はずっと山だったわけではないのだ。
我々の暮らす大地も刻々と現在進行形で変化しているのだ。
これは知識として知ってもなかなか実感が伴わなかった。
しかし、これこそが【大地の動きをさぐる】の学習においても最大のねらいだった。
だから、サブタイトルも次のようにしていた。
▼とは言ってもなかなかピンとこなかった。
時間のスケールがちがいすぎるのである。
「雲見」ならば、目の前で刻々と変化するから「現在進行形」は納得できても、「何百万年前、何千万年、何億年前に…」と言われてもなかなか…?(゜_。)?(。_゜)?
私にもこれならわかるというものがあった。それがテフラ時計だ。
火山灰はほぼいっときに降る。その火山が噴火したときがわかっておれば、地層のなかに「火山灰層」がはさまっておればそれで、その地層の年代がわかる。その「火山灰層」より上の地層は火山噴火より後、下ならば火山噴火より前ということになる。いわゆる「鍵層」と言われるものだ。
これなら私にもわかる。私はAT(姶良火山灰)に夢中になった。
▼姶良カルデラ(鹿児島湾・桜島)にも行ってみた。
その後も、全国各地に姶良火山灰を追いかけた。ネットを利用して各地の情報を教えてもらったこともある。
そして、灯台下暗し!!である。
自分の暮らす地域でもみつけたのである。
◆福崎町の姶良火山灰
そう、この学習の醍醐味は
・現在進行形であること
・自分の暮らす地域のことであること
ここにある。
大賀ハス観察池は蓮根の植え替えから10週目であった。池の水面は大きな浮葉が何重にも重なりはじめていた。いよいよ立葉も現れはじめた。
水栽培池の方は、立葉の林のようになっていた。
(つづく)
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