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2月(如月)の俳句「歳時記」!!

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▼寺田寅彦は最晩年に書いた『日本人の自然観』のなかで、「歳時記」について次のように書いていた。

短歌俳諧(はいかい)に現われる自然の風物とそれに付随する日本人の感覚との最も手近な目録索引としては俳諧歳時記(はいかいさいじき)がある。俳句の季題と称するものは俳諧の父なる連歌を通して歴史的にその来歴を追究して行くと枕草子や源氏物語から万葉の昔にまでもさかのぼることができるものが多数にあるようである。私のいわゆる全機的世界の諸断面の具象性を決定するに必要な座標としての時の指定と同時にまた空間の標示として役立つものがこのいわゆる季題であると思われる。

▼これを受けてなどと言うと大袈裟であるが、私は「雲見」「天気コトワザ」につぐ観天望気第3の手段として俳句「歳時記」を採用しようと決めていた。
 決めたと言っても具体的に何をどうはじめたらいいのやら迷っていた。
 毎週一句、Web表紙に貼り付けるために「俳句もどき」を詠んでいるが、それにしてもどこまでも「もどき」の域を脱しそうにない。
 ずぶのシロウトにはなかなか高いハードルだ。
 でも諦めたくはなかった。
そんなときに出会ったのが、これだ!!

◆『書いて身につく 四季の名句120選』(鍵和田秞子著 NHK出版)

▼これなら、私にもできそうだと思った。
毎月、名句10選があがっている。それを書き写すのである。3回!!
まずは2月にあがっているものを引用させてもらおう。

(1) 春寒し水田の上の根なし雲     河東碧梧桐
(2) 紅梅の紅の通へる幹ならん     高浜虚子
(3) 座る余地まだ涅槃図の中にあり   平畑静塔
(4) 白魚汲みたくさんの目を汲みにけり 後藤比奈夫
(5) 少年に獣の如く野火打たれ     野見山朱鳥
(6) うすらひを佳き鳥のこゑわたりくる 小原琢葉
(7) 木曽馬の黒瞳みひらく二月かな   大峯あきら
(8) 雪解や千手ゆるめし観世音     鈴木貞雄
(9) うぐひすのケキョに力をつかふなり 辻 桃子
(10) 春の山たたいてここへ坐れよと   石田響子

▼実にいい!!
さすが名句と言われるだけあるな。
これなら寅彦の言葉にもナルホドと頷ける。最初が碧梧桐だというのも、偶然とは言え納得だ。
究極はやっぱり、自分で詠むのが目標ではあるが、ここから少しずつはじめてみようと思う。
ゆっくり 急ごう!!
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コメント

楠田先生、こんにちは。

 鈴木勝浩です。

 今朝の東の空の月と惑星
 (午前4時頃)

 ひじょうにすばらしかったです。

 なんか得をした気分になりました。

 これから、中学2年生は気象分野に入ります。

 楠田先生のテキストも大いに参考にさせて

 いただきます。

 これからも、よろしくお願いします。

投稿: 鈴木勝浩 | 2016/02/05 05:51

鈴木勝浩さん
コメントありがとうございます。
惑星大集合でよかったですか、いいな(^^)V
今朝は、私の方雲が多かったです。
明日に期待です。でも天気が…
「天気の変化」授業に入られるんですね。
いろいろまた情報教えてください。
よろしくお願いします<(_ _)>

投稿: 楠田 純一 | 2016/02/05 12:16

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