2015年12月のオンライン「寅の日」は #traday
▼今か今かと待っていた。
しかし、いつもの「雲見」の空に青空はいっときも現れることがなかった。
ここのところ「一雨一度」どころか、雨が降っても寒くなるどころか暖かくなるような日が続いていた。
今年は冬を忘れてしまったのかと思ったりしていた。
そんなことはあるはずがなかった。
自然はもっともっと律儀だった。
きっちりと生野峠から冷たい北風が吹き出してきた。
寅彦は言った。
科学の方則とは畢竟(ひっきょう)「自然の記憶の覚え書き」である。自然ほど伝統に忠実なものはないのである。(『津浪と人間』より)
と。
▼と言っている間に今月も20日になってしまった。
来月のオンライン「寅の日」を計画する時期だ。
ちょうど一年前の寺田寅彦記念館友の会秋季研修会でたいへん興味深い話を聞いた。
「寺田物理学」と「連句」の関係についてであった。それいらずっと気になっていた。
いつかはと思っていた。
・科学者・寺田寅彦にとって「俳句」「連句」とは
・寺田物理学、寅彦の自然観との関係は
それ等を12月のテーマとしたい。12月は3回ある。
それに加えて、例年通り追悼オンライン「寅の日」も実施したい。
1935年(昭和10)、12.31 寅彦は没した。今年はちょうど没後80年である。
■2015年12月オンライン「寅の日」
◆第114回オンライン「寅の日」 …12/04(金)
◆第115回オンライン「寅の日」 …12/16(水)
◆第116回オンライン「寅の日」 …12/28(月)
◆第117回オンライン「寅の日」 …12/31(木)
▼ではテーマに沿って何を読むか。
これにはなかなか迷った。昔にくらべれば少しは興味も深まったというものの、「俳句」はまったくのシロウトである。シロウトであることを生かして、率直に寅彦のコトバに耳を傾けてみたい。
まだは、これまでにも読んだことのある「天文と俳句」「俳句の精神」を読み、今月の本命である「連句雑俎」と読み進めたい。12/31にはいつものように最晩年の作品でもある「日本人の自然観」を読みたい。
■2015年12月オンライン「寅の日」
◆第114回オンライン「寅の日」 …12/04(金) 「天文と俳句」(青空文庫より)
◆第115回オンラ「寅の日」 …12/16(水) 「俳句の精神」(青空文庫より)
◆第116回オンライン「寅の日」 …12/28(月) 「連句雑俎」(青空文庫より)
◆第117回オンライン「寅の日」 …12/31(木) 「日本人の自然観」(青空文庫より)
▼プリントアウトしただけでも圧倒されてしまった。
私ごときに読み解くことのできるテーマは十分承知のうえである。どこまでも自分の「文脈」と重ねあわせならが挑戦してみたい。それが、自分自身の「自然観」を問うことにツナガルことを信じて。
12月には、今年も「寺田寅彦記念館友の会秋季研修会」に参加させてもらうつもりだ。
だから12月は、私には寅彦「ばっかり病」の一か月になりそうである。
楽しみである。
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