「線状降水帯」とは!?(3)
▼「ヒガン バナ日和」は二日間しか続かなかった。
昨日は、雨の日の「雲見」だった。雨と言っても「大雨」ではなく、シトシトと降る雨だった。
そして、それが一日続いた。
「雨は雲から降ってくる」このアタリマエで言うと、10種雲形のなかに雨が降ってくる雲が2種類あった。
「雨 雨 降れ 降れ ラン ラン ♪」の「乱層雲」と「積乱雲」である。
今は「積乱雲」の「ふしぎ!?」を追っていた。
▼とても気に入ってしまった
◆『天気と気象についてわかっていることいないこと』(ベレ出版 2013.4.25)
●第4章 集中豪雨の研究 - 加藤輝之
もこの「積乱雲」の話からはじまっていた。章立てを見ただけでも話の展開が見えてくるものだった。
1 集中豪雨の正体、積乱雲
2 集中豪雨を生み出す爆薬、水蒸気!
3 線状降水帯-バックビルディング
4 団塊状降水-どうして「ゲリラ豪雨」?
5 集中豪雨予測への挑戦!-海上での観測と積乱雲の予測
理科で学習する「対流」「エネルギー保存則」「アボガドロの法則」などから話が展開していくのは、私にはアリガタイ!!
また気になる小項目をツナグだけでも大方のあらすじが見えてきた。
「水蒸気が積乱雲の発生・発達の決め手」
「積乱雲と線状降水帯を結びつけるバックビルディング形成」
「大雨の形態を決めるのは鉛直シア」
「大雨をもたらす水蒸気は海上からやってくる」
これで私には難解だった最初の資料(論文)
◆線状降水帯発生要因としての鉛直シアーと上空の湿度について 加藤 輝之(気象研究所)
のタイトルの意味だけでもわかりはじめてきた。
▼要するに「線状降水帯」ができるためには2つの大きな要因があると言うことだろうか。
それは「大量の水蒸気」と「適度な(私たちには不都合だが)鉛直シア」である。
「鉛直シア」という言葉がまたくせ者だ。
このような専門用語が私の頭も混乱させる?(゚_。)?(。_゚)?
要するにできあがった積乱雲を少しずらしてくれる風である。無風では、積乱雲が次々とできない。
また逆に強い風が吹きすぎても積乱雲の連なった行列(線状降水帯)はできない。
ここらで、少し頭を整理して、私なりに「線状降水帯」とは!?をまとめてみたい気持ちになってきた。
しかし、それにはもう少し時間をかけたい。
ただ、これだけははっきりさせておく。
天気の大原則「上がるとザアザア 下がるとカラカラ」!!
はここでも有効である。ということだ。
▼「線状降水帯」と言う耳慣れなかった言葉で、私自身がとんだ誤解をしてしまうところだった。
そこからはじまった「線状降水帯」の謎解きで、今のところわかったことを列挙しておく。
(1) 「線状降水帯」とは、大雨をもたらす代表的な対流システムである。
(2) 「線状降水帯」とは、連なる積乱雲の行列である。
(3) 「線状降水帯」とは、そんなに特異なものでなく、大雨のときにはアタリマエに起こっている。
(4) 「線状降水帯」の発生要因は「大量の水蒸気」と「鉛直シア」(できた積乱雲を適度(?)に横にずらす風)である。
(5) 「線状降水帯」は、条件さえ満たせば、いつでもどこでもできる。
(6) 気象レーダー図で赤く表示されるところで何が起こっているのか、立体的にイメージしてみることはとても大切!!
まだまだ誤解があるかも知れないし、もっと知りたいこともあるが、ひとまずここまでとしておく。
今朝もまだ雨が降っている。またしても台風20号が近づいているという。
私たちは「大気の物理学実験室」のなかにに暮らしている!!
これは変えようのない事実だ!!
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