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Webテキスト『天気の変化』の可能性!?(53)

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▼「雲見」の空だけでなく、足元の「ホシノヒトミ」にも春は訪れていた。
ここにきて急に「ホシノヒトミ」のめざめが目立ちはじめた。
ところで、貴奴等はやっぱりこの時期はやっぱり「ホシノヒトミ」!!なんである。
 昨年の数ヶ月におよぶ観察によって確信を持っていた。花が咲き終わって実の季節になったら貴奴等のことを古の人の観察眼に敬意を表しつつ「オオイヌノフグリ」と呼ぼう。いつの季節も同じ名前で呼ぶ必要はない。季節によってちがう呼び名があってもいいではないか!!
話がそれてしまった。
 まだ早春のせいか目覚めの時間が遅いような気がする。お昼近くになったら、雌しべが一方の雄しべに寄り添うようになっていた。
 「ホシノヒトミ」たちにとって春の訪れ、「天気の変化」を予知することは死活問題なんだろうな。
▼我々人間にとっても「天気の変化」予知することは、今も昔も重要課題だった。
自然に直接的にはたらきかける農業・漁業では、まさに死活問題であった。
そこで、「観天望気」の科学が生まれた。
それを長い年月をかけて「天気コトワザ」というかたちに結晶化させた。
それを駆使して、明日の天気を季節の訪れを予知しようとした。
自然とともに生きてきた先人たちが残してくれた貴重な遺産だ。
大切に受け継ぎたいものだ。
▼一方で私は「大気の物理学実験室」を立体的にイメージする作業を続けていた。
「面白い!!面白い!!」と叫ぶだけでなく「伝わる」かたちにしようと挑戦していた。
「高層天気図」からもう一度「地上天気図」にもどってみた。
◆気象庁・天気図
「実況天気図」だけでなく動画にしてみたり、「予想天気図」をみたりした。
これもけっこう面白い!!
太平洋に温帯低気圧からながく伸びる「寒冷前線」、途中から「停滞前線」が見られた。
「前線」「温帯低気圧」こんなコトバを使ってこの「実験室」を立体的にイメージしはじめたのはいつのころからなんだろう?
 調べてみることにした。
 授業テキスト『天気の変化』のときにはずいぶんお世話になった古い本を本棚から引っぱり出してきた。
◆『大気の科学~新しい気象の考え方~』(小倉 義光著 NHKブックス 昭和43(1968)年9.20)
書いてあった。

こうして、一九一九年、J・ビヤークネスによって温帯低気圧の構造図が発表された(第26図)。これまで使われていた気流線ということばの代わりに、温暖前線・寒冷前線ということばがはじめて使われたのは一九一八年である。(『大気の科学~新しい気象の考え方~』P55より)

※(図26)というのは今も中学校の教科書に載っているあの図である。

なんとまだ100年と経っていないんだ!!
「天気の変化」の謎解きはまだまだ途上にあるんだ!!。

さあ、今日も「雲見」つづけてみよう!!
(つづく)

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