2013年8月のオンライン「寅の日」は #traday
▼貴奴(コガネグモ)と出会って16日目。
夜が明ける前に少しだけ雨が降った。しかし、それはすぐあがった。
貴奴は朝からネットの張り替えをしていた。観察に行ったときはもうその作業は終わりに近かった。
出糸突起から糸を出し、脚をみごとに操りなから横糸を張っていく。
もうそれは巧みの技であった!!あまりの巧みさにしばし見惚れてしまった!!
昨日の観察では「狩り」は見なかった。
「平穏な一日だったなあ」と夕方の観察を終えようとしたときだった。
そいつを見たのは。
ネットの外枠の外、草かげに隠れるようにしてそいつは居た!!
そいつは貴奴にくらべると身体はうんと小さい。しかし、どこか面構えが貴奴に似ている。
私にはそいつがコガネグモの雄に見えたのだが?
▼こうして毎日貴奴の観察日記風の文章を書いていると、つくづくと「寅彦」の文才がうらやましく思えてくる。
彼の何百分の一でもその才能があれば、貴奴を観察しての「感動」をうまく伝えることができるのにと。
そんな「寅彦」に少しでも学びたくて、性懲りもなく続けているオンライン「寅の日」。
毎月の「寅の日」に何を読むのか、前月の20日前後に提案しているようにしているのだが、今回は少し遅れてしまっている。
2013年8月は3回ある。
◆第41回オンライン「寅の日」…8/04(日)
◆第42回オンライン「寅の日」…8/16(金)
◆第43回オンライン「寅の日」…8/28(水)
▼8月のテーマは先の私の遠大なる願望も込めて「文化としての科学」とする。
数ある作品のなかからこのテーマにそったものはとあたってみるが、どれもが該当しそうで迷ってしまう。
文章そのもののことを語っているものとして、最初に『科学と文学』をとりあげることにする。
ついでお盆の時期にふさわしいかと思って『田園雑感』を、次いで道端の草も寅彦の手にかかるとこうなるかと『路傍の草』をとりあげる。
■2013年8月オンライン「寅の日」
◆第41回オンライン「寅の日」…8/04(日)『科学と文学』(青空文庫より)
◆第42回オンライン「寅の日」…8/16(金)『田園雑感』(青空文庫より)
◆第43回オンライン「寅の日」…8/28(水)『路傍の草』(青空文庫より)
▼とりわけ最初にとりあげる『科学と文学』は、大作である。そのなかに寅彦の作風のすべてが語られているようにも思う。一回だけ読み通すだけではもったいないような気もする。
だから、せめて8月中はずっと繰り返し読み続けるようにしたいと思う。
それから単に寅彦の文章を読むだけでなく、自分でもいろんな機会をとらえて文章を書くこと(記録化すること)に挑戦してみたいと思う。
さあ、コガネグモの雄かもしれないあいつはどうしただろう?
今朝もあの場所にいるかな?
貴奴はどうしているだろう?
観察したら、文章にしてみよう!!
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コメント
楠田先生、こんにちは。
鈴木勝浩です。
コガネグモの雄と思われます。
クモの場合、
雌雄は、触肢(しょくし)でわかります。
昆虫でいう触角の部分といってもよいでしょう。
雌の場合、先の方が、そのまま、元の方と
太さがほとんどかわりません。
ところが、雄の場合、成熟すると、
先の方が、太く、複雑になっています。
なぜなら、雄の場合、生殖器から
この触肢の先端に一度、精子をとり、
この触肢の先端を、雌の生殖器に
挿入するからです。
それでは、また。
投稿: 鈴木勝浩 | 2013/07/25 06:36
鈴木勝浩さん
こんにちは、とても興味深いコメントありがとうこざいます。
ぜひぜひくわしく観察したかったです。
とても残念な報告です。
くわしくは明日報告しますが、その観察ができなくなってしまいました。
今日、午前中にその場所の草刈りがおこなわれてしまったのです。その前に…と悔やまれますが。
今、意気消沈しています。(/_;)
投稿: 楠田 純一 | 2013/07/25 17:47