ヒガンバナはほんとうに種子をつくらないのか? #higanbana
▼ヒガンバナは秋祭りも終わり、「花の季節」から「葉の季節」への移行を加速していた。その姿を観察しながら、繰り返し繰り返しこのみごとな戦略に感動していた。「ハミズハナミズ」のいにしえの人々の観察眼もお見事!!
やがて起こりくる第二の大きな「ふしぎ!?」。「日本のヒガンバナは3倍体2n=33で種子をつくらないので鱗茎(球根)の分球で増える」ことを知って驚いた。そのすさまじい繁殖力にも感動した。
▼でも、私の「ふしぎ!?」は完全に解消したのではなかった。
あんなみごとな花を咲かせるのに、結実しないなんてやっぱり「ふしぎ!?」だ。
ごくごくまれには結実し「種子」もつくると教えられたとき、やっぱりそうか。いったんは納得した気分になったが、それがまた第二の「ふしぎ!?」を深めることになった。
自然結実の写真を見せてもらったこともある。私もそれを自分の目で確かめたかった。
何年かそれをさがすうちに2005年11月20日、自分でもそれをみつけたうれしかった。
その年から何度か、自然結実に出会ってきた。しかし、それから発芽までにいたらなかった。
▼自然結実から、その「種子」から発芽したという報告も聞くようになり、その画像も送ってもらったこともある。
今度は、逆の「ふしぎ!?」が頭をもたげる。「3倍体なのになぜ種子ができるのか」「3倍体でなくなってしまったのか」そんなことをずっと何年間か考え続けていた。
▼今年の春だっただろうか、ネット上で気になる論文と出会った。
◆ヒガンバナの稔性と発芽について(瀬戸良久・武市早苗・中嶋克行)なんと、もうやられているではないか。
それも発芽までこぎつけておられるではないか。
驚くべき結果を引き出されている。
急激に後を追いたくなってきた。そこで、まずは自然結実の実態調査からはじめる。
今度の日曜日、自然結実観察の下調べに出かけることにした。
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