【授業】動物とは-2
▼はやくも10月である。あの念願の「大賀池」を訪ねてから一ヶ月が経った。今年の5月17日に発芽処理をした「大賀ハス」。一粒はうまく発芽して、この夏観察しつづけた。そして、ハスのメッカ=府中も訪ねた。兄弟大賀ハスも見せてもらいに理科ハウスにも行った。そしての「大賀池」だった。まだまだ成長・開花をしていた大賀池は、一ヶ月たった今どうなっただろう。
私の「大賀ハス」は、今なお、最後のがんばりを見せて、立った葉は、パラボラよろしく太陽に向かって広げている。少しでも多く「生産」をしょうと頑張っている。今盛りの定点ヒガンバナから、5mばかりの位置で。
▼授業「動物とは」の報告をつづける。
「生物」と「無生物」のちがいから、「生物の特徴は(・_・)......ン?」の発問に対して、生徒たちの答えのひとつ
『生物は、死ぬ』
『死んで無生物になる』
この衝撃的な(私がまったく予想していなかったという意味で)答えのところで昨日の報告は終わっていた。
そのつぎは、
生物-植物
-動物
と分けて、
「さっきは、動物をいっぱい書いてもらったが、その動物が、植物とちがうところ。動物の特徴とはなんだろう。
さっき書いたやつに共通することは…」
とっさにいくもの答えがかえってきた。
「うごく」
「口がある」
「目がある」(?(゚_。)?(。_゚)?あいつにあるかと不思議がむきもあるが、ここではでるものをどんどん板書した。)
「鼻がある」「足がある」「手がある」「骨がある」…。
そして、出てきた。
『食べる』ここでストップである。
これが出たときは、少しオオバーリアクションで応えた。
「これ、これや」「動物は食べるんや。これが最大の特徴やな。あんまりタンポポが食べよん見たことないやろ(笑)」
「あんまり言うて…(^o^)、そんなん」
「ここで、教科書ではどない書いてあるんか、見るで」と教科書の導入部読む。
「教科書でも書いているように、動物は、植物のように自分で栄養をつくることできひんねん、そやから、植物がつくった栄養を横取りすんねんや。それが「食べる」なんや。」
「植物がつくったやつを横取りしている動物を「食べる」こともあるな」
「ここに書いた目がある、口がある…みんな、この「食べる」ためなんや」
●動物の「謎解き」の方程式は「食べる」にある。
こんなことは、そのときは言わなかったが、いつもこちらの頭においておきたい。
▼一応、この時間のコールが見えてきたので
「ここで、もういちど、今は、生物には、「植物」と「動物」がおると言ったけど、そこのところ考えてみるで。
ここに。けったいな生物がおるねん。(ここで「変形菌」(粘菌)のプリントをくばる。これは、今年の夏に訪れた「南方熊楠記念館」でいただいたものを利用させてもらった。そこには5界説の説明、粘菌の生活サイクルの図が出ている。)こいつは、アメーバのように動いて、他の菌類を食べているかと思えば、胞子をつくって仲間をふやしたりしているねん。動物のようでもあり、植物でもあるねん。けったいなやつなんや、けったいなやつやけど、あんまりおれへんのちがう、そんぞしょそこらいっぱいおるねん。」
「勉強としては、今日やったように植物と動物を分けて考えていくけど、それはわかりやすいから、そうするだけでほんまは生物には、いろんなやつ身の回りにおるということしっておこう。くわしくは、また帰ってプリント読んでみてくれ。」
▼「時間がないので、最後にもうひとつだけ、今度はこの動物のこと話さしてくれ」
と「地球最強の生物」クマムシ、宇宙でも生存可能」をプリントしてくばった。
「名前は、クマムシ」
「これ知っている人は…」
3名が手をあげる。いずれもテレビなどでみたようだ。
少し「クマムシ伝説」を話をする。そして「私がいちばん気に入っているのは、こんなすごいやつが、わりかし身近におるということや、そこらの苔のなかで今もゆっくりと動いているということや、実は私は、まだこの目でみたことがないねん、みんなの方がはやいこと、これをみることがあるかもしれへん、そしたら教えてくれな」
「まあ、こういうふうに動物の世界にも、こんなふうにいっぱいいろいろ不思議なこと、面白いことあるねんな。
次からこの動物の世界を本格的に勉強していきます。」としめくくった。
▼授業が終わったあと、2名の男子生徒が、少し真顔、てれくさくもあるような顔で前にやってきて言った。
最初は「おまえが聞けや」と譲り合っていたが…。
「先生な、さっきなここで(「生物」「無生物」のところの板書さしながら)『生物はつくられへん』言うたやろ、
そやけど、お父さんとお母さん、ボクをつくったんちがうん」と。
「うん、そうやな生命のないところから、生物つくられへん言うたな」
「ええこと言うて、くれた。そこのところくわしく話せえへんなんだものな」
(生物の特徴で「仲間をふやす」にふれなかった。)
「それ使わせてもらうわ、次の授業で…」
「まあ、最初にお父さんとお母さんの生命があって、それをきみに「つないだ」ということかな。
何にもないところから命、生物をつくったんではないな」
ひとりは、少しなっとくした顔。
もうひとりは、やっぱり腑に落ちない顔。?(゚_。)?(。_゚)?
やっぱり、授業って面白いな。今日は、どっからはじめようかな。別のクラスでもこの授業がある。
ちがった展開になるかな。
| 固定リンク
コメント