【授業】やっぱり「蛍光灯」が…
▼授業びらきから一週間、やっぱり授業は面白い。これが率直な感想である。授業をやっていくなかで、生徒が見えてくる、理解できる実験のあいまにもらす言葉から、ああこういう生徒がいるんだとわかってくるのである。授業をやっているあいだだけのことでなく、授業の準備についても楽しい、何を理科室に持ち込もうかと考えながら生活していると生活にもはりがある。
▼「ネタ」としてなにがいちばんふさわしいか、かつて「私の教材論」としてまとめたことがある。(それをさらに、多くの人にお話させてもらうときにあわせて「私の教材論・授業論」としてまとめたこともある。)そのなかで「すぐれた教材の原則」をいくつかあげいてる。それらの検証をひとつ、ひとつやっていけるのである。これほど我が意を得たりということはないのである。
▼いまいちばんこだわっているのは「蛍光灯」である。
○ 静電気で「蛍光灯」つける。
これにこだわっているのである。この経緯については、新「電気」発見ものがたりにかいた。そこでの結論は、ひとり一個のネオン球を持って、電気を「発見」させることこそ、究極ネタである、であった。
今回は、そのネオン球を準備できていない。そんなこともあるが、どうも「蛍光灯」の方が面白いのではないかと思いはじめたのである。
▼前日に研修の帰り、急遽、電気屋さんに駆け込み、何種類かの蛍光灯を買い漁ってきた。それを持ち込んで授業をした。帯電も、少し発展させ「空き缶とサランラップ」の組み合わせでやった。ここの詳しい授業報告は、後日別のクラスの授業報告でやるつもりである。
●静電気で、蛍光灯に明かりをつけることができるだろうか。
これが、今回の授業のテーマである。これは、質問と言うより、「やってみよう」という課題である。教科書にも、写真などが出ているので、この質問にこだわってもしかたない。それより、自分の眼で、そんなことがおこるか確かめてみることに主眼をおいた。
やっばり、生徒たちはすばらしい。
こちらの予想を上回る反応だ。
最初は、半信半疑である。
どこの班からか、暗いなか小声で「ついた!!」「えっ、ほんまについたんちゃうん」
そして、やがて、どこからも「ついた、ついた」と声は大きくなる。
近づけるものも、次々とかわってくる。
最初は、指定の空き缶、サランラップ。
次は、サランラップを頭で擦りはじめている。これが結構いける。
ひとりがやりはじめはっきりわかるように「明るくつく」と発見すると、瞬く間にみんながやりはじめる。
前の方に座っていた生徒が言い出した。
「そのテレビでやってええ?」
「ああ、もちろんやってみて」
スイッチを入れたり、切ったり繰り返している。「ついた、ついた」の声に、自分たちの蛍光灯をもって群がりはじめる。画面を蛍光等でなぞったり、「電気リレー」に近いことを確かめたり。
やっぱり「蛍光灯」もいいなと思った。
翻って考えてみるに、ネオン球よりも蛍光灯の方が、この授業のねらいは達成されるのではないだろうか。
蛍光灯の方が、「日常」に近いんではないだろうか。
その蛍光灯も、あまり小さなタイプよりも10Wぐらいのでいいのではないかと思う。
あまり小さなもの(用意したのは6W、8W、10Wの三種類のタイプ)は、特殊なもの、「日常」から遠いものになってしまいそうな気がする。
サランラップを必死に頭にゴシゴシこすりつけて実験をする生徒をみながら、そう思った。
「
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コメント
懐かしく、ストップモーションの記事を読ませていただきました。こうして残しておくといいですね。あの頃が懐かしいです。古いことにこだわらず生き生きとチャレンジして姿がまぶしいですね。今後の報告を楽しみにしています。
投稿: 理科大好き人間 | 2008/04/19 20:39
理科大好き さん おはようございます。
コメントありがとうございます。
みなさんに教えてもらってきたこと、やってみる最後のチャンスだと思っています。
昔からの友人に声をかけてもらうほどうれしいことないですね。深謝<(_ _)>
投稿: 楠田純一 | 2008/04/20 03:46