新・私の教材試論(117)

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▼変な話だが私は雨の日の「雲見」画像をあまり残していない。
晴れていれば、「下手な鉄砲も」方式で撮りまくるのに、雨なら仕方ないですましている。
 アタリマエと言えばアタリマエのこと。カメラがぬれるのもいやだし当然だ。
 昨日も少し雨がやんだら撮ろうと思っていたら、昼までシトシト雨で、昼からはザアザア雨!!
 しかたない。
 雨の日の「雲見」も貴重、とシャッター押し続けてみた。
 これが雨でなく雪に変わるのはいつだろう?
▼さあ、今度は飽きもせず「新・私の教材試論」を続けよう。

◆「水の成分をマグネシウムで調べる」古川 千代男『やさしく本質的な理科実験3』(高橋金三郎・鈴木清龍・若生克雄共編 評論社 )(P144より)

 降ってくる「雨」「雪」=「水」が水素と酸素からできているという驚異のアタリマエ!!
を科学する実験のことを考えていた。
 「水を加熱して水蒸気のなかでMgを燃焼すれば水素だけを取り出すことができる。」というシナリオはできていた。
 問題は、熱い熱い水蒸気のなかで、いかに安全かつ確実にMgに点火するかだ。古川千代男先生が考え出した方法は、丸底フラスコのなかを水蒸気で満たしておいて、外から電気を使って点火する方法だった。
※【参照】 ◆水から水素を取り出す~ 水蒸気中でMgを燃焼させる~ 
 古川先生の実験装置はとてもすぐれものだった。
 ニクロム線をとりかえることで何度でも実験ができた。二本の支柱は、ステンレス製の焼串を利用していた。台所用品売り場で手に入れられたようだ。
\(・_\)ソノハナシハ (/_・)/コッチニオイトイテ
 ここで、私がこんな「繰り言」を何度も書いている本意をバラしておく。
 実は、この実験装置を「復元」して、このすぐれた教材(実験)を次世代まで残したいと思っているのだ。
 だから、最近気づけばホームセンターの「台所用品」を見て回っていた。
 まだ、これにふさわしい焼串に出会っていない。「小型ターミナル」にも…
▼では、実際の授業のなかでこの実験は有効なのだろうか。
これも結論から行く。
必ず受ける!!たいていは拍手が起こる!!
あるときこの実験を終えて「化学反応式」でまとめようとした。
H2O+Mg→H2+MgO
ある生徒が言った。
「(゜o゜)ゲッ!! そんな簡単でええんけ!?」
そのコトバいただいた。
「そうや、ホンマの科学(化学)は簡単で面白いものや!!」
付け加えた
「でも、やっぱり「ふしぎ!?」やけどな。」
すぐれた教材(実験)には必ず副産物がある。
この実験の副産物は大きく2つある。
・いっきょに大量に取り出された「水素」は水素燃焼実験に使える。
 例えば「ロウソクの炎は、水素のなかで消える。集気びんの近くで再びロウソクの炎は…」など
・丸底フラスコが冷えてくれば、水そうの水は逆流をはじめる!!
 ほぼいっぱいまで。

あのアタリマエの「水」が「水素」と「酸素」からできているという不思議に直参するこの実験をほんとうにすぐれた実験だと思う。いきなり「電気分解」に入る前にぜひとも…いや後でもいい。

(つづく)


 

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新・私の教材試論(116)

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▼「えっ、動いた!?」
と思った。例のヤママユの繭だ。
風はなかった。だから動くはずはなかった。今繭のなかにいるのは「卵」はずだ!!
でもそれは本当だろうか?
私はまだそれをこの目で確かめたことはなかったし、あの「モスラ」みたいな成虫が繭から出てくるのを見たことなかった。本によれば、それは8月ごろのこのようだ。
 きっとその頃になれば、この「ふしぎ!?」は忘れてしまっていそうな気がする。
 家に帰って、例の柿の木を見上げていたら、また別の「冬越し」戦略をたてたやつがぶら下がっていた。
 ミノムシだ。オオミノガの蓑だ。こちらの方は、蓑のなかなか顔を出した幼虫を目撃したことあるから、まだ少しなじみがあった。でもまた、こんなみごとな「冬越し」戦略を思いついたのだろう?
 「ふしぎ!?」だ。
 昨日は朝から「ふしぎ!?」を連発していた。年末の「ふしぎ!?」大売り出し(゜o゜)ゲッ!!
▼そんなこと言い出したら、もっともっと「ふしぎ!?」なことがある。
その「ふしぎ!?」をことあらたに大きな声で言う人はなかった。私には、そのことも「ふしぎ!?」だった。
その「ふしぎ!?」とは、

「あの水が、水素と酸素からできている!!」

という事実だった。これは本当にアタリマエだろうか?
私もそう教えてきたし、いろんな実験もやってきたのでそうだと信じている。
少し恥ずかしいが、白状する。

でもやっぱり「ふしぎ!?」だ!!

その「ふしぎ!?」に直参するような実験開発物語を続けよう。
参考にするのは引き続き次の本である。

◆「水の成分をマグネシウムで調べる」古川 千代男『やさしく本質的な理科実験3』(高橋金三郎・鈴木清龍・若生克雄共編 評論社 )(P144より)
 
▼いきなり「NaOHを入れて」「電気分解」の飛躍に納得いかなかった古川先生は別の方法はないかと模索していた。そのときに出会ったのがヴェルホフスキーの『化学実験教授法』(明治図書)であるという。
 ヴェルホフスキーは「水の成分」を調べるのにまずは「水素」から取り組んでいるようです。そして水から「水素」を取り出すのにCa,Na,Kなどの金属と水の反応を利用しようと考えたようです。そのなかでもMgとの反応が、水の分解として使えそうだと気づいたようです。
 そこで考え出した実験が、
 「水が沸騰しているフラスコの中へ、点火したMgを入れ、水蒸気と反応させる」
 という実験だったのです。
 そうです!!
 ここに実験のルーツがあったのです!!
 すぐれた実験・「定番」実験には必ずルーツがあるものです!!
 ルーツを追うことはこれからの実験開発にもっとも有効な方法です!!
 
▼これなら古川先生も納得がいったようです。

 しかし、化合教材の中で、Mgの燃焼をやっていましたので、水の成分を調べるのにMgをつかうのは魅力的です。分解するのに電気をつかわないですみます。(同書p145より)

でもこれで問題がいっきょに解決したわけではないのです。
 「水が沸騰した熱い水蒸気になったなかに、点火したMgを入れる」なんて聞くだけでも、なかなか勇気のいる実験です。
 やけどの危険もいっぱいです。
 これでは、「3K1A(感動・簡単・きれい・安全)の法則」の1A(安全)を満足しません。
 そこで、実験開発のプロ古川先生の腕のみせどころです!!

(つづく)
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新・私の教材試論(115)

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▼昨日(2016/12/07)、「大雪」の朝。
今季最高によく冷え込んでいた。「この冷え込みだとひょっとしたら…」と思い薄暗いなか、大賀ハス観察池に指を突っ込んでみた。しかし、残念ながら感じなかった、「氷」を!!
 しばらく「一日でいちばんきれいな空」を見た。やがて光が射してきた。
 もう一度、観察池見た。さっきは感じなかった「氷」がみえるではないか!!
 「初氷」だ\(^O^)/
 気象台の「初氷」の確認は、気象台の屋外に置かれたバケツの氷で確認すると教えてもらったことがある。(私の記憶が正しければ) 
 ナラバ これは我が家の「初氷」だ!!
 氷のはり具合、模様をじっと見ていると、いろいろ「ふしぎ!?」が生まれてくるのだった。
▼やっているうちに自分でも面白くなってきたので「新・私の教材試論」の繰り言を続ける。
思いつきを気ままにならべるだけであるが。

 ちょっと飛躍するが教材に「不易流行」があると思っている。
 ひと昔前に流行った「教材」は、今はどこか陳腐に見えてくる!!
でもほんとうにそうだろうか!?
「不易流行」に関して私はひとつの作業仮説を立てていた。

ホンモノの「流行」は「不易」を内包する!!

ホンモノの「不易」は「流行」を創造する!!

である。
 これは、私の教材試論であると同時にこの作業仮説の検証作業でもあるのだ。
▼またまた大げさな話から始めてしまった。(^^ゞポリポリ
もっと具体的な話で行こう。
 「200℃の水蒸気」物語の次に取り上げる教材(実験)はこれだ。

 ◆水から水素を取り出す~ 水蒸気中でMgを燃焼させる~ 

 私の大のお気に入り実験だった。
 「3K1A(感動・簡単・きれい・安全)の法則」を充分に満足していた。
 私にとっては「不易」な実験だ!!
▼実験装置の開発者は「200℃の水蒸気」物語に続いて古川千代男先生だった。
 私は古川先生より直接「装置」を分けていただき、何度となく繰り返しやってみた。
やるたびに自分自身でも感動してしまった。
 この教材開発物語を見ていこう。
 今回参考にするのは

◆「水の成分をマグネシウムで調べる」古川 千代男『やさしく本質的な理科実験3』(高橋金三郎・鈴木清龍・若生克雄共編 評論社 )(P144より)

 です。
 まず、古川先生が<ねらい>としてあげておられることを少し引用させてもらいます。

<ねらい> 中学校での化学変化の教材ではよく「水」の電気分解が出てきます。 ところで「水」の分解といいながら、水以外にNaOHを入れなければならない電気分解は、飛躍しすぎると思うのです。実際にも、まず分解されるのはNaOHであり、結果として水の分解になっているのですから、水の分解を、いつも、電気ではじめなければならないということはないと思うのです。  電気とか、NaOHとか余分な条件がなく、しかも、それまでに学んできた知識をもとにして、「水」に取り組めないものでしょうか。(同書P144より) 

ここまで読んだだけでも大いに納得です。(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン
では…

今朝はどうだろう。大賀ハス観察池の「水」は氷っているかな?

(つづく)
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新・私の教材試論(114)

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▼昨日の「雲見」は、「一日でいちばんきれいな空」からはじまった。
雲のない青空もうれしかった。
 大賀ハス観察池は蓮根の植え替えから36週目であった。
朝、冷え込んではいたが霜も氷もまだだった。
さて、それはいつなんだろう?
▼途切れ途切れになっている「200℃の水蒸気」物語をつづけよう。
具体的にはどのようにして、「200℃の水蒸気」をつくり出したのだろう?
どんな実験装置を考えついたのだろう。
またまた

◆物質の原子論―生徒と創造する科学の授業 (プロジェクトサイエンスシリーズ)(古川千代男著 コロナ社 1989.5.10)

を参照させてもらう。
 せっかく100℃の「水蒸気」をつくり出しても、すぐに冷えて湯気(水滴)になってしまう。そうさせないためには「水蒸気」の再加熱することが必要であった。
どんな方法を考えたのだろう?
(a)水蒸気丸底フラスコを通して加熱  
(b)水蒸気の通るガラス管を加熱
(c)銅板を巻く
(d)銅管を手に入れた
段階を追って進化していった。
そして、銅管を手に入れることによって、実験装置は飛躍的に進化した。
▼ここでまた古川先生はたいへん興味深いことを語っていた。

 ちょうどその頃、船具屋さんの家庭の生徒がいたので、船舶用のエンジンの銅パイプを探して欲しいと頼んでみた。家の近所の船舶エンジン修理工場にあるとのことでさっそくたずねてみた。新品は高いが中古ならやすくしてくれるというので、2mほどわけてもらった。  生徒たちの家業を知っておくのも大切なことだと思う。それぞれの専門で使っている器具や道具など大変便利なものが多い。配線に使う圧着端子など早い時期に教えてもらったのも、熱に強い磁器のソケットを手に入れたのも、生徒の家庭からだった。教科書に載っているような古いものではなく、最新鋭のものがある。商売なのだから当たり前なのだろうが、家庭との連携というのは生活指導だけのことではない。(同書p78より)

  ここに教材・実験開発の材料の入手に関しての大いにヒントになることがあるのではないだろうか。
今はずいぶん便利になって、何でもネットを利用して簡単に入手することもできるだろう。100円ショップ・ホームセンターのぞけば安価で簡単に手に入るモノも多い。
 それはそれなりとてもうれしいことである。
 しかし、ここで語られている教材の入手をめぐっての家庭をも含め入手のためのネットワークづくりはとても大切で、単にモノを入手するだけでなく、それ以上のものを手に入れることができるのかも知れない。
 それよりなにより「物語」が生まれるが面白い!!
だから、「これから」もきわめて有効な方法と言えるだろう。
 さらに、

「それぞれの専門で使っている器具や道具など大変便利なものが多い。」
「最新鋭のものがある。商売なのだから当たり前なのだろうが」

この言葉の意味するところは、「3H(ホット・本質的・ホンモノ)の法則」のひとつのH(ホンモノ)を示唆しているのではないだろうか。
▼銅管を入手して、実験装置はさらに進化した。
 熱効率をあげるため銅管をらせん状に巻きそこを集中的に加熱するようになった。
 これで安易に「200℃の水蒸気」は実現したのだ。
 そして「200℃の水蒸気」でマッチに火をつけるというあの驚異の実験も可能になったのである。
 さらにはすでに気体の「空気」「二酸化炭素」ではどうだろうか?
 と考えるまで発展していったのである。
 
 そして、今、三態変化「定番」実験として教科書にもアタリマエのように登場しているのである。
 くどくなるが、もう一度繰り返す。

●すぐれた教材(実験)には必ず興味深い「物語」がある!!

●すぐれた教材(実験)は、授業の文脈(コンテクスト)から生まれた!!

●はじめに文脈(コンテクスト)ありき!!

(つづく)
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新・私の教材試論(113)

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「もしも、水の分子が見えたら…」
いつもの場所で「雲見」しながら、たわいもない「空想」をしてしまった。
この「空想」の歴史は古い!!
2000年以上前のルクレチウスまで遡る必要があるのかも知れない。
21世紀の今、なお肉眼では見ることができないが、「科学」の眼をもってすれば見えるという。
 ほんとうかな!?
 「雲」は、液体の水(水滴)と固体の水(氷晶)の団体さんであるという。
では「水の分子が見えたら」その団体さんはどう見えるのだろう?
 いやそれ以前に、雲までの空間に水の気体(水蒸気)が飛んでいるという。
 いや、頭の中ゴチャゴチャになってきたぞ!!(^^ゞポリポリ
 
 これがほんとうに見えだしたら、朝の色づく「雲見」の景もよりいっそう美しく見えてくるかな!?
「200℃の水蒸気」物語をつづけよう。
「200℃の水蒸気は存在するのか?」と問われた生徒たちはどう答えたのだろう。
もういちど

◆物質の原子論―生徒と創造する科学の授業 (プロジェクトサイエンスシリーズ)(古川千代男著 コロナ社 1989.5.10)

のページをめくってみる。
 生徒たちはすでにエタノールと加熱したときの温度変化を調べ、「沸点」の存在、そのとき加えた熱エネルギーが何に使われたかを知っている。
 しかし、ほんとうの意味での「沸点」「分子運動」が見えていたわけではない。
 古川千代男先生は次のように言っていた。
 

 生徒の意見を聞いてみると、確信を持って200℃の水蒸気の存在を予測できる者はほとんどいない。考えてみたこともないというのが本当のところのようである。100℃以上にならないという確信を持っていることが多い。水は100℃で沸騰するという知識は信仰の域に達しているとしか思えない。2,3の物質の沸点測定や解説くらいで打ち破れない。(同書p76より)

▼ではどうするか。それが次なる課題である。
沸点以後も熱を加え続けるのである。そうすれば、「分子運動」はより活発になり「200℃の水蒸気」も可能なのかも知れない。生徒と一緒に実験方法を考えていた。
その方法の前に、ここで引用させてもらいたい一文があった。
コラム風に囲みで書かれていた。
 実はこの一文を紹介させもらいたくてこれを書いているようなものだった。

 素朴で原理むき出しの実験を  現在、高校で行われている実験の中心は定量実験である。数値を得て法則性をみるとというだけでなく、一つ一つの手順がそのものがきちんと量を測定しながら行われるものが多い。当然。複雑で時間もかかるようになって、結局何を目的にしていたのかラビリンス(迷宮)の世界に入ってしまう。  定量実験の前に、余計なものをできるだけ省いた、目的がミエミエの実験がもっとあってよいし、そういう実験こそ生徒にやらせたい。その後に、つまり原理がすでにわかった後に、定量実験をやり、法則化してこそ、使える法則になりうると思う。たぶん、原理や法則を先に解説し、その検証として実験をやらせることが多いために、こうなりやすいのだろうが、もっと「発見」のための実験こそ、生徒に考えさせ、計画させ、実施させたい。 そうすると素朴で一目みて納得のいく実験がつくられると思う。(同書p75より)

「素朴で原理むき出しの実験」!!
(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン 
ナットクである。これこそ「3K1A(感動・簡単・きれい・安全)の法則」にツナガル!!
 ここに確かに「すぐれた教材(実験)」開発のヒントがある。

では、「200℃の水蒸気」はどのようにつくれたのだろうか。
「物語」はまだまだつづく。

(つづく)
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新・私の教材試論(112)

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▼大賀ハス観察池は蓮根の植え替えから35週目だった。
「あこがれの4日間」の観察などはるかな昔の話だ。でも私はこの観察池をかたづようとは思わなかった。
それは、この観察池が大賀ハスを観察するためだけのものでないからだ。
池のなかの生物をまるごと観察していた。言わば私だけの「ビオトープ」だ。
 それだけではない気象現象観察の目安にしていた。昨日の朝も、田んぼや畦に部分的に霜が降りているのをみたが、観察池の枯れハスに霜が本格的に降りるのはまだだった。当然観察池に「初氷」がはるのはまだまだ先のことだ。
 ここでアタリマエをひとつ。その「霜」も「氷」も水の固体だった。
 空を見上げた。かなり上層の雲が浮かんでいた。
 私は未だに、これも「氷晶」という水の固体であることをにわかには信じがたいのだ。

 ごくごくアタリマエの「水の三態変化」にはまだまだ「ふしぎ!?」がいっぱいだ!!
 
▼新・教材試論をつづける。

●すぐれた教材(実験)には必ず興味深い「物語」がある!!

●すぐれた教材(実験)は、授業の文脈(コンテクスト)から生まれた!!

●はじめに文脈(コンテクスト)ありき!!

これはかわらぬ私の持論であった。
▼「水の三態変化」の授業におけるひとつの具体例でみてみよう。

●「水蒸気でマッチに火をつける!!」(過熱水蒸気の実験)

(゜o゜)ゲッ!!
水でマッチに火をつける ?(゜_。)?(。_゜)?
私もこの実験は大のお気に入りで、何度も何度やってきた。
今では教科書にもさりげなくとりあげられている実験だ。
先般のファラデーラボ「教師(演示)実験のかがく」でも紹介された実験のひとつでもあった。
▼その「物語」のはじめはここに記されていた。

◆物質の原子論―生徒と創造する科学の授業 (プロジェクトサイエンスシリーズ)(古川千代男著 コロナ社 1989.5.10)

 古川千代男先生は数々のすぐれた教材(実験)を開発された大先達である。この名著今なら中古品で数冊だけ手に入るようだ。

同書、「4.6 200℃の水蒸気」(p75)にこの「物語」が記されていた。
「物語」はこんな「問題」から始っていた。

 

問題 水は100℃で沸騰し、すべて水蒸気になる。さて、水蒸気を100℃以上にすることは可能だろうか。200℃というような水蒸気は存在するのだろうか。予想を出し、その根拠を明らかにしてみよう。
(同書p75より)

(つづく)

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新・私の教材試論(111)

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▼朝の散策の楽しみがまたひとつ増えた!!
ヤママユの繭である。
 これまたすぐれた「冬越し」の戦略である。それにしてもいつの間にここに作ったのだろう!?
 毎朝近くを通る場所であるし、ちょうど目の高さの位置であるのに…。
そもそもいつごろこの繭をつくるものなんだろう?
繭のなかの住人は?
繭から出てくるのはいつだろう?
ここからどれほどの糸がとれるのだろう?
どうして糸をとるのだろう?
私の先祖はそれをやっただろうか?
他には近くにないだろうか?
等々を考えていたら寒い朝の散策も楽しくなってくるのだった。
これもまた、私の自然探検のすぐれた「教材」だ。
▼試論を続けよう。
●「3K1Aの法則」!!
●「3Hの法則」!!
の話はいったん置いておいて次に行こう。
 これまた中途で歩みを留めていることについて語ろう。もう何度も繰り返し書いてきたころであるがやっぱりそれを繰り返さなければ前にすすめないのである。
 すぐれた教材には必ず面白い「物語」がある!!
 それは変わらぬ持論であった。
 それを具現化するために私は次のようなページをつくっていた。

◆シリーズ・教材を追う

▼そのなかで、少しだけ「かたち」になったものに

◆現代理科教材発展史「スライム」

がある。この「物語」を追いながらとてもたくさんのこと学ぶことができた。
原案者とも連絡がとれ、とても面白い話も多く聞くことができた。
深謝。<(_ _)>
▼これで味をしめた私は、次の教材にかかった。
それは、私も少しは関わりのある「究極のクリップモーター」だった。
もはや、小学校・中学校教科書の「定番」として登場する教材だ。 

◆現代理科教材発展史「究極のクリップモーター」 

 理科室に「究極のクリップモーター」が出現してはや32年になる。その「究極のクリップモーター」にもそれにいたる「前史」があった。
 「クリップモーター」の歴史である。これまた多くの人にお世話になってあるところまではわかった。
 深謝<(_ _)>
 でもまだあの「整流子」の工夫の出発点にまではいたっていない。いつか…。
 
 これまた源流をたどればファラデーに行き着くのだろうか!?
 
 「究極のクリップモーター」のそれ以後の歴史も興味深い。
 さらなる「究極」はもう生まれたのだろうか?
 どこまで普及しているのだろうか? 興味は尽きない!!

(つづく)

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新・私の教材試論(110)

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▼昨日の朝の風は冷たく強かった。
雲も生野峠の方から市川づたいに吹き出すように流れていた。
それはまるでしめきった障子のすき間から冷たい「隙間風」吹き込んでくるようだった。
どれほどの風が吹いていたのだろう? 
今、「アメダス」で確認をしてみた。
 思っていたほど強くなかった。最高で3m/s前後だった。
次に気温だ。面白いことに気づいた!!
 気温は昨日の朝から今現在までずっと下がりぱなしだ。
 「ふしぎ!?」だ。そこで今度は例の「高層天気図」を見てみた。
1500m、3000m上空の気温を見て少しだけ納得できた。
ジェット気流をみてまたまた驚きだ!!
 天気コトワザ「生野峠越えるときは弁当忘れても傘忘れるな」の有効な季節が近づいているのだろうか。
▼今、現在教材化をねらっているものにこの3つがあった。
・「アメダス」
・「高層天気図」
・「天気コトワザ」
願ってはいても、そこはシロウトの悲しさ、少し専門的なことになるとちんぷんかんぷんだ。
道は遠い!!
でもあきらめたくない!!
▼すぐれた教材の第二法則に入ろう。
第二法則は

◆「3Hの法則」

3Hとは
・「ホット」(話題性)のH
・「本質的」のH
・「ホンモノ」のH
だ。
 少しだけ口上をタレてみる。
・「ホット」はつくったときはこれだと思ったのだが、今となってはちょっと不安。
要する時代・時流にあったものということだ。
迎合するということでなく、そこを「入り口」にすることによって興味・関心を引きやすいだろうというぐらいの意味だ。
・「本質的」は、基本的科学概念形成に深く関わってくるもの、という意味だ。
何を「本質的」とするかによって、その人の科学観、教材観が問われることになるだろう。
またまたたいそうな…(^^ゞポリポリ
・「ホンモノ」は大きく分けてふたつある。自然の一部を切り取って教室に持ち込む。あるいは屋外に出て自然そのものから学ぶことだ。「自然は最高の教科書!!」は時代を越えた真実だ!!
 もうひとつはあらかじめ「教材」としてつくられたものでなく、プロの科学者・研究者・技術者が使っているモノということだ。さらに言うなら、科学者などにこだわる必要はまったくない。それぞれの道のプロが使っているモノという意味だ。(たとえば農業・漁業にたずさわる人は「天気コトワザ」のプロだ。)いやむしろその方が面白いかも知れない。
▼ではこの◆「3Hの法則」を使って
「アメダス」「高層天気図」「天気コトワザ」を吟味してみよう。
・「本質的」のH
・「ホンモノ」のH
の2つの「H」はクリアーしていると思うのだがどうだろう。
最初の
・「ホット」(話題性)のH
はタイミングの問題だろう。
そして、そのタイミングとしては絶好の季節を迎えていると思うのだが?

(つづく) 


 


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新・私の教材試論(109)

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▼庭の定点Dヒガンバナは今年も「自然結実」していた。他の場所のものは花茎ごと採集し「水栽培」で「完熟」させたが、ここのものは最後までこの場所で「完熟」を待とうと思っていた。
 ここなら毎日、いつでもその様子が観察できるからだ。しかし、それも昨日が限界かと思ったので枯れた花茎と一緒に採集した。これ以上やっていると「目玉オヤジ」状態になった「完熟」種子は草むらにこぼれ落ちてしまい見失ってしまう可能性があると判断したからだ。
 前の道路に枯れた花茎とともに置いてみた。
 長い花茎だ、なんと75㎝もあった。
 ここを最後の最後まで栄養と水を送りつつづけたのだ。
 「完熟」種子のために…!!

やっばり植物「ヒガンバナ」は面白い!!
植物「ヒガンバナ」の教材化の夢はなおあきらめてはいなかった!!

「教材化」!!
 自然観察をしているときはもちろんのこと、日常生活のなかでもなにか面白いことに出会うと、つい「それは面白い!!すぐれた教材になるんではないか。」と考えてしまうのである。
 それは長年の生活のなかで染みついてしまったやむにやまれぬ「クセ」のようなものだった。職業病の一種かも知れない。(^^ゞポリポリ
 私は、ここで間欠的に「新・私の教材試論」を展開していた。ここのところずいぶん書き込んでいなかった。前回は今年の2月のようだ。
 ところが、先日のファラデーラボで面白い実験の数々を見せてもらって、すっかり焼け木杭に火がついてしまった。「試論」を再燃させてみたいという気持ちになってきた。
 とは言っても、もともと気ままな取り組みだ。
 すぐやめてしまうかも知れないが、とりあえず久しぶりに再開してみる。
▼根っこのところから再開してみよう。
私は、この試論のなかで、2つの「すぐれた教材の法則」をつくつていた。
それは

●「3K1Aの法則」!!

●「3Hの法則」!!

である。これが今なお有効なのか?
それを吟味するところからはじめてみよう。
●「3K1Aの法則」!!
とは何か?
3Kとは
●「感動」のK
●「簡単」のK
●「きれい」のK
1Aとは
●「安全」のA
だった。
・「感動」をいちばん最初に持ってきた。アタリマエすぎるほどアタリマエのことだった。
まずは教師自身の「感動」だ。自らの「感動」なくして、生徒の「感動」を引き出すことなどできるはずがない。
・次は「簡単」ということだ。
 シンプルイズベスト!!なのだ。それだけではない、いくつかの意味を付与していた。
 複雑にいろんな法則が絡まった教材は面白くない!!その前にわかりにくい!!
 原理・原則がむき出しのままのものがいい。
 教師の思い入れだけではすぐれた教材にはならない。
・「きれい」は「感動」「簡単」と関係が深かった。
 自然の法則は美しい!!きれいだ!!法則を「見える化」したものはきれいだ!!
・最後の1A「安全」もまた当然すぎるほど当然!!
「安全」を配慮しないような教材でほんとうの「感動」を呼ぶことなどてきるはずがない。
自然のルールとは「安全」の科学を内包しているものだ。

なんか最初からくどくなりそうだ。(^^ゞポリポリ
次にいこう!!

(つづく)
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やっぱり「ピンホールカメラ」が面白い!!

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▼あいかわらずガラクタの山の「整理」をちびりちびりとすすめている。
「光・音」教材BOXの奥深くに大事そうに仕舞い込んでいた一台のカメラがあった。
いかにも手作り感いっぱいの「ピンホール」カメラである。私にとってはこのカメラが、どんな高級な一眼レフカメラにもまさる思いでいっぱいの「お宝カメラ」であった。
 もう30年近く前に科学クラブの生徒たちがつくってくれたカメラである。
 一緒にこのカメラで撮った写真とネガが置いてあった。
 ミンクの頭骨標本とともに若き日の私が写っていた。
「光が小さな穴を通るとスクリーンに像ができる!!」
このアタリマエ!!
 このアタリマエには今なお感動するのである。
 私は、理科の教師になってはじめて、このアタリマエを「科学」として認識した。
幸いなことに、その当時の授業の記録を残していた。
◆「光の直進」(はじめての実践記録より)
 その後も、ずっと私は「ピンホールカメラ」にこだわり続けてきた。
これこそカメラ=カメラオブスキュラ(暗室)のはじまりだった!!
機会あるごとに
◆教室全体をピンホールカメラに
を提案してきた。
▼ところで、この手づくり「ピンホールカメラ」はある一冊の本に基づいてつくられたものである。
その本とは
◆『カメラをつくる』(月刊「たくさんのふしぎ」1987年1月号通巻22号 福音館書店)
である。
 この本がとてもいい!!実にすばらしい!!
詳細な「設計図」、組み立て図、カメラの使い方がくわしく書かれていた。
 それだけでない私がピンホールカメラにはまっていった「文脈」そのものがとてもわかりやすい絵とともに語られていた。
 こんな名著、きっと<保存版>か<復刻版>が出ているだろうと調べてみたがみつけることができなかった。

▼せっかく引っぱり出してきたこの「お宝カメラ」、再度復活させたいと思った。
 ところが、このカメラで使うフィルム「110フィルム」(ワンテンフィルム)は製造中止になったと聞いていた。
ダメモトとネットで検索してみた。
確かに「一旦製造中止」になったようだ。
 ところが、また別のところから販売にされているとも…。
 さっそく注文してみた。
 それが届いた!!
 さてうまく撮れるだろうか? 
 なにから撮ろうかな…o(^o^)o ワクワク
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Dscn2495
Dscn2455
Dscn2524


 

 

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