【お薦め本】『新・寺田寅彦断章』(上田壽著 高知新聞企業)

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▼私はまだ「2017年春・寅彦を訪ねて」の旅の余韻のなかにいた。
 土佐の高知に寅彦を訪ねるたびに必ず立ち寄るところがあった。
◆寺田寅彦記念館
◆高知県立文学館(寺田寅彦記念室)
◆寺田寅彦墓所
である。
 その他の場所はその都度のオプションで巡ることがあっても、この3ヶ所をはずすことはなかった。
▼今回は、旅の最後に行った◆高知県立文学館(寺田寅彦記念室)でやっと手に入れた本の紹介である。

◆【お薦め本】『新・寺田寅彦断章』(上田壽著 高知新聞企業 2010.11.13)

 私は、この本をずっとずっとさがしていた!!
 この度やっと手に入れて読んでみた!!あまりにうれしかったので【お薦め本】にあげる。
▼いつものように先にお薦めポイント3つをあげておく。

(1) 高知県立文学館(寺田寅彦記念室)の3本の「実験ビデオ」制作のくわしい経緯がわかる!!

(2) 寅彦の科学論文・随筆を読み解くヒントがある!!

(3) 高知の「寅彦」を知る手がかりがいっぱいだ!!

 まずひとつめから 
(1) 高知県立文学館(寺田寅彦記念室)の3本の「実験ビデオ」制作のくわしい経緯がわかる!!
 ずいぶんマイナーなお薦めポイントだ。
 しかし、正直に言うと、このことを紹介したくてこの本を【お薦め本】にしたぐらいだ。
 高知県立文学館(寺田寅彦記念室)にはとてもすばらしい3本の「実験ビデオ」があった。
(1) 「渦巻きの実験」
(2) 「地滑りの実験」
(3) 「割れ目と生命の実験」
である。
 どれもすばらしい傑作「実験ビデオ」である。よく科学館などでこのようなビデオを見せてもらうことがあるが、こんなすばらしいビデオを見せてもらったことがない。
 いずれも5分足らずの短編であるが、寅彦の「科学」をみごとに再現していた。
 寅彦が書き残してくれた随筆から「科学のコトバ」を引用しているのもいい!!
 前々回に訪ねたときなど半日かけて堪能させてもらった。
 「こんなすばらしいビデオを、誰がどのような経緯でつくられたのか?」
 ビデオを見せてもらう度に思う疑問だった。今回の友の会の懇親会でも質問したばかりだった。
 その答えがこの本にあった。
・ビデオ制作裏話(同書 p100~)
・“技術者魂”に(同書p107~)
 に制作意図から、テーマ選び、「実験」方法、制作方法等々にいたるまでたいへん詳しく書かれていた!!
 そうだ!!

 あの傑作ビデオはこの本の著者・上田壽先生が中心になって制作されたものなんだ!! 

 この一事をもって、この本は絶対的【お薦め本】だ。
 次回も、あの「実験ビデオ」を見せてもらうのが益々楽しみなってきた!!
▼次に行こう。
(2) 寅彦の科学論文・随筆を読み解くヒントがある!!
 実はこの本は、平成11年9月から平成13年7月まで高知新聞に連載された記事をまとめたものだそうだ。
新聞に連載されただけあって、ひとつひとつの記事がとてもわかりやすく読みやすい。
 平易であるというだけでない。上田壽先生自身も「地球物理学」の研究者であり科学者である。
 寅彦の孫弟子にもあたられるそうだ。
 だから寅彦の「科学」のよき理解者であり、その魅力を熟知する人でもあった。
 寅彦の書いた多数の科学論文・随筆をシロウトにもわかりやすく ツナイデ 紹介してくださっていた。
 これがアリガタイ!!
 
(3) 高知の「寅彦」を知る手がかりがいっぱいだ!!
 「実験ビデオ」の他にも、高知県立文学館(寺田寅彦記念館)に常時展示してある資料などの解説もある。
 なかでも、あの中谷宇吉郎との手紙やりとりの資料を解説した第二部(p114~)もなかなか興味深い。
 
 また先生も寅彦と同じく絵の才能もお持ちのようだ。
 先生自身がスケッチされた
 ・寺田寅彦記念館
 ・高知県立文学館
 も見せてもらうことができる!!
 スバラシイ!!

 


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【お薦め本】『金沢のルーツ 砂金を探せ!』(四ヶ浦弘著 細川理衣 絵 金沢・金の科学館)

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ファラデーラボ創設6周年企画で四ヶ浦さんに「実験でたのしむ宮沢賢治・サイエンスファンタジーの世界」を楽しませてもらってはや3週間あまりが経とうとしている。
 しかし、私にはあのときの感動の余韻がまだまだ残っていた。
 そのとき、四ヶ浦さんは車にごっそりと実験道具を乗せて金沢から駆けつけてくださった。
 見せて(「魅せて」こちらの方がふさわしいかも)もらった実験は「宮沢賢治の世界」に関するものだけではなかった。
 「実験で楽しむ金属のサイエンス」関連も多く魅せてもらった!!
 こちらは四ヶ浦さんの長年の十八番だ!!
 さすがだ!! 実に面白かった!!
 感動!!感動!!感動!!
▼そのときに手に入れた本が今回の【お薦め本】だ。

◆『金沢のルーツ 砂金を探せ!』(四ヶ浦弘著 細川理衣 絵 金沢・金の科学館)

 実はこちらの方も手に入れてすぐ読み出そうとしたが、「宮沢賢治の世界」の方に余韻を残すためと急ぐ「仕事」があったのとで、あえてこの本に「封印」をしていた。
 新年度になって「封印」を解いて読み始めたら、いっきょに読んでしまった!!
 こんな調子で書き出したらヤバイ!! いくらでもベラベラやってしまいそうだ。
 いつものように先にお薦めポイント3つに絞ってあげておく。

(1) 『なにかを調べて世界を拓いていく面白さ』を教えてくれる!!

(2) ヒューマンネットワークが物語をより豊かに愉しくしている!!

(3) 自分でも「砂金」を探してみたくなる!!

▼これだけ言っておけばあとは、思いつくまま気ままに行こう。

(1) 『なにかを調べて世界を拓いていく面白さ』を教えてくれる!!
 この『なにかを調べて世界を拓いていく面白さ』(p61)は著者自身のコトバだ。
 これは金沢のルーツ「砂金」をめぐる探偵物語である!!
 四ヶ浦探偵はまちがいなく「名探偵」である。
 以前からこの物語を断片的には聞いていた。
 「面白そうだな」とは思っていた。
 こうしてまとめて読んでみてあらためて感動した!!
 ともかく面白い!!
 
 物語のはじまりは、今から32年も前の生徒の『先生、金沢で砂金、採れるの知っとるけ?』のひとことからだ。生徒の奥君は、もう48歳!?
 四ヶ浦探偵は愉快だ!!
 少々のことではへこたれたり、あきらめたりしない。
 持病「ばっかり病」の持ち主でもある。
 物語には思わず手をたたいたり、バンザイ\(^O^)/したり、大笑いする場面が多々あった。
 思いつくままに 
・瀬戸さんに「砂金とりにつれていってあげよう」と言われた場面。
・戦争が金沢のゴールドラッシュを生み出したと発見したとき。
・ついに手入れた砂金紛失!!<プチンととんでそれっきり…>のとき。
・高田先生が「やるまえにはっきりしておきたいんですけど、取れた砂金は山わけでいいですか?」と来られたとき。ホンモノは本気だ!! ヘ(^.^)/ 
 等々である。

 極めつけは、後で再度見た「ブラタモリ」で「金ウン」の話が出たときだ。
 大笑いしてしまった。

▼こんな調子だとほんとうに終わらない。(^^ゞポリポリ
スピードアップする。

(2) ヒューマンネットワークが物語をより豊かに愉しくしている!!
 名探偵四ヶ浦さんは話がうまい!!
 この物語にはたくさんの登場人物がいる。いったい何人だろう!?
 それぞれの登場人物が、これまた凄い!!その道の<プロ>ばかりだ。
 芋づる式に次々と<プロ>をひっぱり出してくるには名探偵ならでは技があった。

 「これまで」のストリーを面白く語るのである。 

 この話がうまいときているから、<プロ>たちもついつい引き込まれていくのだった。
 そして、「砂金」探偵団を組織していくのだった。
 その探偵団は物語をうんと豊かに愉快にしてくれている。

(3) 自分でも「砂金」を探してみたくなる!!
 読み終わった後、すぐ思い出したところがある。
 それは、私の最後の勤務校の校区にあった「富栖鉱山跡」のことだ。
 そこも昔、金を掘り出していたという。ずいぶん栄えたそうだ。
 「ひょっとしたらあの山の近くの川でも…」とつい思ってしまったのだ。
 この本を読めば必ず、誰もが「ぜひ、自分でも…」と思ってしまうだろう。
 具体的な「砂金」採取の道具、方法も記してある。

 もうひとつ忘れてはならぬ大事なお薦めポイントがあった。
イラストだ!!
 この探偵物語にピッタリのイラストだ。
 特に『金沢・金の科学館』のマスコットキャラクターにもなっていると言う「Kii君」がいい (^^)V
 
 名探偵「Kii君」が次はどんな探偵物語を語ってくれるだろう。
 楽しみだo(^o^)o ワクワク

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【お薦め本】『ねえ君、不思議だと思いませんか?』(池内了著 而立書房)

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▼「雲見」をしたり、「高層天気図」を参考にしながら「天気の変化」の謎解きを愉しんでいると、つくづくと不思議に思うことがある。
「38万㎞もかなたの月が今夜どう見えるのか。」
「1億5000万㎞も遠くにある太陽の表面でなにが起こっているのか。」
「日食・月食はいつ起こるのか。」
「いつどこから観察できるのか。」
 等々がいや、
 もっと「何億光年もかなたの宇宙のこと」がかなり正確にわかるのに、たかだか高さ十数㎞の空間で起こる「大 気の運動」のことはまだ正確にはわからない!?
 『それはアタリマエ!!、「大気の運動」がそれだけ複雑なものだ。』と言ってしまえばそれまでなのかも知れない。
 でもやっぱり私は寅彦のあのコトバを言いたい!!

 「ねぇ君、不思議だと思いませんか?」

▼寅彦のこのコトバをそのままタイトルする本が出ていた。それが今回の【お薦め本】です。
 
◆【お薦め本】『ねえ君、不思議だと思いませんか?』(池内了著 而立書房 2016.12.20)

この本は著者がここ数年雑誌、新聞などに書かれた文章を集めたものである。
 そのときどきに発表されたものなので、少し補足する意味で「後日談」もときどきついている。発表されたメディアごとに3部構成になっていた。
 同じことを書かれてもメディアによって少し切り口がちがっていた。
 それがまた面白い!!
 Ⅰ 現代科学の見方・読み方
 Ⅱ 時のおもり
 Ⅲ 科学の今を考える 

ぜったいに話が拡散してしまいそうなので、いつものように先にお薦めポイント3つをあげておく

(1)「私の科学」をより豊かにしてくれる!!

(2)社会における「科学」の「現在地」を教えてくれる!!

(3)これからの「科学」を示唆してくれている!!

▼ ひとつずつ行こう。
(1)「私の科学」をより豊かにしてくれる!!

著者はこれまでに2つの「道標」を立ててくれたと私は思っていた。
「等身大の科学」と「新しい博物学」(そこから発展しての「オープンサイエンス」)という「道標」である。(くわしくは『科学のこれまで、科学のこれから』(池内 了著 岩波ブックレット 2014.6.4)等参照)
とりわけ「等身大の科学」という「道標」が私は気に入っていた。
私の「○○の科学」遍歴の終着点がここだと思っていた。ところが少し疑問が出てきた。いや疑問というよりそれはピッタリとこない違和感のようなものだ。
「等身大」と言ってもその大きさは人それぞれの「大きさ」があるのではないか?
 「等身大」とひとくくりしていいものだろうか?
人それぞれの「等身大」にこそ意味があり、面白いのではないか。
そこで私は「等身大の科学」に変えて「私の科学」を使うことにした。

Ⅰ 現代科学の見方・読み方

では、著者池内了氏自身の「等身大の科学」が多く語られていた。
 それが実に 面白い!!
はじめて知ることも多かった。
やっぱり「科学・技術」(ここでは「科学」のみならず「技術」もセットで)は面白いと思った。
読み進めるうちに「私の科学」がより豊かになっていく気分になった。

▼次に行こう。
(2)社会における「科学」の「現在地」を教えてくれる!!

 これについても、これまですでに『科学・技術と現代社会 上・下』(池内了著 みすず書房 2014.10)等でくわしくまとめられていた。
 しかし、ここの
 Ⅱ 時のおもり
 おさめられたのは、新聞の「時事コラム」として書かれたものである。
 だからとてもリアルタイムだ!!
 そのときどきの科学者としての発言がするどい!!
 後日談が現在進行形をよく物語っている。

 最後に行こう。
(3)これからの「科学」を示唆してくれている!!
 
 これからの「科学・技術」についてもいくつか提言され実際に展開されていた。
そのなかで私がいちばん興味を持っているのは「オープンサイエンス」の取り組みだ。
 それについては、「市民科学に求められること」(p67)にくわしく書かれた。
 また、
 Ⅲ 科学の今を考える 
 には、これからの「科学」を考える上でとても示唆的文章が多くあった。
 なかでも
 「科学者・技術者の条件」(p256)がとてもいい!!
 タイトルの「ねえ君、不思議だと思いませんか?」はここに出てくる。
 引用された中谷宇吉郎「「霜柱の研究」について」(青空文庫より)を今から読んでみようと思う。


 

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【私の読んだ本・ベスト13】2016!!

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▼今年もあと3日となってしまった。
 ここのところ恒例としている【お薦め本】にあげた本を、再度リストアップすることにより今年の読書をふり返ってみたい。【お薦め本】にあげた本はすべてで13冊ある。本棚から出してきて、机の上に読んだ順番にならべてみた。これを今年の「ベスト13」とする。順番はあくまで読んだ順番であり、けっしてお気に入りの順番ではない。

▼名づけて【私の読んだ本・ベスト13】2016!!
はじめよう。

【ベスト1】•【お薦め本】『中谷宇吉郎の森羅万象帖』(福岡伸一・神田健三・中谷芙二子著 LIXIL出版)
 著者の神田健三先生の話を聞いたあとだっただけに非常に面白かった。今見ても「中谷宇吉郎の世界」入門には最適の書だ。貴重な写真も満載だ!!

【ベスト2】【お薦め本】『科学者が人間であること』(中村桂子著 岩波新書)
 今年は中村桂子さんの話をはじめて聞いた年でもある。映画も見せてもらった。感動であった!!

【ベスト3】【お薦め本】『仕事で得する天気の雑学』(片平 敦著 いろは出版)
 今年もほぼ毎日、片平さん「お天気」(ワンダー)を楽しませてもらった。つくづく思う、「うまいなー!!」と。

【ベスト4】【お薦め本】『植物は<知性>をもっている』(S・マンクーゾ、A・ヴィオラ著 NHK出版)(1)
    【お薦め本】『植物は<知性>をもっている』(S・マンクーゾ、A・ヴィオラ著 NHK出版)(2)
 やっぱりそうだったかと思った。生きもの「植物」の見方が変わる!!

【ベスト5】【お薦め本】『科学者の目、科学の芽』(岩波書店編集部編 岩波書店)
 現在最前線で活躍中の科学者たちの書いたエッセー集である。どれも実に面白い!!
 「科学者は随筆を書け」と言った寅彦は正しい!!

【ベスト6】【お薦め本】『「空のカタチ」の秘密』(武田康男著 大和書房)
 「空の写真家」武田康男さん写真集。「雲見」のともに最適!!コンパクトで安価なのがとてもうれしい!!

【ベスト7】【お薦め本】『地図がわかれば社会がわかる』(田代 博著 新日本出版社)
 地図が面白い!!を教えてくれている。私がiPhoneを手に入れるきっかけになった本でもある。

【ベスト8】【お薦め本】『鉄をつくる 出雲のたたら』(大竹三郎著 大日本図書)
 出雲へ「雲見」の旅にでかけたのをきっかけに久々に再読した。このシリーズの大竹先生の本は名著ぞろいだ。とてもわかりやすく面白い!!

【ベスト9】【お薦め本】『庄司和晃先生追悼 野のすみれさみしがらぬ学立てよ』(全面教育学研究会編刊 )
 今年9月に参加させてもらった「庄司和晃先生を偲ぶ会」は、生涯の忘れられない思い出となるだろう。これからは著書を通して庄司先生から学び続けたい!!

【ベスト10】【お薦め本】『面白くて眠れなくなる天文学』(縣 秀彦著 PHP研究所)
 毎日の「宇宙見物」をうんと楽しくしてくれるだ。身近な観察のことから最新研究の情報までわかりやすく書いて
あるのがうれしい。「宇宙見物」のとも として最適!!

【ベスト11】【お薦め本】『クモの糸でバイオリン』(大﨑 茂芳著 岩波書店)
 「クモ学」の面白さを教え加速させてくれた著者の最新著書。大先達はやっぱり極めていた!!
 読み始めたらとまらない本だ!!「研究」とはかくありたいものだ。
 大﨑先生の弾くバイオリンを聴いてみたいな!!

【ベスト12】【お薦め本】『雪と氷の図鑑』(武田康男著 草思社 )
 さあ、いよいよこの本を何度も開く季節がやってきた。
 武田さんなら、この景をどう撮っただろうと見せてもらうのもなかなか面白い!!今が旬の本だ!!
 
【ベスト13】【お薦め本】『増補版 実験で楽しむ宮沢賢治~サイエンスファンタジーの世界』(四ヶ浦弘著 細川理衣 絵 金沢・金の科学館)
 来年、四ヶ浦さんの「実験」を見せてもらうのがとても楽しみだ o(^o^)o ワクワク
 つづきをぜひ書いてみたい!!

▼こうしていっきょにリストアップしてみるといろいろわかってきた。

・一見バラバラに見える本もツナガッテイル!!
・読んだときに追いかけているものと深くツナガッテイル!!

等々である。 やっぱり本って面白いな!!

さあ、来年はどんな本に出会うだろう?
とても楽しみだ!!

 

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【お薦め本】『増補版 実験で楽しむ宮沢賢治~サイエンスファンタジーの世界』(四ヶ浦弘著 細川理衣 絵 金沢・金の科学館)

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▼昨日は雲ばっかりの「雲見」からはじまった。雨もときおり降ってきた。
 しかし、夕方ちかくになると青空も見えて広がっていった。どのときの「雲見」もいい!!
 それぞれの味わいがあっていい、いくらやっていても飽きない!!
 「雲見」はもっとも安上がりの私の究極の道楽だ!!

 その「雲見」を最初に言ったのはあの宮沢賢治だ。

眺(なが)めても眺めても厭(あきな)いのです。そのわけは、雲のみねというものは、どこか蛙の頭の形に肖(に)ていますし、それから春の蛙の卵に似ています。それで日本人ならば、ちょうど花見とか月見とか言う処(ところ)を、蛙どもは雲見をやります。
「どうも実に立派だね。だんだんペネタ形になるね。」
「うん。うすい金色だね。永遠の生命を思わせるね。」
「実に僕(ぼく)たちの理想だね。」
宮沢賢治『蛙のゴム靴』青空文庫より

▼残り少なくなった今年は、その宮沢賢治の生誕120年!!
 生誕で思い出すのが、5年前の賢治115歳の誕生日(2011/8/27)のことだ。その日、私は偶然にも生誕の地に立っていた。「デクノボーの科学」を訪ねての旅だった。
 先日、この宮沢賢治に関するたいへん興味深い本を手に入れた。面白くていっきょに読んでしまった。
 【お薦め本】にあげるのは、実験を見せてもらった後にしようかと迷っていたが、やっぱり感動のうすれぬ今あげておくことにした。

◆【お薦め本】『増補版 実験で楽しむ宮沢賢治~サイエンスファンタジーの世界』(四ヶ浦弘著 細川理衣 絵 金沢・金の科学館 )

▼感動した点はいっぱいありすぎて、また話が拡散してしまいそうだ。
 だから、最初にいつものようにお薦めポイント3つをあげておく。

(1)「宮沢賢治の世界」を楽しむあらたな方法の提案がある!!

(2)アートとサイエンスのコラボレーションに成功している!!

(3)もう一度「宮沢賢治」を読んでみようという気持ちにさせてくれる!!

 ひとつめから行こう。
 (1)「宮沢賢治の世界」を楽しむあらたな方法の提案がある!!
 「金」の「ふしぎ!?」を追いかけ、ついには「金沢・金の科学館」までつくってしまう四ヶ浦さんだ。
 今回はどんな展開を見せてくれているのか、本を手にする前から楽しみだった。
 期待どおりだった、いやその何倍も面白かった!!
 最初に気に入ったのは「はじめに」のコトバだった。

 ところが興味を持って作品を手にしてみると、なんだかよくわからず(宮沢賢治ってこんなだったっけ?)と本を閉じてしまうことが…。実は、私がそうでした。親しみやすそうで難解な宮沢賢治の世界。そんな彼からのメッセージを確実に受け取れる方法があるのです。その方法で、ご一緒に賢治のサイエンスファンタジーの世界を楽しんでみませんか?

 「そうなんですよね!!」と思わずうなづいた。
 私も、「デクノボーの科学」なんてカッコつけて言っていても、ほんとうはよくわかっていなかった。
ましては「宮沢賢治の世界」を楽しむなんていうのはとてもとてもだった。
 そこで、いかにも四ヶ浦さんらしい方法の展開がある。
 それを語る四ヶ浦さんの口調もとても気に入った。どこまでも等身大だ!!
 わからないことはわからないと言い。
 「ふしぎ!?」だと思うことは不思議がり、驚き、感動する!!
 このアタリマエがとってもいい!!

 そこで四ヶ浦さんがとった方法は? これも四ヶ浦さんのコトバを借りよう。


  賢治の作品には色々な味わい方があるように思います。ここで紹介してきたような<描かれたひとつひとつの表現を、実物や実験で確かめていく>という味わい方は、実験をやりながら、科学を学んでいく感覚に似ている様に感じられます。(そのうち何かがひらめくんじゃないかな?)と期待して少しずつ読み進めていけばいいような気がします。(同書 p20より)
 

 そう実験をするのです!!
 実際のモノを見るのです!!
 賢治がやったであろう実験を再現するのです!!
 賢治は「理科の教師」であり、科学者でした。実験も大好きだったのではと想像できます。
 
 具体的に扱った作品は『春と修羅』のなかの「真空溶媒」「蠕虫舞手」です。

 ここで私も今すぐできる<実験>をやってみました。
 この本を読んだ後、青空文庫をひらいて「真空溶媒」を読んでみました。

 なんとカラーで読めてくるのです!!
 
 この一事をもって四ヶ浦さんの試みは成功していると思った。
▼ダメだ。こんなふうに書いていたら、いくらでも出てくる。
 先を急ごう。

(2)アートとサイエンスのコラボレーションに成功している!!
 これも追加ですが、「第2部 賢治の作品に描かれた科学を楽しもう」がとてもいいです。
 きれいな写真とともに実験方法が具体的に紹介されています。
 表紙、中表紙のイラストもすばらしい!!
 場面場面のイラストは「賢治の世界」のイメージを豊かにふくらませてくれています。

(3)もう一度「宮沢賢治」を読んでみようという気持ちにさせてくれる!!
 これは今の私の心境そのままです。

 今回はこれぐらいにしておいて、またつづきをぜひ書きたいと思います。
だから…

(つづく)


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【お薦め本】『雪と氷の図鑑』(武田康男著 草思社 )

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▼「初霜」!?
 朝の散策に出かける前に外に出たら、田んぼに白いところが見られた。畦もところどころ白いところがある。全面にということではなかった。
畦の草に近づいてカメラを向ける。
確かに霜だ!!
 私が観察した範囲ではこれが「初霜」だ。不思議なことに霜が降りているのはすべての草にということではなかった。
なぜだろう?霜が降りやすい草とは…?
 田んぼのなかに降りた霜もよく見ると特定の場所にかぎられていた。霜が降りいるのは稲刈りのあとの藁クズが残っている場所に限られていた。
 これまたどうしてだろう?
 ここに「霜はどのようにしてできるのか」の謎解きのヒントがあるように思われてきた。
 霜が降りる臨界点は?
 条件は?
▼いよいよこの季節がはじまった!!
 実は私はこのときを待っていた。この季節がはじまったら【お薦め本】にあげてぜひとも紹介したい本があったからだ。その本とは

◆『雪と氷の図鑑』(武田康男著 草思社 2016.10.19)

である。
 これまでにもたくさんの雲・気象の本で楽しませてもらってきた「空の写真家」武田康男さんの近著である。
面白いだろうなとは予想していた。
出されると同時に手に入れていた。しかし、すぐには読み出さなかった。それは変なたとえだが、お弁当に入った「卵焼き」を最後の楽しみとっておくみたいなものだ。
 本格的な冬到来を待っていたのだ。
 先日から読み始めたらいっきょに読んでしまった。
 やっぱり予想通りだった!!いやそれ以上だった!!
 またまたダラダラにならぬようにはじめに3つのお薦めポイントをあげておく。

(1) これまでにはなかった本(図鑑)である!!  

(2) 貴重な画像がいっぱい楽しめる!!

(3) 必ず自分でも実際に観察したみたいと思わせてくる!!

▼まずひとつめだ。
(1) これまでにはなかった本(図鑑)である!!
これはヘタな私の言葉をならべての紹介より、著者自身の言葉を引用させてもらうのがいちばん的確であろう。

 これまで私は、いろいろな気象の本などを出版してきましたが、雪や氷はそれらの本でもおまけのような扱いでした。しかし、雪や氷をまとめた本をつくってみたいという気持ちがずっとありました。本屋には、気象の本がいろいろあっても、雪や氷に関するやさしい本は多くありません。また、雪は氷は身近にあるのに学校教育などで学ぶ機会も少ないのです。  この本では、雪や氷のさまざまな姿を、私がこれまで撮影してきた写真で紹介するとともに、少しの科学的説明と、現地で感じた雪や氷の世界を伝えています。  実際にはさらに膨大な写真がありますが、項目や写真を厳選して、中学生から読めるようなわかりやすい説明にしました。(同書「はじめに」p5より)

 これでこの本のすべてが語られていると言っていいだろう。
 武田さんが意図したことはみごとに成功している!!
 説明も言葉にあるとおりとてもわかりやすいです。中学生が読めばきっと理科の授業で学ぶ「水の三態変化」のほんとうの意味を豊かに理解することになるでしょう。
 中学生のみならず、「大気の物理学実験室」に暮らすすべての人が感動をもって身近な冬の「自然」を見直すことになるでしょう。
 と言う私もはじめて知ったことがいっぱいありました。付箋をはったいくつかならべてみる。
・地球上の氷の89.3%もが南極大陸にある!!
・「御神渡り」のでき方
・今さらであるが、氷はどこからはるのか!?
・人が住んでいる家の方がつららはできやすい。
・「4℃の水がいちばん重い」ことのほんとうの意味
・霜と霜柱のちがい!?
・霜柱の「ふしぎ!?」
・雪霰の方が大きな雨粒に
・雲がなくても霜はできる!!
・雪が落ちてくるのに30分かかる。
・雪の樹枝状結晶が見られる条件とは
・日本は世界でもまれな豪雪の地
・南極の雪結晶は世界一美しい!!
等々です。
 
次に行こう。
(2) 貴重な画像がいっぱい楽しめる!!
武田さんは、「空の写真家」であると同時に「空の探検家」でもあります。
 だから、「この画像が撮りたい」と思えば、日本全国のみならず地球上のどこでもいつ何時でも出かけて行きます。現に第50次南極地域観測越冬隊員としても活躍されました。
 だから、南極の雪や氷の貴重な写真もいっぱいあります。それだけで十分凄いと思ってしてしまうのですが、さらにもっと感動してしまうのは、身近な「氷や雪の世界」にも注目した写真がいっぱいあることです。ほんとうの面白さを知り尽くした武田さんならでは「貴重な」写真がいっぱいです。
 読み終えた私は思いつきで、勝手に個人的な写真展を企画してみることにした。(^^ゞポリポリ
題して
◆武田康男「身近にもある 驚異の雪と氷の世界!!」 
 この写真展では、私のお気に入り写真のいくつかを選んでみることにした。
 最初は「お気に入りベスト3」をと思ったが、それはさすがに無理だ。「お気に入り」がありすぎる!!
そこでせめて「お気に入りベスト5」とすることにした。

[ベスト1] どんぐりを持ち上げる霜柱(写真3-5)
[ベスト2] 下に伸びた氷(写真1-13)
[ベスト3] 流される雪(写真7-4)
[ベスト4] 巻き垂れ(写真11-9)
[ベスト5] 透明なしぶき氷(写真2-6)
次点その1 後退する氷河(写真6-7)
次点その2 光沢のある氷の花(写真3-8)

何度も迷い選び直したが一応こういうことにしておく。
あなたならどれを選びますか?

▼最後にもうひとつだけ。
(3) 必ず自分でも実際に観察したみたいと思わせてくる!!
ほれぼれとする写真を見せてもらっているうちに、「ぜひ、自分でも…」と思い始めた。
「こんなすごい写真は撮れないまでも、意識をして見てみればひょっとしたらひとつぐらいは観察できるかもしれない。」と思いだした。
 「初氷」がはるまでに、バケツに水を入れて庭に置いておこう!!
 毎冬霜柱がみられるのはどこだったかな?

 今年は西日本も寒くなるとか…
 寒い冬だが少し楽しみになってきた。o(^o^)o ワクワク

 ちなみにいつもの図書館の新刊棚にはいちはやくならべてありました。
 学校図書館にはまだならぜひとも…。
 ちょっと気が早いかも知れないがクリスマスプレゼントに最適かも。

 さあ、今朝も霜が降りているかな!?

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【お薦め本】『クモの糸でバイオリン』(大﨑 茂芳著 岩波書店)

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▼玄関先にさんざん迷ったあげく産卵したあのジョロウグモのネットをそのままにしていた。彼女がまちがいなくそこに居たという証拠に残して置きたかったのだ。背の高い来客にはとんだ迷惑かも知れない。
 そう考えるとそろそろ撤去すべきときが来ているのかも知れない。
 その前にきっちり写真を残しておこうと昨日の朝カメラを向けた。
 (゜o゜)ゲッ!!誰か居る。
 彼女が帰ってきたのだろうか?
 それにしても位置がおかしい。「こしき」と言われるセンターではない。
 彼女に訊いても答えてはくれなかった。別のジョロウグモに訊いてもなにも教えてくれなかった。
 夕方にはその場所から姿を消していた。
 
 私のシロウト「クモ学」もまだまだだ。

▼私は毎日の散歩のついでに近くの図書館に寄る。先日、その図書館の新刊の棚にとても気になる本が並んでいた。パラパラとめくってみた。
 実に面白そうだ。ふつうだったらそこで読ませてもらうか、貸し出してもらって読むのだが、クモに関する本はそうは行かなかった。いつでも手元においておきたかったのだ。
帰ってさっそくAmazonで注文してみた。
 
◆『クモの糸でバイオリン』(大﨑 茂芳著 岩波書店 2016.10.5)

 やっぱり正解だった!!
 読み始めるとどまらなくなってしまった。
 【お薦め本】にあげることによってこの「感動」を記録しておくことにする。
 例によってお薦めボイントは3つに絞りこんでおく。

(1)究極の「クモ学」のすすめ!!

(2)道楽的科学研究の面白さを教えてくれている!!

(3)ホンモノはツナガル!!を教えてくれている!!
  ~「クモ学」から「音の匠」まで~

▼それでは興奮をおさえながらひとつずついこう。
(1)究極の「クモ学」のすすめ!!
 私のシロウト「クモ学」は、3年前の夏、偶然「コガネグモの狩り」を目撃したことに始まる。
それまでまったくクモなどには興味はなかった。しかし、今は思う。
 還暦すぎるまでこんな凄い生きものが身近に暮らしていることになぜ気づかなかったのだろう!?
 それがいちばん「ふしぎ!?」だ。
 そのシロウト「クモ学」をはじめたころ、同著者の一冊の本に出会っていた。
・『クモの糸のミステリー―ハイテク機能に学ぶ 』(大﨑茂芳著 中公新書)
である。
 この一冊によって大いに私の興味・関心に拍車がかかった。
 著者のクモとのつき合いは40年になるという。もう年季がちがっていた。
 クモのことなら知り尽くしておられる。それだけではない、クモへの思い入れ、そんな言葉が正しいか
はわからないが、「愛情」をもってつき合っておられた。それがこの本の随所に見られる。
 たとえば、クモから牽引糸をとるとき、こんなことばあった!!

 そこで、クモが糸を出してくれる環境づくりが必要となる。重要なのはクモとのコミュニケーションだ。このポイントを体得するのに、約5年もの歳月がかかってしまった。  クモとのコミュニケーションなど、ほとんどの人は疑ってかかるだろう。しかし、クモは糸をとり出す人の精神状態や動作に敏感に反応しているのだ。(同書p16)

5年か!?
私のクモとのつき合い歴は4年目。
道理で昨日のジョロウグモはなにも答えてくれなかったわけだ。
▼次にいこう。
(2)道楽的科学研究の面白さを教えてくれている!!
 「道楽的科学研究」こんな言い方はこれまた著者に失礼なのかも知れない。
 大﨑先生の専門は「生体高分子学」である。プロの研究者・科学者である。
だから、「クモ学」の研究も科学研究の手順をきっちり踏んでおられた。
 作業仮説を立て、繰り返し繰り返し実験をする。そして次々と謎解きをしていく。
感服するばかりだ。
 私が特に感動したのは「「2」の安全則」(p28)を導き出すところである。
そして、今回はクモの糸を弦としたときの独特の「よい音」の原因を、「弦のユニークな構造」にあることを発見するところだ。(p80)
それだけでない!!そこが「道楽的科学研究」の面白いところだ。
・クモの糸に人間がぶら下がる!!
・クモの糸でトラックを牽く!!
一見派手なパホーマンスに見えるかも知れないが、それが面白いのだ。
「到達点」を明確にされているために、具体的に研究目標が「見える化」されているのだ。
それが、多くの人に「科学」することの面白さを伝えることになっている。

(3)ホンモノはツナガル!!を教えてくれている!!
  ~「クモ学」から「音の匠」まで~
次はなんと、
・クモの糸を弦にしてバイオリンを弾く!!
という。
 ひよっとしたらそんなこと思いつく人は他にもいたかも知れないが、実際にやった人は大﨑先生がはじめてだろう。
 ともかくやることなすことがハンパではなかった。
 バイオリンの購入、バイオリンの歴史を調べ尽くす。
 さらには、自らが弾くためにバイオリンのレッスンに通う!!(゜o゜)ゲッ!!
 名器「ストラディバリウス」との出会い、バイオリンのスペシャリストとの出会い、論文発表等々
 そして、ついには日本オーディオ協会顕彰「音の匠」の受賞!!
 もう感嘆するばかりだ!!
 教えてくれている。 ホンモノはツナガル!!と。

 私にまたひとつあらたな夢が生まれた。
大﨑先生のバイオリンの生演奏が聴きたい!! 

 ヘタな紹介はこれぐらいしておこう。最後に「おわりに」の一文を引用させてもらう。

 私の一連のクモの糸の研究は、そもそも趣味からスタートしたため、研究に期限が切られておらず、すぐに成果を求められないために、いろいろと違った角度からのアプローチもできた。その結果、クモは面白いことをみつけさせてくれる私の大事な師でもあった。特に、楽しみながら研究し、また多くの新しいことに遭遇し、感動を覚える機会を与えてくれたクモたちに感謝したい。(同書p113)
 

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【お薦め本】『面白くて眠れなくなる天文学』(縣 秀彦著 PHP研究所)

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▼本日11月13日は
●「自然結実」ヒガンバナ記念日!!
である。3年前の今日、それまで追い求めてきた「自然結実」ヒガンバナ群生地を発見したのだ。そのときの感動は今も忘れない。完熟する時期の目安とするためにも今日を記念日とした。
 今年も足元には次々に完熟する「種子」があった。それはまるで夜空の星のごとく光り輝いていた。
 大賀ハス観察池は、蓮根の植え替えから33週目だった。

 たしかに足元にも「宇宙」はあった。

▼「雲見」と早朝「宇宙見物」は私の毎日の日課であった。
それは究極の道楽でもあった。その「宇宙見物」の楽しみを何倍(何十倍、何百倍かも)にも膨らませてくれる本に出会った。どうしても【お薦め本】にあげたくなったのでここにあげる。

◆『面白くて眠れなくなる天文学』(縣 秀彦著 PHP研究所 2016.11.9)

 「面白くて眠れなくなる」はけっして大げさではなかった。
 久しぶりいっきょに読んでしまった!!
▼お薦めポイントはいくつもある。ありすぎて書き始めたらきりがない。
例によってお薦めポイントを3つに絞ってあげる。

(1) 「宇宙見物」をより豊かに面白くしてくれる!!

(2) 宇宙の「ふしぎ!?」をとてもわかりやく語ってくれている!!

(3)最新の天文学情報が満載である!!

ひとつづついこう。
(1) 「宇宙見物」をより豊かに面白くしてくれる!!
 もう自分で「宇宙」の授業をしなくなって久しくなろうとしている。だから今はただただ日々の「宇宙見物」が楽しみだ。
 「天体観測」というより寅彦の「懐手して宇宙見物」の方が好きだ。それも早朝「宇宙見物」だ。
 ひとつだけひつこくつづけていることがある。月を可能な限り毎日撮り続けているのだ。天気悪くて撮影不可能なときは別として、夕方、早朝、深夜関係なく一日一回は撮るのである。
 やっと頭の中にあの「三球儀」がイメージできるようになってきたのである。私の「宇宙見物」とはその程度ある。
 そんな「宇宙見物」をうんと楽しくしてくれそうなトピックかいっぱい載っていた。全部で29トピックあった。
 例えばその月に関してであれば
 ・「月にも山脈や海がある!?」
 ・「月が自分についてくる理由」
があった。語り口調が実にうまい!!
誰も抱きそうな「ふしぎ!?」からはじめて、うまくほんとうの「宇宙空間」をイメージできるようにもっていっていた。
思わずナルホド!!(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン
である。さすがプロだ。もちろん明日の「スーパームーン」に触れていた。
 今朝見たベテルギウスは
 ・「勇者オリオンの右肩がなくなる日」
 を読んだ後だったのでまったくちがって見えた。

▼ああまたまた長くなってしまいそうだ。端的にと思っていたのに…。次に行く。

(2) 宇宙の「ふしぎ!?」をとてもわかりやく語ってくれている!!
 「宇宙」は面白いが、私の頭ではなかなか理解困難なところがあった。
 それは時空間のスケールが大きすぎて頭がゴチャゴチャになってしまうのだ。
 それをこの本は実にうまく解決してくれていた。
・「無数の星があるのになぜ夜空は暗い?」
・「織り姫と彦星はデートできない!?」
・「宇宙の時間と人間の時間」
等など
である。「知識」として知りたいだけならば、他の本があるかも知れない。
 しかし、「わかった!!」はなかなか期待できない。ところが、この本はちがう。
 ほんとうに知りたいことをとてもわかりやすく語ってくれているのだ。
 それは、きっと著者が日々サイエンス・カフェ、講演、著作等を通して「宇宙」の「ふしぎ!?」、面白さを
多くの人に伝えようとされているプロフェショナルだからだろう。
 
(3)最新の天文学情報が満載である!!
 いつの時代も「宇宙」の話題は事欠かない。
 「天文学」こそ、もっとも古くて新しい学問だからだろう。
 「ダークエネルギー」
 「重力波」
 「地球外生命体」
 「アストロバイオロジー」
などなどすべてが語られていた。

長くなっているのに<蛇足>をひとつ
・「天体望遠鏡を最初に使ったのはガリレオではない!?」
で、ガリレオの仕事をさして

「彼が世界で最初のサイエンス・コミューターと称される所以です。」(p167)

と言われていた。なんとも示唆的である!!

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【お薦め本】『庄司和晃先生追悼 野のすみれさみしがらぬ学立てよ』(全面教育学研究会編刊 )

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▼「雲見」は実に面白い自然観察だ。
いくらやっていても飽きることがない。それにとても奥の深い「科学」だ!!
「雲見」が秋の深まりを教えててくれていた。
賢治の「雲見」と寅彦の「宇宙見物」で自然観察の楽しみは何倍にも膨らんでいく。
これらを見逃したら
人生 モッタイナイ!!
▼季節が移りゆくのははやいもんだ。
 はやくも「庄司和晃先生を偲ぶ会」から一ヶ月近くが過ぎようとしている。
今回の【お薦め本】は、この会を機に刊行された。

◆ 『庄司和晃先生 追悼 野のすみれさみしがらぬ学立てよ』(全面教育学研究会編刊 2016.09.18 )

である。この会に参加した日から、ちびりちびりと読み進めてきた。
やっと昨日終った。ずいぶんゆつくりな話だ。
 元来遅読なこともあるが、なにかいっきょに読んでしまうのが「モッタイナイ」気がしたのだ。願わくば終らないで欲しいとまで思う面白く、興味深い本だった。久しぶりに興奮しながら本を読んだ。

 そこで【お薦め本】にすることで、さらに反芻作業を試みてみようと思う。
 本の構成はⅢ部構成になっていた。
第Ⅰ部 庄司和晃先生が語る「私の研究歴」(未完)
第Ⅱ部 追悼文「庄司和晃先生と私」(拙文も少しだけ載せていただいた。) 
第Ⅲ部 庄司和晃先生年譜・書誌 

▼いつものように話が拡散してしまわないうちに、3つのお薦めポイントをあげておく。
もっといっぱいありそうだが、とりあえず…

(1) 自前の「学」立てる方途のすべてが語られいる!!

(2) 柳田國男と「科学教育」がどうツナガルかが語られている!!
 
(3) ヒューマンネットワーク構築の術(すべ)が語られている!!

(1) 自前の「学」立てる方途のすべてが語られいる!!
「○○○○」の庄司和晃先生と仮にいうとき、「○○○○」に何を入れることがいちばん的を射ているだろう?
「仮説実験授業」
「のぼりおり認識論(三段階連関理論)」
「コトワザ教育」いや「全面教育学」だろうか?
 どれも正しく、間違いではないように思う。
 でもどれもがいまひとつ不十分なような気がする。強いて言うなら
「庄司学」の庄司和晃先生!!
それがいちばんピッタリと来る。なにしろ「庄司学」はなんでも内包しているのだから。

「現場の教師こそ最前線の教育研究者である!!」
 そう言うと、即座に「それは理想だ。現実は…」とコトバが返ってきそうだ。
 しかし、それを自らの実践をもって立証した人がいた。それが庄司和晃先生だった。
 庄司先生は自前の「学」を立てるだけでなく、人にも自前の「学」をつくることを薦めた。

◆ 第Ⅰ部 庄司和晃先生が語る「私の研究歴」(未完)

は、自ら歩んで来た道を語ることによって、後から行く私たちに
「あなたも、あなたの「学」立てなさいよ!」
「面白いですよ!」
とあの笑顔でやさしく誘ってくれているようだ。

 「偲ぶ会」ときに面白いことを聞いた。この本の表表紙のウラ、裏表紙のウラに庄司和晃先生のコトバがある。「それが、この本の内容のすべてを最もうまく要約したものだ。」と。
ナラバそれを引用させてもらおう。

「教育トハ」つぎのごとくなります。 「コノ世ヲ渡ルベク、□ノ生キ方ヲ学ビトリ、行使スルコトデアル」 一種の命題的で公式的な表明です。    この□の中には、人間もスリも科学も入るだけでなく、サルもアリンコもスミレもキノコも入れることができます。さらには、そこに無生物といわれる石をも水をも入れることができます。人間以外の渡世法なりに心を注ぎ、目を配っていくことが可能になったわけです。  かくして、人間ばっかり主義をのりこえる視座を獲得したのでありました。                                 庄司和晃     (表表紙のウラ)
つぎに方法論を結晶化させてみました。 以下の五つが、それです。  ①ばかでかい観点でいけ、②自前のものを作れ、③人間以外から学べ、④軽視や蔑視の遺産を掘り取れ、⑤おのれの知力を信じろ。 これは学問作りの方法論でもあり、実践上の方法論でもあります。 全面教育学の構築は、以上の線にそうて、おこなってきたものです。                             庄司和晃     (裏表紙のウラ)
 

ナルホド!!うまく言ったものだ。
本の中身立てて、両方を「俯瞰」すれば、この本が見えてくる!!

▼またまた長くなってしまいそうだ。先を急ごう。

(2) 柳田國男と「科学教育」がどうツナガルかが語られている!! 
 私は、30年ほど前、自らの浅学無知をかえりみることなく、大法螺を吹いていた!!
「「常民の科学」を授業に」と。
 さらにはこれぞ我がライフワーク!!とまで。
 私の場合は、自分が生まれ育った地が、柳田國男の生誕の地であるという縁しかなかった。本格的に柳田國男について研究したわけでもなかった。ただ単純なる縁で興味だけは持っていた。
 柳田から「常民」というコトバだけを拝借して、それを私の仕事とを結びつけて勝手な造語「常民の科学」をつくっていた。たいした実践もない、具体的なプランも当時はなかった。
 それにもかかわらず庄司先生はこれにあたたかいエールを送りつづけてくださった。

 その当時から、いやそれ以前から疑問に思うことがあった。わかったふりはしていたが、ほんとうところはよくわかっていなかった。
 庄司先生のなかで柳田國男と「科学教育」がどうツナガルのか?
この本では柳田國男との最初の出会い、子どもの「騒音」採集の示唆、直接伝授された柳田教育論等についてくわしく語られていた。
 私の今やっとこの疑問が少しだけ見え始めた。
 今一度、
 「常民の科学」とは?
 を考えてみたい!!

(3) ヒューマンネットワーク構築の術(すべ)が語られている!!
 庄司先生の交流範囲は恐ろしく広かった。現場の教師(小・中・高・大・看護学校)はもちろんのこと、同じ研究仲間、昆虫学者、哲学者、宗教家、作家等など、それにかつての「教え子」たちを含めるとたいへんなヒューマンネットワークだ!!
 庄司和晃ファンは全国に無数にいた。
 庄司先生は、このヒューマンネットワーク構築の達人だった!!

 庄司先生のレスポンスはともかく速かった。
 いや速いだけでない、「倍返し」だった。
こちらが勝手な思い込みで、庄司先生にはぜひ知らせたいと「発信」すれば、即座にあの独特のあたたかい文字がぎっしり書かれたはがきがもどってきた。
 こちらの意図することを何倍にも「増幅」した「返信」が即座に返ってきた。
 これで誰もが庄司教の「洗礼」を受けてしまうのだった。
 今、白状するが、私は恥ずかしながら少しうぬぼれていた。これは自分の場合だけとずっと思い込んでいた。それはトンデモない勘違いだった。(^^ゞポリポリ

◆第Ⅱ部 追悼文「庄司和晃先生と私」

を読むとそのことがよくわかった。

 「レスポンス」だけではない。「アクティブ」というのも人並みはずれていた。
「この人」に学びたいと思ったら、即、アポもそこそこにその人を訪問し教えを乞うていた。
子どもたちの描いたアリンコの絵を持っていきなり日高敏隆を訪ねたり等々。
 ともかく徹底していた!!
 
 こんな達人の真似はできないが、先生の術(すべ)をヒントに自分なりのヒューマンネットワーク構築術をつくり出したいものだ。

<おまけ>
 「おまけ」なんて言ったら失礼だが、

◆ 第Ⅲ部 庄司和晃先生年譜・書誌

 が実にいい!!
 全面教育学研究会の先生方の労作である。
 「庄司学」への歩みが時系列にならべてありとてもわかりやすい。

 最後の

 「庄司和晃先生「研究系統樹」」はまさに庄司マンダラだ!!

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【お薦め本】『庄司和晃先生追悼 野のすみれさみしがらぬ学立てよ』(全面教育学研究会編刊 )

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▼「雲見」は実に面白い自然観察だ。
いくらやっていても飽きることがない。それにとても奥の深い「科学」だ!!
「雲見」が秋の深まりを教えててくれていた。
賢治の「雲見」と寅彦の「宇宙見物」で自然観察の楽しみは何倍にも膨らんでいく。
これらを見逃したら
人生 モッタイナイ!!
▼季節が移りゆくのははやいもんだ。
 はやくも「庄司和晃先生を偲ぶ会」から一ヶ月近くが過ぎようとしている。
今回の【お薦め本】は、この会を機に刊行された。

◆ 『庄司和晃先生 追悼 野のすみれさみしがらぬ学立てよ』(全面教育学研究会編刊 2016.09.18 )

である。この会に参加した日から、ちびりちびりと読み進めてきた。
やっと昨日終った。ずいぶんゆつくりな話だ。
 元来遅読なこともあるが、なにかいっきょに読んでしまうのが「モッタイナイ」気がしたのだ。願わくば終らないで欲しいとまで思う面白く、興味深い本だった。久しぶりに興奮しながら本を読んだ。

 そこで【お薦め本】にすることで、さらに反芻作業を試みてみようと思う。
 本の構成はⅢ部構成になっていた。
第Ⅰ部 庄司和晃先生が語る「私の研究歴」(未完)
第Ⅱ部 追悼文「庄司和晃先生と私」(拙文も少しだけ載せていただいた。) 
第Ⅲ部 庄司和晃先生年譜・書誌 

▼いつものように話が拡散してしまわないうちに、3つのお薦めポイントをあげておく。
もっといっぱいありそうだが、とりあえず…

(1) 自前の「学」立てる方途のすべてが語られいる!!

(2) 柳田國男と「科学教育」がどうツナガルかが語られている!!
 
(3) ヒューマンネットワーク構築の術(すべ)が語られている!!

(1) 自前の「学」立てる方途のすべてが語られいる!!
「○○○○」の庄司和晃先生と仮にいうとき、「○○○○」に何を入れることがいちばん的を射ているだろう?
「仮説実験授業」
「のぼりおり認識論(三段階連関理論)」
「コトワザ教育」いや「全面教育学」だろうか?
 どれも正しく、間違いではないように思う。
 でもどれもがいまひとつ不十分なような気がする。強いて言うなら
「庄司学」の庄司和晃先生!!
それがいちばんピッタリと来る。なにしろ「庄司学」はなんでも内包しているのだから。

「現場の教師こそ最前線の教育研究者である!!」
 そう言うと、即座に「それは理想だ。現実は…」とコトバが返ってきそうだ。
 しかし、それを自らの実践をもって立証した人がいた。それが庄司和晃先生だった。
 庄司先生は自前の「学」を立てるだけでなく、人にも自前の「学」をつくることを薦めた。

◆ 第Ⅰ部 庄司和晃先生が語る「私の研究歴」(未完)

は、自ら歩んで来た道を語ることによって、後から行く私たちに
「あなたも、あなたの「学」立てなさいよ!」
「面白いですよ!」
とあの笑顔でやさしく誘ってくれているようだ。

 「偲ぶ会」ときに面白いことを聞いた。この本の表表紙のウラ、裏表紙のウラに庄司和晃先生のコトバがある。「それが、この本の内容のすべてを最もうまく要約したものだ。」と。
ナラバそれを引用させてもらおう。

「教育トハ」つぎのごとくなります。 「コノ世ヲ渡ルベク、□ノ生キ方ヲ学ビトリ、行使スルコトデアル」 一種の命題的で公式的な表明です。    この□の中には、人間もスリも科学も入るだけでなく、サルもアリンコもスミレもキノコも入れることができます。さらには、そこに無生物といわれる石をも水をも入れることができます。人間以外の渡世法なりに心を注ぎ、目を配っていくことが可能になったわけです。  かくして、人間ばっかり主義をのりこえる視座を獲得したのでありました。                                 庄司和晃     (表表紙のウラ)
つぎに方法論を結晶化させてみました。 以下の五つが、それです。  ①ばかでかい観点でいけ、②自前のものを作れ、③人間以外から学べ、④軽視や蔑視の遺産を掘り取れ、⑤おのれの知力を信じろ。 これは学問作りの方法論でもあり、実践上の方法論でもあります。 全面教育学の構築は、以上の線にそうて、おこなってきたものです。                             庄司和晃     (裏表紙のウラ)
 

ナルホド!!うまく言ったものだ。
本の中身立てて、両方を「俯瞰」すれば、この本が見えてくる!!

▼またまた長くなってしまいそうだ。先を急ごう。

(2) 柳田國男と「科学教育」がどうツナガルかが語られている!! 
 私は、30年ほど前、自らの浅学無知をかえりみることなく、大法螺を吹いていた!!
「「常民の科学」を授業に」と。
 さらにはこれぞ我がライフワーク!!とまで。
 私の場合は、自分が生まれ育った地が、柳田國男の生誕の地であるという縁しかなかった。本格的に柳田國男について研究したわけでもなかった。ただ単純なる縁で興味だけは持っていた。
 柳田から「常民」というコトバだけを拝借して、それを私の仕事とを結びつけて勝手な造語「常民の科学」をつくっていた。たいした実践もない、具体的なプランも当時はなかった。
 それにもかかわらず庄司先生はこれにあたたかいエールを送りつづけてくださった。

 その当時から、いやそれ以前から疑問に思うことがあった。わかったふりはしていたが、ほんとうところはよくわかっていなかった。
 庄司先生のなかで柳田國男と「科学教育」がどうツナガルのか?
この本では柳田國男との最初の出会い、子どもの「騒音」採集の示唆、直接伝授された柳田教育論等についてくわしく語られていた。
 私の今やっとこの疑問が少しだけ見え始めた。
 今一度、
 「常民の科学」とは?
 を考えてみたい!!

(3) ヒューマンネットワーク構築の術(すべ)が語られている!!
 庄司先生の交流範囲は恐ろしく広かった。現場の教師(小・中・高・大・看護学校)はもちろんのこと、同じ研究仲間、昆虫学者、哲学者、宗教家、作家等など、それにかつての「教え子」たちを含めるとたいへんなヒューマンネットワークだ!!
 庄司和晃ファンは全国に無数にいた。
 庄司先生は、このヒューマンネットワーク構築の達人だった!!

 庄司先生のレスポンスはともかく速かった。
 いや速いだけでない、「倍返し」だった。
こちらが勝手な思い込みで、庄司先生にはぜひ知らせたいと「発信」すれば、即座にあの独特のあたたかい文字がぎっしり書かれたはがきがもどってきた。
 こちらの意図することを何倍にも「増幅」した「返信」が即座に返ってきた。
 これで誰もが庄司教の「洗礼」を受けてしまうのだった。
 今、白状するが、私は恥ずかしながら少しうぬぼれていた。これは自分の場合だけとずっと思い込んでいた。それはトンデモない勘違いだった。(^^ゞポリポリ

◆第Ⅱ部 追悼文「庄司和晃先生と私」

を読むとそのことがよくわかった。

 「レスポンス」だけではない。「アクティブ」というのも人並みはずれていた。
「この人」に学びたいと思ったら、即、アポもそこそこにその人を訪問し教えを乞うていた。
子どもたちの描いたアリンコの絵を持っていきなり日高敏隆を訪ねたり等々。
 ともかく徹底していた!!
 
 こんな達人の真似はできないが、先生の術(すべ)をヒントに自分なりのヒューマンネットワーク構築術をつくり出したいものだ。

<おまけ>
 「おまけ」なんて言ったら失礼だが、

◆ 第Ⅲ部 庄司和晃先生年譜・書誌

 が実にいい!!
 全面教育学研究会の先生方の労作である。
 「庄司学」への歩みが時系列にならべてありとてもわかりやすい。

 最後の

 「庄司和晃先生「研究系統樹」」はまさに庄司マンダラだ!!

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