2023年9月(長月)の俳句「歳時記」!! #俳句 #歳時記 #オンライン句会

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▼寅日子先生もコスモスを詠んでいた。

コスモスや束ね上げてもからめても (大正15年)

▼今月も名句の鑑賞 より<俳句修業>をはじめよう!!
 名句の参考にさせてもらうのは、いつものように

◆NHK「俳句」 テキスト

である。ここより巻頭の名句10句を引用させてもらう

(1) 大花野ときどき雲の影に入る 加藤瑠璃子
(2) コスモスの風ぐせつけしまま生けて 和田華凛
(3) 遠嶺みな雲にかしづく厄日かな 上田五千石
(4) 鶏頭の十四五本もありぬべし 正岡子規
(5) 鶏頭に一日執着す獺祭忌 石田波郷
(6) 梨買ふに足のマークの上に待つ 仁平勝
(7) 寝苦しき鬼が踏みしか折れ桔梗 中村苑子
(8) 落ちかゝる葉先の露の大きさよ 星野立子
(9) 月天心貧しき町を通りけり  蕪村
(10) 竹伐つて月の光に打たせあり 長谷川 櫂

▼さすがに名句である!!
 どの句もすばしい。次は私の勝手なシロウト「選句」である!!
 
【私の選んだ名句ベスト3】

(4) 鶏頭の十四五本もありぬべし 正岡子規

(2) コスモスの風ぐせつけしまま生けて 和田華凛

(1) 大花野ときどき雲の影に入る 加藤瑠璃子


【次点】

(7) 寝苦しき鬼が踏みしか折れ桔梗 中村苑子

【選評】
・大好きな一句だ。特に「十四五本も」がすごい。子規庵を思い出す。
・「風ぐせつけしまま」が、最初の寅日子先生の句を思い出させた。
・あるあるの景ですね。こんな句がすっと詠めたらいいな。

・「寝苦しき鬼が」などという発想どこから来るのかな!?


▼「名句」を読ませてもらっていると、まだまだ奥深い世界の<修業>が必要だと痛感してしまう。
 できれば愉しみながらの<修業>になるといいな。

 オンライン句会「寅の日」は、いよいよ4年目に入る。

◆第37回オンライン句会「寅の日」9月例会案内!!

 

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2023年9月(長月)の「雲見」は!? #雲見 #もくもくシール

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▼ほんとうに暑かった8月は終わった!!
 9月の「雲見」を予想する前に8月の「雲見」のまとめをもくもくシールセットによる「雲見」カレンダー(理科ハウス)でふり返っておこう。
 使用した十種雲形シールは次のようになった。

・快晴   1    
・巻雲   1  
・巻積雲  0  
・巻層雲  0       
・高積雲  1   
・高層雲  1       
・層積雲  3    
・積雲  17     
・層雲   0
・乱層雲  4    
・積乱雲  3 

 あくまで午前9時(原則)の記録である。
 と言いながらも、自分で言うのも変だが、あまり信用できない。
 外出していたときなど、後日まとめてシールを貼ったこともあるからだ。
 これはシール貼りで、「雲見」を楽しむひとつの目安にすぎない。 
 「快晴」1+「積雲」17=18
 「乱層雲」4+「積乱雲」3=7
 ともかく暑い暑い8月だった。
 これまでのように日最高気温~日最低気温の「記録」をアメダスの「記録」を利用して、メモ欄に記入してみた。
 「夏日」(最高気温25℃以上の日)は、2日。
 「真夏日」(最高気温30℃以上の日)は、12日。
 「猛暑日」(最高気温35℃以上の日)は、17日!!
 なんとも「記録的な」暑さだった。「猛暑日」はまだつづくのだろうか!?

▼9月(長月)の「雲見」の予想に入ろう。
 まず昨年の9月の天気図を参考に見てみよう。

◆日々の天気図 2022年9月 (気象庁)
・今日は二百十日、やっぱり気になるのは「台風」である。
・「台風」が、「雲見」を決定づけることも多くあるだろう。
・「大雨」による災害も心配なときである。
・「猛暑日」はいつごろまでだろう!?
・「天気図」から大気の動きをイメージすること続けたいものだ。「雲見」とあわせて!!

▼次は、ずっと参考にさせてもらっている「お気に入り」参考本だ。

◆『12ヶ月のお天気図鑑』(武田康男・菊池真以著 河出書房新社)

 9月の画像のタイトルだけ引用させてもらう。
 このうち自分でもどれだけの「景」を見ることができるだろう。
 自分でも挑戦してみたい!!

「夜の波状雲」
「秋の気団」
「月の霧虹」
「雲海」
「秋雨」
「野分」
「台風一過」
「残照」
「大潮」
「すじ雲」
「中秋の名月」
「富士登山」
「爽やか」
「放射冷却」

▼これぞ、私にもできる究極の道楽!!ときめていた。

・「雲見」
・【宇宙見物】
 
 今月は、どんな愉しみが待っているかな。
  

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岩手県・遠野の「アメダス」を見た!! #Webテキスト #アメダス #超音波式風向風速計#遠野 

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▼試案の試案として、Webテキスト『天気の変化』に関してのいくつかのテキスト試案を公開していた。
 そのなかに「アメダス」についてのものがあった。

◆Webテキスト試案「アメダス」(PDF版)

▼自分の暮らす地域(「大気の物理学実験室」)の大気の状態が、日々刻々と「記録」されているのである。
 この貴重な「記録」このままにしておくのはモッタイナイ!!
 「記録」されたデータは、誰でもいつでも見ることができるのである。
 データをうまく活用すれば、防災・減災にも役立つ!!
 そして、なにより面白い!!
 テキスト最後にこう書いていた。

【やってみよう】
● 周辺の「アメダス」観測所に機会をみつけて行ってみよう。
● 旅に出たときその地域の「アメダス」をチェックしておこう。
 
▼私は、あの「岩手県・遠野」にいた!!
 
◆遠野(トオノ)のアメダス

 ぜひ、この「アメダス」観測所に行ってみたい!!
 少しわがままな望み(リクエスト)をもってしまった。

▼なんとうれしいことに、T先生が早朝より車でその場所につれて行って下さった。
 その場所につくまでは、T先生の地質・地形のスペシャルガイドつきだ。
 なんとゼイタクナ!!
 
 ついに念願の遠野の「アメダス」を見た!!いや見せてもらった!!
 あれ!? 2つに驚いた!!
 ・超音波式風向風速計になっている。(はじめて見た)
 ・積雪状況が計測できるようになっている。

 これで帰ってから、いつでも「遠野」の大気をチェックできる。
 冬の「遠野」も、この場所の景を思い出しながら「記録」を見ることができる!!
 ありがとうございました。深謝 <(_ _)>
 
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2023年8月(葉月)の俳句「歳時記」!! #俳句 #歳時記 #オンライン句会

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▼ゆっくりな台風6号は、「雲見」の空にも影響しはじめた!?
「台風」という存在は、大気の運動すべてを象徴しているかのようだった。
・偏西風
・太平洋高気圧
・低気圧
 等などの影響を受けながら、「これから」がきまっていくようだ。
 「雲見」の空から目が離せない!!

▼さておき、今月も名句の鑑賞 より<俳句修業>をはじめよう!!
 名句の参考にさせてもらうのは、いつものように

◆NHK「俳句」 テキスト

である。ここより巻頭の名句10句を引用させてもらう。

(1) 近づかむために陸あり土用波 三橋敏雄
(2) 半島の向かう半島秋のこゑ 堀本裕樹
(3) 蔵壁の返す光や終戦日 若井新一
(4) 赤く青く黄いろく黒く戦死せり 渡辺白泉
(5) 底紅や黙つてあがる母の家 千葉皓史
(6) 露の世ハ露の世ながらさりながら 一茶
(7) 朝皃や露もこぼさず咲きならぶ 樗良
(8) 箱に咲く朝顔銀座裏通 松尾隆信
(9) 天の川水車は水をあげてこぼす 川崎展宏
(10) くらがりに捨てし髪切虫が啼く 橋本多佳子


▼次は私の勝手なシロウト「選句」である!!
 私の場合は !! デアル。

【私の選んだ名句ベスト3】

(7) 朝皃や露もこぼさず咲きならぶ 樗良

(6) 露の世ハ露の世ながらさりながら 一茶

(3) 蔵壁の返す光や終戦日 若井新一


【次点】

(9) 天の川水車は水をあげてこぼす 川崎展宏


【選評】
・みごとな景の読み取りである。「写実」!!
・「さりながら」が未練だろうか!?それこが人生であるとも。
・「終戦日」をはずして、8月は詠めない!!

・「天の川」「水車」で思い出すアリキタリの景があった。その景にこの夏もう一度会いたい!!


▼いつも参考にさせてもらうNHK「俳句」テキスト8月号が面白い特集をしていた。
・特集 先生の俳句(科学者編)
 である。4人の科学者が取り上げられていた。そのトップが我らが寅日子先生(寺田寅彦)だった。
 お気に入りの一句
 哲学も科学も寒き嚔哉 寅彦
 も登場していた。なんともうれしい気分になった。

 その寅日子先生を師としてのオンライン句会「寅の日」も、3年目しめくくりの句会となった。

◆第36回オンライン句会「寅の日」8月例会案内!!

 「句会」はきっとあなたの出会う景をふくらませてくれるだろう。

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2023年8月(葉月)の「雲見」は!? #雲見 #もくもくシール

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▼暑い暑い7月は終わった!!
 引き続き猛暑の8月がはじまっている!!
 8月の「雲見」を予想する前に7月の「雲見」のまとめをもくもくシールセットによる「雲見」カレンダー(理科ハウス)でふり返っておこう。
 使用した十種雲形シールは次のようになった。

・快晴   2    
・巻雲   4  
・巻積雲  1  
・巻層雲  1       
・高積雲  1   
・高層雲  1       
・層積雲  2    
・積雲  12    
・層雲   0
・乱層雲  6    
・積乱雲  1 

 あくまで午前9時(原則)の記録であり、一日のうちでも大きく変化することもよくあった。
 これはシール貼りで、「雲見」を楽しむ目安にすぎない。 
 「快晴」2+「積雲」12=14
 「層積雲」2+「乱層雲」6+「積乱雲」1=9
 近畿地方の「梅雨明け」は7/20!!
 ともかく暑い暑い7月だった。
 日最高気温~日最低気温の「記録」をアメダスの「記録」を利用して、メモ欄に記入してみた。
 「夏日」(最高気温25℃以上の日)は、7日。
 「真夏日」(最高気温30℃以上の日)は、14日。
 「猛暑日」(最高気温35℃以上の日)は、10日!!
 なんとも記録的な暑さだった。猛暑日はまだまだつづく!!

▼8月の「雲見」の予想に入ろう。
 まず昨年の7月の天気図を参考に見てみよう。

◆日々の天気図 2022年8月 (気象庁)
・まずいちばんきになるのが、この「猛暑」がいつまでつづくかである!?
・台風の動向が心配だ!!
・大雨による災害もとても気になるところである。
・もう少し「積乱雲」シールの貼り方を考えてみたいところである。
・台風のときの「雲見」にも注目して見たい!!

▼次は、お気に入りの参考本だ。

◆『12ヶ月のお天気図鑑』(武田康男・菊池真以著 河出書房新社)

 8月の画像のタイトルだけ引用させてもらう。
 このうち自分でもどれだけの「景」を見ることができるだろう。楽しみである!!

「入道雲」
「光芒」
「こぶ状雲」
「雲の峰」
「局地的大雨」
「ブルーモーメント」
「立秋」
「薄明」
「赤富士」
「稲妻」
「スモッグ」
「笠雲」
「猛暑日」
「白い虹」
「ゆきあいの空」

▼いよいよ久々にリアル「雲見」の旅に出る。
 「大気の物理学実験室」を水平に移動するのである。どんな「景」に出会えるだろう!?

 もうひとつ楽しみがある。
 旅先の地の「アメダス」の設置場所の確認(見学)である。
 これ以降は、その場所を思い出しながら「観測データ」を見ることができる!!

 

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2023年7月(文月)の俳句「歳時記」!! #俳句 #歳時記 #オンライン句会

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▼手持ちの『俳句歳時記』(角川文庫)には、【半夏生】は2カ所に登場した。
・【半夏生】(時候)
・【半夏生】(植物) である。

 【半夏生】二十四節気七十二候のうち、夏至の3候。新暦七月2日ごろ。サトイモ科の半夏(烏柄杓の漢名)が生じるので、この名があるといわれている。
 【半夏生】ドクダミ科の多年草。水辺に白い根茎を伸ばして群生し、七月初旬に葉の付け根に花が咲く。 

▼今月も名句の鑑賞 より<俳句修業>をはじめよう!!
 名句の参考にさせてもらうのは、いつものように

◆NHK「俳句」 テキスト

である。ここより巻頭の名句10句を引用させてもらう。

(1) 雲の峰一人の家を一人発ち 岡本 眸
(2) 木道を黄菅の沖へ行つたきり 佐川盟子
(3) 蘭鋳の爆発寸前のかたち 奥坂まや
(4) 冷房のビルいくつもの非常口 小田島 渚
(5) 浪のりは鋭き口笛をならしたり 横山白虹
(6) サーフィンのあるとき濤と息合はず 山崎ひさを
(7) 昭和遠し冷しトマトといふ肴 伊藤伊那雄
(8) 塩入れて湯の立ち上がる半夏生 正木ゆう子
(9) 浜木綿のぼうと光れる砂地かな 森賀まり
(10) 虹の環を以て地上のものをかこむ 山口誓子

▼次は私の勝手な無手勝流シロウト「選句」である!!
 私の場合は !! あなたは!?

【私の選んだ名句ベスト3】

(1) 雲の峰一人の家を一人発ち 岡本 眸

(7) 昭和遠し冷しトマトといふ肴 伊藤伊那雄

(10) 虹の環を以て地上のものをかこむ 山口誓子

【次点】

(8) 塩入れて湯の立ち上がる半夏生 正木ゆう子


【選評】
・季語に惹かれて、ということがよくある。【雲の峰】は、「雲見」の原点だ。
・「昭和遠し」と「トマト」という取り合わせ。すごい!!技アリ!!だ。
・「虹」という季語は、すべての景のイメージをふくらませてくれる。今年の夏はどんな「虹」に出会うかな。

・【半夏生】に反応してしまった!!

▼<俳句修業>の究極は、やっぱり「句会」だ!!
 私は、どこまでも「初心者」でありつづけそうだ。
 かくなるうえは「初心者」であることを愉しもう!!

◆第35回オンライン句会「寅の日」7月例会案内!!

 「句会」はきっと出会う景をふくらませてくれる。
 


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2023年7月(文月)の「雲見」は!? #雲見 #もくもくシール

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▼6月が終わった。
 2023年の「雲見」の半分が終わった!!
 7月の「雲見」を予想する前に6月の「雲見」のまとめをもくもくシールセットによる「雲見」カレンダー(理科ハウス)でふり返っておこう。
 使用した十種雲形シールは次のようになった。

・快晴   2    
・巻雲   1  
・巻積雲  2  
・巻層雲  4       
・高積雲  0   
・高層雲  4       
・層積雲  4  
・積雲   5   
・層雲   0
・乱層雲  8    
・積乱雲  0 

 これはあくまで午前9時(原則)の記録であり、一日のうちでも大きく変化することもよくあった。
 シール貼りで、「雲見」を楽しむ目安にすぎない。 
 「快晴」2+「積雲」5=7
 「層積雲」4+「乱層雲」8=12
 やっぱり梅雨なんだ!!
 ほんとうは「雷雨」もしばしば見られたので、「積乱雲」のシールを貼ってもよかったが、すでに別のシールを貼ってしまった後だったものでこうなってしまった。梅雨明けの今月は少し考えてみたい。
 またしても日最高気温~日最低気温の「記録」をアメダスの「記録」を利用して、メモ欄に記入してみた。
 アタリマエすぎるほどアタリマエのこと!!
 「天気の変化」とは、太陽からの熱エネギーの再分配の過程でおこること!?
 なんと、「夏日」(最高気温25℃以上の日)は、17日もあったのである。
 「真夏日」(最高気温30℃以上の日)は、5日だった。
 7月はどこまで行くだろう(^_^;)

▼7月の「雲見」の予想に入ろう。
 まず昨年の7月の天気図を参考に見てみよう。

◆日々の天気図 2022年7月 (気象庁)
・大気は不安定な時期になるだろう。
・台風の出現も心配である。
・「線状降水帯」のコトバを何度聞くことになるだろう!?
・梅雨明けはいつごろになるだろう。
・「大気の動き」と「雲見」をツナゲテ 見ていこう。
・「猛暑日」は 何日ぐらいになるだろう。

▼次は、今年の後半もお気に入りの参考本だ。

◆『12ヶ月のお天気図鑑』(武田康男・菊池真以著 河出書房新社)

 7月の画像のタイトルだけ引用させてもらう。
 このうち自分でもどれだけの景を見ることができるだろう。
「天の川」
「山開き」
「ホタル」
「問答雲」
「天気雨」
「集中豪雨」
「夏兆す」
「梅雨寒」
「梅雨明け十日」
「御来迎」
「つるし雲」
「ベール雲」
「夏の飛行機雲」
「雲の影」
「熱帯夜」
「大夕焼」

▼いよいよ 「雲見」の旅のシーズン である。
 車窓から「雲見」を楽しむだけの旅!!
 究極の道楽の旅!!

 計画をたてるだけでもうれしくなってくる。
 どんな「雲見」がまっているかな!?

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2023年6月(水無月)の俳句「歳時記」!! #俳句 #歳時記 #オンライン句会

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▼寅日子先生も【蝸牛】がとても気になったようだ。

 蝸牛の角がなれば長閑哉 (昭和3年)
 蝸牛は角があつても長閑哉 (昭和3年)

 どうやら蝸牛にも大好きな居場所があるようだ。

▼さあ、今月も名句の鑑賞 より<俳句修業>をはじめよう!!
 名句の参考にさせてもらうのは、いつものように

◆NHK「俳句」 テキスト

である。ここより巻頭の名句10句を引用させてもらう。

(1) 蛍獲て少年の指みどりなり 山口誓子
(2) 引つ越してしまふ子と行く蛍狩 田口茉於
(3) 六月や身をつつみたる草木染 大石香代子
(4) 立ちどまり蜥蜴ふりむく石の上 小澤 實
(5) 乾坤に根引の菖蒲よこたはる 三橋敏雄
(6) 太陽の苦しく揚る栗の花 小山玄紀
(7) 紫陽花や団地一棟もぬけのから 今井 聖
(8) 捻り花あの世へ人はぞろぞろと 西池冬扇
(9) 鵜舟に在りわが身の火の粉うちはらひ 橋本多佳子
(10) おもしろうてやがてかなしき鵜舟哉 芭蕉

▼次は無手勝流シロウト「選句」である!!
 あなたは!?

【私の選んだ名句ベスト3】

(1) 蛍獲て少年の指みどりなり 山口誓子

(4) 立ちどまり蜥蜴ふりむく石の上 小澤 實

(7) 紫陽花や団地一棟もぬけのから 今井 聖


【次点】

(3) 六月や身をつつみたる草木染 大石香代子

【選評】
・指「みどりなり」がとてもいい!!もうすぐだ我が家まできたら、連絡しなければ。
・瞬間ピタッととまるんですよね。あるあるデスね。
・「一棟もぬけのから」ある工業団地の今!?と読んでしまった。たしかにあそこに紫陽花が…。

・「草木染」には、ひとつの思い入れがあるんですよね。「六月や」ととってもいい取り合わせだ。

▼<俳句修業>の究極は、やっぱり「句会」参加だ!!
 オンラインにこだわりつづけることによって、うんとハードルはさがった。
 「句会」参加の愉しみをぜひ!!

◆第34回オンライン句会「寅の日」6月例会案内!!


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2023年6月(水無月)の「雲見」は!? #雲見 #もくもくシール

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▼6月がはじまって3日目である。
 6月の「雲見」を予想する前に5月の「雲見」のまとめをもくもくシールセットによる「雲見」カレンダー(理科ハウス)でふり返っておこう。
 使用した十種雲形シールは次のようになった。

・快晴   5    
・巻雲   4  
・巻積雲  0  
・巻層雲  3       
・高積雲  2   
・高層雲  0       
・層積雲  5  
・積雲   6   
・層雲   0
・乱層雲  6    
・積乱雲  0 

 これはあくまで午前9時(原則)の記録であり、一日のうちでも大きく変化することもよくある。
 「雲見」を楽しむ目安にすぎない。 
 「快晴」5+「積雲」6=11
 「層積雲」5+「乱層雲」6=11
 おおざっぱに5月の「雲見」をとらえるとこうだった。 
 またしても日最高気温~日最低気温の「記録」をアメダスの「記録」を利用して、メモ欄に記入してみた。
 この作業をすすめながら、あらためて「気温」の重要性を認識するのだった。アタリマエすぎるほどアタリマエのこと!!
 「天気の変化」とは、太陽からの熱エネギーの再分配なのかも!?
 なんと、「夏日」(最高気温25℃以上の日)は、15日もあったのである。
 「真夏日」は、1日だった。
 暑い暑い夏ははじまっていた!!
 「梅雨入り」は5/29!! 

▼遅れてしまったが、6月の「雲見」の予想に入ろう。
 まず昨年の6月の天気図を見てみる。

◆日々の天気図 2022年6月 (気象庁)

・昨年の「梅雨入り」にくらべれば、今年ははやいのだろうか?
・いきなり「梅雨前線」と「台風2号」の影響を受けている!!
・大気のダイナミックな動きに注目しながら、「雲見」をつづけよう。
・「線状降水帯」のコトバがいっきょに連発されている。大きな被害が出ないことを願う!!
・さて「夏日」「真夏日」は何日ぐらいになるだろう!?「猛暑日」は!?

▼次は、長年のお気に入りの参考本だ。

◆『12ヶ月のお天気図鑑』(武田康男・菊池真以著 河出書房新社)

 6月の画像のタイトルだけ引用させてもらう。
 このうち自分でもどれだけの景を見ることができるだろう。

「夏の満月」
「梅雨空」
「驟雨」
「朝もや」
「夏至」
「梅雨の中休み(五月晴れ)」
「紫外線」
「さば雲」
「麦秋」
「山雲」
「雨上がり」
「環水平アーク」
「暖湿流」
「夜光虫」
「短い夜」

▼リアル「雲見」の旅 !!
 うんと「制限」されるようになってしまった。
 
 その分、可能性の追求を試みたいものだ。
 
 「雲見」「宇宙見物」は私の究極の道楽だから!!

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2023年5月(皐月)の俳句「歳時記」!! #俳句 #歳時記 #オンライン句会

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▼寺田寅彦は「歳時記」について、「日本人の自然観」(青空文庫より)のなかで、次のように語っていた。

 短歌俳諧(はいかい)に現われる自然の風物とそれに付随する日本人の感覚との最も手近な目録索引としては俳諧歳時記(はいかいさいじき)がある。俳句の季題と称するものは俳諧の父なる連歌を通して歴史的にその来歴を追究して行くと枕草子や源氏物語から万葉の昔にまでもさかのぼることができるものが多数にあるようである。私のいわゆる全機的世界の諸断面の具象性を決定するに必要な座標としての時の指定と同時にまた空間の標示として役立つものがこのいわゆる季題であると思われる。

▼今月も名句の鑑賞 より<俳句修業>をはじめたいと思う!!
 名句の参考にさせてもらうのは、これまでのように

◆NHK「俳句」 テキスト

である。ここより巻頭の名句10句を引用させてもらう。

(1) 水彩に下書の透く五月かな 小川軽舟
(2) 葉桜の中の無数の空さわぐ 篠原 梵
(3) 初端午こよなき鳥の声が降り 鷲谷七菜子
(4) 生きてゐることに合掌柏餅 竹越化石
(5) ぼうたんの百のゆるるは湯のやうに 森澄雄
(6) 線香の林のみどり母の日よ 岡本眸
(7) そら豆はまことに青き味したり 細見綾子
(8) 壺に咲いて奉書の白さ泰山木 渡辺水巴
(9) 子に母にましろき花の夏来る 三橋鷹女
(10) バラ園のホースの水を天に放つ 栗田やすし

▼さて、今月も無手勝流シロウト「選句」を愉しむことからはじめよう!!
 あなたは!?

【私の選んだ名句ベスト3】

(1) 水彩に下書の透く五月かな 小川軽舟

(5) ぼうたんの百のゆるるは湯のやうに 森澄雄

(4) 生きてゐることに合掌柏餅 竹越化石

【次点】

(7) そら豆はまことに青き味したり 細見綾子

【選評】
・まさに「あるある」ですね。うっすらと下書きが見える様子がうかぶ。「五月かな」の着地も気に入った!!
・「ぼうたんの」と「ゆるる」がうまくシンクロしている!!
・「合掌」が実に効果的。「柏餅」はどんな座標を示唆してくれているのだろう!?

・「まことに青き」味が、口の中にひろがってくる!!俳句ってすごいな!!


▼寅彦のコトバを反芻していると、「歳時記」がすぐれた【自然科学読み物】に思えて来るから不思議だ!!
 さあ、今月も「歳時記」使って、作句に挑戦してみよう。

◆第33回オンライン句会「寅の日」5月例会案内!!


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