本日(2018/06/15)、第194回オンライン「寅の日」!!#traday #寺田寅彦

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▼ 前の田んぼは、みごとに整列した「青田」となった!!
  
  この「青田」のうえに、稲穂が稔るまでにどんな風が吹くのだろうか!?

  毎年のこととは言え、私はまだよく知らない。

▼本日(2018/06/15)は、第194回オンライン「寅の日」である。
 6月のテーマは 「寅彦と気象」である。
 その2回になる本日は、前回の海陸風のつづきのような「海陸風と夕なぎ」を読む。
 
◆本日(2018/06/15)、第194回オンライン「寅の日」!!

●「海陸風と夕なぎ」(青空文庫より) 

▼さすが寅彦である!!
 みごとな「海陸風」「夕なぎ」の原因の説明から入る。
 ついついうなずいてしまうのである。(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン
 私が長年、授業でやってきたよりやっぽどうまいな。
 
 感心しているうちに我が瀬戸内地方の話になる。

 夏期瀬戸内海(せとないかい)地方で特に夕なぎが著しいのはどういうわけかと思って調べてみると、瀬戸内海では、元来どこでもいったいに強くない夏の季節風が、地勢の影響のために特に弱められている。そのために海陸風が最も純粋に発達する。従って風の変わり目の無風が著しく現われるのである。夕なぎに対して朝なぎもあるが、特に夕なぎの有名なのはそれが気温の高い時刻であるがためであろう。

さらには、我が地域に直接関係しそうなことまで出てくる。

 夕なぎの継続時間の長短はいろいろな事情にもよるが海岸からの距離がおもな因子になる。すなわち海岸から遠くなるほどなぎが長くなるわけである。

▼一般的結論まであげてくれていた。

要するに日本の沿岸ではいかなる季節でも、風の日々変化するのを分析すると、海陸風に相当する風の弛張がかなり著しく認められるが、実際にいわゆる海陸風として現われるのは、季節風の弱い時季か、あるいは特別な気圧配置のために季節風が阻止された場合である。  それで、各地方でこういう風の日々変化の習性に通じていれば、その変化の異常から天気の趨勢(すうせい)を知る手がかりが得られるわけである。

それだけでない!!
最後には地域の気象研究への誘いまであった!!

 以上は一通りの理論から期待される事であるが、実際の場合にどこまでこれが当たるか、各地方の読者の中で気象のほうに興味を持たれるかたがたの各自の研究をおすすめしたいと思うのである。

やっぱり寅彦は元祖サイエンスコミュニケーターである!!

 我が地域で、寅彦の呼びかけに呼応するかのごとき論文を数年前にみつけた!!
 きわめて興味深い報告だ!!

◆播磨平野(姫路)の海陸風の統計的解析―海面水温との関係(河野仁・西塚幸子)

 今年の夏も、くわしい読み解きを進めたい。
 夕方の散策で行ったアメダス測候所近くの花石榴は今が盛りだった。
 風向風速計は休むことなく風を「記録」しつづけてくれていた!!

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本日(2018/06/03)、第193回オンライン「寅の日」!!#traday #寺田寅彦

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▼それはまちがいない。

 これぞジャガイモの実でアル!!

 今年も我が家の畑でこれをさがしていた。しかし、何が悪かったのか我が家の畑のジャガイモはできが悪かった。花をそのままにしておいたがなかなか、それをみつけることができなかった。
 ところが、昨日の朝。たまたま隣の家の畑を遠くから見せてもらっていた。見るからにジャガイモはよくできていた。そして、その先にそれを見たのである。(後でお願いしてそれらを分けてもらった。<(_ _)>)

 ミニトマトのようなあのジャガイモの実が…!!

▼本日(2018/06/03)は、第193回オンライン「寅の日」である。
 6月のオンライン「寅の日」のテーマは次のようにきめていた。

 【6月のテーマ】 寅彦と気象

 その1回目になる本日は、「夕凪と夕風」を読む。

◆本日(2018/06/03)、第193回オンライン「寅の日」!!

●「夕凪と夕風」(青空文庫より)

▼まず最初にこの「夕凪と夕風」を読むことにしたのには、ちょっとわけがあった。
 「2018年春・寅彦を訪ねて」の旅のとき、「高知地方気象台遠隔露場」をみつけた。そのとき思った。
 「寅彦が土佐にいるころ、測候所はどこにあったのだろう?」と。
 その答えがここでてくるのだった!!

そうして庭の樹立の上に聳(そびえ)た旧城の一角に測候所の赤い信号燈が見えると、それで故郷の夏の夕凪の詩が完成するのである。

寅彦の家からも見えるところにあったようだ。


さて、私は数年前、トンデモない大大発見をしていた。

それは自分の住むところが海陸風の典型の地である!!  

 とはじめて知ったのである。今さらデアル 恥ずかしいかぎりだ (・・ゞポリポリ
 昨日の風もアメダスで確認してみると、まちがいない。もう ハジマッテイル!!

 寅彦の言う

  夕凪(ゆうなぎ)は郷里高知の名物の一つである。しかしこの名物は実は他国にも方々にあって、特に瀬戸内海沿岸にこれが著しいようである。
 

「瀬戸内沿岸」とは、このあたりなのかも知れない。
寅彦流に言えば

 「海陸風」は福崎の名物の一つである!! 

▼全国各地の名物の風について次のように解説してくれていた。

その結果を綜合してみると、それらの各地の風は大体二つの因子の組合せによって成り立っていると見ることが出来る。その一つの因子というのは、季節季節でその地方一帯を支配している地方的季節風と名づくべきもので、これは一日中恒同なものと考える。第二の因子というのは海陸の対立によって規定され、従って一日二十四時間を週期として規則正しく週期的に変化する風でいわゆる海陸軟風に相当するものである。そこで、実際の風はこの二つの因子を代表する二つのヴェクトルの矢の合成によって得られる一本の矢に相当する。

 ここまでだけでとどめないのも寅彦の随筆の面白さ!!

「浮世の風」となるとこんな二つや三つくらいの因子でなくてもっと数え切れないほど沢山な因子が寄り集まって、そうしてそれらの各因子の結果の合成によって凪になったり風になったりするものらしい。

 今、あなたのまわりにはどんな風が吹いていますか!?

 大賀ハス観察池は蓮根の植え替えから10週目。
 すっと立ち上がった立葉の朝露が虹色に輝いていた!!

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オンライン「寅の日」200回達成記念オフin名古屋(案)8/28(火) #traday #寺田寅彦

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▼家の周囲の田んぼに水が入った。
 そして、代掻きも終わったようだ。
スタンバイOKだ!!

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 ことは、これらの田んぼの稲穂が実りはじめるころのことだ。

▼2012年4月からはじめたオンライン「寅の日」は、8月26日(日)に第200回に達する予定だ!!

 「200回!!」デアル

 自分でもその回数に驚いてしまう。
 今年のはじめから、「200回達成記念オフ」をずっと思案していた。
 ひとつの案を思いついていた。
 早めに提案できたらと思い連絡をとってみたら、急展開で可能になった\(^O^)/

▼第一次案内とし次のように提案する。ぜひ予定に入れておいて参加をお願いしたい。
 まず、記念すべき第200回オンライン「寅の日」であるが、読むのは第188回(4/4)と同じ

●「金平糖」(備忘録)

を読みたい。そして、それに関連して記念オフを次のように提案したい。

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オンライン「寅の日」200回達成記念オフin名古屋(案) 

●日時 2018年8月28日(火) 午後~

●場所 『金平糖博物館』(愛知菓子会館内)

●内容 『金平糖博物館』の見学と中田友一先生(中京大名誉教授)のお話!!

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▼今回のオフの最大の魅力は金平糖研究の第一人者である中田友一先生のお話を直接聞けることである。
 『金平糖博物館』は元々中田先生が寄贈されたものだ。
 だから本家本元のお話が聞けるということだ。アリガタイ!!

 また中田先生はすでにあげた【お薦め本】の著者でもあった。

◆【お薦め本】『おーい、コンペートー』(中田友一著 あかね書房)

 この本のなかには、寅彦の「金平糖」も出てきます。
 この機会にぜひぜひ…

 詳しい日程、その後の懇親会などについてはあらためて案内させてもらいたいと思います。

  

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本日(2018/05/22)、第192回オンライン「寅の日」!!#traday #寺田寅彦

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▼私は、毎回オンライン「寅の日」の朝

 「寅彦珈琲」をゆっくりとすする。至福のときだ!!

 「寅彦珈琲」も、「コーヒーカップ」も高知県立文学館のオリジナルグッズある。
 「寅彦珈琲」は寅彦を訪ねる旅のときには毎回入手するようにしている。だからいつもストックがある。
 「コーヒーカップ」の文字もトラの絵も寅彦の自筆だという。

 12日に一度巡ってくる至福のときが…

▼本日(2018/05/22)は、第192回オンライン「寅の日」である。
 5月のテーマは
 【5月のテーマ】 「寅彦の哲学」 
 今回は、そのテーマそのものような随筆を読む。
 「コーヒー哲学序説」である。

◆本日(2018/05/22)、第192回オンライン「寅の日」!!

●「コーヒー哲学序説」(青空文庫より) 

▼寅彦は亡くなる前年の正月に次のような短歌を詠んでいた。

 好きなもの  苺 珈琲 花 美人  懐手して 宇宙見物 
 

 よほどコーヒー好きであったようだ。
 話はコーヒーにまつわる「思いで話」からはじまる。しかし、いつしかいつものようにとんでもない方向に話が進んでいく。

 

しかし自分がコーヒーを飲むのは、どうもコーヒーを飲むためにコーヒーを飲むのではないように思われる。

?(゜_。)?(。_゜)?

コーヒーの味はコーヒーによって呼び出される幻想曲の味であって、それを呼び出すためにはやはり適当な伴奏もしくは前奏が必要であるらしい。
 研究している仕事が行き詰まってしまってどうにもならないような時に、前記の意味でのコーヒーを飲む。コーヒー茶わんの縁がまさにくちびると相触れようとする瞬間にぱっと頭の中に一道の光が流れ込むような気がすると同時に、やすやすと解決の手掛かりを思いつくことがしばしばあるようである。

(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン
とうなずいてしまったら、そこは寅彦の世界だ。

▼そして、次へ次へとたたみ込まれる!!
 私はもう うなずくしかないのである。

 芸術でも哲学でも宗教でも、それが人間の人間としての顕在的実践的な活動の原動力としてはたらくときにはじめて現実的の意義があり価値があるのではないかと思うが、そういう意味から言えば自分にとってはマーブルの卓上におかれた一杯のコーヒーは自分のための哲学であり宗教であり芸術であると言ってもいいかもしれない。 
 宗教は往々人を酩酊(めいてい)させ官能と理性を麻痺まひさせる点で酒に似ている。そうして、コーヒーの効果は官能を鋭敏にし洞察(どうさつ)と認識を透明にする点でいくらか哲学に似ているとも考えられる。酒や宗教で人を殺すものは多いがコーヒーや哲学に酔うて犯罪をあえてするものはまれである。前者は信仰的主観的であるが、後者は懐疑的客観的だからかもしれない。

 今朝の「寅彦珈琲」はひときわ濃厚に感じられる!!
 あなたにとってコーヒーとは!?
 
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2018年6月のオンライン「寅の日」は #traday #寺田寅彦

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▼蓮根の植え替えから8週目の大賀ハス観察池。

 夜半の雷雨がハスの葉の上で転がっていた!!
 それはいくら見ていても飽きない光景だった。
 そんな季節が今年もやって来たんだ。

▼「2018年春・寅彦を訪ねて」の旅からまだ一ヶ月たっていなかった。
 その旅の二日目、とてもうれしいことに旅のあらたな定番スポットをみつけた。
「高知地方気象台遠隔露場」
である。人生二基目の「ウィンドプロファイラ」も見たのだ!!

このとき決めた。2018年6月のオンライン「寅の日」のテーマを。

【6月テーマ】 寅彦と気象

と。6月は3回あった。

■2018年6月オンライン「寅の日」

◆第193回オンライン「寅の日」 …6/03(日)
◆第194回オンライン「寅の日」 …6/15(金)
◆第195回オンライン「寅の日」 …6/27(水)

▼寅彦は若い頃より「気象」に強い関心を持っていた。
 私の知る範囲だけでもどれほどの「気象」関係の随筆を書いているだろう?
 リストアップしてみた。
 そうするとすぐさま10編を越えてしまった。直接メインテーマにあげていないものを加えればもっともっと書いているのだろう。
 高知で「ウィンドプロファイラ」を見たこともあって、まずは「風」にこだわりたかった。
 それで、「夕凪と夕風」「海陸風と夕なぎ」を、そしてこの季節に関連して「竜舌蘭」を読むことにした。

■2018年6月オンライン「寅の日」

◆第193回オンライン「寅の日」 …6/03(日)「夕凪と夕風」(青空文庫より)

◆第194回オンライン「寅の日」 …6/15(金)「海陸風と夕なぎ」(青空文庫より)

◆第195回オンライン「寅の日」 …6/27(水)「竜舌蘭」(青空文庫より)

▼実は「海陸風」にこだわったのはそれだけではなかった。
 きわめて個人的な興味でもあった。それはほんの数年前、自分がずっと住んできた地域が海陸風の典型の地であることをはじめて知ったのだ。
 今年の夏も、アメダスの風の「記録」をみながら、この風の「からくり」を調べてみたいと思っている。
 それと関連して…。

 一緒に読むあなたの住む地域には、どんな「風」が吹いていますか!?


 

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本日(2018/05/10)、第191回オンライン「寅の日」!!#traday #寺田寅彦

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東の畑のジャガイモの花が咲いた!!

 板倉聖宣先生が『ジャガイモの花と実』(板倉聖宣著 楠原義一画 福音館 1968.07.01)を書いてから今年でちょうど50年、半世紀だ!!

 先生は今年の花も実も見ないで逝ってしまわれた。合掌!!
 同じ畑の向日葵もトウモロコシも芽を出していた!!
 5月は進む!!

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▼本日(2018/05/10)は、第191回オンライン「寅の日」である。
 5月テーマは独断でとっても奇妙なテーマにきめていた。

 【5月テーマ】 「寅彦の哲学」  

である。「哲学」なんて言うと少し大げさに聞こえるが、寅彦の「考え方」「生き方」(これもやっぱりオオバーか)程度の意味でアル。
 なんとなく「そんなにおいのする」随筆を読むことにした。
 第一弾の今日は「五月の唯物観」である。

◆本日(2018/05/10)、第191回オンライン「寅の日」!!

●「五月の唯物観」(青空文庫より)

▼寅彦の最晩年(1935年・昭和10)の五月に書かれた随筆である。
 なにかそこに意味があるように思えてならない。勝手な深読みだろうか?

 五月の風をいっぱい吸い込みながら読んでみた。
 妙に納得しながら読み進めた。

若かった時分には四月から五月にかけての若葉時が年中でいちばんいやな時候であった。理由のない不安と憂鬱の雰囲気のようなものが菖蒲や牡丹の花弁から醸(かも)され、鯉幟(こいのぼり)の翻る青葉の空に流れたなびくような気がしたものである。
それが年を取るうちにいつの間にか自分の季節的情感がまるで反対になって、このごろでは初夏の若葉時が年中でいちばん気持のいい、勉強にも遊楽にも快適な季節になって来たようである。

(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン
 次からがいよいよ寅彦の独壇場であった。

この著しい「転向」の原因は主に生理的なものらしい。試みに自分のあやしげな素人生理学の知識を基礎にして臆説を立ててみるとおおよそ次のようなことではないかと思う。  われわれが格別の具体的事由なしに憂鬱になったり快活になったりする心情(ムード)の変化はある特殊の内分泌ホルモンの分泌量に支配されるものではないかと思われる。

そして

数式で書き現わすと、この問題の分泌量Hがざっと H = H0 + A sin nt のような形で書き現わされその平均水準のH0[#「H0」は縦中横]と振幅Aとが各個人の各年齢で色々になる量だとする。そこで今いちばん適当なHの量を仮にKだとすると、上式をKに等しいと置いたときにその式を満足するような時間tに相当する時季がその人のいちばん気持のいいときになる勘定である。

ここにいたりて、これはまったく寅彦の世界であった!!

▼ポンコツ頭をフル回転してなんとか話についていこうとすると、あっけない「オチ」が待っていた。
 それがこの随筆の「本意」でもあるのだろうが…

しかし自分がここでこんなことを書きならべたのは別にそうした学説を唱えるためでも何でもないので、ただここでいったような季節的気候的環境の変化に伴う生理的変化の効果が人間の精神的作用にかなり重大な影響を及ぼすことがあると思われるのに、そういう可能性を自覚しないばかりに、客観的には同じ環境が主観的にある時は限りなく悲観されたり、またある時は他愛もなく楽観されたりするのを、うっかり思い違えて、本当に世界が暗くなったり明るくなったりするかのように思い詰めてしまって、つい三原山へ行きたくなりまた反対に有頂天(うちょうてん)になったりする、そういう場合に、前述のごとき馬鹿げた数式でもひねくってみることが少なくも一つの有効な鎮静剤の役目をつとめることになりはしないかと思うので、そういう鎮静剤を一部の読者に紹介したいと思ったまでのことである

 しかし、これで終りではない。本意中の本意は最後に待ち受けていた!!
 これがいつもの寅彦流である。

しかしたとえこれに関して科学者がどんな研究をしようとも、いかなる学説を立てようとも、青葉の美しさ、鰹のうまさには変りはなく、時鳥の声の喚び起す詩趣にもなんら別状はないはずであるが、それにかかわらずもしや現代が一世紀昔のように「学問」というものの意義の全然理解されない世の中であったとしたら、このような科学的五月観などはうっかり口にすることを憚(はばか)らなければならなかったかもしれないのである。そういう気兼ねのいらないのは誠に二十世紀の有難さであろうと思われる。

寅彦がこう書いてから83年!!
今だったら、寅彦はどんな「科学的五月観」を書くだろう!?
  
 

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本日(2018/04/28)、第190回オンライン「寅の日」!!#traday #寺田寅彦

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▼先日の「寅彦を訪ねて」の旅で、「高知地方気象台露場」を見て以来、益々地元のアメダス測候所が気になってきた。
 
 そのアメダス測候所の近くの公園のヒラドツツジが満開であった!!
 
 七種川の対岸からであるが、風向風速計、雨量計をカメラにおさめてみた。

▼本日(2018/04/28)は、第190回オンライン「寅の日」である。
 4月のテーマは

【4月テーマ】 「寅彦を愉しむ」

である。読むのは前回に引き続き随筆集『備忘録』である。
 その最終回である本日はそのなかの「向日葵」を読む。

◆本日(2018/04/28)、第190回オンライン「寅の日」!!

「向日葵」(『備忘録』 青空文庫より)

▼自画自讃ながら4月にこの『備忘録』を読んだのは大正解であると思っていた。
 ここで読んだ「金平糖」「線香花火」そして今回の「向日葵」、それ以外にも面白い随筆がいっぱいだ!!
 初出は
 (昭和二年九月、思想)
 となっている。
 こんな興味深いことを次々と書いた昭和二年(1927年)とは寅彦にとってどんな年になるのだろう。
 これまた、高知県立文学館で手に入れていつも参考にさせてもらっている

◆『寺田寅彦~天然に育まれし眼差し~』(高知県立文学館編集・発刊)

から引用させてもらう。

一九二七年(昭和二年)  五〇歳(数え年)

3月、理学部勤務を免ぜられ、地震研究所所員専任となる(理学部では特別講義を持つ)。

4月、長男東一は東京帝国大学理学部物理学科、次男正二は静岡高等学校、三女雪子は三輪田高等女学校へそれぞれ入学。

7月1日、甥伊野部重彦が死去し帰高。(これが最後の帰郷となる)

7月18日、仙台の小宮豊隆と松島に遊ぶ。

8月末、豊隆、東洋城、青楓と塩原に遊ぶ。

 この随筆が出てきたバックグランドを想像しながら読むとより愉しめる気がしてきた。

物理学上の文献の中でも浅薄な理論物理学者の理論的論文ほど自分にとってつまらないものはない。論理には五分もすきはなく、数学の運算に一点の誤謬(ごびゅう)はなくても、そこに取り扱われている「天然(ネチュアー)」はしんこ細工の「天然」である。友禅の裾模様すそもように現われたネチュアーである。

 寅彦には理想に描くものがあった。


ほんとうにすぐれた理論物理学者の論文の中には、真に東洋画特に南画中の神品を連想させるものがある。一見いかに粗略でしかも天然を勝手にゆがめて描いてあるようでも、そこにつかまれてあり表現されてあるものは生きた天然の奥底に隠れた生きた魂である。こういう理論はいわゆる fecund な理論でありそれに花が咲き実を結んで人間の文化に何物かを寄与する。

理想芸術でもすぐれた南画まで行けば科学的にも立派であるように理論物理学もいいものになるとやはり芸術的にも美しい。

▼これは寅彦のいつもの手法かと思うことがあった。
 その手法とは 
 本意は最後の一文で語る!!
 であった。今回もその最後の一文を引用させてもらおう。

  向日葵(ひまわり)の花を見ようとするとわれわれの目にはすぐにヴァン・ゴーホの投げた強い伝統の光の目つぶしが飛んで来る。この光を青白くさせるだけの強い光を自分自身の内部から発射して、そうして自分自身の向日葵を創造する事の困難を思うてみる。それはまさにおそらくあらゆる科学の探究に従事するものの感ずる困難と同種類のものでなければならない。

 寅彦が亡くなったのは、1935年(昭和10)12月31日だった。
 こう書いてから8年後である。
 私には、この最後の一文が寅彦自身の強い「決意」を込めた文に読めてくるのだった。

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2018年春・寅彦を訪ねて(2) #traday #寺田寅彦

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私は勝手に「寅彦を訪ねての旅」に定番コースを決めていた!!
 次なる定番スポットは

◆高知県立文学館(「寺田寅彦記念室」)
 
である。朝一番にでかけて行った。
月曜日が休みではないというのがアリガタイ!!
「寺田寅彦記念室」にはたいへん貴重で興味深い展示がいっぱいだ。
行くたびにあらたな「発見」があってうれしい!!記念室ではかならずやることがあるあの三本のビデオを見せてもらうことだ。

(1) 「渦巻きの実験」 「物理学圏外の物理的現象」(青空文庫より)

 

広大無辺の自然にはなお無限の問題が伏在しているのに、われわれの盲目なためにそれを問題として認め得ない結果、それが存在しないかのように枕(まくら)を高くしているのである。


(2) 「地滑りの実験」 「自由画稿」はしがき(青空文庫より)

どんな瑣末さまつな科学的知識でも、その背後には必ずいろいろな既知の方則が普遍的な背景として控えており、またその上に数限りもない未知の問題の胚芽(はいが)が必ず含まれているのである。


(3) 「割れ目と生命の実験」 「空想目録」二 製陶実演 (青空文庫より)

学問の場合には、素材というものの価値が実は非常に重大である。いい素材を発見しまた発掘するということのほうがなかなか困難であってひと通りならぬ才能を要する場合が多く、むしろそれを使って下手(へた)な体系などを作ることよりも、もっとはるかに困難であると考えられる場合も少なくはない。そうして学術上の良い素材は一度掘り出されれば、それはいつまでも役に立ち、また将来いかなる重大なものに使用されるかもしれないという可能性をもっている。
   今回は2回ずつ見せてもらった。やっぱり面白い!!

▼今回はさらに忘れてはならない目的があった。
 新発売のあの「ふろしき」を手に入れることだった!!
 前から文学館オリジナル商品としてつくられると聞いていたが、前日寺田寅彦記念館で現物を見せてもらうまでもう発売になっていることを知らなかった。
 なくなってしまわないうちにこれは絶対に手に入れておかねばと2枚もgetしてしまった(^^)V
 加えていつものように「寅彦珈琲」を手に入れてた。これで当分のあいだオンライン「寅の日」の朝に飲んでも大丈夫だ!!
 
 大々満足で高知県立文学館を出た!!

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▼今回の旅で定番コースにあらたな定番スポットを設けたい、と旅に出る前からぼんやりと考えていた。
 しかし、具体的にそれをどこにするかはまだきめていなかった。
 実際にここと決めたのは昨日の朝だった。
 今度のスポットは、ちょっと変わっていた。

 「寅彦ゆかりの地」と言うより、今現在、寅彦が生きておればきっと興味津々で出かけていくような場所!!

 私は勝手に想像した。寅彦は若い頃より「大気の物理学」=「気象」に興味があった。気象関係の随筆もたくさん残している。
 ナラバ、近くに「気象観測露場」があれば必ず頻繁に出かけていっただろう。
 下調べをしていなかった。(^^ゞポリポリ
 とりあえず、「高知地方気象台」だ。それは高知地方合同庁舎5階にあるという。文学館出てさっそくそちらに向ってみた。
 唐突に質問してみた。
 「気象観測をしているところ(露場)を見学したいのですが…!?」
 後から考えれば、なんと唐突で失礼な質問だ。ここに露場があるわけなかった。(^^ゞポリポリ
 それにもかかわらず対応してくださった方はていねいに対応してくださった。
 「ここには露場はないんです。遠隔操作でここでデータ処理をして…」
 「その露場はずいぶん以前から…」少し誇らしげに語られた。(その訳は後でわかった。)その場所の地図まで用意してくださって教えてもらった!!アリガタイ!! 深謝

 いただいた地図はわかりやすかった。
 近くのコンビニで車をとめ、少し歩くと高い風向風力計でいっぺんにわかった。
 驚いた!!
 なんと「ウィドプロファイラ」まであるではないか!!人生二基目の「ウィンドプロファイラ」だ!!
 寅彦は早くより「高層気象観測」に尽力していたはず!!
 さらに「高知地方気象台遠隔露場について」の少し古びた説明板を読んでビックリ!!
 なんと、ここは1940年(昭和15)1.1より観測を開始している!!
 それはちょうど寅彦がなくなってから5年後ことだった。
 
 私のなんとなくの直感はあたっていた!!
 今年は寅彦生誕140年だという。寅彦が幼少のころからここがあったならばきっとここへ遊びにきていただろう!!
 「高知地方気象台遠隔露場」をあらたな定番スポットに加えたい!!

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▼時間すれば、そんなに長くの旅ではなかったが、実に充実した旅だった。
 旅の最後は、やっぱり「寺田寅彦物語」の登場人物が眠る墓にお参りをした。
 すでに前日には、友の会のみなさんと一緒にお参りしていたが、ぜひ「高知地方気象遠隔露場」の報告を寅彦にしておきたくなったのだ。ひょっとしたら連れて行ってくれたのは寅彦だったのかもしれないが…。

 今から、いただいた資料をみたり、「寺田寅彦物語」を観せてもらいながら、しばらくは反芻作業をくり返してみたい。お世話になったみなさんに大大感謝だ!! <(_ _)>

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2018年春・寅彦を訪ねて(1) #traday #寺田寅彦

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▼この前に立つのはほぼ一年ぶりだった。
 春と秋の二回ここに立つのは、私のなかでは恒例化していた!!
 昨年の秋は台風で中止になってしまったのだ。
 
 いつも季節ごとに違う草木の花が迎えてくれた!!
それがうれしい。
 今回いちばん気になったのは赤く色づいたカエデのプロペラのような実だった。
 
 さらに今回は、大野良一さんより寄贈された頭像をしっかり見せてもらった。
 アリガタイ!!

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▼毎年春は、寺田寅彦記念館友の会の総会・記念講演だ。とりわけ記念講演は、毎回、寺田寅彦に関連した興味深いお話を聞けるのが楽しみだ。
 今回は、前回予定していただいていた西森良子さんだ。

◆演題 「なぜ寺田寅彦を上演したのか」
●講師 西森良子様(劇団 the・創 代表 寺田寅彦友の会会員) 

▼実は西森さんたち劇団 the・創は2016年12月に「寺田寅彦物語」を上演されていた。

◆劇団 the ・創 第17回公演 「寺田寅彦物語」

 高知から離れた地にすむ人間にとってはアリガタイ!!
 これまでにも何回かオンラインで上演を面白く観せてもらっていた。ぜひ生でも観たい!!という気持ちがあった。それが、今回、生で西森さんのお話をきけるということでワクワク気分だった。o(^o^)o ワクワク
 
 お話は期待通り、いやそれ以上に興味深いものだった。
 「どうして寺田寅彦を上演したのか?」
 「なにを どのように発信したかったのか?」
 を具体的に熱く語られた!! 
 寅彦を語る人はどうしてかくも面白いのか? それが私には不思議だ!!
 演劇人ならでは切り口で寅彦にせまる「寅彦論」は実に興味深かった!!
 
 ・徹底した資料の読み込み
 ・徹底した現地取材
 ・取材活動を通してのプロローグ エピローグを紡ぐ

・「芝居は日常生活のの再現」のコトバが凄い!!  
・「科学者としての寅彦」スルドイ!!

まだまだいっぱいある。深謝。
帰ったらもう一度「寺田寅彦物語」観なおしてみたい。

▼続いて行われた総会では、事業計画、予算等にあわせて

◆寺田寅彦銅像除幕式 2018.07.24(火) !!

について話し合われた。
ついに建立だ!! 今年は夏も訪ねてこなければ…o(^o^)o ワクワク

久しぶりにお会いした「友の会」の方たちからは貴重な資料をたくさんいただいた。
深謝 <(_ _)>

(つづく)

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2018年5月のオンライン「寅の日」は #traday #寺田寅彦

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「哲学」って何? (・_・)......ン?
 正面切って今さら聞かれても答えに窮する問いがアル。
 これも、そんな問いのひとつだろう。
 勝手なもので、それが何かを明確に語れないくせに、そこに「ある」か「ない」かの判断は明確にできた。さらに好みもはっきりしていた。自分自身のことはさておき、私は、そこに「哲学」がある世界が好きだ!!
 
 藤の花が咲いていた!!
 何かが変だった。例年杉の大木からぶら下がる藤の花を楽しんできた。その杉の大木がなかったのだ。
 なんとあの大木が途中で切り倒されたなんて今の今まで気づかなかったのだ。
 
 藤の花を見ると、寅彦の「藤の実」を即座に思い出すまでに「寅彦の世界」にはまっていた!!

▼2018年5月のオンライン「寅の日」の計画をたてる時期だ。
 7年目の5月のテーマを考えていた。にわか寅彦ファンも7年目ともなると明確に語れないにしても、自分にとっての寅彦の魅力がわかりはじめていた。私にとって最大の魅力は

 寅彦には「哲学」がある!!
 
 ことである。本人が生きていたらお叱りを受けるかもしれない。ながいあいだのファンからは「勝手なたわ言を…」と笑われるかもしれない。でも、そう思うのである。
 そこで、5月テーマは かなり強引ではあるが次のようにする。

【5月 テーマ】 「寅彦の哲学」

 5月は2回ある。

■2018年5月オンライン「寅の日」

◆第191回オンライン「寅の日」 …5/10(木)
◆第192回オンライン「寅の日」 …5/22(火)

▼なにか自分自身でちょっと苦しいところに追い込んでいるようなところがある。(^^ゞポリポリ
どの随筆を読めば、テーマにそったものになるのか?
少しなやんだ!!そして、そのうち居直ってしまった!! 
 
寅彦の全作品を貫いて存在するもの、それが「寅彦の哲学」!! 

ナラバと、これまで比較的読んでいない2つを選んでみた。
「五月の唯物観」「コーヒー哲学序説」である。

■2018年5月オンライン「寅の日」

◆第191回オンライン「寅の日」 …5/10(木)「五月の唯物観」(青空文庫より)

◆第192回オンライン「寅の日」 …5/22(火)「コーヒー哲学序説」(青空文庫より)

▼オンライン「寅の日」を機に話題がいろいろ拡がって行くのが面白い!!
 4月初回の「金平糖」は、まだまだ追いかけていた。
 昨夜も、レンタルビデオ店で借りた映画『本能寺ホテル』を再度見た。
 そこに登場したのは、まぎれもなくあの「金平糖」専門店だった!!信長と「金平糖」の歴史が面白い!!
 「金平糖」づくり体験の情報ももらった。次は…と考えるのが愉しい。
 
 さあ、5月は何を… o(^o^)o ワクワク

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