本日(2019/02/22)、第216回オンライン「寅の日」!!#traday #寺田寅彦

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今朝起きてすぐ外に出ると、久しぶりにみごとな「月暈」を見た!!

 しばらく夜の「雲見」を楽しんだ!!
 でもやっぱり不思議な話だ。
 「月暈」ができるということは、あそこにある雲は「巻層雲」!!
 そして、その正体は小さな水滴でなく、氷晶(氷の粒)だ!!
 車を垂直に走らせることができるなら、10分とかからない距離だ!!
 そこに氷の世界が…!!

 こんなときはやっぱりあの人のあのコトバを借りよう。

 「ねえ君、不思議だと思いませんか?」 

▼本日(2019/02/22)は、あの人の文章を読む日。第216回オンライン「寅の日」である。
  2月のテーマは

  【2019年2月のテーマ】 「寅彦と気象(冬)」

である。冬編の第2弾は「凍雨と雨氷」である。

◆本日(2019/02/22)、第216回オンライン「寅の日」!!

●「凍雨と雨氷」(青空文庫より)

▼寅彦のすばらしいところは、私のような初学者にもわかりやすく巧みな文章で説明してくれているところだ。
 稀有なる「凍雨」「雨氷」についてもわかりやすく説明してくれていた。
 

我邦(わがくに)では岡田博士に従って凍雨の名称の下に総括されているものの中にも種々の差別があって、その中には透明な小さい氷球や、ガラスの截片(せっぺん)のような不規則な多角形をしたものや、円錐形(えんすいけい)や円柱形をしたものもある。氷球は全部透明なものもあるが内部に不透明な部分や気泡を含んでいるものもある。

 次に雨氷と称するものは、過冷却された雨滴が地物に触れて氷結するものである。これが降ると道路はもちろん樹木の枝でも電線でも透明な氷で蔽われるために、道路の往来は困難になり電線の被害も多い。蝙蝠傘(こうもりがさ)の上などに落ちて凍った雨滴を見ると、それが傘の面に衝突して八方に砕け散った飛沫がそのままの形に氷になっている。

▼では、その「凍雨」「雨氷」はどのようにしてできるのだろうか?
 それもくわしく説明してくれていた。

 凍雨と雨氷はほぼ同様な気層の状態に帰因する。すなわち地面に近く著しく寒冷な気層があって、その上に氷点以上の比較的温暖な気層のある場合に起る現象である。
この零度等温線とほぼ並行して風の境界線があり、その以北は北がかった風、以南では南風が吹いている。これは南から来る暖かい風がこの境界線から地面を離れて中層へあがりその下へ北から来る寒風がもぐり込んでいるのだという事は、当時各地で飛揚した測風気球の観測からも確かめられている。そのために中層へは南方から暖かい空気が舌を出したような形になっている。この舌状帯下の部分に限って凍雨と雨氷が降っている事が分るのである。

なるほどである。

 今回、私がいちばん注目したいところが最後にあった!!

 我邦におけるこれらの現象の記録は極めて少数であるらしい。しかし現象の性質上から通例狭い区域に短時間だけしか降らないものだとすれば、降るには降っても気象学者の耳目に触れない場合もかなりあるかもしれない。それで読者のうちで過去あるいは将来に類似の現象を実見された場合には、その時日、継続時間、降水の形態等についての記述を、最寄(もより)の測候所なり気象台なり、あるいは専門家なりへ送ってやるだけの労を惜しまないようにお願いしたい。

なんとスバラシイ提案だ\(^O^)/
98年も前の寅彦の提案である。
昨今、多くの人がスマホを持ち歩いている。
 稀有なる「凍雨」「雨氷」の画像におさめるチャンスも多いだろう。
 現に今、「霜」や「雪の結晶」を写真に撮り報告するプロジェクトも立ち上がっている!!
 
 98年前の寅彦の提案を受けて、「凍雨」「雨氷」の写真を撮って報告しあおう!!

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2019年3月のオンライン「寅の日」は #traday #寺田寅彦 #コウガイビル

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(゜o゜)ゲッ!! うそだろう!?
 私は一瞬、自分の目を疑った!!
 
 近づいて行ってじっくりとそいつを見た!!
 ヌメヌメしたその皮膚、そしてなにより 逆三角形でイチョウの葉のような頭!!
 間違いない!! コウガイビルだ!!
 私が人生で41番目に出会った 41号コウガイビルだ!!

 確かに昨日の朝はあたたかった。それに霧が濃く、水分たっぷりだった。
 それにしても、「雨水」越えたばかり、こんな時期に出会ったコウガイビルははじめてであった。
 この「ふしぎ!?」な生きものに最初に出会ってから、もう10年以上歳月がたった。
 その間に出会ったコウガイビルは40匹!!
 環境も少し変わったのでもうあいつには出会うことはないと思っていただけに驚く同時に最高にうれしかった!! 
 いつものように、少量の水とともにナイロン袋のなかにいれた!
 さて今度はいつまでのつきあいとなるだろう!?
 「385日」の記録は更新できるだろうか!?

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▼さて、3月のオンライン「寅の日」の計画をたてる時期がきている。
 3.11が近づいてきた。あれからはや8年!?もう8年!?
 3月のテーマはやっぱりあの寅彦の警鐘だろう。

 【3月テーマ】「寅彦と警鐘「天災は忘れられたる頃来る」」

 3月は3回ある。

■2019年3月オンライン「寅の日」

◆第217回オンライン「寅の日」 …3/06(水)
◆第218回オンライン「寅の日」 …3/18(月)
◆第219回オンライン「寅の日」 …3/30(土)

▼では何を読むか?
 7年の歩みから、寺田寅彦「防災・減災」十選!!をきめていた。
 そこから定番中の定番、3作品を選んだ。
 「津浪と人間」 「天災と国防」 「小爆発二件」 である。
 律儀に繰り返す自然に対しては、こちらも繰り返し繰り返し…である!!

■2019年3月オンライン「寅の日」

◆第217回オンライン「寅の日」 …3/06(水) 「津浪と人間」(青空文庫より)

◆第218回オンライン「寅の日」 …3/18(月)「天災と国防」(青空文庫より)

◆第219回オンライン「寅の日」 …3/30(土) 「小爆発二件」(青空文庫より)

▼3月が終われば、2012年4月からはじまった7年の歩みが終わる。
 7年間に読んだ寅彦の随筆は95編になる。
 
 驚くべきは95編いずれもが今日的であることだ!!
 けっして古くはない。いやむしろ寅彦の方が先を行っているのかも知れない!!
 そしてなにより 面白い!!

 8年目を構想・展望しながら…。


 
 

 


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オンライン「寅の日」7年の歩みから(21) #traday #寺田寅彦

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▼いつもの「雲見」の空に虹が…!!
 風はまだまだ冷たい
 しかし、足元に着実に「光の春」が。

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 蓮根の植え替えから47週目の大賀ハス観察池のなかにも…。

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▼今一度、繰り返してみよう。
 「これから」にむけての私の寺田寅彦「活用」法!!

「今、なぜ寺田寅彦なのか!?」

(1) 「正当にこわがる」ため

(2) 「科学」の面白さ・醍醐味を愉しむため

(3) あらたな道楽の「科学」をみつけるため

▼具体的な構想でひとつ見えてきたものがある。
 それが

◆サイエンスカフェ「寅の日」!!

・フィールドワークの拠点
・俳句結社「寅の日」の句会、吟行
・私の「科学」から「共愉の科学」へ!!
・寺田寅彦「科学教育」研究会!?
・オフライン「寅の日」

いつどこで!?

▼迷ったら「原点」へ!!
 それが鉄則だ。そもそも「寅の日」とは、コレだった。

 寅彦は高嶺俊夫と親交を深めるなか面白いことをやっていたようだ。 一九二八年(昭和3年)の春ころから、高嶺と寅彦は毎週一度のペースで、二人だけの昼食会を催すことになる。高嶺はこの日を「寅の日」、一方の寅彦は「高嶺デー」と呼んでいた。(中略)学問の話もしたが、それ以外に気楽なテーマもよく話題にのぼったという。“高等遊民”を彷彿させる二人の姿が浮かんでくる。(『寺田 寅彦 漱石、レイリー卿と和魂洋才の物理学』(小山慶太著 中公新書)P15より)

 90年の時空を超えて、「寅の日」が現代に蘇る!!
 手法はもっといろいろあっていい!!

(つづく)

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オンライン「寅の日」7年の歩みから(20) #traday #寺田寅彦

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▼私の究極の道楽は

 賢治の「雲見」!!
 と
 寅彦の「宇宙見物」!!

 だと言い続けてきた。最近になって少し修正した。
 今さらであるが、寅彦もまた「雲見」の超達人であることに気づいたのだ。
 だから、究極の道楽は

 賢治と寅彦の「雲見」!!

 と修正する必要があるのかも知れない。
 それにしても「雲見」とは、安上がりで奥の深い道楽だ!!
 いつもの場所に立って空を見上げているだけだ。
 春が空からやってきていると感じた。

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 午後になって「光の春」をみつけた!!

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▼私の寺田寅彦「活用」法を続けよう。
 「これから」に向けての第三弾は

(3) あらたな道楽の「科学」をみつけるため

である。寅彦の「雲見」に関連して寺田寅彦「気象入門」八選をつくっていた。

寺田寅彦「気象入門」八選 !!

(1) 颱風雑俎 6

(2) 茶わんの湯 5

(3) 夕凪と夕風 4

(4) 海陸風と夕なぎ 4

(5) 春六題 3

(6) 凍雨と雨水 1

(7) 伊吹山の句について 1

(8) 自然現象の予報 1

【参照】作家別作品リスト:No.42 寺田寅彦 (青空文庫)


▼忘れてはならない寅彦に教えてもらったもうひとつの道楽があった。
 「俳句」という「科学」の方法である!!
 まだ入口のあたりをウロウロしているだけだが、寺田寅彦「俳句入門」十選もつくってしまった。

寺田寅彦「俳句入門」十選 !!

(1) 俳句の精神 6

(2) 天文と俳句 6

(3) 俳諧の本質的概論 4

(4) 思い出草 3

(5) 俳句の形式とその進化 1

(6) 伊吹山の句について 1

(7) 子規の追憶 1

(8) 俳諧瑣談 1

(9) 夏目漱石先生の追憶 1

(10) 連句雑俎 1

【参照】作家別作品リスト:No.42 寺田寅彦 (青空文庫)

▼こちらの道楽については、2つの夢(野望)まで語ってしまっていた。
(1) 俳句結社『「寅の日」の会』結成!!
(2) 『「寅の日」の会』で吟行、句会を実施する!!

である。
 今考えてみると俳句結社『「寅の日」の会』ってなんかもたもたしたネーミングだな。
 昨日提案のサイエンスカフェ「寅の日」にあわせてスッキリと

 俳句結社『寅の日』!!

 で行くかな。はじまらないうちから軌道修正とは…(^^ゞポリポリ

 さて…!!

(つづく)

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オンライン「寅の日」7年の歩みから(19) #traday #寺田寅彦

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このアタリマエ!!
 そのアタリマエがやっぱり不思議でならなかった!!

 もう2月もなかば、
 2月に入ってすぐ立てた今年の「立春の卵」は、今もアタリマエに立っていた!!

 卵の表面の凸3点でつくる底面の三角形のなかに、重心から下ろす垂線が入っておれば、アタリマエに立つ。
 他に力が加わらないかぎり静止物体は静止しつづける!!
 アタリマエすぎるほどアタリマエのこと。
 でもやっぱり「ふしぎ!?」だ!! 

私の寺田寅彦「活用」法を続けよう。
 第二にあげたのは次だった。

 (2) 「科学」の面白さ・醍醐味を愉しむため

 オンライン「寅の日」7年間で、読んだ92編のうち特に「科学・科学(理科)教育」に関連するものは64編あった。圧倒的な多さだ。
 しかし、少し視点を変えれば92編すべてが「科学」に関連していた。
 寺田寅彦のことを人はよく「文理融合の人」と言う。
 私は反対だ!!

 寅彦の軸足はいつも「科学」にすえられていた!!

 と確信している。

▼寅彦の「科学・科学(理科)教育」に関連する随筆を読み解くキーワードは

「ねえ君、不思議だと思いませんか」 

だった。
 とりわけ「科学(理科)教育」に焦点をあてて寺田寅彦「科学(理科)教育」十選をつくってみた。

 寺田寅彦「科学(理科)教育」十選!!

(1) 科学者とあたま 7

(2) 研究的態度の養成 5

(3) 雑感(「理科教育」より) 5

(4) 科学上の骨董趣味と温故知新 4

(5) 物理学実験の教授について 3

(6) 方則について 1

(7) 物理学の応用について 1

(8) 知と疑い 1

(9) 疑問と空想 1   

(10) 科学に志す人へ 1

【参照】作家別作品リスト:No.42 寺田寅彦 (青空文庫) 

▼十選つくっただけでは意味がない。
 「活用」しなければ面白くない。やっぱり私がいちばん興味あるのは寺田寅彦「科学(理科)教育」十選である。
 
 ここからは「これから」に向けた思いつき提案である。

(1) この十選を集中して一緒に読むような機会、オフをやりたい!!

(2)名づけて「寺田寅彦「科学教育」研究会」 !!なんともかたいな(^^ゞポリポリ

(3)サイエンスカフェ「寅の日」 !!では…

(4)日時・場所は…

(5)参加資格は十選のうちひとつでも読んだことのある人!!

 さらなる具体案はやりながら考えると言うことで…。

(つづく) 

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オンライン「寅の日」7年の歩みから(18) #traday #寺田寅彦

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▼たしかに紅梅のほころびの濃度は濃くなってきている!!
 足元のホシノヒトミは一斉に瞬きはじめた!!

 春はやっぱり確実に進行している。
 継続する作業 ゆっくり 急ごう。

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オンライン「寅の日」の「これから」に焦点をあてて 言わば
●私の寺田寅彦「活用」法
を語りはじめようとしていた。第一にあげたのは

(1) 「正当にこわがる」ため

だった。「正当にこわがる」は、「小爆発二件」から引用した。

 ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしいことだと思われた。○○の○○○○に対するのでも△△の△△△△△に対するのでも、やはりそんな気がする。

▼すでに私は今までに読んだ随筆のなかから、寺田寅彦「防災・減災」十選をつくっていた。

寺田寅彦「防災・減災」十選!!

(1) 日本人の自然観 8

(2) 天災と国防 7

(3) 津浪と人間 6 

(4) 颱風雑俎 6

(5) 地震雑感 3

(6) 神話と地球物理学 3

(7) 流言蜚語 1

(8) 小爆発二件 1

(9) 災難雑考 1

(10)静岡地震被害見学記 1

【参照】作家別作品リスト:No.42 寺田寅彦 (青空文庫)

▼「これから」のオンライン「寅の日」のなかでも繰り返しこれらを読んでいくことはもちろんのことである。
 さらに加えて寅彦の警鐘「天災は忘れた頃にやって来る」に真摯に耳を傾ける意味でも、もう少しアクティブな企画も考えてみたい。
 たとえば

・フィールドワークとオフライン「寅の日」!!

・その道の専門家と一緒に寅彦を読み解く!!

 さらに具体的企画はやりながら考えていきたい。

 春は進んでいく!!
 ゆっくり ゆっくり 急ごう!!


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本日(2019/02/10)、第215回オンライン「寅の日」!!#traday #寺田寅彦

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「生野峠越えるときは弁当忘れても傘忘れるな!!」

 親から伝え聞いた数少ない天気コトワザのひとつである。
 生野峠からはき出してくる冷たい風と雲をみていると、今こそ使えるのでは!?と思った。
 それを確かめてみたかった。
 3年前の夏に訪れた生野のアメダス測候所のことを想い出した。

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 さっそく、今、「アメダス生野」の記録を見た。
 どうやら昨日夜遅くから少し降っているようだ。

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▼本日(2019/02/10)は、第215回オンライン「寅の日」である!!
  2月のテーマは

  【2019年2月のテーマ】 「寅彦と気象(冬)」

 である。これまでも気象関係の随筆をとりあげることかがしばしばであったが、今回は冬場の気象をテーマとしてあげてみる。その一回目の今日は「伊吹山の句について」を読む。

◆本日(2019/02/10)、第215回オンライン「寅の日」!!

●「伊吹山の句について」(青空文庫より)

▼結論から先に言う。
 この随筆はスバラシイ!!あらためて読んでたいへん気に入ってしまった。
 1924(大正13)年、寅彦数え47歳のときの作品である。
 関東大震災に遭遇した翌年であり、寅彦が理化学研究所の研究員になった年でもある。
 この後亡くなるまでの10年の寅彦のスタンスを象徴するような作品である。

 

おりおりに伊吹(いぶき)を見てや冬ごもり

という芭蕉の一句からはじまった。

 

私がこの句に対して特別な興味を感じたのにはもう一つの理由がある。学生時代の冬休みに、東海道を往復するのに、ほとんどいつでも伊吹山付近で雪を見ない事はなかった。神戸(こうべ)東京間でこのへんに限って雪が深いのが私には不思議であった。

私にも大いに共感するところがあった。
新幹線の車窓からながめる伊吹山を思い出した。(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン

さあ、ここから寅彦の謎解きがはじまる。

冬季における伊吹山(いぶきやま)地方の気象状態を考える前には、まずこの地方の地勢を明らかにしておく必要がある。琵琶湖(びわこ)の東北の縁にほぼ平行して、南北に連なり、近江(おうみ)と美濃(みの)との国境となっている分水嶺(ぶんすいれい)が、伊吹山の南で、突然中断されて、そこに両側の平野の間の関門を形成している。伊吹山はあたかもこの関所の番兵のようにそびえているわけである。大垣(おおがき)米原(まいばら)間の鉄道線路は、この顕著な「地殻(ちかく)の割れ目」を縫うて敷かれてある。
 
 問題の句を味わうために、私の知りたいと思った事は、冬季伊吹山で雨や雪の降る日がどれくらい多いかという事であった。それを知るに必要な材料として伊吹山および付近の各地測候所における冬季の降水日数を調べて送ってもらった。  

なんとアクティブな!!
▼少し結論を急ぐ。

 以上の事実を予備知識として、この芭蕉の句を味わってみるとなると「おりおりに」という初五文字がひどく強く頭に響いて来るような気がする。そして伊吹の見える特別な日が、事によると北西風の吹かないわりにあたたかく穏やかな日にでも相当するので、そういう日に久々で戸外にでも出て伊吹山を遠望し、きょうは伊吹が見える、と思うのではないかとまで想像される。そうするとまたこの「冬ごもり」の五字がひどくきいて来るような気がするのである。

 ここにこそ、寅彦の本意がある。
 少し謙虚に

これはむしろ学究的の詮索(せんさく)に過ぎて、この句の真意には当たらないかもしれないが、こういう種類の考証も何かの参考ぐらいにはなるかもしれないと思って、

とは言ってはいるが、ここにこそ寅彦の主張がある。
 その主張は最晩年まで続くのだった。

 昨日(2019/02/09)、蓮根の植え替えから46週目の大賀ハス観察池の水面には氷も雪もなかった。 
 今朝先ほどから、生野峠からの雪がチラチラとこぼれ落ちてきた。
 明るくなったらどうなっているだろう。

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オンライン「寅の日」7年の歩みから(17) #traday #寺田寅彦

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▼生野峠の向こうは雪だろうか!?

 あの鎌田浩毅氏が、寺田寅彦についてたいへん興味深いことを言っていた。

アウトリーチに関する私の修行は今も進行中であり、寺田が残してくれた試行錯誤の記録は知恵袋となっている。彼の専門と思想を引き継ぐ者として、これからも寺田寅彦を「活用」していきたいと思う。(「寺田寅彦を「活用」する」鎌田浩毅『科学者の目、科学の芽』(岩波書店)P174より)

▼ずいぶん駆け足になったが、オンライン「寅の日」7年の歩みをふりかえってみた。
 そのひとつの成果として、
・寺田寅彦「科学(理科)教育」十選!!
・寺田寅彦「防災・減災」十選!!
・寺田寅彦「俳句入門」十選!!
・寺田寅彦「気象入門」八選!!
等をつくってみたりした。

▼オンライン「寅の日」は、この4月から8年目に入る。
 今度は、それまでに「これから」に焦点を当てて語ってみたい。
 原初なる問いとして

「今、なぜ寺田寅彦なのか!?」

というのがある。オンライン「寅の日」はじめた当初から何度も繰り返してきた問いであった。
 現時点でのその問いかけに答えることこそ、「これから」を語る第一歩となるだろう。
 ざっくりと3つの答えを用意した。

(1) 「正当にこわがる」ため

▼詳細は後回しにしよう。続けよう!!

(2) 「科学」の面白さ・醍醐味を愉しむため

(3) あらたな道楽の「科学」をみつけるため

まずは、今はこう言い切ってしまおう。更新の可能性大であるが…
 これを鎌田氏流に言えば

 これが私の寺田寅彦「活用」方法である!!

(つづく)

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オンライン「寅の日」7年の歩みから(16) #traday #寺田寅彦

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▼寅彦が「雲見」の超達人であることに気づいたのは「春の六題(六)」を読んだときだった。

 日本の春は太平洋から来る。  ある日二階の縁側に立って南から西の空に浮かぶ雲をながめていた。上層の風は西から東へ流れているらしく、それが地形の影響を受けて上方に吹きあがる所には雲ができてそこに固定しへばりついているらしかった。磁石とコンパスでこれらの雲のおおよその方角と高度を測って、そして雲の高さを仮定して算出したその位置を地図の上に当たってみると、西は甲武信岳(こぶしだけ)から富士(ふじ)箱根(はこね)や伊豆(いず)の連山の上にかかった雲を一つ一つ指摘する事ができた。(「春の六題(六)」寺田寅彦より)

 驚いた!!
 寅彦の「雲見」は半端でなかった!!
 寅彦と言えば懐手して「宇宙見物」ばかりを想い出して、こちらがすっかりぬけていた。

▼元々寅彦は気象(「大気の物理学」)への興味関心は非常に高かった。
 実際に日本で最初に「高層気象観測」の必要性を強く唱えたのも寅彦だった。
 「土佐の寅彦」を訪ねる旅で、昨年の春、 「高知地方気象台遠隔露場」に行き着き、そこで
「ウィドプロファイラ」を見たときには感慨深いものがあった。

 ソウダヨ!!
 コレダヨ!!キミ!!

と寅彦が側に立っている気がした。
(場所もびっくりだ。寅彦が学んだ「江ノ口小学校」のすぐ側だ!!)
 
 
もちろん、オンライン「寅の日」7年間にも気象関係のものをいくつか読んでいた。
 それが
D 【気象】寅彦の「雲見」!! 6編 
だった。これに前の「春の六題」等を加えて

 寺田寅彦「気象入門」八選 !!

 としよう。

▼ではさっそくリストアップしてみよう。

寺田寅彦「気象入門」八選 !!

(1) 颱風雑俎 6

(2) 茶わんの湯 5

(3) 夕凪と夕風 4

(4) 海陸風と夕なぎ 4

(5) 春六題 3

(6) 凍雨と雨水 1

(7) 伊吹山の句について 1

(8) 自然現象の予報 1

【参照】作家別作品リスト:No.42 寺田寅彦 (青空文庫)

▼ 「八選」はまだまだこれからも変更・追加していくだろう。

懐手して
「雲見」
「宇宙見物」愉しめば
我らが地球 いとをかし!! 

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オンライン「寅の日」7年の歩みから(15) #traday #寺田寅彦

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▼寅彦の俳句の師匠は夏目漱石である。
 最初に手ほどきを受けたときのときのことを次のように追憶している。

自分は「俳句とはいったいどんなものですか」という世にも愚劣なる質問を持ち出した。それは、かねてから先生が俳人として有名なことを承知していたのと、そのころ自分で俳句に対する興味がだいぶ発酵しかけていたからである。その時に先生の答えたことの要領が今でもはっきりと印象に残っている。「俳句はレトリックの煎(せん) じ詰めたものである。」「扇のかなめのような集注点を指摘し描写して、それから放散する連想の世界を暗示するものである。」「花が散って雪のようだといったような常套(じょうとう)な描写を月並みという。」「秋風や白木の弓につる張らんといったような句は佳(よ)い句である。」「いくらやっても俳句のできない性質の人があるし、始めからうまい人もある。」こんな話を聞かされて、急に自分も俳句がやってみたくなった。(「夏目漱石先生の追憶」寺田寅彦)

▼私はオンライン「寅の日」をはじめたころから、自らの不勉強をかえりみることなく寅彦の俳句論に大変興味があった。そして思った。

 「俳句」というひとつの「科学の方法」があってもいいのでは!!

 「自然観察」の一手段としての「俳句」である。
 意識的に寅彦が「俳句」について書いたもの読んできた。
 その結果

C 【俳句】『歳時記は日本人の感覚のインデックス(索引)である』 13編

となった。このなかからダイレクトに「俳句入門」に関するのものを厳選して

寺田寅彦「俳句入門」十選 !!

をつくってみた。
 
▼ではその「十選」をリストアップしてみる。

寺田寅彦「俳句入門」十選 !!

(1) 俳句の精神 6

(2) 天文と俳句 6

(3) 俳諧の本質的概論 4

(4) 思い出草 3

(5) 俳句の形式とその進化 1

(6) 伊吹山の句について 1

(7) 子規の追憶 1

(8) 俳諧瑣談 1

(9) 夏目漱石先生の追憶 1

(10) 連句雑俎 1

【参照】作家別作品リスト:No.42 寺田寅彦 (青空文庫)

▼当初から私にはとんでもない夢(野望)が2つあった。

(1) 俳句結社『「寅の日」の会』結成!!
 シロウトであるが故の無謀なる夢である。
 寅彦が夏目漱石の門下生になったように、私たちは強引に寅彦の門下生になってしまうのだ!!
 でもいつまでも夢にしておくわけにはいかない。もうあとがなくなってきている。
 そろそろ具体的提案に入る。

(2) 『「寅の日」の会』で吟行、句会を実施する!!

 会員大募集!!
 会員になるための条件はたった一つ、寺田寅彦「俳句入門」十選 !!のうち最低一つ以上読むこと。

 会の「先生」募集!!
 世にも不思議な話だ。「生徒」募集はあまたあっても、「先生」募集は少ないだろう。
 いたって本気である。
 誰か俳句の先達になってください!!
 心当たりがある方はぜひ連絡をください。<(_ _)>

(つづく)

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