ファラデーラボ「理科教育と実験」(2)

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▼かがくカフェの第二部が、ここのところとても充実してきた。
 第二部の面白さは、当日のその時間になるまで、誰が何を発表されるのかわからないところにある。
 定番化しつつあるメニューもあるが、予想外の発表もとびだすところが、ワクワク度を増してくれる。
 第一部と第二部の休憩時にホワイトボードに本日の発表メニーが書かれる。
 私は、ここで発表される科学を勝手に「共愉の科学」=共に愉しむ科学 と呼んでいる。
▼さて、今回はどんな「共愉の科学」が飛び出したのか!?
 私の理解した範囲で報告する。ポンコツ頭の理解の範囲を超えることも多々ある。発表の本意を理解しないで失礼な面もあることを最初にことわっておく。<(_ _)>
 
「RikaTan」
 まず橋本さんの方から、雑誌「理科の探検」=RikaTanのこれまでの取り組みと「これから」が語られた。
 編集長の左巻健男さんが参加してくださっていたので、さらに詳細について熱く語られた!!
 なんとアリガタイことに、参加者にバックナンバーの無料提供があった。深謝 <(_ _)>
◆RikaTan 

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「工作品4種」
 もう定番化してきた上橋さんの仰天工作の数々だ!!
 なんで、こうも次々と凄いモノを作られるのだろう!?その発想・工夫はどこから生まれるのだろう!?
 ひとつひとついつまで見ていても飽きない!!
 芸術作品を鑑賞している気分だ!! 生の空気感、これは目の前で見せてもらわなければ味わうことができない。
 ひとつひとつの作品がつくられるプロセス、材料、「からくり」、動画等は、次のページから見せてもらえる。
 また11月のファラデーラボでは、上橋さんの工作教室が予定されている。
◆智恵の楽しい実験・工作 メニュー 
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▼続いて「物理」教材について2つの提案があった。
「回路カード用電圧計」
大多和さん提案の電圧計は、瞬時に電圧を計測できるのでとても便利そうだ。
回路カードを使って実践するときにより有効そうだ!!

「作用・反作用」 
今回の石原さんの提案は、接触する2物体の運動方程式から、「作用・反作用」の法則はアタリマエ!!を導こうというもの。
それは、はたして有効か?
高校物理の現況は? などが話し合われた。

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▼最後に
「エナジースティク、岩石」
 觜本さんが最近手に入れた教材「エナジースティク」の紹介をした。参加者全員で手をつなぎ通電性の実験をした。
 楽しかった!!
 岩石鑑定人・觜本さんが「石ころ」を鑑定した!!(゜o゜)ゲッ!!

 最後にファラデー今後の予定が発表された。
 楽しみな企画が次々予定されている。次回はぜひ、あなたも…!!
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ファラデーラボ「理科教育と実験」(1)

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▼理科教育にとって「実験」とは!?
 こんなもっとも本質的なテーマに応える「かがく」カフェが、昨日 ファラデーラボで開催された。

■第105回ファラデーラボかがくカフェ

◆テーマ 「理科教育と実験」
●話題提供  手嶋 靜さん(山口県岩国市在住)
       元高等学校講師(化学)  (株)一屋 代表取締役
      「イルカのホームページ」 http://iruka.la.coocan.jp/index.html

 以前よりずいぶんお世話になり、いろいろ教えていただいてきたイルカさんに久しぶりにお会いできる。
 それだけでも楽しみだった o(^o^)o ワクワク
▼久しぶりにお会いするイルカさんこと手嶋さんは、あいかわらずするどかった!!
「そもそも科学ってなに!?」からはじまるイルカさんの体験的科学論・科学技術論は、いつも具体物があるから説得力があった。
 次から次へと登場してくる、モノ、「実験」はやっぱり新鮮で面白かった!!
 主なものだけでもリストアップしてみる
・「水ガラスのスーパーボール」
 事実をもって証明する!!それこそが科学の醍醐味!!
 子どもたちに伝えたい「科学」とは、そんなもの。その場でつくらせてもらったが、超簡単にスーパーボールができあがった。
 床に落とすとみごとに跳ね返った!!
 それにしてもイルカさんの超情報収集力は健在だった!!
・「いろいろの超簡単・安全スライム」
 これをはじめてお聞きしたときには、とっても感動した イルカさんの持ちネタだ。
 今も、ケースバイケースに応じた「レシピ」が見せてもらえるのはアリガタイ!!
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▼「実験」もいっぱい準備してもらっていたようだが、特にドラスティクで印象に残ったのは、次だった。
・「金属Naの実験」
 安全充分配慮しながら、感動的に見せる工夫がいろいろあった。
・「卓上でのテルミット反応」
 いろんなテルミット反応を見てきたが、こんな簡単にできて、劇的変化がみられるのははじめてかも知れない。
 また最後には、いくらの鉄が回収できるかを計算させるという展開は、実際の授業を考えるとき大いにヒントとなるだろうと思った。
 
 結合のし方で、物質の世界を概観するというのもとてもいい!!
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▼手嶋さんの発想・工夫で面白いのは、化学実験のみならず、いろんな「ものづくり」でも発揮されていた。
 いくつも面白いものがあるなかで、昨日は
・「スーパー輪投げ」 を実際につくらせてもらった!!
 楽しかった!!

 まだまだ他にもいっぱいあった!! 
 科学の醍醐味を味わうことこそ、学びの王道であり、近道でもある。そんな気がして来ました。
 イルカさん(ついそう言ってしまう(・・ゞポリポリ)  ありがとうございました。深謝 <(_ _)>

(つづく)
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原子論的物質観と授業(7)

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▼33年前の「紅花を追って」の旅の中で手に入れた『山形の紅花』(黒木衛編著 山形市観光協会P15より)のなかに次の文章をみつけていたく感動したのをおぼえている!!
 

花びらの固まりになった花餅500匁を水1斗に一晩漬け,黄色味がでなくなるまで,5回ほど搾ってから・藁灰汁5升に戻して、また搾ると,赤黒い汁が出る。
 これに染め糸を入れて梅酢を加えると,鮮やかに発色する。紅を採って,保存したり口紅にしたりもしたが・灰汁のアルカリ度と梅酢の酸度の加減が極めて微妙で,いい色は冬の真夜中に出たという。

 これぞまさに「中和滴定」ではないか!!
 モノとのつき合いの中から「科学」が生まれ、暮らしの中で生きて働くものこそ「科学」の名に値する!!
▼学習指導要領のなかに、「物質観」=モノの見方・モノとのつき合い方 をさぐることを続けよう。

◆【理科編】中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 (文部科学省) 

 次は「化学変化とイオン」だった。

(6)化学変化とイオン

 化学変化についての観察,実験などを通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 化学変化をイオンのモデルと関連付けながら,次のことを理解するとともに,それらの観察,実験などに関する技能を身に付けること。
イ 化学変化について,見通しをもって観察,実験などを行い,イオンと関連付けてその結果を分析して解釈し,化学変化における規則性や関係性を見いだして表現すること。また,探究の過程を振り返ること。

▼さらに具体的には「ア 水溶液とイオン」「イ 化学変化と電池」と続いた。

(ア)水溶液とイオン

ア◯ 原子の成り立ちとイオン
 水溶液に電圧をかけ電流を流す実験を行い,水溶液には電流が流れるものと流れないものとがあることを見いだして理解すること。また,電
解質水溶液に電圧をかけ電流を流す実験を行い,電極に物質が生成することからイオンの存在を知るとともに,イオンの生成が原子の成り立ち
に関係することを知ること。
イ◯ 酸・アルカリ
 酸とアルカリの性質を調べる実験を行い,酸とアルカリのそれぞれの特性が水素イオンと水酸化物イオンによることを知ること。
ウ◯ 中和と塩
 中和反応の実験を行い,酸とアルカリを混ぜると水と塩が生成することを理解すること。

(イ)化学変化と電池

ア◯ 金属イオン
 金属を電解質水溶液に入れる実験を行い,金属によってイオンへのなりやすさが異なることを見いだして理解すること。
イ◯ 化学変化と電池
 電解質水溶液と2種類の金属などを用いた実験を行い,電池の基本的な仕組みを理解するとともに,化学エネルギーが電気エネルギーに変換
されていることを知ること。

▼それでは、私は「これまで」にどんな授業をやって来たのだろ。

◆【物質とイオン】

 授業のサブタイトルはこうだった。
Iontitle 
 「はじめにイオンありき」これが私のスタンスだった。
 さらに発展しての授業づくりについては、また別途検討してみたい。

(つづく)

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映画『天気の子』を観た!! #天気の子

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▼秋雨前線の影響をうけてぐずついた天気の「雲見」が続いていた。
 姫路に出る機会があり、今話題の映画『天気の子』を観た!!

◆映画『天気の子』

▼あの新海誠監督の最新作!!今、大ヒット上映中!!
 確かに観客はいっぱいだった。
 話題になっているということで、一度は観ておきたいと思っていた。
 特に私の興味は「雲見」に関連してであった。
 【お薦め本】風に特に面白いと思ったこと3つをあげてみる。

(1) アニメーション映像「雲見」が楽しめる!!
(2) リアル「雲見」がより興味深くなってくる!!
(3) 「雲見」と防災・減災をツナグきっかけになる!!

▼「雲見」に特化した感想を少しだけ。
(1) アニメーション映像「雲見」が楽しめる!!
 気象監修にあたられた荒木健太郎さんがパンフレットのなかで、新海監督との出会いは、荒木さんの著書『雲の中では何が起こっているのか』(荒木健太郎著 ベレ出版)を新海監督が読まれたのがきっかけであると語られている。
 新海監督は、気象学についても造詣が深いのである。
 だから、その新海監督と雲研究者・荒木さんがコラボしてつくりあげた「雲見」映像は、ただ迫力あり美しいだけでなく気象学的根拠をも持っていた。
 それがより豊かに魅力的な映像を生み出していた。
 よりドラスティクな積乱雲・かなとこ雲等々 スプライト まで出てくるのにはびっくりだ!!

(2) リアル「雲見」がより興味深くなってくる!!
 映画館から外に出たら、思わず空を見上げて「雲見」をした。
 まだ雨は降り出していなかった。
 いつものリアル「雲見」もより興味深くなっていた。

▼最後にもうひとつだ
(3) 「雲見」と防災・減災をツナグきっかけになる!!  
 物語の中では「異常気象」をあつかっていた。
 我々と「天気」とのつき合いはかぎりなく古い!! これからもまたかぎりなく続く!!
 「大気の物理学実験室」のなかに暮らす我々の宿命デアル!!
 この映画が、「天気」とのつき合い方を考えるきっかけになればいいな。
 いやなりそうな気がする!!

 物語そのものの感想についてあまりふれなかったが、特に後半は手に汗をにぎりながら見入ってしまっていた。 
 たしかに、面白い!! まだの方、ぜひぜひのお勧めだ!!

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原子論的物質観と授業(6)

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▼最近、とても気に入って愛用しているトートバッグがある。
先日の「雲見」の旅にも持って行ってとても便利だった。理科ハウス

◆元素周期表トートバッグ

だ。何が便利と言ってポケットひとつだからどこに入れたか迷うことがない。年をとるとこれってけっこう重要なこと!!
 リュックのようにいちいち背負っていたものを下ろす必要がない。モノの出し入れ超簡単!!
 それにオシャレだ。(私が言ってもあまり説得力ないけれど(^^ゞポリポリ)

 それに、ひまなときは、ぼーっとこの「周期表」ながめているといろんなことがわかってきて面白い!!
 「この世界は、たったこれだけでできているのか!!」
 「Alの階段がここに…!!左は 右は 」
 「金属って多いな!!」
 「周期表は 物質探検の地図 !!」 
 等々
▼「学習指導要領」に見る「物資探検」の課程をつづけよう。

◆【理科編】中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 (文部科学省)

続けて「(4)化学変化と原子・分子」を見てみよう。
もうここではダイレクトに「原子・分子」を問題としていた。

(4)化学変化と原子・分子  化学変化についての観察,実験などを通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。 ア 化学変化を原子や分子のモデルと関連付けながら,次のことを理解するとともに,それらの観察,実験などに関する技能を身に付けること。 イ 化学変化について,見通しをもって解決する方法を立案して観察,実験などを行い,原子や分子と関連付けてその結果を分析して解釈し, 化学変化における物質の変化やその量的な関係を見いだして表現すること。
 

▼さらに具体的に次のように続く。

(ア)物質の成り立ち

ア◯ 物質の分解
 物質を分解する実験を行い,分解して生成した物質は元の物質とは異なることを見いだして理解すること。
イ◯ 原子・分子
 物質は原子や分子からできていることを理解するとともに,物質を構成する原子の種類は記号で表されることを知ること。

(イ)化学変化

ア◯ 化学変化
 2種類の物質を反応させる実験を行い,反応前とは異なる物質が生成することを見いだして理解するとともに,化学変化は原子や分子のモデ
ルで説明できること,化合物の組成は化学式で表されること及び化学変化は化学反応式で表されることを理解すること。
イ◯ 化学変化における酸化と還元
 酸化や還元の実験を行い,酸化や還元は酸素が関係する反応であることを見いだして理解すること。
ウ◯ 化学変化と熱
 化学変化によって熱を取り出す実験を行い,化学変化には熱の出入りが伴うことを見いだして理解すること。

(ウ)化学変化と物質の質量

ア◯ 化学変化と質量の保存
 化学変化の前後における物質の質量を測定する実験を行い,反応物の質量の総和と生成物の質量の総和が等しいことを見いだして理解するこ
と。
イ◯ 質量変化の規則性
 化学変化に関係する物質の質量を測定する実験を行い,反応する物質の質量の間には一定の関係があることを見いだして理解すること。

▼「はじめに原子ありき!!」で物質探検を進めるというのが、「これまで」の私の構想だった。
 これまた繰りかえしになるが、これまでの授業をあげてみる。

◆【化学変化】

 物質探検における「地図」=「周期表」は、いつでも目に触れられるところに置いておきたい!!
 物質探検の旅に「地図」=「周期表」は必須!!
 折しも今年はメンデレーフが周期律発見してから150年の記念すべき年だ!!
 
◆国際周期表年2019

 もっと身近に「周期表」を!!

(つづく)

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原子論的物質観と授業(5)

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▼雄花ばかりが目立っていた子規庵のヘチマにも、やっと雌花が目につくようになった!!
雌花の下には将来「ヘチマの実」になる部分が用意されているようだ。
 雄花からの花粉を、雌花の雌しべが受粉し、実になり種子ができる!!
 アタリマエすぎるほどアタリマエの理屈だ!!

 実は「原子論的物質観」と大げさに言う理屈も、アタリマエすぎるほどアタリマエのことなのかもしれない。
▼「学習指導要領」の「物質観」に注目することを続けよう。

◆【理科編】中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 (文部科学省)

 まず「原子論」「物質観」とダイレクトに関係ありそうな<化学領域>に焦点をあてて見ていく。
 このように最初から領域を分けて考えていくことにも大いに問題があると思うのだが…。
 \(・_\)ソノハナシハ (/_・)/コッチニオイトイテ

(2)身の回りの物質  身の回りの物質についての観察,実験などを通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。 ア 身の回りの物質の性質や変化に着目しながら,次のことを理解するとともに,それらの観察,実験などに関する技能を身に付けること。 イ 身の回りの物質について,問題を見いだし見通しをもって観察,実験などを行い,物質の性質や状態変化における規則性を見いだして表現すること。
   ここで注目しておきたいフレーズは「身の回りの物質」「見通しをもって観察、実験などを行い」である。

▼続けて、ここでは具体的には3つをあげている。
(ア)物質のすがた
(イ)水溶液
(ウ)状態変化
である。

 (ア)物質のすがた
ア◯ 身の回りの物質とその性質
 身の回りの物質の性質を様々な方法で調べる実験を行い,物質には密度や加熱したときの変化など固有の性質と共通の性質があることを見い
だして理解するとともに,実験器具の操作,記録の仕方などの技能を身に付けること。
イ◯ 気体の発生と性質
 気体を発生させてその性質を調べる実験を行い,気体の種類による特性を理解するとともに,気体を発生させる方法や捕集法などの技能を身
に付けること。

(イ)水溶液 ア◯ 水溶液  水溶液から溶質を取り出す実験を行い,その結果を溶解度と関連付けて理解すること。
(ウ)状態変化 ア◯ 状態変化と熱  物質の状態変化についての観察,実験を行い,状態変化によって物質の体積は変化するが質量は変化しないことを見いだして理解すること。 イ◯ 物質の融点と沸点  物質は融点や沸点を境に状態が変化することを知るとともに,混合物を加熱する実験を行い,沸点の違いによって物質の分離ができることを 見いだして理解すること。

▼めったにない機会なので、少し長く引用させてもらっている。
 読みながらいろいろ考えてみた。
・ここでは「原子・分子」は有効か?
・「見通しをもって観察、実験などを行い」を実現するためには、原子論的物質観が必須では!?
・見えない気体を「物質」として認識するためには?
▼ここの部分で、「これまで」に私はどんな授業してきたのだろう。
繰りかえしになるが、再度見てみる。

◆【物質探検】

◆【気体】

◆【溶解】

◆【三態変化】

(つづく)

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原子論的物質観と授業(4)

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▼一週間に一度、小高いこの場所に登っての「雲見」を定例化しようとしていた。
 我が町を一望できた!!
 俯瞰するところまではいかないが、暮らしている「大気の物理学実験室」をサイドから客観視できるような気がしてくるのだった。
 一週間に一度の「雲見」からもわかった。
 秋は空からやって来ていた!!

 少し「つまらないこと」にこだわる。
 このように「大気の物理学実験室」と言うとき、私たちは「見えない大気」をほんとうに「物質」として認識しているだろうか!?
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▼急がば回れ!!
 私たちの「物質」認識・「物質観」はどのように形成されてきたのか?
 学校教育の場では、どのように形成することをめざしているのか?
 一般にはあまり知られていないかも知れないが、とても参考になる資料(文献)があった。
 誰もが今すぐ目にすることができる。「学習指導要領」である。
 「中学校」【理科編】の最新版をみてみよう。

◆【理科編】中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 (文部科学省)

▼さっそく「教科の目標」を見てみよう。

  自然の事物・現象に関わり,理科の見方・考え方を働かせ,見通しをもって観察,実験を行うことなどを通して,自然の事物・現象を科学的に探究するために必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1)自然の事物・現象についての理解を深め,科学的に探究するために必要な観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにする。
(2)観察,実験などを行い,科学的に探究する力を養う。
(3)自然の事物・現象に進んで関わり,科学的に探究しようとする態度を養う。

 ここでは、直接的に「物質」というコトバは出てこない。
 あえて言うなら「事物」というコトバが包括してるだろう。
 繰りかえされるキーワードは、「観察、実験」「科学的に探求」である!!
▼次に分野ごとの目標「第1分野の目標」を見てみよう。

 物質やエネルギーに関する事物・現象を科学的に探究するために必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
(1)物質やエネルギーに関する事物・現象についての観察,実験などを行い,身近な物理現象,電流とその利用,運動とエネルギー,身の回りの物質,化学変化と原子・分子,化学変化とイオンなどについて理解するとともに,科学技術の発展と人間生活との関わりについて認識を深めるようにする。 また,それらを科学的に探究するために必要な観察,実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにする。
(2)物質やエネルギーに関する事物・現象に関わり,それらの中に問題を見いだし見通しをもって観察,実験などを行い,その結果を分析して解釈し表現するなど,科学的に探究する活動を通して,規則性を見いだしたり課題を解決したりする力を養う。
(3)物質やエネルギーに関する事物・現象に進んで関わり,科学的に探究しようとする態度を養うとともに,自然を総合的に見ることができるようにする。

 ここに来て「物質」というコトバははっきり出てくるのである。
 「物質やエネルギーに」といつも「エネルギー」とセットで出てくるところにも注目しておきたい。
 (1)では、ついに「原子・分子」というコトバが登場する。
 (3)の「自然を総合的に」に妙に納得するのである。(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン

 頭が混乱してきたときの私の常套手段は、超スローダウンだ!!

(つづく)

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原子論的物質観と授業(3)

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私の大賀ハス物語は12年目に入っていた。蓮根の植え替えから22週目であった。
 2008年に発芽処理をして以来、今年は最大のピンチ・悲劇に遭遇していた。
 やっと「立葉」が観察池を覆うように林立してきた!!と思ったら、こんどは池の「水漏れ」だった。
 もうひとつ同じ大きさの容器を手に入れ、二重にして今年を乗り切ろうと思っていた。
 少し手伝ってもらって、池を横に浮かそうとした。さらなる悲劇はそのとき起きた!!
 池を完全にうつ伏せにひっくりかえしてしまったのだ。
 立葉はぐちゃぐちゃになってしまった。そして「水漏れ」の原因がわかった。ただ単に栓が抜けかけていただけだった。
 もういちど蓮根を容器に入れ、土を入れ、観察池を復元しようとした。
 来年の春まで、花はあきらめても、せめて蓮根だけでも太らせるために。
▼秋は空からやってきていた。
 それはまちがいない!!
 「青い空」…「レイリー散乱」
 「白い雲」…「ミー散乱」
 こんなコトバだけでわかったつもりになっていた私に、ほんとうに「原子」は見えていたのだろうか!?
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「はじめに原子ありき!!」
で始める

◆【化学変化】

の授業のなかでは繰りかえし次のように言ってきた。
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▼こう言ってきた「原子」とルクレチウスの「原子」!!
どこが同じで 
どこがちがうのか!?
少しずつ少しずつ ゆっくり 吟味していこう。

(つづく)

 

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原子論的物質観と授業(2)

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▼昨日(2019/08/23)は、「処暑」だった。
 秋雨前線による雨は間歇的にはげしく降った!!
 瞬く間に門先に小川をつくってしまった。
 やんだと思ったら、またしても「残暑」をたたき落とすように降った!!
 そしていっきょに秋めいていくのだった。
 二十四節気「処暑」とは実にうまくいったものだ。

 それは「科学」!? それとも単なる「偶然」!?
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▼今しばらく問題としようとしているのは、そんな「つまらないこと」だった。
「つまらないこと」で頭にこびりついてしまった寅彦をめぐるひとつのエピソードがあった。
 そのエピソードは大数学者吉田洋一先生が『数学の影絵』(吉田 洋一著 角川選書)のなかに書き残してくれていた。
●「つまらない」こと~寺田寅彦の思い出~ (同書p246)
 吉田先生は学生のころ、たった一度だけ寺田寅彦の講演を生で聴いたことがあるそうだ。そして、その講演の最後の言葉が印象深くその情景を含めて忘れられないという。

 講演の終りのところでも、またちょっと声を大きくされた。「何だか変なこというようですが、どんなつまらないことでも、つまらないといって捨ててしまわないで研究していくと、たいへん面白いことがみつかってくるものです」こういって、ちょっとはにかんだような表情をして退場された。(同書p248) 

▼ルクレチウスは「科学」!? それとも単なる「偶然」!?
 この度の「原子論的物質観と授業」連載のねらいを今一度確認しておく。
 2つある。
(1) 今一度、私自身の「物質観」を吟味する!!
  ~ 「これから」のモノとのつき合い方を考える ~

(2)「ルクレチウスと科学」をより豊かに読み解く!!

▼あれっ!?
 「授業」についてがない。そう今回は「授業」は私の方法であり、それ自体が「ねらい」ではない。
 もちろん「授業」づくりに話が発展すれば、それもまたうれしいことではあるが。
 
 さっそく秋雨前線の雨!!物質「水」を考えてみよう。
 これほど身近にあって、つき合いの深い物質はないだろう。
 物質「水」は、固体・液体・気体に状態変化する。どんな授業をしてきたのだろう。

◆【三態変化】実践DB

 サブタイトルをつけていた。
 「鉄の気体はあるだろうか」
 「酸素の固体はあるだろうか」
 
(つづく)

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原子論的物質観と授業(1)

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▼子規庵の糸瓜の花が次々と咲いている!!
 しかし、なかなか次なるステージに向かわない。考えてみるとこれはアタリマエ!!
 次々と咲いている目立つ花は雄花ばかり。
 雌花は!?とさがすとなんとかいくつかをみつけることができた。
 しかし、雌花の根元がふくらんでくる様子もみられない。
 なぜだろう。?(゜_。)?(。_゜)?
▼「無からはなにも生まれない」とルクレチウスは言った!!
 その真実は、2000年以上の時空を超えて今も不易である。
 
 今、オンライン「寅の日」「ルクレチウスと科学」を読んでいる。
 これまで読んだなかでもいちばん難解であると言っていいほどだ!!
 読み解く期間を一ヶ月延長して、9月の3回も継続することにした。
 難解であることも確かだが、寅彦がかくも熱く語るのもめずらしいことも事実だ。
 そこに何が!?
▼なんとしても、私に可能な限りの読み解きに挑戦したい。

 私の最も効率的かつ有効な学びの方法は「授業」である!!
 
 「授業」を直接的におこなわなくなった今も、これは変わらない。
 「授業」というフィルターを通して、
 今一度 私自身の物質観を問いたい!!

「原子論的物質観」!!
 物質観と言ってすぐさま思い出すコトバだった。
 なんとも、ゴツゴツした大袈裟そうなコトバだ。と言いながらも私もしばしば使ってきた。
 誰が言い出したコトバなんだろう!?
 誰かに教えてもらったコトバなんだろうか!?

 試しにググってみた。
 (゜o゜)ゲッ!! ビックリだ。2番目にヒットしたのは18年も前に書いた自分自身の文章だった。

◆今、なぜ「原子論的物質観」なのか 
 
 しばらく「原子論的物質観と授業」をテーマに連載してみることにする。
(つづく) 

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