2024年2月(如月)の俳句「歳時記」!! #俳句 #歳時記 #オンライン句会
▼我らが寅日子先生は、「柿の種」(青空文庫より)の冒頭に、たいへん興味深いことを言われている。
日常生活の世界と詩歌の世界の境界は、ただ一枚のガラス板で仕切られている。
このガラスは、初めから曇っていることもある。
生活の世界のちりによごれて曇っていることもある。
二つの世界の間の通路としては、通例、ただ小さな狭い穴が一つ明いているだけである。
しかし、始終ふたつの世界に出入していると、この穴はだんだん大きくなる。
しかしまた、この穴は、しばらく出入しないでいると、自然にだんだん狭くなって来る。
▼さあ、今月も名句の鑑賞 より<俳句修業>をはじめよう!!
名句の参考にさせてもらうのは、いつものように
である。ここより巻頭の名句10句を引用させてもらう。
(1) 立春の輝く湖に船行けり 杉田久女
(2) 日を返しつつ大川の春浅し 稲畑廣太郎
(3) 春寒や船からあがる女づれ 永井荷風
(4) 白紙に包みし土産蕗の薹 高浜虚子
(5) エスカレーター春服冬服すれ違う 戸松九里
(6) おほぜいにまぎれて歩く梅の花 桑原三郎
(7) 亡き人に裏木戸開けてある野梅 岩岡中正
(8) スカーフの蝶々結びも愛の日よ 西嶋あき子
(9) 針供養女人は祈ること多し 上野 泰
(10) 遠きもの欲れば遠くに野火上る 橋本美代子
▼次もまたいつものように勝手なシロウト「選句」である!!
【私の選んだ名句ベスト3】
(4) 白紙に包みし土産蕗の薹 高浜虚子
(6) おほぜいにまぎれて歩く梅の花 桑原三郎
(3) 春寒や船からあがる女づれ 永井荷風
【次点】
(5) エスカレーター春服冬服すれ違う 戸松九里
【選評】
・白紙と蕗の薹のコントラストいいですね。一服の絵画のようだ。
・「梅の花」はいつもちょっとひかえめかな!?
・「春寒や」の季語が大好き。自分でも使ってみたくなる。
・いっぺんに景の見えてくるあるあるの景!!エスカレーターがうまい。
▼こうして、飽きもせずに<俳句修業>を繰り返していると、寅日子先生の言う<小さな穴>は少しでも大きくなってくるかな。
そうだとうれしいな!!
オンライン「句会」参加も、有効な手段かも!?
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