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【お薦め本】『科学実験 お楽しみ広場』(本間明信・小石川秀一・菅原義一 編集 新生出版)

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▼断捨離をすすめると決意しながらもなかなか進まないのが「本」の処理である。
 デジタル版も同時発売が多くなった今日では、「蔵書」のスタイルもずいぶんかわりつつあるのだろう。なかなかそこにはつけていけていないポンコツには、本の断捨離は難題中の難題デアルのだ。

 なかには、出版元の出版社がなくなってしまったような本は、貴重DBでもある。
 「記念碑的」役割もしてくれている。そして…!!

▼そんな一冊が、今回の【お薦め本】である。
 30年以上前の本である。 
 どこかの本棚のスミに眠っているかも知れない。
さがしてみる価値ある本である。 
 ひょっとしたら、古書店でみつけることができるかも知れない。そのときはぜひ!!


◆ 【お薦め本】『科学実験 お楽しみ広場』(本間明信・小石川秀一・菅原義一 編集 新生出版 1992.8.10)

 いつものようにお薦めポイントを3つあげる。

(1)「お楽しみ広場」の歴史がわかる!!
(2)定番実験の発展史がわかる!!
(3)「これから」の教材開発のヒントがここにある!!


▼では少しくわしくみていこう。
(1)「お楽しみ広場」の歴史がわかる!!
 ふりかえって見れば、科教協の「お楽しみ広場」でどれだけ多くのモノ、教材を「おすそ分け」してもらってきただろう。
 授業に使わせてもらってきたネタ(教材)も数限りなくある。
 あの「お楽しみ広場」は、いつごろどのように始まったのだろう!?
 本間明信さんは「まえがき 子どもたちがやってくる」のはじめに次のように書いていた。
 

科教協「お楽しみ広場」の起源は1977年の岩手大会の開会行事にあります。10m以上もある北海道の昆布やスッポンの骨格などが紹介されました。
 以来「お楽しみ広場」は全国の教師たちを集めています。最も新しい実験が紹介され、普通のルートで手に入らない材料がその場で安く買えました。やがて、教科書会社・教材会社なども情報を集めに来るようになって、かつて「お楽しみ広場」でしか手に入らなかったものが、「おもての」ルートでも手に入るようになりました。学校だけの必要ではなく、供給が需要をつくり出す日本全体の流通の大変化がその背景にあります。歴史のなかで、これほど情報の流れが速くなった時代もめずらしいのではないでしょうか。
 
さらにつづけてこうも書いていた!!
 そしていま、「お楽しみ広場」に異変が起きているように思われます。教師に広めようとした実験(もちろん授業で使う)紹介の場に、高校生、中学生、小学生がやってくるのです。教師が学ぶ前に子どもたちが直接見に来るようになったのです。これも一種の流通革命かもしれません。 (同書「まえがき」より)

 と書いたのは1992年!!
 30年以上前のことです。
 さて、その後「お楽しみ広場」は!?
 やっぱり「お楽しみ広場」にも「歴史」があるんですね。

(2)定番実験の発展史がわかる!!
 今度は「あとがき」に小石川秀一さんがこう書いていた。

 ここにあげられた実験は1991年5月に「科学教育研究協議会」のお楽しみが仙台を会場に行われた時のものです。全国の仲間が楽しい実験を紹介するために行われた集会での実験が中心です。当日の参加者の中には、小学生から中学生、一般の大人の方々の参加も多く見られました。(同書p162より)
 
 今や教科書、「科学の祭典」「お楽しみ広場」等々でおなじみのあの定番実験の1991年の「現在地」があがっているのです!!
 これは貴重なDB(データーベース)です。
 ではどんな実験があるのか。具体的にリストアップしてみましょう。
 69例あります!! 
 
(1)針金のペンダント 石のブローチ
(2)グンと高く飛ばそう二段式水ロケット
(3)サウナのような暑さを!
   木陰のような涼しさを ー金属は熱も反射する-
(4)2玉衝突実験器をつくろう
(5)鏡を使った不思議な貯金箱
(6)熱源の温度を測る
(7)巨大風車 ー2Kgのおもりを持ち上げるー
(8)エアー・フレッシュ ー真空調理器を使った実験ー
(9)鉄筋を使ってチャイムをつくる
(10)ポリ袋のエアマット
(11)液体窒素の実験
(12)ハンガーまわしてコインの曲芸 
(13)横笛づくり
(14)水爆 熱だんご
(15)液晶を使って熱の伝導を
(16)ドライアイスでつくる低温の世界
(17)黒板ふきクリーナーで人の乗れる
ホーバークラフトの製作
(18)巨大プリズム型水そう
(19)発電するから遅くなる ー渦電流を取りだすー
(20)モーターゴマをまわす
(21)ダイナミックな電磁石
(22)必ずまわる強力モーターの製作
(23)ふろブザーの利用
(24)ピッカリ・ブーブーテスター
(25)コンデンサーマイク
(26)大型発光ダイオードの利用
(27)水銀スイッチの利用とチャッカマンの改造
(28)圧気発火器
   ー断熱圧縮はディーゼルエンジンの原理ー
(29)電気のいらないカラオケマイク
(30)電気パンをつくろう
(31)なんでもスピーカー
(32)人間のはいれるシャボン玉
(33)大きなシャボン玉をつくろう
(34)酸素の発生
(35)簡易キップの装置をつくろう
(36)自然発火する鉄粉
(37)昔なつかし カルメ焼
(38)ミョウバンの巨大(?)結晶づくり
(39)なんでも還元
(40)ぜったい安全な水素の実験
(41)身近な食品などの環境調査
(42)くり返し色が変化する液体
(43)スライムを作ろう ー溶解教材としてー
(44) べっこうあめ づくり
(45)サンソから酸素・サンソから二酸化炭素
(46)固形アルコールの作り方
(47)塩化コバルト紙の呈色反応
(48)とけていく金属が電子を放す ー激しく反応がおこっているのはどちら?ー
(49)ニワトリの解剖 ーヒトとニワトリー
(50)たたきぞめではっぱのでんぷんをさがそう
(51)木の葉でブローチを作る
(52)パルプ100%ででんぷん検出
(53)なんでも蒔いてみよう ーなまけもののための簡単な水耕法ー
(54)ニンヒドリンを使ってタンパク質検出
(55)魚のつくりを調べよう
(56)虫あつめ いろいろ 
(57)わらばん紙を作ろう
(58)染色を楽しもう
(59)魚の背骨で骨の実験
(60)光る石のブローチを作ろう
(61)石をくだく
(62)きれいな砂をつくろう
(63)校庭の砂鉄を全部集めよう
(64)砂鉄から教室内で鉄を取り出そう
(65)鉄鉱石から鉄を 金属酸化物から金属を
(66)校庭の砂からガラスを作る
(67)雪雲の実験
(68)雲の発生
(69)双眼実体顕微鏡でみる

 あの定番実験はすでにはじまっていたのです!!

▼最後にいきましょう!!
(3)「これから」の教材開発のヒントがここにある!!
 最高のお薦めポイントがここにあります。
 定番実験のルーツを知るのはプライオリティだけの問題ではありません。
 その実験がはじまったときの「本意」を知っておくことは、授業で、あらたな展開を考えるときにとっても役に立ちます。
 小石川さんはこうも言っていた。

 4.実験をやって子どもの反応をぜひ、知らせてほしい
 実験には、材料の入手方法、実験のやりかたを詳しく紹介しています。そこで、実験をやった結果をぜひ知りたいのです。実験の工夫、手直しが可能になります。また、「発展」が生まれることでしょう。教師の工夫、創意です。もっとこうしたらよくなる、よくなった等の報告が、お互いの「発展」につながります。(同書p163より)

 この「呼びかけ」を裏付けるように各実験の執筆者の名簿が書いてありました。
  
それから30数年!!
 定番実験の「現在地」がぜひ知りたいですよね!!
 「これから」のヒントは必ずここにある!!

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