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本日(2024/01/27)、第370回オンライン「寅の日」!! #レーリー卿 #traday #寺田寅彦

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▼シロウトがエラソウに言うことでもないかも知れないが、科学者にも科学研究の「作風」というものがあるような気がする。
 科学者・寺田寅彦には「寺田物理学」があるように!!
 「寺田物理学」の「作風」とは!?
 それは、どこからやってきたものだろう!?

▼本日(2024/01/27)は、第370回オンライン「寅の日」!!
 1月テーマは

【1月テーマ】「寅彦とレーリー卿」

 である。読むのは長編随筆「レーリー卿(Lord Rayleigh)」である。
 本日はその三回目(最終回)である。

◆本日(2024/01/27)、第370回オンライン「寅の日」!!

●「レーリー卿(Lord Rayleigh)」(3)(青空文庫より)


▼いよいよ最後である。
 「寅彦が、かくも熱く科学者・レーリーを語ったはどうしてだろう!?」
 答えは見えてきたのだろうか?
 タムソンの演説を借りて語られたところ見てみよう。

 「レーリーの全集に収められた四四六篇の論文のどれを見ても、一つとしてつまらないと思うものはない。科学者の全集のうちには、時のたつうちには単に墓石のようなものになってしまうのもあるが、レーリーのはおそらく永く将来までも絶えず参考されるであろう。」

 「レーリーの仕事はほとんど物理学全般にわたっていて、何が専門であったかと聞かれると返答に困る。また理論家か実験家かと聞かれれば、そのおのおのであり、またすべてであったと答える外はない。」

 「彼の論文を読むと、研究の結果の美しさに打たれるばかりでなく、明晰な洞察力で問題の新しい方面へ切り込んで行く手際の鮮やかさに心を引かれる。また書き方が如何にも整然としていて、粗雑な点が少しもない。」「優れた科学者のうちに、一つの問題に対する『最初の言葉』を云う人と、『最後の言葉』を述べる人とあったとしたら、レーリーは多分後者に属したかもしれない。」
 しかし彼はまたかなり多く「最初の言葉」も云っているように思われる。

 「最初の言葉」って何!?
 「最後の言葉」って何!?

▼(附記)のなかからつづけよう。

吾々は彼の生涯の記録と彼の全集とを左右に置いて較べて見るときに、始めて彼の真面目(しんめんもく)が明らかになると同時に、また彼のすべての仕事の必然性が会得されるような気がする。科学の成果は箇々の科学者の個性を超越する。しかし一人の科学者の仕事が如何にその人の人格と環境とを鮮明に反映するかを示す好適例の一つを吾々はこのレーリー卿に見るのである。

マクスウェルのには理智が輝いており、ケルヴィンのには強い意志が睨(にら)んでおり、レーリーのには温情と軽いユーモアーが見えるような気がする。これは自分だけの感じかもしれない。

最後のコトバには、生涯敬愛してやまなかった「科学者・レーリー」への思いが込められているのでは。

寅彦の「作風」とは、敬愛するレーリーの「作風」をなぞろうとしたのでは!?

 これが、私の現時点での作業仮説である。
 また読んでみようと思う。  

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