本日(2024/01/03)、第368回オンライン「寅の日」!! #レーリー卿 #traday #寺田寅彦
▼「空はなぜ青いのか!?」
ながいあいだのこの「ふしぎ!?」は、今ではこのように謎解きがされていた。
波長の長い赤系統の光はあまり散乱されずに通り過ぎてしまうのに、波長の短い青系統の光は散乱の度合いが大きい。散乱された青系統の光はあちらこちらからわれわれの目に飛び込んでくる。そのために空は青く見えるのである。(『空の色と光の図鑑』斉藤文一・武田康男 著 より)
▼本日(2024/01/03)は、第368回オンライン「寅の日」!!
本年はじめてのオンライン「寅の日」である。
1月テーマは
【1月テーマ】「寅彦とレーリー卿」
である。読むのはあの長編随筆「レーリー卿(Lord Rayleigh)」である。
今月、3回に分けてこれ読む。本日はその一回目である。
◆本日(2024/01/03)、第368回オンライン「寅の日」!!
●「レーリー卿(Lord Rayleigh)」(1)(青空文庫より)
▼先の「青空の不思議」に決着をつけた科学者こそこのレーリーだった!!
寅彦がかぎりなく敬愛していた科学者だった。
その「空の色」についての部分があった。
色の研究をしているうちに、空の色の影響に気が付き、それから、空の色そのものの研究に移り、ついに有名な有名なλ-4の方則に到達した。そうしてクラウジウスやティンダルの説を永久に否定してしまった。
そう私たちが「レーリー散乱」とよんでいるアレである。
▼少し余談になるが、私がこの謎解きが深く「原子論」と関わっていることを認識したのはごく最近のことだった。
レーリーの名前をさにに有名にしているのは「アルゴンの発見」だった。
それによりノーベル物理学賞も受賞していた。その研究の部分を少し長くなるが引用してみよう。
酸素と水素の比重を定めた次の仕事は当然窒素の比重を定めることであった。その結果がアルゴンの発見となったのは周知の事実である。空気から酸素と水素を除いて得たものと、 Vernon-Harcourt 法で得たものとのわずかな差違を見逃さなかったのが始まりである。彼はその結果を『ネーチュアー』誌に載せて化学者の批評と示教を乞うた。そうしてあらゆる方法で、あらゆる可能性を考慮して、周到な測定を繰返した後に、結局空気から得たあらゆる窒素と化学的に得られるあらゆる窒素とが、それぞれ一定のしかも異なる比重をもつという結果に到着した。
ここにも深く「原子論」が関わっていた。
レーリーの2つの大仕事を貫いているのは「原子論」である!!
この事実にいたく感動するのである。
ふりだしにもどろう!!
寅彦は何故、このような科学者・レーリーを敬愛したのだろう!?
(つづく)
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