« 「天気の変化」を科学する (3) #天気の変化 #科学する #上がるとザアザア #中原正木 #理科教室 | トップページ | 「天気の変化」を科学する (5) #天気の変化 #科学する #天気は西から #細谷純 #理科教室 #日本の四季の天気 »

「天気の変化」を科学する (4) #天気の変化 #科学する #上がるとザアザア #中原正木 #理科教室 #世界の気候 #日本の天気

Dscn2821

▼「上がるとザアザア 下がるとカラカラ」のルーツを追う!!
 さらにつづけてみよう。やはり『理科教室』にあった。

●1977年11月 「天気の変化」(中原正木 『理科教室』1977年11月号 P216~)

 授業全体の「構想」が書かれていた。
 先にあげた著書『理科教育の構想』に書かれているものとほぼ同様のものだった。

1.まず そらの話
(1)大気はどこまであるか
(2)大気はどのようにして温まるか
(3)大気は対流する
2.雨はどうして降るか
(1)雨のもとは空気中の水蒸気である
(2)上がるとざあざあ下がるとからから
(3)世界のジャングル、砂漠、サバンナをさがそう
3.日本の天気
(1)日本の夏
(2)日本の冬
(3)梅雨と霖雨
(4)台風

▼直接「上がるとざあざあ下がるとからから」のフレーズが登場するところをピックアップしてみよう。
 2.雨はどうして降るか より

 (2)上がるとざあざあ下がるとからから
大気が上昇すると体積がひろがる。それは上方は気圧が小さいからである。気圧とはなにかー。体積がひろがると温度が下がり。水蒸気は雲となり雨となる。「上がるとざあざあ」である。断熱膨張の実験をいろいろやってみる。大気が下降すると体積がちぢまり、温度が上がり、雲が消え、天気がよくなる。「下がるとからから」である。(P217より)


▼3.日本の天気より
(2)日本の冬 シベリアの冷たい気団が張り出し、北西の季節風が吹き日本列島の背骨山脈にぶつかり、上がり、下がる。「上がるとはらはら」で裏日本大雪。「下がるとからから」で表日本晴天つづき。若狭湾から琵琶湖にかけて背骨山脈が切れ、関ヶ原は大雪で新幹線のろのろ。八丈島みぞれ。

(3)梅雨と霖雨 春と秋は日本列島上空で南北両気団が押し合う。ところどころに渦ができて、両気団が混じり合う。それが偏西風に乗って西から東へ移動する。渦の中心が低気圧となり温帯性移動性低気圧となる。温暖・寒冷前線ができ、ともに暖気団が上昇し、「上がるとざあざあ」でよく雨が降る。天気の変化は西から東へ移動する。
(P217より)


 要するに「世界の気候」でも「日本の天気」でも
 いつでもどこでも 天気は「上がるとざあざあ下がるとからから」できまり!!
 というわけだ。

▼もう一度「上がるとざあざあ下がるとからから」の歴史を時系列にならべてみよう。

●1975年11月 「お天気の話は地球儀を使って」(中原正木 『理科教室』1975年11月号P29より)

●1977年11月 「天気の変化」(中原正木 『理科教室』1977年11月号 P216~)

●1978年3月 『理科教育の構想 小学校低学年から中学3年まで』(中原正木著 新生出版 1978.3.15)

 私のわかった範囲では、「上がるとざあざあ下がるとからから」は少なくともおよそ半世紀(50年)の歴史をもつのである!!

(つづく)
 

|

« 「天気の変化」を科学する (3) #天気の変化 #科学する #上がるとザアザア #中原正木 #理科教室 | トップページ | 「天気の変化」を科学する (5) #天気の変化 #科学する #天気は西から #細谷純 #理科教室 #日本の四季の天気 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 「天気の変化」を科学する (3) #天気の変化 #科学する #上がるとザアザア #中原正木 #理科教室 | トップページ | 「天気の変化」を科学する (5) #天気の変化 #科学する #天気は西から #細谷純 #理科教室 #日本の四季の天気 »