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本日(2023/12/22)、第366回オンライン「寅の日」!! #身長と寿命 #traday #寺田寅彦

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▼寅彦の「藤の実」のはじまりはこうだった。
 

 昭和七年十二月十三日の夕方帰宅して、居間の机の前へすわると同時に、ぴしりという音がして何か座右の障子にぶつかったものがある。

 つまり、師走のこの時期のちょっとした“できごと”から、一大研究に発展する。
 そして、またこんなことを言っていた。
  それはとにかく、このように植物界の現象にもやはり一種の「潮時」とでもいったようなもののあることはこれまでにもたびたび気づいたことであった。

 
▼本日(2023/12/22)は、冬至、そして第366回オンライン「寅の日」!!
 12月テーマは、少し大きなテーマです。

 【12月テーマ】「寅彦と自然観」

 本日は、その第二回目。「身長と寿命」(「空想日録」より)を読む。

◆本日(2023/12/22)は、第366回オンライン「寅の日」!!

●「身長と寿命」(「空想日録」より)(青空文庫より)


▼ここでもまた、地震研究所での小さな“できごと”から話がはじまっていた。

 このおもしろい研究の結果を聞かされたときに、ふと妙な空想が天の一方から舞い下って手帳のページにマークをつけた。それを翻訳すると次のようなことになる。
 時間の長さの相対的なものであることは古典的力学でも明白なことである。それを測る単位としていろいろのものがあるうちで、物理学で選ばれた単位が「秒」である。これは結局われわれの身近に起こるいろいろな現象の観測をする場合に最も「手ごろな」単位として選ばれたものであることは疑いもない事実である。

 なんとも面白い展開だ!!
  現在の「秒」はメートル制の採用と振り子の使用との結合から生まれた偶然の産物であるが、このだいたいの大いさの次序(オーダー)を制定したものはやはり人体の週期であるという事はほとんどたしからしく自分には思われる。

▼もうすっかり寅彦のペースだ!!
 さらに話は、つぎに進展する。

 こう考えて来るとわれわれの「寿命」すなわち「生きる期間」の長短を測る単位はわれわれの身体の固有振動週期だということになる。

  象が何百年生きても彼らの「秒」が長いのであったら、必ずしも長寿とは言われないかもしれない。
「秒」の長さは必ずしも身長だけでは計られないであろう。うさぎと亀(かめ)とでは身長は亀のほうが小さくても「秒」の長さは亀のほうが長いであろう。すると、どちらが長寿だか、これもわからない。

 そして、最後はまるで現代社会を予見するかのようなコトバがならぶ。
 最後までアイロニーの精神を忘れなかった。
しかし人間の寿命がモーターの回転数で計られるようになることが幸か不幸かはそれはまた別問題であろう。

 この随筆を読んでいるうちにあの名著『象の時間ネズミの時間』(本川達雄著 中央公論社 1992.8.25)を思い出した。
 あらためて寅彦の先見性に驚いてしまう。
 

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