本日(2023/09/29)、第359回オンライン「寅の日」!! #天文と俳句 #traday #寺田寅彦
▼庭の定点Cヒガンバナの花茎がやっとのびてきた。
今年は今ところ7本の花茎がみられる。
植木鉢のなかのヒガンバナは、東京からの「引っ越し」組である。
こうして観察をつづけていると、いろいろ面白いことがわかってくる。
「分球」によって殖えていくようすが観察できるのである。
今年は、このなかに「自然結実」するヒガンバナをみつけることができるだろうか!?
▼本日(2023/09/29)は、第359回オンライン「寅の日」である。
9月のテーマは、オンライン句会「寅の日」4年目スタートを記念して
【9月テーマ】「寅彦と俳句」
である。本日は、その3回目(最終回)。「天文と俳句」を読む。
◆本日(2023/09/29)、第359回オンライン「寅の日」!!
▼私と「俳句」の出会いは比較的あたらしかった。
11年前にオンライン「寅の日」をはじめて、寅日子先生(寅彦)に出会った。
寅彦の自然観と深く関係する随筆が面白いと思った。
まったくのシロウトであること省みずオンライン句会「寅の日」まで起ち上げてしまった。
今もシロウトであることにかわりないが、「俳句」の愉しみ方が少しだけわかりはじめた。アリガタイ!!
その起点となった随筆のひとつが、今回の「天文と俳句」である。
前置きはこれぐらいにして、本文に入ろう。
「俳句」の本質をつくコトバがここにあった。
季節の感じは俳句の生命であり第一要素である。此れを除去したものは最早俳句ではなくて、それは川柳であるか一種のエピグラムに過ぎない。俳句の内容としての具體的な世界像の構成に要する「時」の要素を決定するものが、此の季題に含まれた時期の指定である。時に無關係な「不易」な眞の宣明のみでは決して俳諧になり得ないのである。「流行」する時の流の中の一つの點を確實に把握して指示しなければ具象的な映像は現はれ得ないのである。
無常な時の流れに浮ぶ現實の世界の中から切り取つた生きた一つの斷面像を、その生きた姿に於て活々と描寫しようといふ本來の目的から、自然に又必然に起つて來る要求の一つが此の「時の決定」であることは、恐らく容易に了解されるであらうと思はれる。花鳥風月を俳句で詠ずるのは植物動物氣象天文の科學的事實を述べるのではなくて、具體的な人間の生きた生活の一斷面の表象として此等のものが現はれるときに始めて詩になり俳句になるであらう。
なんとも、示唆的なコトバがつづく。
要するに俳句は抽象された不易の眞の言明だけではなくて具體的な流行の姿の一映像でなければならない。
此れは俳句が所謂モンタージュの藝術であることを明示する。
▼理科教育にかかわってきたものには、ちょっと考えてしまう指摘もあった。
氣象學教科書に引用し得るものであらう。古人の句には往々かういふ科學的の眞實を含んだ句があつて、理科教育を受けた今の人のに、そのわりに少ないやうに思はれるのも不思議である。昔の人は文部省流の理科を教はらないで、自分の眼で自然を見たのである。
そして、こうしめくくられていた。
要するに此處で所謂「天文」の季題は俳句の第一要素たる「時」を決定すると同時に「天と地の間」の空間を暗示することによつて、或は廣大な景色の描寫となり、或は他の景物の背景となる。
さあ、10月はどんな句が詠めるかな!?
まずは「時」の決定か!!
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