本日(2023/04/02)、第344回オンライン「寅の日」!! #夏の小半日 #traday #寺田寅彦
▼オンライン「寅の日」12年目の始まりである!!
「面白くなくなったら、すぐやめよう。」
と思っていた。
ところがはじめてみると面白すぎた!!
時空を超えて「科学」の面白さ、
「ふしぎ!?」の謎解きの楽しさを教えてくれた。
それだけではない。さらには…
▼本日(2023/04/02)は、第344回オンライン「寅の日」である。
12年目最初の4月のテーマは【お薦め本】『これから科学者になる君へ』から、そっくりそのままかりてきた。
◆4月テーマ 「これから科学者になる君へ」
まず初回の本日は、「夏の小半日」を読む。
それぞれのペースで読み進めよう!!
◆本日(2023/04/02)、第344回オンライン「寅の日」!!
▼【お薦め本】でも導入にとりあげられた本作品は、自然界の「ふしぎ!?」の謎解きを呼びかけるのにふさわしい作品である。
まずは、このようにはじめられていた!!
よく「自然」は無尽蔵だと言いますがこれはあながち品物がたくさんにあるというだけの意味ではない。たとい一本の草、一塊の石でも細かに観察し研究すれば、数限りもない知識の泉になるというのです。またたとえば同じ景色を見るにしても、ただ美しいなと思うだけではじきに飽きてしまうでしょうが、心の目のよくきく人ならば、いくらでも目新しい所を見つけ出すから、決して退屈する事はないでしょう。それで観察力の弱い人は、言わば一生を退屈して暮らすようなものかもしれません。諸君も今のうちにこの観察力を養っておく事が肝要だろうと思います。
「観察力」!!
さらに、具体的に話が進む。
だれでも海べに出ていちばん見飽かずおもしろいと思うのは、遠い沖の果てから寄せて来ては浜に砕ける、あの波でしょう。見慣れない人の目には、海の水は、まるで生きているもののような気がすると言います。実際波はある意味で生きている。すなわち物理学などで言う「仕事」をする能力があります。しかし、惜しい事には、この能力は人間に都合のよいほうにはあまり使われないで、かえって海岸を破壊したり、またせっかく築いた港を砂で埋めたりするほうに使われています。
このような波の進んで行く速さは、波の峰から峰、あるいは谷から谷までの長さいわゆる「波の長さ」の長いほど早く、また浅い所へ来るとおそくなります。見慣れない人は波の進むにつれて水全体が押し寄せて来るように思う事もあるそうですが、実際はただあのような、波の形が進んで来るだけで、水はただ、前後に少しずつ動揺しているという事は水面に浮かんでいる物を見ていてもだいたいはわかります。
▼「観察」からはじめて、やがて「実験」「研究」そして「科学」の世界へとつながっていきます。
また機会があったら水の底にできているこの波形の波長を計ってごらんなさい。通例、深い所ほど波長が短くなっているでしょう。
試みにこのような、充分水を含んだ細砂を両手で急に強く握りしめると、湿気が失うせて固くなるが、握ったままでいるとだんだん柔らかくなってダラダラ流れ出します。足で踏んでも、踏んだ時は固いが、だんだん足がめり込んで行きます。よほどおもしろいものだから、忘れずにためしてごらんなさい。
そして、あの「ねえ君、不思議だと思いませんか?」へとつながっていく!!
浜べには通例大きい砂も細かい砂もあるが、たいてい大きいのは大きいの、細かいのは細かいのと類をもって集まっているのは、考えてみると不思議ではないでしょうか。波が砂をかきまぜているのに、どうして一様に交じらないでしょうか。
まだまだあるよ!!と。
海岸では晴れた夏の日の午前にはたいてい風が弱くて、午後になると沖のほうから涼しい風が吹き出します。これは海軟風ととなえるもので、地方によりいろいろな方言があります。
浜べで見られるおもしろい現象もまだいろいろありますが、またいつかお話ししましょう。
時空を超えて寅彦先生のあのコトバが聞こえてくるようだった!!
「ねえ君、不思議だと思いませんか?」
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