再び牧野富太郎の『赭鞭一撻』を読む。(2) #朝ドラ #牧野富太郎 #学問研究の心得 #赭鞭一撻
▼やはりあれだけの「仕事」を成し遂げたさすが牧野富太郎である。
「赭鞭一撻」を読んでいるとつくづくそう思うのである。
◆牧野富太郎自叙伝・第二部 混混録 (牧野富太郎)(青空文庫より)
▼「余ガ年少時代ニ抱懐セシ意見」において、実際の「赭鞭一撻」の紹介に入る前にこう言い切っていた。
今左にわざとその「赭鞭一撻」の一字一句も改竄せずに、極めて拙文のままその全篇を掲げて、読者諸君の一粲(いっさん)に供えてみよう。私は上に述べたように今は何んにも出来ていないが、それでも一度はこのような希望に燃えていた少年であった事を思い遣って下さい。
老いてなおこう言いきるところに、人間「牧野富太郎」の魅力を感じるのである。
「赭鞭一撻」は15の項目からなっていた。
表現はたしかに古く、私などには難解なところも多い。しかし、時空を超えて学ぶべきも多いのである!!
▼ひとつめは「忍耐ヲ要ス」から始まっていた。
○忍耐ヲ要ス
堅忍不撓ノ心ハ諸事ヲ為スモノノ決シテ欠クベカラザル者ニシテ繁密錯雑ナル我植学ニ在テモ資ヲ此ニ取ラザルハ一トシテ之ナキナリ故ヲ以テ阻心ヲ去テ耐心ヲ存スルモノハ其功ヲ就なス易々タルナリ
アタリマエのことを述べているようで、なかなか意味するところは深い!!
▼今、私自身が読んでナルホドと思い、今なお学ぶべきものが大と思うものをピックアップしてみた。
○植学ニ関係スル学科ハ皆学ブヲ要ス曰ク物理学曰ク化学曰ク動物学曰ク地理学曰ク天文学曰ク解剖学曰ク農学曰ク画学是皆関係ヲ植物学ニ有ス数学文章学ハ更ニ論ヲ俟(また)ザルナリ
○当ニ画図ヲ引クヲ学ブベシ
○宜ク師ヲ要スベシ
(つづく)
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