11年間のオンライン「寅の日」で何を読んできたのか。(4) #寅の日 #traday #寺田寅彦
▼「落ちざまに虻(あぶ)を伏せたる椿(つばき)かな」
この一句について、我らが寅日子先生は「思い出草」(青空文庫より)のなかで次のように語っていた。
「落ちざまに虻(あぶ)を伏せたる椿(つばき)かな」漱石先生の句である。今から三十余年の昔自分の高等学校学生時代に熊本(くまもと)から帰省の途次門司(もじ)の宿屋である友人と一晩寝ないで語り明かしたときにこの句についてだいぶいろいろ論じ合ったことを記憶している。
こんなことは右の句の鑑賞にはたいした関係はないことであろうが、自分はこういう瑣末(さまつ)な物理学的の考察をすることによってこの句の表現する自然現象の現実性が強められ、その印象が濃厚になり、従ってその詩の美しさが高まるような気がするのである。
ここからはじまって、科学論文にまで仕上げてしまうのだから、寅日子先生はやっぱりすごい!!
▼【お薦め随筆】寺田寅彦の「○○随筆」十選!!をつづける。
◆寺田寅彦「俳句入門」十選 !!
(1) 俳句の精神 10
(2) 天文と俳句 10
(3) 俳諧の本質的概論 7
(4) 思い出草 3
(5) 伊吹山の句について 3
(6) 俳句の形式とその進化 2
(7) 子規の追憶 2
(8) 俳諧瑣談 2
(9) 夏目漱石先生の追憶 2
(10) 連句雑俎 2
▼これらを読み続けるなかから、無謀にも俳句結社「寅の日」までつくってしまった。
さらには、そこが主宰するオンライン句会「寅の日」まではじめてしまった。
毎月一回の定例句会を開催している。
2020年9月からはじめて現在第31回まできている。
◆第31回オンライン句会「寅の日」3月例会案内!! #寅の日 #オンライン句会 #夏雲システム
▼4つめの【お薦め随筆】に行く。
最後は「気象」である。これまた寅日子先生がもっとも得意とするところだったのかも知れない。
◆寺田寅彦「気象入門」八選 !!
(1) 颱風雑俎 8
(2) 茶わんの湯 8
(3) 夕凪と夕風 6
(4) 海陸風と夕なぎ 5
(5) 春六題 3
(6) 伊吹山の句について 3
(7) 凍雨と雨水 2
(8) 自然現象の予報 1
今さらであるが、寅日子先生からは学ぶことばかりだ!!
(つづく)
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