
▼植物「ヒガンバナ」は<花の季節>から、<葉の季節>へとシフトしようとしていた!!
花茎の足元を見ると<花の季節>を追い立てるように緑の葉が元気よくのびてきていた。
よく見ると、花茎の足元だけではなかった。
今年は花茎をのばすにいたらなかった球根(鱗茎)が、地下に眠っていることがわかる。
そこからも元気いっぱいに葉がたくさん出ていた。
緑の葉で光をいっぱい受けて、栄養をつくりだす<葉の季節>に移ろうとしているのだった。
植物「ヒガンバナ」の観察は今からが本番だ!!
▼いよいよテキスト試案をひとまず発表しておこう。
◆Webテキスト『ヒガンバナ』試案(2022年版 2022.10.15試案)
Ⅰ ヒガンバナの「ふしぎ!?」
Ⅱ どうやって殖えるのか?
Ⅲ もっと知ろう!「ヒガンバナ」のこと!!
【参考文献・Webページ等】
「表紙」は、ほぼこれまでと同じである。
3部構成にすることも同じ。
▼第Ⅰ部「ヒガンバナの「「ふしぎ!?」」は、これまでとほぼ同じにした。
Ⅰ ヒガンバナの「ふしぎ!?」
画像などについても「解説」と同じものを使うことにする。
▼何と言っても大幅に改訂更新するのは第Ⅱ部「どうやって殖えるのか?」である。
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Ⅱ どうやって殖えるのか?
(1) ヒガンバナの花のつくりを観察してみよう。
おしべ めしべ 花びら 子房など
(2) みごとな花を咲かせるヒガンバナですが、日本のヒガンバナは種子をつくらない ことが知られています。(3倍体)
では、どうして仲間を殖やすのでしょうか?
(3)球根(鱗茎)の分裂のみでふえるのであれば、日本のヒガンバナはすべてクローンであることになります。
あなたの観察したヒガンバナはどうやってそこにやってきたのだろう?考えてみよう。
そのヒガンバナの「物語」をつくってみよう。
例:校庭のヒガンバナ
(4) ヒガンバナの研究者である松江幸雄先生が、ヒガンバナの球根が分かれていく様子を32年間かけて調べました。調べた結果1個の球根は32年目に何個ぐらいになったでしょう。
ア 10個ぐらい
イ 50個ぐらい
ウ 100個ぐらい
エ 500個ぐらい
オ 1000個ぐらい
1 個の球根が32年目に926球へ
※「ヒガンバナの繁殖~32年目の株を掘る~」(松江幸雄 『遺伝』裳華房VOL51NO.4)より
(5) 日本のヒガンバナはほんとうに種子をつくることはまれにもないのでしょうか。
花が咲いた後のヒガンバナをよく観察してみよう。
もしみつけたら報告しあおう!!
(6) もしも種子をみつけたら「発芽」させてみよう。
【発展研究】
【Step1】「種子」を手に入れる。
(1) お彼岸の前後にビカンバナが群生しているところをみつけておく。候補地はできるだけ自宅から近くで複数がよい。(9月中下旬~10月上旬)
(2) 「自然結実」している花茎を採集する。花は萎れ葉が目立ちはじめ頃、「自然結
実」した花茎だけは最後まで直立していることが多く目立つ。(10月中旬~11月中旬)
(3) 採集した花茎を「水栽培」する。ペットボトル、海苔の瓶などに水を入れ、花茎を挿して置く。
(4) 子房部が割れ、黒い完熟「種子」が見えてきたら注意深く観察し、落下したら回収する。(11月中旬~12月上旬)
【Step2】「種子」を保存する。
(5) 「種子」を1個ずつチャック付きナイロン袋(12 × 7 ㎝)に入れる。袋には採集場所、花茎採集日、「種子」回収日をマジックで記入しておく。(11月中旬~12月上旬)
(6) すべての「種子」が回収し終わったら、ナイロン袋をケースに入れ、冷蔵庫で保存する。(12月中旬~)
【Step3】「種子」を発芽・発根させる。
(7) 保存して置いた「種子」を冷蔵庫から出してくる。(2月~3月中旬)
(8) 「種子」を一粒ずつ「タネまき土ポット」(市販品)にまく。そのとき採集場所、花茎採集日、種子回収日の記録されたナイロン袋は工夫をしてつけておく。
ポットを入れる容器は、プリンの空容器等を工夫する。
(発芽、発根だけであれば適当な容器に濡れたティシュを敷いて床としても可)
(9) 発芽・発根を観察する。(~5月中旬 もっと遅くなる場合もある)
(※採集・回収した「種子」の個数により実生実験の方法は工夫してみる。多数の場合は、育苗プラグトレー、培養土(市販のもの)も検討してみる。)
【Step4】植木鉢に植え替える。
(10) 発芽してから、小さな鱗茎がふくらみ緑の部分が消えかかるまで観察して、土ポットごと植木鉢に植え替える。使用する土は市販の「花・野菜栽培用土」で可。(~6月中旬)
(※最初から、植木鉢、育苗プラグトレー、プランタン等で培養土を用いて実生実験をやっている場合は、このステップは省略可。ただし観察だけはしっかりやっておく。)
【Step5】「出葉」を観察する。
(11) 植木鉢の土のなかから葉が出てくるのを観察する。(9月中旬~)
(12)翌年の春、葉が枯れるまで観察する。
※もしその年に「出葉」しなくても植木鉢はそのままにしておく。
【Step6】花茎がのびてきて花が咲くのを待つ。
(13) 【Step5】の「出葉」観察を何年間か繰り返し、花茎がのびてくるのを待つ。
(14) 花茎がのびてきて開花すれば、実生実験は成功!! \(^O^)/
以上である。
※これまでに何年かかるだろう!?
●この「実生実験」から<わかったこと>をまとめておこう。
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※<わかったこと>の情報を多くの人と共有しよう。
途中の段階でも情報を共有していこう!!きっとそれが次なる自分の研究に役立つだろう。
情報は発信するところに集まる!!
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<科学読みもの>
◆「実生コヒガンバナ物語」
・「種子」をアタリマエにつくるコヒガンバナ!!
・この「種子」を蒔いたらほんとうに花が咲くようになるかな!?
・「発芽率」は!?
・「出葉率」は!?
・コヒガンバナはほんとうに2倍体だ!!
・2倍体と3倍体のちがいは!?
・日本のふつうのヒガンバナとどこがちがうの?
・花が咲いたら、また「種子」をつくるのかな!?
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未整理・未完了の部分も多々あるが、このまま発表してしまおと思う。
あとは、使いながら更新をすればいいかな!!
(つづく)
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