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本日(2022/09/22)、第327回オンライン「寅の日」!! #連句雑俎 #traday #寺田寅彦

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▼ひとり吟行も行けぬ状況のなかで、この季節の景はいっぺんしてしまっていた。
 かろうじて見ることのできた前の田んぼの畦のヒガンバナは満開をむかえていた。
 なんともうれしい!!
 庭の定点ヒガンバナは、お彼岸だというのにまだだ。
 どうしたんだろう!?

▼本日(2022/09/22)は、第327回オンライン「寅の日」である。
 9月に入って、オンライン句会「寅の日」は、3年目に入っている。
 今は選句期間である。
 それを記念して、9月のテーマは

【9月テーマ】「寅彦と連句」

である。読むのは今回も「連句雑俎」ときめていた。

◆本日(2022/09/22)、第327回オンライン「寅の日」!!

●「連句雑俎」(2)(青空文庫より)

▼今、きわめて個人的な事情ながら、この随筆をじっくりと読み解く状況にはなかった。
 当初の予定では
 「連句」とは!?
 「連句的」とは!?
 寅彦は、かくも熱く「連句」を語るのはなぜ!?
 をわからぬままもじっくりと読み解きたかった。これはまたの機会にということになってしまいそうだ。
 それでも、少しだけ試み始めたというあとかたをあげておく。

 このような機巧によって運ばれる連句の進行はたしかにフロイドの考えたような夢の進行に似ているのである。しかし夢の場合はそれが各個人に固有なものであって必ずしもなんらの普遍性をもたなくてもよい。しかし連句においては甲の夢と乙の夢との共通点がまた読者の多数の夢に強く共鳴する点において立派な普遍性をもっており、そこに一般的鑑賞の目的物たる芸術としての要求が満足されているのである。

そればかりか、鑑賞のみの目的でも真に奥底まで入り込んで鑑賞をほしいままにするためには、一度はこの創作心理のミステリーに触れることが必要であろうと思われるのである。われわれは「うがち過ぎ」をこわがらないで「言わずもがな」をけ飛ばして勇敢に創作心理の虎穴(こけつ)に乗り込んでみなければならない。しかしこれはなかなか容易な仕事ではない、一朝一夕に一人や二人の力でできうる見込みはない。そうかと言っていつまでも手をつけずにおくべきものでもない。たとえわれわれの微力ではこの虎穴の入り口でたおれてしまうとしたところでやむを得ないであろう。

この決意はなんだろう!?

▼もう少しだけ寅彦の「文脈」を追っておく。

私自身が平常連句制作当時自分の頭の中に進行する過程を内省することによって常に経験するところの現象から類推して行った一つの「思考実験」であるので、これはおそらく連句の制作に体験ある多くの人によって充分正当なる意味において理解してもらえることであろうと思う。

こういうふうに、連句というものの文学的芸術的価値ということを全然念頭から駆逐してしまって統計的心理的に分析を試みることによって連句の芸術的価値に寸毫(すんごう)も損失をきたすような恐れのないことは別に喋々(ちょうちょう)する必要はないであろうと思われる。繰り返して言ったように創作の心理と鑑賞の心理は別だからである。しかし全く別々で縁がないかと言うとそう簡単でもない。それは意識の限界以上で別々になっているだけで、その下ではやはり連絡していると思われるからである。この点についてはさらに深く考究してみたいと思っている。ともかくも一度こういうふうに創作心理を分析した上で連句の鑑賞に心を転じてみると、おのずからそうする以前とはいくらかちがった心持ちをもって同じ作品を見直すことができはしないか。そうして付け合わせの玩味(がんみ)に際してしいて普遍的論理的につじつまを合わせようとするような徒労を避け、そのかわりに正真な連句進行の旋律を認識し享楽することができはしないかと思うのである。

 リベンジを誓って、今回はここまでとしたい。

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