« Twitterはじめて4,701日目に思うこと!! #原子論 #オンライン句会 #Twitter #Twitter的 | トップページ | 【Web更新8/7】22-32 サイエンスコミュニケーター宣言 等 更新!! »

「原子論」を科学する(35) #原子論の歴史 #ルクレティウス #宇宙をつくるものアトム #物の本質について #寺田寅彦

Dscn0030_20220807035301

オンライン「寅の日」では、6月・7月と5回つづけて「寅彦とルクレチウス」のテーマのもと

●「ルクレチウスと科学」(寺田寅彦 青空文庫より)

 を、読んだ。
 ほんのわずかずつであるが
 「寅彦は、なぜかくも熱くルクレチウスを語るのか!?」
が見えはじめたと思っていた。

▼「原子論」の歴史をつづけよう。
『原子論の歴史-誕生・勝利・追放-』を参照しながら

 今回はそのルクレチウス(ここではルクレティウス)に焦点をあてて、「原子論」の歴史をみていこう。

 詩人と原子論とは、もっとも関係のなさそうな取り合わせのように思えます。しかし、ルクレティウスは、エピクロスの原子論を雄大な詩の形にして、人びとに知らせることに成功したのでした。ティトス・ルクレティウス・カルス(前95~前55)は、キケロ(前106~前43)より11歳年少で、キケロが亡くなる12年前に亡くなった人です。だからこの詩は、キケロがその哲学書でエピクロスの哲学を解説する前に書かれいたのです。
(『原子論の歴史-誕生・勝利・追放-』p173より)
 

▼さらに詳しく説明がつづきます。これだけみていても、著者・板倉聖宣氏の思い入れの程が伝わってきます。

 その詩の表題は、ふつう『自然の事物について』と訳されています。しかし、その著者の言いたかったことを現代的に表現すると、『宇宙を作るものアトム』となります。この本は「詩」とはいっても原著で全6巻からなっていて、今日の日本のふつうの本にしても、ゆうに1冊の本になります。この本の日本語訳には
①岩田義一・藤沢令夫訳「事物の本性について-宇宙論」『(世界古典文学全集21)ウェルギリウス/ルクレティウス』(筑摩書房、1965)所収
②樋口勝彦訳『物の本質について』(岩波文庫、1961)
③国分一太郎意訳「宇宙をつくるものアトム」『(少年少女科学名著全集4)宇宙をつくるものアトム』(国土社、1965)
があります。 
 このうち、岩田義一ほか訳のものは、詩の形式に訳していますが、樋口勝彦訳のものは、詩の形式をとってはいません。国分一太郎意訳のものは大胆な意訳で、抄訳です。
(『原子論の歴史-誕生・勝利・追放-』p173より)

 いずれかを手に入れてぜひ読んでみたいものです。
 手に入りやすいのは②です。
 なんといってもわかりやすいのは③です。

▼もう少しだけ「なかみ」にふれてのところを引用させてもらおう。

 エピクロスの原子論の主なねらいは、人びとを迷信と宗教から解放することにありました。そこで、その自然研究は「人びとを迷信や宗教へと駆り立てやすい自然現象-神々のしわざと見なされやすい現象の解明」が中心になりました。しかし、それらの現象を解きあかしたエピクロスの著書はほとんどまったく残っていません。しかし、ルクレティウスの『宇宙をつくるものアトム』には、それらの現象が詳しく解きあかされています。
(『原子論の歴史-誕生・勝利・追放-』p178より)

 さらにくわしく次のようなことも列記してあった。
 ルクレティウスがその『宇宙をつくるものアトム』の中で取り上げた自然科学上の問題をざっと列記すると、
 ・アトム=真空と原子の存在と運動-
 ・アトムの運動は、暗い部屋にさしこむ光の中の微粒子の運動で推察できる。
 ・真空中でのアトムの落下速度は一定である。
 ・雲は、水の粒子が空に昇って生ずる。
 ・味の違いは、アトムの形の違いによる。
 ・磁石が鉄を引きつけるのは、磁石から流れ出た微粒子が鉄との間の空気を追い払うからだ。
 ・雷と電光は、雲の中の風と光がぶつかって起こる。雷は細かなアトムからできているため、鋭い打撃を生ずる。
 ・地震は地下の空洞に風が集まって押したり、空洞を崩すときに生ずる。
 ・噴火のとき、地下からは有毒物質が流れ出る。
 ・身体と心-心のアトムは非常に小さく丸くて滑らかで身体と不可分。
となります。今日から見て、「そのままで正しい」とはいえなくとも、正しい考え方に近いもの、中には全く正しいものもあることが分かるでしょう。
(『原子論の歴史-誕生・勝利・追放-』p180より)


 驚くばかりです!!


●前58年 ルクレティウス(前95~前55)の保護者ガーイウス・メンミウス、小アジアの属州ビティニアに行くとき、詩人キンナおよびカトゥルスを伴う。この頃『宇宙をつくるものアトム』なるか。

●1417年 ポッジョ(イタリア、1380~1459)、ある修道院でルクレティウスの『事物の本性について』の全文を発見。

●1929年 寺田寅彦(日本、1878~1935)「ルクレチウスと科学」『(岩波講座)世界思潮』)に発表。

(『原子論の歴史-復活・確立-』年表P182、P189、P196より)


(つづく)

|

« Twitterはじめて4,701日目に思うこと!! #原子論 #オンライン句会 #Twitter #Twitter的 | トップページ | 【Web更新8/7】22-32 サイエンスコミュニケーター宣言 等 更新!! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« Twitterはじめて4,701日目に思うこと!! #原子論 #オンライン句会 #Twitter #Twitter的 | トップページ | 【Web更新8/7】22-32 サイエンスコミュニケーター宣言 等 更新!! »