2022年4月(卯月)の俳句「歳時記」!! #俳句 #歳時記 #オンライン句会
▼桜ほど「哉」(かな)の似合う花はない!!
寅日子先生も「哉」でいっぱい詠んでいた。
めぐりさく運動場の桜哉 (明治三十四年)
図書館の窓から見ゆる桜哉 (明治三十四年)
明治三十四年(1901)と言えば、寅日子先生24歳。
いろんなことのあった年だった。
▼新年度も名句の鑑賞 よりはじめる<俳句修業>をはじめよう!!
名句の参考にさせてもらうのは、これまでのように
である。ここより巻頭の名句11句を引用させてもらう。
(1) スリッパを越えかねてゐる仔猫かな 高浜虚子
(2) 軒深くつばくろの来る吉野かな 大石悦子
(3) 生くることこんなに楽し雀の子 太田土男
(4) 海を見てをれば一列春の雁 高野素十
(5) 花の樹を抱くどちらが先に死ぬ 堀田季何
(6) 石畳桜畳となりにけり 西宮 舞
(7) 浮かび出て大きくゆがみしゃぼん玉 本井 英
(8) 万愚節顔を洗ふは手を洗ふ 攝津幸彦
(9) 岩の間に手をさし入れて磯遊び 山口誓子
(10) 蛍烏賊獲れはじめたる陽気かな 三村純也
(11) 菜の花やこの橋渡らば白髪に 遠山陽子
▼<俳句修業>の第一歩は「選句」から!!
新年度もシロウト「選句」を大いに楽しみたい!!
【私の選んだ名句ベスト3】
(6) 石畳桜畳となりにけり 西宮 舞
(11) 菜の花やこの橋渡らば白髪に 遠山陽子
(5) 花の樹を抱くどちらが先に死ぬ 堀田季何
【次点】
(10) 蛍烏賊獲れはじめたる陽気かな 三村純也
【選評】
・「桜畳」でいっきょに景が浮かび出てくるのだった。
・「白髪に」私はこの橋を渡ったのだろうか!?
・「先に死ぬ」でドキッとした。桜の樹の心音が聴えてきたのだろうか。
・「蛍烏賊」に反応してしまう。はやく日本海に旅に出たいなあ。
▼寅日子先生24歳(数え年)の年。
2月 妻・夏子さんと小石川植物園に行き、夏子さん団栗を拾う。のち、高知へ帰り種崎で療養。
5月 種崎で長女貞子が生まれる。
9月 夏休みに帰省中肺尖カタルを患い、須崎の浜で療養。一年間大学を休学。
「桜哉(かな)」の極めつきは、やっぱり芭蕉のあの一句だろう。
さまざまのこと思い出す桜かな
あなたも「桜哉(かな)」で一句詠んでみませんか!?
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