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本日(2022/04/19)、第314回オンライン「寅の日」!! #科学者とあたま #traday #寺田寅彦

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▼今さらの疑問があった。
 「科学者」とは!?
 
 私は今、ふたつの「科学する」をすすめている。
・「静電気」を科学する
・「煮干しの解剖」を科学する
である。
 「科学する者」=「科学者」ナラバ 私は「科学者」か!?
 シロウト「科学者」!?
 科学研究を生業とする者=ホンモノ「科学者」!?
 しばし、この今さらの疑問につきあってみようと思う。

▼本日(2022/04/19)は、第314回オンライン「寅の日」である。
 4月のテーマは

【4月テーマ】「寅彦と科学者」

 である。その第二回目の本日は「科学者とあたま」を読む。 


◆本日(2022/04/19)、第314回オンライン「寅の日」!!

●「科学者とあたま」(青空文庫より)


▼私は勝手に思っている。この随筆が、科学教育に携わる人たちのあいだではいちばんよく読まれてきたのではと!!
 現にオンライン「寅の日」でも、これまでに9回もとりあげている。
 しかし、何度読んでも読む度にあらたな発見をし、ナルホドと熱く共感するのである。
 不易の熱きメッセージがここにある!!

 では、その熱きメッセージの数々を。

 しかしまた、普通にいわゆる常識的にわかりきったと思われることで、そうして、普通の意味でいわゆるあたまの悪い人にでも容易にわかったと思われるような尋常茶飯事(さはんじ)の中に、何かしら不可解な疑点を認めそうしてその闡明(せんめい)に苦吟するということが、単なる科学教育者にはとにかく、科学的研究に従事する者にはさらにいっそう重要必須(ひっす)なことである。この点で科学者は、普通の頭の悪い人よりも、もっともっと物わかりの悪いのみ込みの悪い田舎者(いなかもの)であり朴念仁(ぼくねんじん)でなければならない。
 頭の悪い人は、頭のいい人が考えて、はじめからだめにきまっているような試みを、一生懸命につづけている。やっと、それがだめとわかるころには、しかしたいてい何かしらだめでない他のものの糸口を取り上げている。そうしてそれは、そのはじめからだめな試みをあえてしなかった人には決して手に触れる機会のないような糸口である場合も少なくない。
自然は書卓の前で手をつかねて空中に絵を描いている人からは逃げ出して、自然のまん中へ赤裸で飛び込んで来る人にのみその神秘の扉(とびら)を開いて見せるからである。  頭のいい人には恋ができない。恋は盲目である。科学者になるには自然を恋人としなければならない。自然はやはりその恋人にのみ真心を打ち明けるものである。

そして、ここまで言い切るのである。

 科学の歴史はある意味では錯覚と失策の歴史である。偉大なる迂愚者(うぐしゃ)の頭の悪い能率の悪い仕事の歴史である。

▼そして、「科学研究」のあり方について話は及んでいく。

しかし科学の世界ではすべての間違いは泡沫(ほうまつ)のように消えて真なもののみが生き残る。それで何もしない人よりは何かした人のほうが科学に貢献するわけである。
科学的研究の結果の価値はそれが現われるまではたいていだれにもわからない。また、結果が出た時にはだれも認めなかった価値が十年百年の後に初めて認められることも珍しくはない。

そして、最も核心部へと迫っていく。

 頭がよくて、そうして、自分を頭がいいと思い利口だと思う人は先生にはなれても科学者にはなれない。人間の頭の力の限界を自覚して大自然の前に愚かな赤裸の自分を投げ出し、そうしてただ大自然の直接の教えにのみ傾聴する覚悟があって、初めて科学者にはなれるのである。しかしそれだけでは科学者にはなれない事ももちろんである。やはり観察と分析と推理の正確周到を必要とするのは言うまでもないことである。  つまり、頭が悪いと同時に頭がよくなくてはならないのである。

 また、親身になってのアドバイスも忘れなかった。

そういう別の世界の存在はしかし人間の事実である。理屈ではない。そういう事実を無視して、科学ばかりが学のように思い誤り思いあがるのは、その人が科学者であるには妨げないとしても、認識の人であるためには少なからざる障害となるであろう。これもわかりきったことのようであってしばしば忘られがちなことであり、そうして忘れてならないことの一つであろうと思われる。

 そして、最後にこう問いかけてくる。

 この老科学者の世迷い言を読んで不快に感ずる人はきっとうらやむべきすぐれた頭のいい学者であろう。またこれを読んで会心の笑(え)みをもらす人は、またきっとうらやむべく頭の悪い立派な科学者であろう。これを読んで何事をも考えない人はおそらく科学の世界に縁のない科学教育者か科学商人の類であろうと思われる。

あなたはこの「科学者とあたま」を読んでどう感じましたか!?

しばし、今さらの疑問について考えてみたい。 

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