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本日(2022/04/07)、第313回オンライン「寅の日」!! #科学に志す人へ #traday #寺田寅彦

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オンライン「寅の日」11年目の歩みがはじまる!!
 どんな展開をめざすのか!?
 どんな「学び」が待っているのか!?
 寅彦からなにをこそ学ぶべきなのか!?
 
 すべては歩みを進めながら考えて行こう!!


▼本日(2022/04/07)は、第313回オンライン「寅の日」である。
 4月のテーマは

【4月テーマ】「寅彦と科学者」

 である。その第一回目の本日は「科学に志す人へ」を読む。

◆本日(2022/04/07)、第313回オンライン「寅の日」!!

●「科学に志す人へ」(青空文庫より)


▼これは新年度はじまりにふさわしい
 科学者・寺田寅彦からの若き人たちに向けた熱きエールである!!
 「若き人たち」ばかりでない。
 「科学」にたずさわるすべての人に熱く響いてくるものがあるのである。

  これは寅彦の最晩年の前年(1934)に書かれたものである。それを頭において読むとなおさら響いてくるものがあるのである。

 楽しみに学問をするというのはいけないことかもしれないが、自分はどうも結局自分の我儘(わがまま)な道楽のために物理学関係の学問をかじり散らして来たものらしい。尤も、そうすることによって結局は奉公の第一義にかなうことが出来るという自分勝手な考えもありはしたが、とにかく興味の向くことなら何でも構わず貪(むさぼ)るように意地汚くかじり散らした。それが後年何の役に立つかということは考えなかったのであるが、そういう一見雑多な知識が実に不思議な程みんな後年の仕事に役に立った。それは動物や人間が丁度自分のからだに必要な栄養品やビタミンを無意識に食いたがるようなものではなかったかという気がするのである。

続けてこうも言っていた。

 勝手放題な色々な疑問を、叱られても何でも構わずいくらでも自分にこしらえては自分で追究し、そうしてあきるとまた勝手に抛(ほう)り出してしまって自由に次の問題に頭を突っ込んだのであったが、そういう学生時代に起こしかけてそれっきり何年も忘れていたような問題が、やはり自分の無意識の間に解答を物色していたと見えて、十年二十年の後にまた頭をもたげて来て三十年後の今日ようやく少し分かりかけて来たような気のすることもある。どうも個々の人間の頭の中の考えの歴史は不思議なもので、通り一遍の理窟や下手な心理分析などを遥かに超越したものではないかと思われる。

これこそが科学者・寺田寅彦の「科学研究」のスタンスのようにも思えてくるのだった。

▼若き人へ特に貴重な提案をしていた。
 「問題の仕入れ」デアル!!

それで誰でも、年の若い学生時代から何でも彼(か)でも沢山(たくさん)に遠慮なく惜気(おしげ)なく「問題の仕入れ」をしておく方がよくはないかという気がする。それにははじめからあまり一つの問題にのみ執着して他の事に盲目になるのも考えものではないかと思うのである。

そして、最ものキモはいつものように最後にあった!!

ただ科学の野辺に漂浪して名もない一輪の花を摘んではそのつつましい花冠の中に秘められた喜びを味わうために生涯を徒費しても惜しいと思わないような「遊蕩児(ゆうとうじ)」のために、この取止めもない想い出話が一つの道しるべともなれば仕合せである。


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