« 実生コヒガンバナは今!!(2022/04/29) #コヒガンバナ #二倍体 #実生コヒガンバナ #日本ヒガンバナ学会 | トップページ | 【Web更新5/1】22-18 オンライン「寅の日」 等 更新!! »

本日(2022/05/01)、第315回オンライン「寅の日」!! #物理学実験の教授について #traday #寺田寅彦

Dscn8710_20220501035801

「大気の物理学実験室」!!

 私は、この呼び方がとても気に入っていた。
 天気の変化のすべてはこの「実験室」で行なわれていた。
 行なわれる「実験」はなんと日替わりメニーだ。
 「実験室」の天井はきわめて低かった。しかし、横(水平)にはとても広がっていた!!
 
 昨日はこんなに晴れていても、今朝は少しシトシト雨だ!!
 今日は どんな「実験」が!?

▼本日(2022/05/01)は、第315回オンライン「寅の日」である。
 5月テーマは、次のようにしていた。

【5月テーマ】「寅彦と科学教育」

である。その第一回目として、本日は「物理学実験の教授について」を読む。

◆本日(2022/05/01)、第315回オンライン「寅の日」!! 

●「物理学実験の教授について」(青空文庫より)


▼寅彦がこの文章を書いたのは1918年(大正7)である。
 日本の理科教育にとって、この年は少し特別の意味をもつ年だった。
『増補 日本理科教育史 付・年表』(板倉聖宣著 仮説社)の「年表」から1918年の一部を引用させてもらおう。

●1918年2月5日 文部省、師範学校・中学校の物理・化学に生徒実験を課すことを定め、「物理及化学生徒実験要目」を訓令。生徒実験設備費として臨時補助金20万円余を国庫支出。

 この時代的背景を頭においておき読むと、寅彦の文章もより深く理解できるかも知れない。
 そう言っておきながら、それと相矛盾することを言うが、104年の時空を超えて、今も響いてくることをピックアップしてみよう。

ビーカーに水を汲むのでも、マッチ一本するのでも、一見つまらぬようなことも自分でやって、そしてそういうことにまでも観察力判断力を働かすのでなければ効能は少ない。
先生の方で全部装置をしてやって、生徒はただ先生の注意する結果だけに注意しそれ以外にどんな現象があっても黙っているようなやり方では、効力が少ないのみならず、むしろ有害になる虞(おそれ)がある。御膳を出してやって、その上に箸で口へ持ち込んでやって丸呑みにさせるという風な育て方よりも、生徒自身に箸をとってよく選り分け、よく味わい、よく咀嚼(そしゃく)させる方がよい。
実験中に起るべき種々の困難に出来るだけ遭遇させ、漸次これを除いて最後の結果に到着すると同時に、目的以外の現象にも注意してそれを等閑(とうかん)に附せないような習慣をつけたいものである。

ここまでの主旨をまとめてこう言っていた。

 数十種の実験を皮相的申訳的にやってしまうよりも、少数の実験でも出来るだけ徹底的に練習し、出来るだけあらゆる可能な困難に当ってみて、必成の途を明らかにするように勉(つと)める方が遥かに永久的の効果があり、本当の科学的の研究方法を覚える助けになるかと思う。実験を授ける効果はただ若干の事実をよく理解し記憶させるというだけではなく、これによって生徒の自発的研究心を喚起し、観察力を練り、また困難に遭遇してもひるまずこれに打勝つ忍耐の習慣も養い、困難に打勝った時の愉快をも味わわしめる事が出来る。その外観察の結果を整理する技倆も養い、正直に事実を記録する癖をつける事やこのような一般的の効果がなかなか重要なものであろう。


▼さらに次は「教授」する側に焦点をあて次のように語っていた。

 物理実験を生徒に示すのは手品を見せるのではない。手際(てぎわ)よくやって驚かす性質のものではなく、むしろ如何にすれば成功し如何にすれば失敗するかを明らかにする方に効果がある。それがためには教師はむしろ出来るだけ多く失敗して、最後に成効して見せる方が教授法として適当であるかと思う。
もともと実験の教授というものは、軍隊の教練や昔の漢学者の経書の講義などのように高圧的にするべきものではなく、教員はただ生徒の主動的経験を適当に指導し、あるいは生徒と共同して新しい経験をするような心算(つもり)ですべきものと思う。
あるいは予期以外の結果を故意に回避したりするような傾向があってはならぬ。却って意外な結果や現象に対しては十分な興味をもってまともに立向かい、判らぬ事は判らぬとして出来る限りの熱心と努力をもってその解決に勉めなければなるまい。
そのうちに生徒の方でも実験というものの性質がだんだん分って来ようし、教員の真価も自ずから明らかになろうと思う。そういう事を理解するだけでもその効能はなかなか大きいものであろう。これに反して誤った傾向に生徒を導くような事があっては生徒の科学的の研究心は蕾(つぼみ)のままで無惨にもぎ取られるような事になりはしないかと恐れるのである。


「これは理想デハアルガ…」とうち捨てずに、今一度耳を傾けてみたいものだ。きっと!!

|

« 実生コヒガンバナは今!!(2022/04/29) #コヒガンバナ #二倍体 #実生コヒガンバナ #日本ヒガンバナ学会 | トップページ | 【Web更新5/1】22-18 オンライン「寅の日」 等 更新!! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 実生コヒガンバナは今!!(2022/04/29) #コヒガンバナ #二倍体 #実生コヒガンバナ #日本ヒガンバナ学会 | トップページ | 【Web更新5/1】22-18 オンライン「寅の日」 等 更新!! »