« 2022年1月 | トップページ | 2022年3月 »

【Web更新2/27】22-09 サイエンスコミュニケーター宣言 等 更新!!

_dsc4444

春めくや播但線の走りたり 22/02/26撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】22-09
週末定例更新のお知らせ
 はやくも2ヶ月が終わる。
 2022年の抱負は簡単だった。
 「捨てる」
 「詠む」
 「発信する」
 だけだった。「詠む」「発信する」はなんとかそれなりにできていたが、「捨てる」に問題があった!!
 「断捨離」はむしろ逆ベクトルなのかも知れない (^^ゞポリポリ

 さあ、ゆっくり ゆっくり 急ごう!!

◆表紙画像集2022 更新 ホシノヒトミ
 いっきょに春めいてきた。
 足元の宇宙が、本格的にめざめはじめた!!
 となりを列車が走った。むしょうに「雲見」の旅に出たくなった!!

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 すっかり「静電気ばっかり病」を発症してしまったようだ。
 電気学事始めに「静電気」を!!
 はきわめてアタリマエのことのように思えてしかたない。
 
◆オンライン「寅の日」 更新!!
 オンライン句会「寅の日」の取り組みも含めて、3月はひとつの区切りのときだ。
 10年の歩みで、何を学んできたのか!?
 そして、「これから」は!?
 
◆「コウガイビル」を追う 更新!!
 Webテキスト試案「コウガイビル」にはやく取りかかりたいものだ。
 

 大賀ハス観察池は、蓮根の植え替えから49週目だった。
 水ぬるむ季節となった。
 3月の終りには今年の植え替えをする予定だ。
 この大事業に少し体力の自信がなくなってきた。困ったものだ!!

_dsc4484

 

| | コメント (0)

第19回オンライン句会「寅の日」3月例会案内!! #寅の日 #オンライン句会 #夏雲システム

Dscn9288

▼私たちの寅日子先生は、漱石先生に俳句の手ほどきうけた。
 寅日子先生の「俳句とは!?」の問いに答えて、漱石先生は次のように答えてくれたという。(「夏目漱石先生の追憶」より)

 「俳句はレトリックの煎(せん)じ詰めたものである。」「扇のかなめのような集注点を指摘し描写して、それから放散する連想の世界を暗示するものである。」「花が散って雪のようだといったような常套(じょうとう)な描写を月並みという。」「秋風や白木の弓につる張らんといったような句は佳よい句である。」「いくらやっても俳句のできない性質の人があるし、始めからうまい人もある。」こんな話を聞かされて、急に自分も俳句がやってみたくなった。

▼私たちの句会はちょっと変わっていた。
 今はなき寅日子先生(寺田寅彦)に師事していた。
 だから、お互いがときに寅日子先生になったり、寅日子先生の弟子になったりする。
 寅日子先生だったら、どう詠むだろう!? どの句を選句するだろう!?
 そんなこと考えていたら またまた愉しくなってくるのだった。

▼はや19回目になる。
 3月例会の案内をあげておく。

******************************************************************

第19回オンライン句会「寅の日」3月例会実施案内

0.はじめに
 本会をオンライン句会「寅の日」と称する。
 オンライン「寅の日」から生まれたオンライン句会です。
 俳句結社「寅の日」が運営しています。
 寺田寅彦に師事します。 

0からはじめる人のためのオンライン句会です。

 本会は「夏雲システム」を利用させてもらっています。

1.原則として月一回の月例句会を実施します。

2. 参加者
 あらかじめ登録された者のみ。
 (「俳号」をきめて、【句会「寅の日」参加希望】のタイトルで楠田までメールを)
 
3.投句のお題
・当季雑詠(その季節の季語を自由に詠む。)

4.句数
・5句だし
・5句選(特1・並4)特選は2点 並選は 1点 扱い
・予選句は自由 


5.【投句期間】
 2022年3月1日0時から15日23時30分まで
 
6.【選句期間】
 2022年3月16日0時から25日23時30分まで  

7.【結果発表】
 2022年3月26日から
同時に「談話室」が書き込み可能になります。

8.賞について
 ・最高得点句は最優秀句であり、その句会の「寅日子」賞とする。
 ・特別賞として、次の賞を設ける。
 「これぞ科学!!」が詠まれた句 → 「牛頓」(ニュートン)賞!!
 「よくぞそこまで観察した!!」という句 → 「藪柑子」賞!!
  特別賞は、毎回でなくてよい。
  もちろん「寅日子」賞と重なることがあってもよい。
  参加者が、選評の際に書き込むようにようにしたい。複数票を獲得したときに受賞としたい。

9.注意事項
 参加する前に「夏雲システム」、「同意事項」をよく読んでおいてください。

******************************************************************

▼さあ!!
 いっきょに春めいてきた。
 まずは可能なこと「ひとり吟行」からはじめようと思う。

| | コメント (0)

「静電気」を科学する(19) #フランクリンの手紙 #電気の一流体説 #陽電気と陰電気 #雷と電気 #共愉の科学

Dscn8936_20220226045501

▼「あのボルタ」は、フランクリンとナポレオンを崇拝していたという。
 そのフランクリンのこと、『フランクリン』(板倉聖宣著 仮説社)を読むことでその魅力がわかりだしてきた。
 この機会により深くフランクリンのことが知りたくなってきた。特に「電気」の研究について。
 
 もう手には入らないかと思っていた『フランクリンの手紙』が2017年春にリクエスト復刊されていることを知った。
 さっそく手に入れてみた。

◆『フランクリンの手紙』(蕗沢 忠枝 編訳 岩波文庫)


▼なるほど板倉先生が言っていた通り読みにくかった。
 時系列にならでいるわけでもなく、また関連項目ごとというわけではなかった。
 『フランクリン』のなかの「ベンジャミン・フランクリン(1706~1790)年譜」を参考に「電気」関係の手紙を読みかけようとした。
 これだけでもたいへん時間のかかる作業だ。
 あらためて思った。
 板倉先生の的を射た「フランクリンの手紙」の紹介がアリガタイ!!

▼とは言いつつも、やはり自分の目でこの「現物」にあたってみるのは、それなりに面白い!!

・初期における電気実験(1749)
・電気の実験(1755.3.18)
・雲の電気性に関する実験と学説(1753.9)
・陽電気と陰電気の語の最初の使用(1747.5.25)
・電気の無限の能力(1751)
・凧(1756)
・稲妻の原因と結果(1753.6.24)
・雲の性質(1766.4.20) 

 私が「なかみ」をどこまでわかったのか!?
 \(・_\)ソノハナシハ (/_・)/コッチニオイトイテ

 伝わってくるものがあった!!
 ・「科学」をみんなで愉しんでいる。
 ・フランクリンはいつもみんなとワイワイガヤガヤと議論しながら愉しく実験をすすめている!!
 ・その面白さ、「発見」をいつも熱く人に伝えようとしている!!
 
 私は思った!!

 フランクリンの「科学」こそ、「共愉の科学」そのものだ!!

▼ちょっと気になる一文をみつけた。

 我々は、ここしばらくの間、電気とは摩擦によって生じるものでなく、水とか金属とかいう特定の物質のなかに散らばっている要素であると、解釈してきました。我々はかつて、厚紙で小さい軽い風車をつくり、それを、細い電線を張りめぐらした斧の上で自由に回転するように取りつけ。電気が電気球に流れいったり、流れ出たりするのを発見し、証明したことがありました。また、同じ材料でつくった小さい車を、水車のようような仕掛けをつくって、同じことを試みました。この風車や水車による実験の性質および利用については、小生時間さえあれば、書面で申しあげることができます。(同書P138より)

 ひよっとしてこれが…!?

(つづく)

| | コメント (0)

「静電気」を科学する(18) #三種の神器 #ライデン瓶 #電気盆 #箔検電器

Dscn9121

▼ついにおうち「静電気」実験に3つが揃った!!

・「ライデン瓶」
・「電気盆」
・「箔検電器」

 私はこれらを「静電気」三種の神器とよぼう!!


Dscn9052

▼3つは「静電気」実験を劇的に変えた。

・「ライデン瓶」=「蓄える」
 「静電気」はかないものだ!!
 どんなたくさん起電しても一瞬にして消えて(放電)しまう。
 しかし、「ライデン瓶」の登場ではかなく消えてしまう「静電気」を蓄えることができるようになった。
 「静電気」実験の楽しみがうんと増した!!
 「百人おどし」も可能になったのだ!!

・「電気盆」=「運ぶ」
 「あのボルタ」が最初に夢中になったもの!!ボルタが広めてくれたもの!!
 「静」(static)電気を持ち運ぶための道具。
 まさにお盆にのせて移動させることができるようになったのである。
 「静電気」実験のレパートリーは豊かになった。実用化への道も拓いた!!
 画期的ツールだ!!

▼そして3つ目に

・「箔検電器」=「測る」
 「検電器」は文字通り「静電気」の存在を検査する道具だ。
 存在の有無だけでなく、箔の開きぐあいから、量の大小も測ることができる。
 これもまたボルタの大きな手柄だった!!

Dscn9173_20220225044201

▼「静電気」三種の神器が揃えば

「蓄える」ー「運ぶ」ー「測る」は自由自在!!
「静電気」実験はうんと面白くなる!!
 

【蛇足】三種の神器+ネオン球 でより可視化される!!

(つづく)

Dscn9098_20220225044201 

| | コメント (0)

「静電気」を科学する(17) #箔検電器 #ボルタの電気盆 #静電誘導 #箔検電器の歴史

Dscn8876

▼先日のファラデーラボ・第129回「かがく」カフェで森本雄一さんが発表された
 『手作り箔検電器とボルタの電気盆』!!
 私も作らせてもらって、今、机の上にある。
 これがなかなかのスグレモノである!!
 なんと言ってもうれしいのは、あの高価な実験装置「箔検電器」が、今、目の前にあるのだからアリガタイ!!
 思いついたら、今すぐにでも実験ができるのだ!!

▼そもそも「箔検電器」はいつごろはじまったのだろう!?
 その意義は!?
「ボルタの電気盆」については、すでにその歴史をみた。

 「箔検電器」の歴史に入る前に、どうしてもふれておかねばならないことがあった。
 「静電誘導」!!
 こんなコトバ使うのも久しぶりだ。
 帯電体の近くに金属を置くと金属には電気が発生した。帯電体に近い側には帯電体と逆の電荷、遠い側には同じ電荷が発生する。
 ダカラ 箔は開く!!
 この「静電誘導」の現象は 1753年カントン(イギリス)によって発見されたのである。

▼この現象をもとに1754年に、カントンは検電器を考案した。
 ただし、カントンの最初に考案した検電器はリンネルの糸にコルクボールをぶらさげて「空気中の電気」を調べようとしたものらしい。
 いろいろ考えるものだな!!
 決定的進化をとげるのは1787年だ!!
 ベネットが「ガラス容器に入った金箔を使用した」検電器を発明したのだ。

▼この歴史を自分の頭の整理のために「あのボルタを中心とした歴史」にあてはめてみよう。

・1753年(宝暦3) カントン 「静電誘導」現象を発見。
・1754年(宝暦4) カントン 「検電器」を考案
・1775年(安永4) ボルタ 「電気盆」を改良し、世間に広く知らしめる。
・1782年(天明2) ボルタ  コンデンサトレ(蓄電器)と名づけた蓄積装置の組み立てに到達する。
・1787年(天明7) ボルタ 麦わら検電器発明
・1787年(天明7) ベネット 金箔検電器発明

・1800年(寛政12) ボルタ電堆の発明 

 やっぱりいちばん気になってくるのは、「検電器」から「ボルタ電堆」にどうツナガルのかダ!?
 「手作り箔検電器」でいろいろ遊ばせてもらいながら考えてみたい!! 

(つづく) 
  

| | コメント (0)

【お薦め本】『フランクリン』(板倉聖宣著 仮説社)

Dscn9879

▼私は、「フランクリンの末裔」くんからプレゼントしてもらったお宝本をこのまま本棚にしまい込んでおくのではモッイナイと思っていた。
 「静電気」を科学するシリーズ をつづけている今こそもう少しなんとかしたかった。
 とは言っても、「静電気」に関する絵・写真の資料は見ればなんとかわかるが、それ以上まったくわからなかった。思いはあっても、全文英語ではまったくお手上げだった。
 こんなことならもう少し英語も勉強しとくんだったな。

▼そんなとき、ファラデーラボの森本雄一さんに「この本が面白いよ」と教えてもらった本がある。それが今回の【お薦め本】だ。

 

◆【お薦め本】『フランクリン』(板倉聖宣著 仮説社 1996.8.15)

 

読んでみたら、ほんとうに面白かった!!
 人に語らずにはおれない面白さだ。そこで【お薦め本】にあげてみることにした。
 話があちらこちらにとばないうちに、いつものようにお薦めポイント3つをあげておく。

(1)等身大の語り口調で人間「フランクリン」の魅力に迫る!!

(2)科学者「フランクリン」の面白さをやさしく熱く語る!!

(3)社会や暮らしのなかでの「科学」とは!? を問う!!

▼ではもう少しだけ詳しくひとつずついこう。

(1)等身大の語り口調で人間「フランクリン」の魅力に迫る!!
 まず最初に正直に白状しておこう。
 私はあまりに「フランクリン」のことを知らなすぎた!!
 「凧をあげて、電気をあつめた男」程度の認識しかなかったのである。
 著者はこの本の最後にこう言っていた。

そこで私はこの本で、かなりくわしくフランクリンの仕事をできるだけ視野広く見ようと試みたのですが、理解していただけたでしょうか。私のこの『フランクリン』が、新しいフランクリン像を多くの人びとに知らせることができるといいと思っています。(同書P269より)

 この試みはみごとに成功しています。
 「フランクリン」というのがこんなすばらしい魅力的な人間だったとは!!
 感激です。
  いかし、これまたふつうの偉人伝のように、別世界の人間のようには扱われていません。そこがまた著者板倉聖宣先生のうまいところですが、平易な等身大の語り口調で新たな「フランクリン」像を浮き彫りにしていきます。

 ベンは年とった父親の子どもで、すでに五人の兄さんと五人の姉さんがいました。そのうち五人は前のお母さんの子どもでしたが、ベンを生み育てたお母さんはその後二人の妹を生んでいます。小さいときに亡くなった兄弟を除いて、子どもだけで十三人の大家族でした。手工業をやりながらそんな大家族を養っていくのは大変だったことでしょう。じつは私も九人兄弟の六番目で、似たような手工業の職人の家に育ったので察しがつくように思えるのです。(同書P14より)

 こんな調子です。
 読み進めるうちにわかってきます。板倉先生はこの「フランクリン」のことがとても気に入ったのだなあと。
 読んでいるこちらもそれにつられてどんどん「フランクリン」が好きになっていくことまちがいないです。

(2)科学者「フランクリン」の面白さをやさしく熱く語る!!
 私にとっては、ここがこの本を読む本命の部分でした。

 しかし、彼は「科学者になろう」などとは全く思っていませんでしたから、その研究の成果を論文に書いて発表することなど、考えてもみませんでした。彼はただ仲間と一緒に実験したり議論したりして楽しむだけで満足していたのです。そして、その他にも彼の実験に興味をもってくれる人がいることがわかると、その人に喜んで手紙を書いて知らせました。そこで、このときの実験のことも、ずっと後になって書いた手紙の中に書かれて残っているだけなのです。(同書P44 より)

 ここにフランクリンの「科学」の醍醐味とその「方法」が示唆されていた。
 だからこそ

 フランクリンの手紙の中の説明はとても簡単明瞭です。だから、その説明を読むだけでも、彼らがどんな実験を積み重ね、どんな議論をしていたか察することができます。(同書P96より)

 これは生涯一貫した科学者「フランクリン」の姿勢でした。
 板倉先生は、この本の中で、できるだけくわしく「フランクリンの手紙」をたくさん紹介してくれています。
 シロウトの私にはそれがとてもアリガタイ!!
 それは、きっとこんな思いからなんだろう。

 私がもっとも知りたいと思っていた部分についても具体的な多数の手紙を紹介してくれています。これが実にアリガタイ!!

・先端放電現象
・電気の行方
・電気流体の過剰(+)と不足(-)という考え方
・電気一流体説=電気量保存の原理の確立
・ライデン瓶=コンデンサーの謎の解明
・フランクリンのカミナリ研究の起源
・カミナリの正体をつきとるための実験方法の提案
・『電気の実験と考察』の出版
等々です。

 ますます「フランクリン」のファンになってしまいます!!

▼そして最後に
(3)社会や暮らしのなかでの「科学」とは!? を問う!!
 フランクリンのマルチな活躍ぶりにはびっくりばかりであった。

・『貧しいリチャードの暦』
・フランクリン暖炉の発明
・アメリカ理学会の創立
・北東風の研究
・フランクリンの人口論
・アメリカ植民地全体の政治家
・義勇軍の連隊長
・『富みに至る道』
・「アーモニカ」の発明
・メキシコ湾流の海図の作成
・アメリカ独立宣言
・フランス駐在大使の仕事
・遠近両用眼鏡の発明
等々

 ここでも、具体的な「フランクリンの手紙」を多数紹介してくれているのはアリガタイ!!
 こんなマルチな活躍の強力なバックボーンになっているのは科学者「フランクリン」なのではないかと思う。
 そして、今、問いかけてくるのである。

 社会や暮らしのなかでの「科学」とは!? 

 最後に、著者・板倉先生のこんなコトバを引用させてもらおう。

 フランクリンだけではありません。彼の時代の科学者たちには、自分がたのしんだ科学研究の感動をできるだけありのまま伝えたくて、その研究の経過をくわしく書く人が少なくありませんでした。しかし、最近の科学論文には、そういった生き生きとした表現がほとんど見られません。そこで、科学は多くの人びとにとって身近な存在でなくなってしまったのです。これは残念なことです。私は、科学の歴史を専門として、かつ科学教育の研究も専門としています。そこで「せめて私だけでも」と思って、専門的な論文でも自分の研究したことをできるだけ具体的に感動的に書くようにしています。すると、多くの人びとに喜ばれるだけでなく、フランクリンの場合と同じように、たくさんの人びとからいろいろなことを教えてもらうことができることを体験しています。(同書P214より)

【オマケ】最後のベンジャミン・フランクリン(1706~1790)年譜
  スバラシイ\(^O^)/ 使いモノ二ナル!!(エラソウに (^^ゞポリポリ)

 あの「お宝本」の資料が妙にリアルに見えてきた!!ウレシイ!!

 

| | コメント (2)

57号コウガイビルはエサなしで3ヶ月生きのびた!! (2022/02/21)#コウガイビル #飢餓と再生 #教材化

Dscn8716

生きている!!

 最初は「の」字にかたまっていたが、やがてイチョウの葉のような頭(コウガイ)をヒラヒラさせながらのびてきた!!
 前回の観察から1ヶ月!!
 少々の水といっしょにこのナイロン袋に入ってから3ヶ月!!
 まちがいない!!
 57号コウガイビルはエサなしで3ヶ月生きのびた。

Dscn8658_20220222040101

Dscn8664_20220222040301

Dscn8669

もう10年以上同じ「ふしぎ!?」を飽きもせずに追いかけていた。
 コウガイビルに出会うまで
 動物の不思議の謎解きは、「食べる」できまりだと思ってきた。
 何を食べているのだろう!?
 そのためには!?
 と考えていけばたいていの謎解きはできると思っていた。

 エサなしで生きのびるなんて ?(゜_。)?(。_゜)?

▼この謎解きのキーワードは「再生」だった!!
 「再生」!?
 あの名著『切っても切ってもプラナリア』(阿形清和 文 土橋とし子 絵 岩波書店)が教えてくれていた。
「エサを食べなくても再生できるのか?」(同書p37から)に答えがあった。

 このことは、何を意味しているかというと、プラナリアはエサがなくてちぢんでいくときも、エサを食べて大きくなっていくときも、いつも体の<つくり直し>をしているということだ。(同書P38)
 

 ちなみにコウガイビル=陸棲プラナリア
 再生とは<つくり直す>こと。
 57号コウガイビルは、3ヶ月閒ずっと再生を繰り返したのだ。

▼さらにコウガイビルは教えてくれていた。

 ●「生きている」とは、再生=<つくり直し>を繰り返すこと!!
 ●再生をやめるとき生きものは死に向かう!!

 さて、57号コウガイビルは、どこまで再生を繰り返すだろう!?
   
Dscn8684_20220222040901

Dscn87112

Dscn87482

Dscn8758

| | コメント (0)

【Web更新2/20】22-08 サイエンスコミュニケーター宣言 等 更新!!

_dsc4097

ペンペンやレールの先は無人駅 22/02/20撮影@福崎


■楠田 純一の【理科の部屋】22-08
週末定例更新のお知らせ
 一週間が実にはやく感じる。
 この週末定例更新をやっていなかったら、あれから一週間が経過したことすら忘れてしまいそうだ。
 2022年になってはや8回目の週末定例更新のお知らせです。

◆表紙画像集2022 更新 薺の花 ・ナズナ ・ペンペン草
 私は俄然「ペンペン草」という呼び名が好きだ!!
 白い花ではなく、果実が三味線のばちに似ているところから来た呼び名だ。
 ペンペン→津軽三味線→みちのく→列車の旅!!
 なんと昭和的連想!!

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 「静電気」を科学する シリーズ。私的にはますます面白くなってきた!!
 電気学事始めは「静電気」から!!
 の意味が、今さらではあるが少しずつわかりはじめた。
 もうしばらくは「静電気」を楽しんでみよう。

◆オンライン「寅の日」 更新!!
 3月はオンライン「寅の日」10年の歩みふり返る機会としたい。
 それから、「これから」の展望も!!

◆【ヒガンバナ情報2022】 更新!!
 823個のヒガンバナの「種子」を使った実生実験!!
 この遠大なる作業にしばし思案している。
 ゆっくり ゆっくり 急ごう!!

 大賀ハス観察池は蓮根の植え替えから48週目だった。
 今年の植え替えまであと1ヶ月!!
 泥の下にはどんな蓮根が眠っているのだろう!?

_dsc4208


  

| | コメント (0)

2022年3月のオンライン「寅の日」は #防災と減災 #traday #寺田寅彦

Dscn0149

日光寺山 408.4m !!

 東の視界のなかでは、いちばん高い山だ。
 その山の上からフズリナ(紡錘虫)の化石が見つかっている。
 南の海の底でたい積してできた石灰岩のなかからである。
 「海の底!?」
 それはいつごろ!? それがドウシテ!?

 3.11が近づいてきた。やりつづけたいと思っていることが2つあった。
・自分の暮らすふるさとの「動く大地の物語」を編みつづけること!!
・寅彦を読みつづけること!!


▼2022年3月のオンライン「寅の日」の計画を立てる時期だ。
 今年も3月はやっぱり「防災・減災」でいきたい。

【3月のテーマ】「寅彦の防災と減災」

 3月は3回あった。

■2022年3月オンライン「寅の日」!!
◆第310回オンライン「寅の日」 …3/02(水)
◆第311回オンライン「寅の日」 …3/14(金)
◆第312回オンライン「寅の日」 …3/26(土)


▼自然は律儀に過去を繰り返す!!
 負けてはおれぬ、繰り返そう!!

 晩年3年間に発表した「津浪と人間」 「天災と国防」 「日本人の自然観」を私は勝手に「防災・減災三部作」と呼んでいた。
 毎年一度はこの三部作を繰返し読み続けたいと思っていた。
 「日本人の自然観」は、毎年、寅彦忌(12/31)特番オンライン「寅の日」で読むようにしていた。
 あと2つは、この3月に繰返し読み続けたいと思っていた。
 今年のもう一回は、同じ頃発表された「神話と地球物理学」を読みたい。


■2022年3月オンライン「寅の日」!!

◆第310回オンライン「寅の日」 …3/02(水)「津浪と人間」(青空文庫より)

◆第311回オンライン「寅の日」 …3/14(金)「天災と国防」(青空文庫より)

◆第312回オンライン「寅の日」 …3/26(土)「神話と地球物理学」(青空文庫より)


▼自然に根負けせずに繰返しつづけていると、必ず見えてくるものがある!!
 つづけると言えば、オンライン「寅の日」の歩みもこの3月で10年が終わる。
 この3月に

 10年の歩みの「これまで」をふり返りながら、「これから」を展望してみたいものだ!!

| | コメント (0)

2021年採集・回収したヒガンバナの「種子」にナンバリングをはじめた!!(2022/02/18) #自然結実 #3倍体 #ヒガンバナの種子 #実生実験

Dscn0051_20220219042501

▼2021年に自然結実ヒガンバナから採集・回収した823個の「種子」を冷蔵庫から出してきた。
 「種子」の保存方法もこれがベストなのかわからない。
 当初、カビの被害で悩んだ末に考えた方法だった。

 それにしてもやっぱり823個は圧巻だった!!


Dscn0024

Dscn0034

▼実はこの「種子」を使って、どのように実生実験を展開するのかきめていなかった。
 まずは、823個の「種子」に特定化を図りたかった。
 ナイロン袋には
 ・花茎の採集場所
 ・採集日
 ・「種子」回収日
 を記入していた。
 それを見ながら採集日、回収日の順番にならべてみた。

▼とは言っても、とんでもない数の「種子」だ。
 まずは自然結実ヒガンバナ群生地【安富】からはじめた!!
 机上に順番にならべておいて、赤マジックでナンバリングをしていった。
 
【安富】=208個
 花茎採集日は二日あった。
 ・2021/10/12
 ・2021/10/26 

▼たったこれだけの作業であるが、けっこう時間がかかった。
 しかし、時間がかかるぶんだけ、あらためての「発見」もあった。

 花茎の「水栽培」に入ってから、3週間を過ぎたころが回収のピークである!!

 そんなこともわかりはじめた。
 【安富】のナンバリングだけでなんと半日をかけてしまった。

 道は遠いな!!
 さてどのように実生実験を展開したものやら!?

(つづく)

Dscn0067

Dscn0085

Dscn0097_20220219043201

Dscn0116

| | コメント (0)

本日(2022/02/18)、第309回オンライン「寅の日」!! #地図をながめて #traday #寺田寅彦

Dscn9858_20220218045701

▼「地図」と聞くと、すぐさま思い出すひとがいた。
 田代 博さんである!!
 田代さんには、ネットをはじめたころからずっとずっとたいへんお世話になってきた大先達である。
 いつか直接お会いしてお礼を言い、まだまだ多くを学ばせてもらいたいと願っていたのに逝ってしまわれた。
 残念である!!淋しい!!哀しい!!
 田代さんは自著『地図がわかれば社会がわかる』(田代 博著 新日本出版社)のなかで「地形図」についてこう言われていた。

 ●地形図は「YMT47」!

 何事にもキャッチコピーが必要です。私は地形図を「YMT47」と名付け、普及(啓発)活動をしています。 「Y」は安い、「M」は持ち運べる(ミウラ折りができる、もかねている)、「T」は高さが読める(等高線がある、も可)です。「47」は、47都道府県、つまり全国を網羅していることを意味しています。(同書p46より)

▼本日(2022/02/18)は、第309回オンライン「寅の日」である。
 2月のテーマは

【2月テーマ】「寅彦と科学のツール」

である。第二回目の本日は「地図をながめて」を読む。

◆本日(2022/02/18)、第309回オンライン「寅の日」!!

●「地図をながめて」(青空文庫より)

▼そんな田代さんのいちばんのお薦め随筆がこの「地図をながめて」であった。
 きわめてナットクのいく話だった。

「当世物は尽くし」で「安いもの」を列挙するとしたら、その筆頭にあげられるべきものの一つは陸地測量部の地図、中でも五万分一地形図などであろう。一枚の代価十三銭であるが、その一枚からわれわれが学べば学び得らるる有用な知識は到底金銭に換算することのできないほど貴重なものである。
 それだけの手数のかかったものがわずかにコーヒー一杯の代価で買えるのである。

田代さんが晩年勤めておられた「日本地図センター」で調べてみた。
◆一般財団法人 日本地図センター

・2万5千分1地形図 …356円(3色刷)、435円(多色刷)
・5万分1 地形図   …356円(3色刷)、382円(4色刷)

 今も、ほんとうだ!!コーヒー一杯だ!!

▼さらにつづけてこう語ってくれていた。

 もっとも物の価値は使う人次第でどうにもなる。地図を読む事を知らない人にはせっかくのこの地形図も反古(ほご)同様でなければ何かの包み紙になるくらいである。
しかし「地図の言葉」に習熟した人にとっては、一枚の図葉は実にありとあらゆる有用な知識の宝庫であり、もっとも忠実な助言者であり相談相手である。  今、かりに地形図の中の任意の一寸角をとって、その中に盛り込まれただけのあらゆる知識をわれらの「日本語」に翻訳しなければならないとなったらそれはたいへんである。等高線ただ一本の曲折だけでもそれを筆に尽くすことはほとんど不可能であろう。それが「地図の言葉」で読めばただ一目で土地の高低起伏、斜面の緩急等が明白な心像となって出現するのみならず、大小道路の連絡、山の木立ちの模様、耕地の分布や種類の概念までも得られる。

なるほど説得力のあるコトバである。
「地図」もまた最強の「科学のツール」なのかも知れない。
「地図の言葉」の習熟、今からでも間に合うかな!? ゆっくり ゆっくり急ごう!!

 自分は汽車旅行をするときはいつでも二十万分一と五万分一との沿線地図を用意して行く。遠方の山などは二十万分一でことごとく名前がわかり、付近の地形は五万分一と車窓を流れる透視図と見比べてかなりに正確で詳細な心像が得られる。しかしもし地形図なしで、これだけの概念を得ようとしたら、おそらく一生を放浪の旅に消耗(しょうもう)しなければなるまい。

今さら寅彦には追いつけないにしても、少しだけ真似をしてみようかな。
「雲見」の旅、「○○を追って」の旅 さあ いつ再開できるかな。


明日(2022/02/19)で、田代博さんが逝って はや一年だ!!
●地形図は「YMT47」!    

| | コメント (0)

「静電気」を科学する(16) #ボルタ #ボルタの電気盆 #ボルタの電位計 #ボルタの電堆

Dscn9785

私は今、「あのボルタ」にはまっていた!!
 ボルタのことなら何でも知りたいと思っていた。
 こんな本も手に入れて読んでみた。

◆『ボルタ 未来をつくった電池の発明』(ルカ・ノヴェッリ 文・絵、滝川洋二 日本語版監修、関口英子 訳 岩崎書店)


▼著者はルカ・ノヴェッリ。ライター&イラストレーター。
 イタリアで自然や科学についての本を数多く執筆しておられる方のようだ。
 優秀な子ども向けの科学書の著者としても活躍されているようだ。
 独特のイラストで、とてもわかりやすく楽しい!!
 科学的説明も的を射ている。

 なにより「児童向け科学書」であるところが、私にはアリガタイ!!

▼「あのボルタ」にいたるまでの軌跡を「静電気」の歴史に焦点をあてながら、プロットしてみよう。

・ボルタと避雷針
・絹の巻き筒を使用した起電機に成功
・ボルタの「電気盆」
・「可燃性の沼気」(メタン)の発見
・電気銃(「「沼気」と「電気盆」を組み合わせたような装置)(※「圧電ポン」のようなものか!?)
・遠隔地(約50㎞)からの「電気銃」の発砲に成功(電信機、電話の祖先!?)
・「ユージオメーター」の開発
・「ガスランプ」の発明(「電気盆」を応用したもので、電気火花によって明りがともる仕組み)
・ボルタの「電位計」(わずかな電位差も計測できる。「検電器」)
・ガルバニー電気の謎解き
・ボルタの「電堆」発明


▼こうして時系列でならべてみるとますますわかってきた。

 ボルタこそ「静電気」から「動電気」へのキーパーソンである!!
 はじめにボルタありきダ!!

 今の私にもできそうな復元実験はあるのかな!?

(つづく)

| | コメント (0)

「静電気」を科学する(15) #フランクリン #雷と電気 #避雷針 #電気の種類

Dscn9574

『Benjamin Franklin』

 こんなタイトルの本を、久しぶりに本棚からひっぱり出してきた。
 表紙もだいぶん色褪せてきた感じがする。
 開いてビックリ、全文英語だ!!
 それに590ページもあるという圧巻だ!!

▼こんな本がなぜ私の手元にあるのか。
 その顛末の一部始終を「記録」していた。

●「フランクリン」の本のこと(2008/07/19)

 そうだ!!

 この本は「フランクリンの末裔」くんからプレゼントしてもらった私の「宝もの」なんだ!!

▼「あのボルタ」も生涯尊敬していたというフランクリン!!
 「静電気」を語るうえでは欠かすことのできないフランクリン!!
 今一度、くわしく知りたくなってきた。

 ちょっと調べただけでもびっくりだ!!
 政治家にして科学者、著述家等々 なんというマルチぶりだ!!
 「あの凧をあげて、電気をあつめた男」だけではなさそうだ。

▼この本を開いてみてもあいかわらず全文英語はお手上げだ!!
 しかし、
 資料も写真・図も「静電気」関係にしぼればたいへん興味深い。

・ Benjamin Franklin Drawing Electricity from the Sky

・Franklin's battery of Leyden jars.

・Franklin's machine for collecting static electricity.

 ゆっくり ゆっくり 急ごう!!

(つづく)

| | コメント (0)

「静電気」を科学する(14) #剥離帯電 #金属の帯電 #古川千代男 #超カンタンの電気缶 #ネオン球

Dscn9679

▼久しぶりに「お気に入り」の超カンタン「静電気」実験をやってみた。

(1)ジュースの空き缶にセロテープでストローをはりつける。
(2)サランラップを空き缶にまきつける。
(3)空き缶のストローを持ちながら(空き缶にふれないように)、サランラップは剥がす!!
(4)空き缶、サランラップが帯電していることをネオン球で確かめる。
(※ネオン球ないときは、水道の蛇口から少しずつ水を出し、そこに空き缶を近づけてみる!!(゜o゜)ゲッ!!)

 以上だ!!

▼これだけで帯電するんだ。驚きだ!!
 「剥離帯電」というらしい。
 超カンタン!!
 台所で今すぐできる「おうち実験」に最適だ!!
 昔から、大の「お気に入り」としてきた。
 しばしばとりあげる昔の実践報告のなかにもあった。

●【実践】『新「電気」発見ものがたり』 


▼元ネタはここにあった。

◆『やさしくて本質的な理科実験2』(高橋金三郎・若生克雄共編 評論社 1976.4.10)
26. 帯電する金属、帯電する水(古川千代男 P102)
27. 静電気と動電気は同じか(古川千代男 P106)
28. 静電気も移動する(古川千代男 P110)

そして今さらであるが、今、気づいた!!

 これって「ボルタの電気盆」そのものではないか!!
 「ボルタの電気盆」風に言うならば
 「超カンタンの電気缶」!!
 ボルタもビックリだ!!

▼もうひとつある。
 「ネオン球」のことである。
 このヒューズ型をした「ネオン球(ネオンランプ)」なかなか入手が困難になってきているようだ。
 価格も1990年当時は30円程度だったものが、もっともっと高価なものになってきているようだ。
 昔は高価でなかなか手に入れることができなかった強力磁石も、100円ショップで誰もが簡単に手に入れることができるようになった。
 そのことによって、磁石を使った「おうち実験」もバリエーションうんと豊かになった!!
 
 「ネオン球(ネオンラップ)」も同様だ!!
 100円ショップで誰もが簡単に手に入るようならないものだろうか!!
 ソウナレバ
 静電気の「おうち実験」ももっともっと楽しくなるだろう!!
 新・新「電気」発見ものがたりがはじまるかもしれない!!

(つづく)

| | コメント (0)

【Web更新2/13】22-07 サイエンスコミュニケーター宣言 等 更新!!

_dsc3622

紅梅や日の当たりたる笠形山 22/02/11撮影@福崎


■楠田 純一の【理科の部屋】22-07
週末定例更新のお知らせ
 気づけば2月なかば!!
 
 みちはこたえない。
 みちはかぎりなくさそうばかりだ。(「峠」より)

◆表紙画像集2022 更新 紅梅
 紅梅がやっとほころびはじめた!!
 と思ったら、バックの笠形山に白いものが!!
 季節はなかなか直線的にはシフトしない。
 いつも螺旋的だ!! 
 しかし、光の春は律儀に進行する。 笠形山に日が…!!

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 「静電気」を科学する シリーズ。
 やっぱり自分で実験するようにしたら、ますます面白くなってきた。
 ギルバートからボルタまでの「静電気」200年の歴史が実に興味深い!!
 はじめに「静電気」ありき!!

◆【ヒガンバナ情報2022】 更新!!
 そろそろ昨年採集・回収した823個の「種子」を使った実生実験を開始する時期が近づいている。
 なんともこの大量「種子」。どうしたものやら…!?
 ここが思案のしどころだ!!


 大賀ハス観察池は、蓮根の植え替えから47週目だ。
 池の水があまりに少なくなっていたので、ホースで水を加えた。
 やっぱりこの方がいいな。
 水温む季節ではあるが、まだまだ氷も楽しむことができるだろう。

_dsc3686

| | コメント (0)

「静電気」を科学する(13) #ボルタの電気盆 #ダンネマン大自然科学史 #麦わら検電器 #ボルタの電気堆

Dscn9457

▼「ボルタの電気盆」と言われるまで、「電気盆」を使っての「静電気」実験に夢中になっていたボルタ!!
 そのボルタがなぜ「あのボルタ」(ボルタ電池で有名な)になったのだろう!?
 そこに何が起こったのだろう!?
 そこにどんな科学があったのだろう!?

 簡単にスキップしてしまわないでくわしく知りたい!!
 そこに 
 電気学事始めに「静電気」を!!
 「静電気」から「動電気」学習へ のヒントがあるのでは!?
 シロウトの私はそう思ったのだった。

▼そしたら、FB【理科の部屋】で森田保久さんがこの本に「その当りの流れが書かれています」と教えてくださった。

●『ダンネマン大自然科学史7巻』(三省堂)
 
 うれしいことに森田さんは、本の紹介だけでなくその概要と質問に答えてのいくつかのくわしいところを教えてくださった。
 アリガタイ!! 深謝!!
 そしたら
 どうしてもこの本を手元に置いて自分でも読みたくなった!!
 古書であるが、これをやっと手に入れた。

▼ほんとうだった!! 実に面白い!!
 いつも理解のゆっくりな私は、一読してすべてがわかったわけではないが、いくつかのことがわかりはじめた!!

 どうやら私は大きな誤解をしていたようだ!!
 ボルタは最初から「あのボルタ」ではなかったのだ。

 ガルバニー電気の謎解きをはじめたとき、ボルタはすでに電気学にすぐれた功績をたてていたのだ!!

・1775年(安永4) ボルタ 「電気盆」を改良し、世間に広く知らしめる。
・1782年(天明2) ボルタ  コンデンサトレ(蓄電器)と名づけた蓄積装置の組み立てに到達する。
・1787年(天明7) ボルタ 麦わら検電器発明

 「麦わら検電器」!?

「在来の験電器を改良して、細い針金のかわりに、長さほぼ二インチの非常に細い、乾燥した二本の麦わらを用いる。麦わらは小さい環によって、非常に動きやすく吊り下げねばならない。このことが非常に重要な点であって、この麦わらは無帯電状態では、その全長にわたって、たがいに接触していなければならない。」(同書P148より)

 これらによってデリケートな「電気の量」も計測できるようになったのだ!!
 それらが「あのボルタ」にツナガッタ!!

▼そしていよいよ「あのボルタ」!!だ。

・1800年(寛政12) ボルタ電堆の発明
 
 「ボルタ電堆」についてこう語っていた。

 自分はたんなる接触による、電気発生の実験をやっているうちに、一つの新しい装置をつくりあげることに成功した。この装置はレイデンびんのような作用をもっているが、その程度は非常に弱い。しかし、他方において、それは前もって外から電気を与える必要がなく、適当な仕方でそれを装置するときはいつでも作用する点で、レイデンびんよりもすぐれている。この装置はその作用から見ても、その構造から見ても、シビレエイの電気器官とある類似点をもっていると。(同書p166より)

 もちろん「レイデンびん」=「ライデン瓶」だ。
 ボルタは「シビレエイ」の自然的電気器官に対して、この電堆を「人工的電気器官」とよんだそうだ。

 これにより「動電気」時代の幕開けだ!!

 なんと同じ年に「水の電気分解」が行なわれているのであるから。

●1600年(慶長5) ギルバート『磁石』を出版して、地球が大きな磁石であることを証明した。また琥珀だけでなく、すべてのものは、こすると軽いものをひきつけることを発見した。
 
 からちょうど200年!!
 時代は「静電気」から「動電気」へとシフトしていった!!
 この科学史の意味するところは大きい!!「静電気」と「動電気」は地続きなんだ!!
 はじめに「静電気」ありきだ!!

 電気学事始めに「静電気」を!!
 は実はアタリマエなのかも知れない!?

(つづく)

| | コメント (0)

「静電気」を科学する(12) #電気盆 #石井信也 #ジャンボ電気盆 #ボルタの電気盆

Dscn9435

▼塩野広次さんは

◆「ライデン瓶なんかこわくない 電気と遊んじゃおう」(塩野広次 『たのしい授業』84年1月号 [ No.10 ] 76ぺ(13))

の<おわりに>次のように書いていた。

  私と静電気のつき合いは、科学教育研究協議会(科教協)の千葉サークルの席上で実験を見せてもらった時以来のことで、7年になると思います。目の前で鮮やかにやってみせる静電気の実験の楽しさにつられて、さっそく自分でもやってみたのですが、結果は全然だめ。なぜ電気が起きないのかもわからないほどでした。
 しかし、今までつき合ってきた程の静電気の魅力は、ひとつには手軽に楽しめるということですし、電気の原子論的イメージを豊かにすることができる素材だからです。物理・化学現象が原子・分子の運動でイメージ豊かに理解していけるように、電気現象も電気の粒(電子)の運動という視点でイメージ豊かに理解できそうだと思っているのです。

 電気学事始めに「静電気」を!!
 にツナガル示唆的なコトバです。

▼もうひとつ気になることがありました。
 「私と静電気のつき合いは、科学教育研究協議会(科教協)の千葉サークルの席上で実験を見せてもらった時以来のことで、7年になると思います。」です。
 塩野さんがこう書いたのは84年。7年前というと77年!!
 心当たりのことがありました。今度、検索したのは

●『理科教室』復刻版DVD (企画・製作 科学教育研究協議会)

 です。やっぱりありました!!

◆「すべてのものが帯電する」(石井信也 『理科教室』1977年6月号P41) 


▼石井信也さんは、この実践報告(高1・物理)のなかで、「ジャンボ電気盆」について次のように語っていました。

ジャンボ電気盆で

 クッキーの入っているブリキかんのまるいふたに発泡スチロールの柄をつけた大型の電気盆を、千葉サークルが開発しました。大きいことはいいことです。私のところも従来の小さいのをやめにして、直径33㎝の金属の盆を買い入れ、文字通り電気盆を作りました。
 下の台は塩ビの板です。
 教室へ持ち込むと、生徒たちは「また、変なものを持ってきたな」というおももちです。「塩ビの板を猫の毛皮でこすり、その上に盆をのせ、右手でチョット盆に触れておまじないしてから、左手で柄をもって盆をもちあげます」……こう説明しながら実演をしました。生徒たちはどうなるのかと凝視しています。「そして、右手を盆のふちに近づけると……ウッ!」私の顔がゆがむのを見て、
Ps またーおおげさな。えんぎ。

 「ジャンボ電気盆」はきわめて有効だったようです。
 この後、生徒も先生も「静電気」に夢中になっていくようすが活き活きと語られています。すばらしい実践報告です。
 いかに「ジャンボ電気盆」が人気だったか、こんな報告からもよくわかります。

 このクラスの生徒38人中、自分で電気盆をつくった者が5人もいたこと(やってみろといったわけではないのです)が私をいい気にさせるのです。

 この後も、石井信也さんは「静電気」関係の興味深い実践を『理科教室』に多数発表されていました。

▼ところで、そもそも「電気盆」なるもの誰がいつ頃はじめたのだろう!?
 先日、ファラデーラボの森本雄一さんに「電気盆」のことを「ボルタの電気盆」と呼んでいることを教えてもらった。
 ボルタの発明ではないようだが、改良して広めたのは「あのボルタ!!」だそうだ。
 調べてみた。(Wikipediaなど)

・1775年(安永4) ボルタ 「電気盆」を改良し、世間に広く知らしめる。

 ボルタは この「電気盆」を
 「電気を運ぶもの」!!
 とよんだそうだ!!
 なぜ「ボルタの電気盆」と呼ばれるまで、この装置に夢中になったのだろう?

 ナラバ ???

(つづく)
 


| | コメント (0)

「静電気」を科学する(11) #ライデン瓶の歴史 #プラ板ライデン瓶 #サラダボールライデン瓶 #百人嚇

Dscn9362_20220211035501

▼ やっぱり実験してみるのが一番だ!!

 「失敗」も含めてあれやこれや実験を繰り返すうちに、「ライデン瓶」の「からくり」も少しずつ見えてきた!!
 今一度、「ライデン瓶」の歴史をみておこう。

●1745年(延享2) クライスト ガラスびんに釘をいれたものが電気をたくわえていることを発見。
●1746年(延享3) ミュッセンブルック クライストとは別に、電気をたくわえる瓶を発明、この発見はオランダのライデン市でおこなわれたので、ライデン瓶とよばれるようになった。

▼塩野広次さんは記事の最後により簡単な「ライデン瓶」を提案していた。

【プラ板でつくる「ライデン瓶」】
 一枚のプラ板の表と裏にアルミホイルを巻き、円筒形するだけである。(表裏のアルホイルがふれあわないように注意)
 そこにアルミホイルで作ったタワー(集電板)を内側から立てればいいだけだ!!
 なんと簡単な!!
 「瓶」にこだわる必要はないのだ!!
 上下が開いても問題はないのである。
 大きくなったからであろうか、外の側面を電気盆に近づけた段階からパチッパチッといかにもたくさん「たまっている」感じだ!!
 もちろん最終放電も!!

Dscn9149_20220211035901

Dscn9195_20220211040001

Dscn9263

Dscn9271_20220211035801

Dscn9276


▼100円ショップで「電気盆」にふさわしい食器をさがしているうちに思いついた!!
 「ライデン瓶」の「からくり」「しくみ」がかなり見えてきていた。
 絶縁物をはさんで内と外で金属!!
 名づけて

【サラダボール「ライデン瓶」】
 購入したのは
 ・フレッシュボール(19㎝) 1個
 ・ステンレスボール(20㎝) 2個
 ステンレスボール2個のあいだにフレッシュボールをサンドイッチにした。
 内側のステンレスボールに、アルミホイルでつくったタワー(集電板)を立てた。
 以上 完成!!
 超簡単ダ!! これがまたけっこういけるからうれしい!!

Dscn9222_20220211042301

Dscn9228_20220211042301

Dscn9257_20220211042401 

Dscn9293_20220211042601

Dscn9309

Dscn9319

▼こうして「からくり」がわかってくるとさらに究極の「ライデン瓶」が考えられそうだ!!!!
 内側は必ずしも金属である必要はない。
 「水」ではどうだろう!?
 タワー(集電板)は!?

 再び歴史だ!!

●1811年(文化8) 橋本曇斎 『阿蘭陀始制エレキテル究理原』の序文が書かれる。

 『阿蘭陀始制エレキテル究理原』にはすでに「百人嚇」と言う名の「ライデン瓶」が登場していた!!

(つづく)

Dscn9169_20220211044401

| | コメント (0)

「静電気」を科学する(10) #発泡ブロック起電台 #電気盆 #ライデン瓶 #百人おどし

Dscn8980_20220210035201

発泡ブロック起電台!!

 たまたまの偶然の産物とは言え、これがなかなかのスグレモノである!!
・厚さもあり安定している!!
・一度の起電で3回も、電気盆に電気をためることができる!!
・簡単に起電(帯電)できる!!
 いろいろなものを擦って起電してみた。

Dscn9015_20220210035401

Dscn9039

Dscn9050

Dscn9092


▼さて、いよいよ電気をためる「ライデン瓶」である。

【ライデン瓶】
 使ったのは これまた100円ショップで購入した

●クリアカップ(600ml、420ml)(材質 ポリエチレンテレフタレート)
●アルミホイル
 
 作り方はいたって簡単!!
 カップの内側と外側に両面テープ、セロテープを使ってアルミホイルをはるだけだ。
 アルミホイルの「こより」をつくっておいて、それをコップの内側にはりつけて「タワー」(集電板)をつくる。

 すぐれた教材の原則 3K1A(感動・簡単・きれい・安全)の法則!! 

 根っから不器用な私がつくると3つ目のKにちょっと難あり!!
 しかし、これでもりっぱに役割をはたすから問題なしだ。
 一号機はできるだけ大きなものがいいのかと600mlのカップをつかってつくってみた。
 二号機は、420mlのカップふたつを使い、いずれのカップも外側にアルミホイルをはっておき、ふたつのカップを重ねた。そのあいだに「タワー」(集電板)をはさんだ。(啓林館教科書参照)

Dscn8999_20220210043401

Dscn9007

さていよいよ「ライデン瓶」に「電気盆」を使って電気をためる!!

(1)帯電している起電台の上に電気盆を置き、ライデン瓶の外側を電気盆の金属板につける。
(2)いったんライデン瓶をはなす。
(3)電気盆を持ち上げる。
(4)ライデン瓶の内側のタワーの先に電気盆の金属板をつける。

 これを何度も繰り返す!!

Dscn9107_20220210045301

Dscn9115_20220210045301

▼もうだいぶんたまったかな!?
 一度試してみよう!!
 ライデン瓶の外側の金属部分を持ちながら、もう一方の手の指先でタワーの先端に触れてみた!!

 その瞬間 来たー!! ビリビリッ!!

 おおっ、なつかしいあの感覚だ!!
 可視化するにはネオン球が最高だ!!
 ひとり楽しむのもモッタイナイので妻を呼んできてつき合ってもらった。手をつないでふたりまでは楽々だった!!
 
 はやく「百人おどし」が愉しめるようになるといいなあ!!
 「静電気」はやっぱり面白い!!
 
(つづく) 

Dscn9133
 
  

| | コメント (0)

「静電気」を科学する(9) #たのしい授業 #起電台 #電気盆 #ネオン球 #ライデン瓶

Dscn1016_20220209050901

▼実はまだ「エレキテルばっかり病」がつづいていた!!
 曇斎先生の『阿蘭陀始制エレキテル』に感動したり、他の先生たちのYouTube動画を楽しませてもらったりしていた。
 でもやっぱり「静電気」は、自分で実験をやってみてこそ、その面白さがわかる!!
 すでに「断捨離」モードに入り、必要なものも少なくなり実験がやりにくいかも知れない。
 しかし

 可能な範囲で「静電気」実験を楽しんでみよう!!

▼とは言ったものの、どこからはじめたらいいのやらと迷っていた。
 そのとき、昔、『たのしい授業』(仮説社)に「静電気」実験でおもしろい記事があったことを思い出した。
 しかし、昔の『たのしい授業』は、段ボール箱に入れて、倉庫に積んだままだ (^_^;)
 そこで先日手に入れたばかりのPDF集を思い出した。こんなときこそ使わなければ…

●『たのしい授業』バックナンバーPDF集 - (仮説社)

 「ライデン瓶」であのな検索をかけてみた!!
 あった!! 
 コレだ!!


◆「ライデン瓶なんかこわくない 電気と遊んじゃおう」(塩野広次 84年1月号 [ No.10 ] 76ぺ(13))


▼さっそくプリントアウトして、この記事を参考にして実験をすすめた。
 まずは起電台だ!!

【起電台】
 塩野さんは発砲スチロール板をすすめていた。
 以前なら使うあてのない発砲スチロールをいっぱいストックしていたが、すべて処分してしまっていた。
 しかたなくホームセンターで新規に手に入れようとした。
 ところが、大きな発泡スチロール板しかみあたらず困っていた。そのときたまたま目の前にあった「発砲ブロック」が目についた。
 これなら厚さもあって便利だ!!手でもつところもある!!

●発砲ブロック(390×190×100)

 次は起電台の上でこするものだ。これは100円ショップで購入した。

●洗えるフェルト(ミックスカラー 25×20)(ポリエステル100%)
●ふわもこモール(玉巻 ポリエステル100%)これがなかなか便利!!

 ネオン球を使って、かなりの「静電気」が起こっていることを確認した。

Dscn0455_20220209052901 

Dscn1012_20220209051001

▼次が「電気盆」だ!!

【電気盆】
 これまたお菓子の入っていた容器(金属)のフタなどいっぱいあったが、今はさっそくみつからない。
 すぐみつかったのは蚊取り線香の入っていた缶のフタぐらいのものだった。
 100円ショップで手ごろなものを探してみた。あった!!

●ステンレス食器プレート(19.5㎝)

 これにミニ発泡スチロールブロックを半分にしたものを、両面テープではりつけ取っ手とした。

Dscn0411

Dscn0423

Dscn0436

Dscn0446


 さあ、いよいよ実験だ!!

(1)起電台に電気を起こす!!

(2)電気盆に電気をためる、のせる、入れる!!
 電気盆を おいて---さわって---もちあげる の三拍子で

(3)電気盆にたまった電気で、ネオン球、蛍光灯を光らせる!!  

Dscn0480_20220209051901

Dscn1032

Dscn0493

(つづく)

| | コメント (0)

実生ヒガンバナ(2019年採集分)は今!!(2022/02/07) #日本ヒガンバナ学会 #ヒガンバナの種子 #実生ヒガンバナ実験

Dscn8671

▼2019年に「自然結実」ヒガンバナから採集・回収した530個の「種子」を使った実生ヒガンバナ実験!!
 前回の観察(2021/12/02)から年を越して、2ヶ月あまりがたっていた。
 「出葉」の様子はどう変化しただろう。
 
 定位置に置いたまま観察してみた。

▼昨日(2022/02/07)現在を「記録」しておく。

まず【安富】【夢前】の鉢が置いてある場所だ。
またまた枯れた八手の葉が落ちていた。それらをとりのぞいて観察した。

【安富】
・「出葉」している鉢はかわらず2つである。
・となりあわせの2つだ。
・どちらも葉は一枚、前回より若干のびていた。(13.0㎝、12.0㎝)

【夢前】
・「出葉」している鉢はかわらず3つである。
・葉も確かに少しのびてきていた。(11.0㎝、21.0㎝、19.0㎝)
・二枚の葉をのばしている鉢もあった。

Dscn8632

Dscn8636

Dscn8639

Dscn8644


▼次は【福崎】である。

【福崎】
・「出葉」している鉢は前回と変わらず13鉢である。
・二枚の葉をのばしている鉢も2つあった。
・もっとすごいのは早くも三枚の葉をのばしているものも一鉢あった。
・一枚の葉でもすごくのびているものもあった。それも前回より1㎝のびていた。(23.0㎝)

Dscn8650

Dscn8656

Dscn8664_20220208040501

Dscn8678_20220208040501

 次に従来の群生地以外のものをまとめておいていた。

【その他】
・「出葉」している鉢は前回と同じく3つあった。
・二枚の葉がでているものも前回より1㎝のびていた。(16.0㎝、16.0㎝)
・一枚の葉でもよくのびているものもあった(18.0㎝)

Dscn8689_20220208041601

Dscn8697_20220208041601

Dscn8694_20220208041601

▼最後に、「発芽・発根」して植木鉢に植え替える前のケースをそのままにしていた。
 そこからも「出葉」してきているのを前回確認していた。
 だから年を越してもケースはそのままにしていた。

【ケース】
・「出葉」している数は前回と同じく6つあった。
・なんとひとつの「枠」のなかからふたつ出てきたものもある。
・どの葉もぐんとのびていた。(21.0㎝)
・雑草たちにまざりながらもたくましく育っていた。
・この景の意味することは大きい!! 実際の野では、このように育っているのだろう!!
・そう考えると群生地の畦に出かけて行ってこの姿をみつけたくなってくるのだった。

Dscn8711_20220208042501

Dscn8719

Dscn8722_20220208042501

Dscn8725


【「出葉」の総合計】(2022/02/07現在)

【安富】2+【夢前】3+【福崎】13+【その他】3+【ケース】6=27

 「出葉」数は前回と同じ結果だ。前回よりも葉の長さは1.0㎝ばかりのびているようだ。
 
一年目に「出葉」した54のうちちょうどその50%(27/54)に相当する27が、現段階で「出葉」していることになる。
これはやっぱり凄いことだ!!

 野ではこのことがアタリマエに高頻度に起こっているのでは!?

 ここで大問題だ!!
 昨年(2021年)は、2019年の530個をはるかに上回る数の「種子」を採集・回収した。
 その823個の「種子」を使った実生実験をどのように展開するか!?
 しばし、検討だ!!
 


| | コメント (0)

【Web更新2/6】22-06 【ヒガンバナ情報2022】等 更新!!

_dsc3434

春寒やホシノヒトミのつぶりたり 22/02/05撮影@福崎


■楠田 純一の【理科の部屋】22-06
週末定例更新のお知らせ
 早くも2月一回目の週末定例更新となった。
 なんとも早いものである!!

 やっぱりあの「藤の実」に「潮時」がやってきていた!!

Dscn0980_20220207034201 

◆表紙画像集2022 更新  ホシノヒトミ(星の瞳) イヌノフグリ・オオイヌノフグリ
 イヌノフグリ・オオイヌノフグリ、歳時記にもそのように出ていた。
 それはちがうと思っていた!!
 それはこの花をさしての名前ではない。あくまで花のあとの実からの命名である。
 なんと名づけたのはあの牧野富太郎先生であるという。
 そう言えば、2023年前期の朝ドラは、牧野富太郎先生をモデルとした『らんまん』に決定したそうな。
 楽しみだ!!
 \(・_\)ソノハナシハ (/_・)/コッチニオイトイテ
 
 花はやっぱりホシノヒトミである!!
 立春すぎてからのこの寒さで、いったん開きはじめたホシノヒトミも閉じてしまった!!

◆【ヒガンバナ情報2022】 更新!!
 1998年の春からはじめた【ヒガンバナ情報】のページ!!
 飽きもせずに今年もつくりました。
 今年はどんな展開がまっているだろう。
 さっそくはじめたのは、「種子」から育てている実生実験報告!!

◆Webテキスト『天気の変化』の可能性!? 更新!!
 今月も、「雲見」と俳句「歳時記」の更新だけになってしまうだろうか。
 せっかくつくった5つのWebテキスト試案どこかで使ってみたいものだ。
 
◆オンライン「寅の日」 更新!!
 あと2ヶ月で10年の歩みとなる。
 そろそろ10年の歩みのまとめにはいりたいものだ!!
 今月テーマは「寅彦と科学のツール」である。「カメラ」の次は「地図」だ。

◆サイエンスコミュニケーター宣言 更新!!
 節分に立てた「立春の卵」、今そっと見に行ったら5つとも立ったままだった。
 アタリマエだけど妙にうれしかった。
 
 大賀ハス観察池は、蓮根の植え替えから46週目だ。
 今年の観察池は、水がすっかり干上がってしまい、氷の観察が十分にできない。
 水を加えてやり、氷ができるようすを観察してみたいものだ。

_dsc3521

 

| | コメント (0)

本日(2022/02/06)、第308回オンライン「寅の日」!! #カメラをさげて #traday #寺田寅彦

Dscn0806

「ビシッ!!」とあの乾いた音がした!!

 それは、まさにこの写真を撮ろうとした瞬間だった。
 カメラがこの時間を「記録」していた。 2022/02/04 14:30:53  と。
 私はこの藤棚の藤の実の「潮時」を確かめたくて観察を続けていた。
 音がした方の藤棚の下を確かめたが、はじけた莢がひとつ落ちていただけだった。
 「潮時」はいよいよかと、昨日も観察にでかけたが、大きく変化はしていなかった。
 2022/02/05 14:27:29

Dscn0810

Dscn0811_20220206035501

Dscn0895_20220206035501


▼本日(2022/02/06)は、第308回オンライン「寅の日」である。
 2月のテーマは

【2月テーマ】「寅彦と科学のツール」

である。第一回目の本日は「カメラをさげて」を読む。


◆本日(2022/02/06)、第308回オンライン「寅の日」!!

●「カメラをさげて」(青空文庫より)


▼私の究極の道楽 3つ
「雲見」
「宇宙見物」
「ひとり吟行」
いずれにおいても欠かすことのできない必携最強のアイテム=「カメラ」!!

 寅彦はそのカメラをどうとらえていたのだろう。

技術の未熟なために失敗ばかり多くて獲物ははなはだ少ない。しかし写真をとろうという気で町を歩いていると、今までは少しも気のつかずにいたいろいろの現象や事実が急に目に立って見えて来る。つまり写真機を持って歩くのは、生来持ち合わせている二つの目のほかに、もう一つ別な新しい目を持って歩くということになるのである。

 いたくいたく共感するのである!!
 さらにはこうつづける。

それだけに、なろう事ならその限られた長方形の中に、切り捨てた世界をもいっしょに押し縮めたようなものを収めたくなるのである。
少なくも自分の場合には何枚かの六×九センチメートルのコダック・フィルムの中に一九三一年における日本文化の縮図を収めるつもりで歩くのであるが、なかなかそううまくは行かない。しかしそういうつもりで、この特別な目をぶらさげて歩いているだけでもかなり多くの発見をすることがある。

▼ナルホド(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン
 と納得しながら読み進めていくうちに、そこはまったくの寅彦ワールドだった。
 日本の文化論、自然観等々へとみごとな展開だ。
 これだけで寅彦ならではの随筆集を読むようだ!!

 最後に再びカメラの特性について語ってくれていた。

 親譲りの目は物覚えが悪いので有名である。朝晩に見ている懐中時計の六時がどんな字で書いてあるかと人に聞かれるとまごつくくらいであるが、写真の目くらい記憶力のすぐれた目もまた珍しい。一秒の五十分の一くらいな短時間にでもあらゆるものをすっかり認めて一度に覚え込んでしまうのである。

さらには

 その上にわれわれの二つの目の網膜には映じていながら心の目には少しも見えなかったものをちゃんとこくめいに見て取って細かに覚えているのである。

 やっぱりカメラは最強の「科学の道具(ツール)」デアル!!
 
 私には「ヘタな鉄砲方式」しかないが、これからもカメラとうまくつき合っていきたい。
 さあ、今日もあの藤棚に行ってみよう!!

| | コメント (0)

実生ヒガンバナ(2019年以前分)は今!!(2022/02/04) #日本ヒガンバナ学会 #ヒガンバナの種子 #実生ヒガンバナ実験

Dscn0681_20220205035301

▼冬のあいだもがんばっているのは、2倍体(2n=22)のコヒガンバナだけではなかった。
「自然結実」したヒガンバナの「種子」から育てている実生ヒガンバナの葉もがんばっていた!!
 
 前回の観察から2ヶ月あまりが過ぎていた。
 昨日(2022/02/04)、9つの鉢を明るいところに持ち出し観察してみた。

▼実生実験開始が古い順番に見て行く。

●2014年「種子」採集→2015年実生実験開始→植木鉢3つ

・「出葉」しているのは一鉢だけ。
・葉の数は前回と変わらず三枚!!
・葉の長さはほぼ31㎝、29㎝、28㎝ これだけでも圧巻だ!!
・前回観察から2㎝~3㎝のびている。
・同じ時期に実生実験を開始したコヒガンバナにはかなわないが、よくがんばっている!!
・これからの観察の焦点は 「いつまで枯れずにあるか!?」 である。

Dscn0505

Dscn0545

▼次に行く。

●2016年「種子」採集→2017年実生実験開始→植木鉢3つ

・こちらも「出葉」しているのは一鉢だけ。
・葉の数も前回とかわらず四枚!!
・葉の長さもけっこうのびていた。
 23㎝、22㎝、16㎝、12㎝
・前回よりも3㎝~1㎝のびていた!!
・見た目もどこかよりたくましくなっていた。
・後発ながら、2014年「種子」採集分より葉の枚数で勝っていた。

Dscn0565

Dscn0603

▼最後は2018年採集分だ。

●2018年「種子」採集→2019年実生実験開始→植木鉢3つ

・こちらは「出葉」している鉢は二鉢だ。
・二鉢とも「出葉」している葉の枚数は一枚だけだ!!
・どちらの鉢の葉も、前回の観察より2㎝~3㎝ のびていた!!
 A 19㎝、 B 14㎝
・いずれも群生地「安富」で採集した「種子」からであった。

Dscn0614

Dscn0633


でも考えてみるとやっぱり「ふしぎ!?」な話である。
まさに
 「ねえ君、不思議だと思いませんか?」
 
●不稔性(三倍体2n=33)で「種子」をつくらないはずのヒガンバナの「種子」!?
●その「種子」からはじめた実生実験!! 毎年「出葉」を繰り返す!?
●これはやっぱり「種子」なのか!?
●ヒガンバナに何が起こっているのだろう!?

●実生ヒガンバナに花が咲くことはあるのだろうか!? それはいつだろう!?
●私はその花を見ることができるだろうか!?


Dscn0656

Dscn0701

Dscn0708

Dscn0724_20220205042601


| | コメント (2)

今年も「立春の卵」を立てた!!(2022/02/03) #立春の卵 #中谷宇吉郎

Dscn0364

いつ
 どこで
 誰がやっても 卵は立つ ダカラ 科学なんだ!!

 毎年、節分(立春でないのがミソ)に卵を立てるのが私の年中行事となってしまった!!
 今年もやっぱりきわめて短時間に5個の卵を立てることができた。

▼思いっきり不器用な私でも短時間に卵を立てることができるのは、コツ(秘訣)があるからだ。
 それを、私は 
 「三点主義」と呼んでいた!!
 「三点主義」「三点主義」「三点主義」と呪文のように唱えれば卵は意図も簡単に立つのだった。

 「三点主義」を教えてくれたのはあの中谷宇吉郎先生だった。

● 「立春の卵」(中谷宇吉郎 青空文庫より)

 表面に小凹凸(しょうおうとつ)があると、その凸部の三点あるいは四点で台に接し、それが丁度五徳(ごとく)の脚のような役目をして卵をささえるはずである。そうすると卵の「底面積」は、相隣る凸部の三点または四点の占める面積になる。

  卵は一点で支えられて立っているのではない。少なくとも三点でつくる三角形の「底面」に支えられているのである。
 卵の重心からおろした垂線がこの三角形のなかにあるあいだは必ず立つのである!!
 卵は立って アタリマエ なのである!!
 このアタリマエをめぐって、今から75年前の1947(昭和22)年の「立春」に科学者、メディアをも巻き込んで世間では大騒動になったという。
 その顛末の一部始終を語る「立春の卵」は「科学」語る者の必読の名随筆である!!

▼2015年の「節分」にも、このアタリマエ実験をした。
 そして
 中谷宇吉郎先生もビックリのトンデモ実験に挑戦していた。

 「立った卵はいつまで立っているだろう!?」

 これを毎日観察するのである。観察した結果をTwitterで画像つきでつぶやくのである!!
 倒れたときは、その卵の「なかみ」も調べてみた。
 最後の一個が倒れるまでなんと 191日 が経っていた!!
 その「全日の記録」がこれだ!!これはギネス級記録と自負している。
 (^^ゞポリポリ

◆【立春の卵】191日の軌跡


▼もちろん「立春」の今日でも立つ!!
 明日になっても 立つ!!
 台所に行って 卵をみつけたら 「三点主義」と唱えて 立ててみよう!!

 卵が立ったら、「立春の卵」の最後をもう一度読み返してみよう。
 

 人間の眼に盲点があることは、誰でも知っている。しかし人類にも盲点があることは、余り人は知らないようである。卵が立たないと思うくらいの盲点は、大したことではない。しかしこれと同じようなことが、いろいろな方面にありそうである。そして人間の歴史が、そういう瑣細(ささい)な盲点のために著しく左右されるようなこともありそうである。


| | コメント (0)

実生コヒガンバナは今!!(2022/02/02) #コヒガンバナ #二倍体 #実生コヒガンバナ #日本ヒガンバナ学会

Dscn0226

葉は10枚、最長38㎝は堅持されていた!!

 前回の観察(2021/11/27)から2ヶ月あまりが過ぎようとしていた。
 木陰に置いておいたコヒガンバナは、それでも冬の光をたっぷり受けてその姿を堅持していた。
 葉は全体にふっくらと太ってきた気がするのだった。

▼「おすそ分け」してもらったコヒガンバナの「種子」から育てている実生コヒガンバナ!!
 実生コヒガンバナの鉢はぜんぶで16鉢あった。
 すべてを日の当たる場所に出して、ならべてみる。
 これだけで、なかなかの圧巻である。
 現在出ている葉の枚数によって分けてみると次のようになった。

【10枚】…1鉢
【9枚】 …1鉢
【6枚】 …1鉢
【5枚】 …3鉢
【4枚】 …6鉢
【3枚】 …3鉢
【2枚】 …1鉢 

 これは2ヶ月前とまったく同じだった。
 しかし、個々の葉を見てみるとしっかり太ってきているのがわかった。
 なかには、太りすぎて自重で折れたものもみられた。

Dscn0241

Dscn0265

Dscn0279


▼こんな姿を見ていると、

 コヒガンバナは、やっぱり2倍体(2n=22)デアル!!

 を実感するのであった。
 コヒガンバナの「種子」を「おすそ分け」してもらったのが、2014.10.26だった。
 この「種子」を使っての実生実験をはじめたのが2015年春である。
 やがて8度目の春がやってくる。

▼この「たくましさ」すら感じるコヒガンバナの姿を見ていると、
 
 いよいよ 今年あたり!!

 と期待してしまうのだった。
 この後、野のヒガンバナと同じように春がすすんでくると、葉は枯れてしまう。
 秋(コヒガンバナの場合は夏の終りか?)になると、スルスルと花茎がのびてくるのである。
 もちろんその花が咲き終わった後に、アタリマエに「種子」をつくるハズ!!

 そしたら、その「種子」の「おすそ分け」をはじめよう!!
 それにより多くの人が、コヒガンバナは2倍体(2n=22)であるを実感してくれるだろう!!
 それが私の夢である!!

Dscn0288

| | コメント (0)

実生コヒガンバナは今!!(2022/02/02) #コヒガンバナ #二倍体 #実生コヒガンバナ #日本ヒガンバナ学会

Dscn0226

葉は10枚、最長38㎝は堅持されていた!!

 前回の観察(2021/11/27)から2ヶ月あまりが過ぎようとしていた。
 木陰に置いておいたコヒガンバナは、それでも冬の光をたっぷり受けてその姿を堅持していた。
 葉は全体にふっくらと太ってきた気がする。

▼「おすそ分け」してもらったコヒガンバナの「種子」から育てている実生コヒガンバナ!!
 実生コヒガンバナの鉢はぜんぶで16鉢あった。
 すべてを日の当たる場所に出して、ならべてみる。
 これだけで、なかなかの圧巻である。
 現在出ている葉の枚数によって分けてみると次のようになった。

【10枚】…1鉢
【9枚】 …1鉢
【6枚】 …1鉢
【5枚】 …3鉢
【4枚】 …6鉢
【3枚】 …3鉢
【2枚】 …1鉢 

 これは2ヶ月前とまったく同じだった。
 しかし、個々の葉を見てみるとしっかり太ってきているのがわかった。
 なかには、太りすぎて自重で折れたものもみられた。

Dscn0241

Dscn0265

Dscn0279


▼こんな姿を見ていると、

 コヒガンバナは、やっぱり2倍体(2n=22)デアル!!

 を実感するのであった。
 コヒガンバナの「種子」を「おすそ分け」してもらったのが、2014.10.26だった。
 この「種子」を使っての実生実験をはじめたのが2015年春である。
 やがて8度目の春がやってくる。

▼この「たくましさ」すら感じるコヒガンバナの姿を見ていると、
 
 いよいよ 今年あたり!!

 と期待してしまうのだった。
 この後、野のヒガンバナと同じように春がすすんでくると、葉は枯れてしまう。
 秋(コヒガンバナの場合は夏の終りか!?)になると、スルスルと花茎がのびてくるのである。
 もちろんその花が咲き終わった後に、アタリマエに「種子」をつくる!!

 そしたら、その「種子」の「おすそ分け」をはじめよう!!
 それにより多くの人が、コヒガンバナは2倍体(2n=22)であるを実感してくれるだろう!!
 それが私の夢である!!

Dscn0288

| | コメント (0)

2022年2月(如月)の俳句「歳時記」!! #俳句 #歳時記 #オンライン句会

_dsc3318_20220202042101

▼我らが寅日子先生は、師・漱石先生に詠んだ句を送り実践的指南を受けていた。
 紅梅を詠んだ3句を送っていた。
 2句に◎、一句に○がついていた。

 夏目漱石へ送りたる句稿 その十三 (明治31~2年)

◎ 梅の枝に小鳥をつけて贈りけり
○ 今朝もなきに目白が来たよ背戸の梅
◎ 棘多くて花にもならず背戸の梅


▼今月も名句の鑑賞 よりはじめる<俳句修業>だ!!
 名句の参考にさせてもらうのは、いつものように

◆NHK「俳句」 テキスト 

である。ここより巻頭の名句11句を引用させてもらう。

(1) 吾が猫にそこら中なる恋敵 小松月尚
(2) 春たつや梢の雪にひかりさす 青 羅
(3) 早春の鳶を放ちて宝寺 阿波野青畝
(4) 水底に藻の照りわたる余寒かな 藺草慶子
(5) 白魚のさかなたること略しけり 中原道夫
(6) 犬放つやうに野焼きの火を放つ 佐川盟子
(7) 来てみればほゝけちらして猫柳 細見綾子
(8) 夕方のはうれん草のひたしかな 阿部青鞋
(9) 多喜二忌の星大粒に海の上 菖蒲あや
(10) ことさらに鷗かたむき寒き春 橋 閒石
(11) 紅梅に人集まりて静かなり 星野高士

▼<俳句修業>の第一歩は「選句」からデアル!!
 今月もシロウト「選句」をおおいに楽しもう!!

【私の選んだ名句ベスト3】

(2) 春たつや梢の雪にひかりさす 青 羅

(6) 犬放つやうに野焼きの火を放つ 佐川盟子

(11) 紅梅に人集まりて静かなり 星野高士

【次点】

(4) 水底に藻の照りわたる余寒かな 藺草慶子

【選評】
・「ひかりさす」が効いている。雪は降っていても「ひかりの春」はまちがなくやって来た!!
・「犬放つように」は、野焼きの拡がっていくさまをみごとに詠んでいる。
・ほんとうだ!!観梅会は靜かだ。花見(桜)と対照的だ!!この気づき!!
・「藻の照りわたる」はあるあるの景だ!!「余寒かな」の着地もみごと!!


▼「選句」修業の次は「作句」修業だ。
 それらをあくまで実践的に一緒に愉しむのが句会だ!!
 今月もオンライン句会「寅の日」で、実践的俳句修業を愉しもう!!

◆第18回オンライン句会「寅の日」2月例会案内!!

 

| | コメント (0)

2022年2月(如月)の「雲見」は!? #雲見 #もくもくシール

Dscn0148_20220201043201

▼2月(如月)がはじまった!!
 2月の「雲見」を予想する前に1月の「雲見」のまとめをもくもくシールセットによる「雲見」カレンダーでふり返っておこう。
 使用した十種雲形シールは次のようになった。

・快晴    1 
・巻雲    2 
・巻積雲   1 
・巻層雲   3     
・高積雲   2  
・高層雲   2     
・層積雲   5 
・積雲    6 
・層雲    0  
・乱層雲   9  
・積乱雲   0

 「乱層雲」9+「層積雲」5+「高層雲」2=16
 この数値から見てもわかる。いかに曇天の空がつづいたかが!!
 また「御降」からはじまってよく雪が降った。記録しただけでも降雪があったのは9日であった!!

▼2月(如月)の「雲見」の予想に入ろう。
 まずは昨年の2月の天気図を見てみる。

◆日々の天気図 2021年2月 (気象庁) 

・この寒さはいつまで続くのだろう!?
・梅がほころびはじめるのはいつだろう。
・まだまだ雪の日は多そうだ。
・久しぶりに「ストロー氷」を観察できないだろうか?
・「春一番」はいつごろになるだろう。
・気圧配置と「雲見」の関係は!?

▼2月の「雲見」予想をつづけよう。
 今年から昨年までより、よりローカルな資料を使うことにしていた。
 実際の「雲見」予想により直接的に参考になるのは、地域の気候だろうから!!
 アメダス「福崎」のデータに基づく資料である。

◆兵庫県 福崎 の気候(雨温図最高気温、最低気温の推移

・2月は一年間で3番目に降水量が少ない月だ!!
・雪はどうだろう!?1月の9日にくらべてどうなるだろう。
・もくもくシールで多くなるのは、「乱層雲」「層積雲」!?「積乱雲」はあるだろうか!?
・「快晴」「積雲」はふえてくるかな!?
・やっぱり、まだまだ最低気温が低い日がつづきそうだ。


▼「雲見」の旅  復活か!?
 と喜んだのもつかのまとなってしまった。
 
 こんなときは

●エマグラム鉄道で「雲見」の旅に出かけよう!!

 さあ!!

| | コメント (0)

« 2022年1月 | トップページ | 2022年3月 »