「静電気」を科学する(3) #エレキテル #橋本宗吉 #エレキテル究理原 #ライデン瓶 #百人おどし
▼「エレキテル」で思い出すもうひとりの人物がいた。
橋本宗吉こと橋本曇斎である!!
曇斎は「エレキテル」によるくわしい数々の実験を行ない『阿蘭陀始制エレキテル究理原』にまとめた。
のちに「日本の電気学の祖」とよばれる人物だ。
▼『エレキテル究理原』のなかに紹介されている実験に「天から火をとる実験」というのがある。
庭の高い松(30mを越える)を利用して雷が静電気であることを実証する実験であった。
実験を行なった場所は、大阪府泉南郡熊取町に平安時代からの名家「中家」の住宅の庭である。
その実験地に記念の碑が立っていると聞かされていた。
ここもまた「いつか」は行ってみたいと思い続けていた場所だった。
その「いつか」は、2013/12/22に唐突に訪れた!!
その場所に立ってみるだけで感動だった!!
▼「雷」が「静電気」である認識はいつごろからであったのだろう。少し「エレキテル」の歴史をふり返ってみよう。
(『磁石と電気の発明発見物語』(板倉聖宣編 国土社)の年表を参考に)
●1752年(宝暦2) フランクリン 雷のある日に凧をあげて、雷の電気を取り出す実験に成功し、避雷針を発明した。
●1776年(安永5) 平賀源内 エレキテルの修繕と製作に成功する。
●1779年(安永8) 大阪で日本最初のエレキテルのみせものがはじまった。
●1811年(文化8) 橋本曇斎 『阿蘭陀始制エレキテル究理原』の序文が書かれる。
その20年後!!
●1831年(天保2) ファラデーの「電磁誘導」発見
▼曇斎の『エレキテル究理原』には、数々の面白い「静電気」の実験が紹介されていた。
よくしるところでは「百人おどし」などもある。
また「ライデン瓶」なども登場する。
今さらであるが『エレキテル究理原』<復刻版>がむしょうに欲しくなってきた。
どうやら「静電気」ばっかり病が発症しかけたようだ。
(つづく)
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