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本日(2021/10/21)、第298回オンライン「寅の日」!! #自然界の縞模様 #traday #寺田寅彦

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田んぼの「ひび割れ」をじっと見た。たしかに似ていると思った!!

 先月の末に、今年2回目の「自然結実」ヒガンバナ群生地巡りに出かけた。
 そのとき、稲刈りのすんだ田んぼにその「ひび割れ」を見た。それが妙に気になった!!
 たしかに似ている!!
 キリンの斑に!!
 そして思い出すのだった。

 「キリンの斑論争」と寅彦のことを!!

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▼本日(2021/10/21)は、第298回オンライン「寅の日」である。
10月のテーマは

【10月テーマ】「寅彦の自然の見方」

 である。本日はその第二弾として「自然界の縞模様」を読む。

◆本日(2021/10/21)、第298回オンライン「寅の日」!!

●「自然界の縞模様」(青空文庫より)


▼なにやら面白そうな話しからはじまっていた。

 ここでかりに「縞模様(しまもよう)」と名づけたのは、空間的にある週期性をもって排列された肉眼に可視的な物質的形象を引っくるめた意味での periodic pattern の義である。

そして、この随筆のもっともキモの部分が語られている。
少し長くなるが引用させてもらおう。

現在の物理的科学の領域では、その中でのきわめて辺鄙(へんぴ)な片田舎(かたいなか)の一隅(いちぐう)に押しやられて、ほとんど顧みる人もないような種類のものであるが、それだけにまた、将来どうして重要な研究題目とならないとも限らないという可能性を伏蔵しているものである。今までに顧みられなかったわけは、単に、今までの古典的精密科学の方法を適用するのに都合がよくないため、平たく言えばちょっと歯が立たないために、やっかいなものとして敬遠され片すみに捨てられてあったもののように見受けられる。しかし、もしもこれらの問題をかみこなすに適当な「歯」すなわち「方法」が見いだされた暁には、形勢は一変してこれらの「骨董的(こっとうてき)」な諸現象が新生命を吹き込まれて学界の中心問題として檜舞台ひのきぶたいに押し出されないとも限らない。そういう例は従来でも決して珍しくはなかった。

具体例が縷々あげられている。ナルホドと納得し、寅彦の観察眼に感心するばかりであった!!
寅彦の軸足はいつも「科学」にあった!!

とにかく、天然がただものずきや道楽であのような週期的な構造を製作するとは思われないので何かそこに物理的な条件が伏在するであろうと想像するのはやむを得ない次第である。

▼そして、その「割れ目」問題にふれられていた。

 しかし、実験的現象として見た割れ目の現象はなかなか在来の簡単な理論などでは追いつきそうもない複雑多様なものであって、これに関する完全な説明のできる前にはまだまだ非常にたくさんの実験観察ならびにそれからの帰納的要約が行なわれなければならない。そうして新しい「割れ目の方則」が発見されなければならないであろうと想像される。

 簡単に「物理学の圏外」に追いやることをしなかった。

こう考えると、形が不規則だとか、reproducible でないからとか言って不規則な放射像を物理学の圏外に追いやる必要はないであろう。光の場合の不規則は人間の感官認識能力の低度なおかげで「見えない」から平気であるが、現在の場合は「見える」からかえって困るのである。

 そして、最後にこう言われると、わからないままもうなずいてしまうのである。

 とにかくこういうふうに考えれば、完全週期的な縞(しま)と不規則な縞とをひとまとめに論ずる事がそれほど乱暴でないということだけは首肯されるであろう。  以上のほかにも天然の縞模様の例はたくさんあるであろう。

「縞模様」を自分でもさがしてみようという気になるから不思議だ。
 最後の最後にこう書いていた。

このはなはだ杜撰(ずざん)な空想的色彩の濃厚な漫筆が読者の中の元気で自由で有為な若い自然研究者になんらかの新題目を示唆することができれば大幸である。ただ記述があまりに簡略に過ぎてわかりにくい点が多いことと思われるが、そういう点についてはどうか聡明(そうめい)なる読者の推読をわずらわしたい。

寅彦がこう書いたのが1933年。(寅彦自身はこの2年後の大晦日に亡くなっている。)
その19年後、つまり1952年!!

●1952年 イギリスの数学者アラン・チューリングは「チューリングパターン」を発表!!

 寅彦は少し早すぎたのかも知れない。
 いや
 寅彦はいつ読んでも今日的である!!
 

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