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サイエンスコミュニケーター宣言(423) #道楽の科学 #サイエンスイベント #サイエンスアゴラ2021

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10月桜!?

 10月も終わろうというのに桜とは!?
 最初に気づいたのは、10月のはじめだっただろうか。
 10月に入ったのに連日の夏日・真夏日がつづきおかしくなってしまったのだろうか、と思っていた。
 ところが10月後半になって急転して季節はジャンプして寒くなった。
 それにも関わらず、冬が近づくにつれて、咲きほころぶ桜の数は増えていった!!
 「ふしぎ!?」だ!!
 これぞ、「10月桜」だろうか!?

 この後の展開が楽しみだ。

▼生物季節観測では、開花・満開・紅葉・黄葉・落葉などの判断に用いる樹木のことを「標本木」という。
 「標本木」をきめて、季節の「現在地」を知るのである。

 私も、サイエンスコミュニケーターとしての歩みの「現在地」を知るための5つの座標軸を用意していた。
 サイエンスコミュニケーター11年目の歩みも気づいたら半ばすぎていた。
 私は今、どこにいるのだろう!?
 私の「現在地」は!?
 久しぶりに5つの座標軸をひっぱり出してくる。

(1) 道楽的「科学」・道楽的「理科」の追求!
(2) サイエンスイベント・ムーブメントに参画する。
(3) 中学校「理科」カリキュラム全課程実践的検討!!
(4) あらたな理科教育コミュニティの構築!
(5) 日本理科教育史を現在進行形のかたちでまとめる。

▼では、ひとつひとつの座標軸を使って「現在地」をみていこう。

(1) 道楽的「科学」・道楽的「理科」の追求!

 道楽的「科学」・道楽的「理科」とはずいぶん気ままなネーミングであった。
 それは、「楽しむことを優先する道」を選ぶ宣言でもあった。
 
 「現在地」からみる究極の道楽は3つあった。

●賢治の「雲見」!!

●寅彦の「宇宙見物」!!

●オンライン句会「寅の日」!!

 いずれも楽しく面白い!!面白くなくなったらすぐやめると決めている。
 特にオンライン句会「寅の日」がますます充実し愉しい!!

 

▼次の座標軸に行こう。

(2) サイエンスイベント・ムーブメントに参画する。

 長く自粛生活がつづき動かなかった。
 無手勝流で動くなかから多くを学んできた。
 それだけに、私の「学びの作風」はちょっとピンチだった。
 少しずつ 少しずつ 動きはじめようと思う。

 この「サイエンスコミュニケーター宣言」をはじめたのが2011年!!
 その年の11月。
 「サイエンスコミュニケーターとは!?」という自分への問いをもって、訪れたひとつのサイエンスイベントがあった。

●サイエンスアゴラ2011

 である。それから10年!!

●サイエンスアゴラ2021

 

 オンデマンド配信もあるようだ。
 
(つづく)

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ジョロウグモたちも冬仕度か!? #ジョロウグモ #クモの産卵 #耐寒性 #クモ学

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あれ!?お腹がへこんでいる!!いつのまに?

 昨日は朝から北風が冷たかった。
 先日まで、大きなお腹をしていた彼女が、お腹がへこませて戻って来ていた!!
 きっと産卵をすませたのだろう。
 どこに産卵したのだろう!? 「卵のう」はどこにあるのだろう!?
 かなり時間をかけたがまだみつからない。

古びた柿の木にネットをはっている4匹のジョロウグモに焦点をあて、継続観察をしようと決めたのは10月はじめだった。
 4匹のうち、いちばん大きなネットをつくっていた彼女の姿は今はもうない。
 巨大なネットだけが残っていた。
 これを誰か別のジョロウグモが使うことはないのだろうか?

 3匹がまだ残っていた。
 お腹がへこんだ先の彼女以外にあと二匹だ。二匹ともお腹は大きかった
 彼女たちが姿は消すのはいつだろう!?
 注意しながら観察をつづけたい。

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シロウト「クモ学」で、今までの観察からそうだろうと思っていることがいくつかあった。

(1)ジョロウグモは複数回産卵する!!

(2)産卵後も産卵前と同じネットを使用する!!

 これらは正しいだろうか。
 さらにわかってくることはないだろうか。

▼温帯にすむ<変温動物>であるクモたちにとって冬の寒さは大敵である。
 クモや昆虫の体の中で起こることも化学変化である以上は、「Q10の法則」(=温度が10℃下がれば反応速度は半分以下になる。)に従わざるを得ない。
 ではジョロウグモの産卵のタイムリミットはいつだろう。

 どこまでの耐寒性をもっているのだろう。
 ジョロウグモたちがここから姿を消してしまうのはいつだろう!?
 それまでになんとか「卵のう」をみつけたいものだ。

 

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ヒガンバナ、「自然結実」から「種子」へ!!(1)(2021/10/28) #ヒガンバナ #自然結実 #ヒガンバナの種子 #日本ヒガンバナ学会

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▼2日間の「自然結実」ヒガンバナ群生地めぐりで膨大な量の花茎を手に入れた!!
 しかし、ここでまちがってはいけないのは、必ずしも

 「自然結実」=「種子」ではない!!

 ということだ。
 「自然結実」から「種子」になるまでの「道のり」があった。
 その「道のり」を手元に置いて、ゆっくり観察しようというのが「水栽培」法だった。

▼それとは別に、「自然結実」花茎を可能なかぎり、野にそのまま置いておき、この「道のり」を観察する試みもやってみたいと思っている。
 今年は、庭の定点ヒガンバナに「自然結実」が見られた。
 その花茎を一本だけ、庭に残している。
 ここなら、毎日いつでも観察できるから

 「自然結実」から「種子」へ!!

 をできるだけていねいに観察してみたい。
 さてうまく「種子」になるだろうか?

▼また、これをひとつの「めやす」として、群生地【福崎】に残している「自然結実」花茎の採集に再びでかけたいと思っている。
 野にそのまま置いてたら、せっかく「種子」になっても、回収が困難になる。
 だから、ここまでというところで、「自然結実」花茎の採集にでかけたい。
 群生地だけでない。
 毎日の散策道にもまだまだいっぱいの「自然結実」花茎がある。
 ここまでというところを見極め、花茎を採集し「水栽培」法にシフトしたい。

▼観察を継続しながら 

 3倍体であるはずのヒガンバナに「種子」が!?
 この「ふしぎ!?」の謎解きを ゆっくりゆっくり すすめたい!!   

 さて、今年は何個の「種子」を手に入れることができるだろう。

(つづく)

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「自然結実」ヒガンバナ群生地は今!!(2021/10/27) #ヒガンバナ #自然結実 #ヒガンバナの種子 #日本ヒガンバナ学会

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▼いつもならば一日で巡ってしまう「自然結実」ヒガンバナ群生地巡りであるが、今回は予想していた以上に「自然結実」していたため2日間に分けた。
 昨日(2021/10/27)、その二日目にでかけた。
 近くの【福崎】からである。

【福崎】南
・この群生地では、これまでになかった特別のことが起きていた。該当の畦の草刈りが行なわれていたのだ。
・当然のこと花茎も刈り倒されていた。
・これまでの半分しか観察できないはずなのだが、それを補うがごとく次から次へと「自然結実」花茎をみつけることができた。
・それはさがすというようなものでなかった!!
・視界に向こうから飛び込んでくるという状態だ。

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・ときどき実が虫にかじられたものがあった!!
・その犯人は、きっとこの「ヨトウムシ」だろう。

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▼続いて同じ溝沿いで、道路ははさんで北側である。

【福崎】北
・こちらもいつもの田んぼの畦は草刈りがされていた。
・観察場所は例年の半分ということになる。
・ところが、こちらでも次から次と「自然結実」はアタリマエに見ることができた。
・北側少しだけ「自然結実」花茎を採集したところで手を止めた。
・朝の9時30分後からはじめた観察・採集はもう正午となろうとしていた。
・まだまだあるが、ここからはもう少しこの場に置いておき、完熟するのを観察してみたい。

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・持ち帰った花茎の束をならべてみた。
・花茎だけは枯れたしまった8本を 含めて なんと304本 あった!!
・2つの瓶でもいっぱいいっぱいだったが、「水栽培」をはじめた!!

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▼お昼で少し休憩して、午後 再び【福崎B】にでかけた。

【福崎B】
・こちらは稲刈りをしてからだいぶん時間がたっていた。切り株から緑の芽が目立ちはじめた。
・ここの「自然結実」は、今年は特に多いというほどではなかった。
・でもしっかり「自然結実」した花茎もある。
・花茎が太くてながいのがここの特徴だ。
・「遅れん坊」ヒガンバナも見られた。
・オマケ 田んぼの「ひび割れ」があまりにみごとだったからカメラを向けた。

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・持ち帰った花茎をならべてみた。
・「自然結実」花茎は 32本あった!!
・特別太い長い花茎がめだつ!! 少し小さめの瓶で「水栽培」をはじめた。

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▼すべての処理を終えると夕方になろうとしていた。
 「自然結実」ヒガンバナ三昧の二日間をふり返って今思う!!

●今年は、かつてないほど高頻度にヒガンバナの「自然結実」が起きている!!

●今が「自然結実」観察するのに絶好期である。(11月上旬まで)!!

●自分の目で「ふしぎ!?」を確かめてみる!!それが「科学」のはじまり!!

●繰り返す。今年の今が最高のチャンス!!(次はいつかわからない。もうこないかもしれない!!)

●「ふしぎ!?」を見逃すな!!置き去りにするな!!

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「自然結実」ヒガンバナ群生地は今!!(2021/10/26) #ヒガンバナ #自然結実 #ヒガンバナの種子 #日本ヒガンバナ学会

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前回の「自然結実」ヒガンバナ群生地めぐりから2週間がたっていた。
少しあせっていた。それは身近な場所のヒガンバナが次々と「自然結実」してくるのを観察していて、群生地はどうなっているだろうと気になってしかたなかったからだ。
やっと今年4回目の群生地めぐりに昨日(2021/10/26)でかけた。

 巡ったコースは前回と同じく4ヶ所の予定だった。

【安富】→【夢前】→【福崎】→【福崎B】

▼まずいちばん西の【安富】だ。

【安富】
・すっかり<葉の季節>にシフトしていた。
・そのなかで、佇立した花茎はすぐさま視界のなかに入って来た!!
・「さがす」というものではなかった。「自然結実」はアタリマエに!!
・昨夜の雨のしずくが残っていた。
・花茎の採集をはじめるときりがなかった。次々と「自然結実」花茎を採集していった。
・予想をはるかに越えて、西の畦だけでも100本を越えてしまいそうだ。
・東の畦は、西よりも少ない。
・東の畦に、2013.11.13に最初に群生地発見の場所がある。そこには、今年もしっかり「自然結実」花茎があった。
・「遅れん坊」ヒガンバナもみられた。
・観察、採集は 8:51~11:00 !! なんと 2時間を越えていた。

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・持ち帰った花茎の束を見て、自分でも驚いてしまった!!
・花茎の本数は 花茎だけがすっかり枯れてしまった9本を入れて 210本もあったのだ!! 
・さっそく「水栽培」だ!!
・これだけの花茎はひとつの容器(海苔の瓶)に入りきらなかった!!

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▼来た道を東にもどった。

【夢前】
・少し遅れていたこちらも、すっかり<葉の季節>だ!!
・こんななかだからこそ立っている花茎は目立った。
・こちらの特徴は、花茎が立っている株は集中してみられるということだ。
・【安富】ほどにないにしても多数の「自然結実」ヒガンバナ花茎を採集した。
・観察、採集は 11:25 ~12:35 !! それでも1時間以上だ。
・すっかり 昼をすぎていた。

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・持ち帰った花茎の束を広げた。
・そして 数を数えてみた。 枯れてしまった花茎の2本を含めて 63本あった!!
・こちらもやはり予想以上だった。
・こちらも「水栽培」だ!!

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▼「水栽培」に入った3つの容器をゆっくりながめながら思った!!

・まちがいなく今年のヒガンバナに何かが起こっている!!
・私はほんとうは何を見ているのだろう!?
・私だけに「これ」が見えるなんておかしい!?

・全国各地で、今、きっと見られるハズ!!この「事実」が「科学」ナラバ!!

 つづきの【福崎】、【福崎B】は、日をかえて本日(2021/10/27)むかう。

(つづく)


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第15回オンライン句会「寅の日」11月例会案内!! #寅の日 #オンライン句会 #夏雲システム

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▼寅日子先生の気になる一句があった。
 

客観のコーヒー主観の新酒哉(昭和三年)

 この句の前に気になる示唆的なコトバがあった。少し長くなるが引用させてもらう。
 (「柿の種」(短章 その一 (昭和三年十一月、渋柿)) 青空文庫より

 芸術は模倣であるというプラトーンの説がすたれてから、芸術の定義が戸惑いをした。  ある学者の説によると、芸術的制作は作者の熱望するものを表現するだけでなく、それを実行することだそうである。  この説によって、試みに俳句を取り扱ってみると、どういうことになるであろうか。  恋の句を作るのは恋をすることであり、野糞(のぐそ)の句を作るのは野糞をたれる事である。  叙景の句はどういう事になるか。  それは十七字の中に自分の欲する景色を再現するだけではいけなくて、その景色の中へ自分が飛び込んで、その中でダンスを踊らなくては、この定義に添わないことになる。  これも一説である。  少なくも古来の名句と、浅薄な写生句などとの間に存する一の重要な差別の一面を暗示するもののようである。

▼今、あらたな「日常」がもどりつつある。

 私のあらたな「日常」には「俳句」があった!!

 コロナ禍のなか、昨年の9月はじまったオンライン句会は、あらたな「日常」となっていた。
 毎月の「作句」「選句」「評句」等はあらたな「愉しみ」となっていた!!
 なんといっても自分の都合にあわせて参加できるのがアリガタイ!!

▼あらためて、第15回11月例会の案内をあげておく。

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第15回オンライン句会「寅の日」11月例会実施案内

0.はじめに
 本会をオンライン句会「寅の日」と称する。
 オンライン「寅の日」から生まれたオンライン句会です。
 俳句結社「寅の日」が運営しています。
 寺田寅彦に師事します。 

0からはじめる人のためのオンライン句会です。

 本会は「夏雲システム」を利用させてもらっています。

1.原則として月一回の月例句会を実施します。

2. 参加者
 あらかじめ登録された者のみ。
 (「俳号」をきめて、【句会「寅の日」参加希望】のタイトルで楠田までメールを)
 
3.投句のお題
・当季雑詠(その季節の季語を自由に詠む。)

4.句数
・5句だし
・5句選(特1・並4)特選は2点 並選は 1点 扱い
・予選句は自由 
5.【投句期間】
 2021年11月1日0時から15日23時30分まで
 

6.【選句期間】
 2021年11月16日0時から25日23時30分まで  

7.【結果発表】
 2021年11月26日から
同時に「談話室」が書き込み可能になります。

8.賞について
 ・最高得点句は最優秀句であり、その句会の「寅日子」賞とする。
 ・特別賞として、次の賞を設ける。
 「これぞ科学!!」が詠まれた句 → 「牛頓」(ニュートン)賞!!
 「よくぞそこまで観察した!!」という句 → 「藪柑子」賞!!
  特別賞は、毎回でなくてよい。
  もちろん「寅日子」賞と重なることがあってもよい。
  参加者が、選評の際に書き込むようにようにしたい。複数票を獲得したときに受賞としたい。

9.注意事項
 参加する前に「夏雲システム」、「同意事項」をよく読んでおいてください。

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「俳句」のある「日常」!!
 それは実に楽しい。
 オンライン句会にいつでも自由に参加する「日常」!!
 それは もっと もっと愉しい!!

 「俳号」きまったら連絡ください。

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【Web更新10/24】21-43 オンライン「寅の日」 等 更新!!

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炸裂は宙のはじまり柘榴かな 21/10/20撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】21-43
週末定例更新のお知らせ
 ついには近畿地方に「木枯し1号」まで吹いてしまった。
 季節はいっきょに前にすすんだようだ。
 
 「ゆっくり急げ」(Festina lente !)はローマ皇帝アウグストゥスの名句だと外山滋比古さんが教えてくれた。
 今も使える教えだ!!
 
◆表紙画像集2021 更新 柘榴
 まさに石のようにかたいかたい柘榴の表皮が割れはじめた!!
 どれほどの力がはたらいているのだろう!?
 膨張、炸裂!!
 それはまるで宇宙の始まりのビッグバンのごとく。

◆オンライン「寅の日」 更新!!
 11月のテーマも、「寅彦の自然の見方」である。
 そして、ついに11/14(日)には、第300回オンライン「寅の日」である。
 お家実験「茶わんの湯」で楽しみたいものである。

◆【ヒガンバナ情報2021】 更新!!
 今、どうしても「自然結実」にこだわってしまう。
 今年の今こそ、絶好のチャンスだから!!
 まずはこの「事実」を多くの人の目で確認して欲しい!!
 謎解きはそれからだ。


 大賀ハス観察池は、蓮根の植え替えから31週目である。
 池のなかだけでなく周辺も含めて、多様な秋がやってきていた。

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今年こそ、ヒガンバナの「種子」をみつけよう!!(6) #自然結実 #ヒガンバナの種子 #3倍体 #日本ヒガンバナ学会

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▼昨日(2021/10/23)、ついに近畿地方に「木枯し1号」が吹いた!!
 風は冷たかった。
 これが「自然結実」ヒガンバナにどう影響するだろう!?
 それが気になってしかたなかった。

 昨日はより身近な「自然結実」ヒガンバナ花茎の採集をした。
 身近も身近!!
 玄関出て100歩あまりで行ける場所ばかりだった。

▼なかでもいちばん遠いのが、線路の踏切近くだった。とは言っても100歩あまりだが…!!
 この株から2019年に採集・回収した「種子」は、2020年に「発芽・発根」「出葉」した。
 さらには今、また「出葉」してきている。
 この場所を【福崎F(踏切)】とする。

【福崎F】
・いったんふくらみかけた「実」も、いままたしぼみかけている。
・完全結実した花茎 1本
・花茎は枯れているが、「実」がふくらんだままのものひとつを採集

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▼次がもっと近くで、その踏切に行くまでの道端である。
 ここには、ごくアタリマエにたくさんの「自然結実」がみられた。
 ここを【福崎M(道端)】としよう。

【福崎M】
・「自然結実」花茎 15本
・枯れかけた花茎 3本
・完全に花茎の枯れたもの 1本 を採集した。

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▼そして最後が、庭の定点ヒガンバナである。
 ここを【福崎N(庭)】とする。

【福崎N】
・「自然結実」したが、花茎が枯れてしまっている 2本 採集
・今なお、花茎がしっかり立ち、「実」が熟しかけているの 1本
 これは、この場所で継続観察することにする!!

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 採集したこれらの花茎を「水栽培」することにした。
 さあ、ここからいくつの完熟「種子」を回収することができるだろう。
 楽しみである。 o(^o^)o ワクワク


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今年こそ、ヒガンバナの「種子」をみつけよう!!(5) #自然結実 #ヒガンバナの種子 #3倍体 #日本ヒガンバナ学会

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▼ここへ来ていっきょに冷え込んできた!!
 急激な気温の変化は、「自然結実」ヒガンバナにどんな変化をもたらすのだろう!?
 それが、気になっていた。

 近くにヒガンバナ群生地があった。
 ヒガンバナ季節には、朝の散策で必ず歩くようにしている。
 そこにも今年は、かなりの頻度で「自然結実」が見られた。

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▼ほとんどのヒガンバナの花茎が萎れて倒れていた!!
 この冷え込みでいっきょにそれは加速しているように思えた。
 
 しかし、「自然結実」した花茎は凜として立っていた!!

 だから、「自然結実」花茎をさがすのはむしろ簡単になったとも言える。
 今だ!!
 今こそだ!!

 たとえ、まわりの花茎につられて倒れたとしても、花茎は緑を残していた。
 「自然結実」した実は、以前よりも黒さを増してきたようだ。

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▼そんななかで、気になる花茎もみつけた。
 せっかく「自然結実」しながらも、花茎が萎れてきているものがあった。
 ふくらもうとしていた「実」が、黄色く枯れスカスカになろうとしていた。
 ここからは勝手な推測だ!!

 「実」に与えようとした水と養分は、地下の球根に「回収」をはじめた!!

 そんなことも考えると、

 今が、花茎の「水栽培」にシフトするチャンスかも知れない!!

▼とりあえず、現段階(2021/10/21)で、目につく花茎はすべて採集することとした。
 そこを、群生地【福崎S(散策)】とした。

 夢中で採集し、家に持ち帰り数えてみてびっくりした!!
 数十メートルの道端に61本もあったのだ。

【福崎S】 61本 !!

(つづく)

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実生ヒガンバナ(2019年採集分)は今!!(2021/10/20) #日本ヒガンバナ学会 #ヒガンバナの種子 #実生ヒガンバナ実験

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▼2019年に採集・回収したヒガンバナの種子530個を使った実生実験!!
 前回(2021/04/10)の観察から半年以上過ぎていた。
 この半年のあいだに、葉はすべていったん枯れてしまった。
 そして今、野のヒガンバナの<葉の季節>にあわせるように、今年の「出葉」がはじまっているのだった。

▼どのように「出葉」がはじまっているのか。
 一昨日(2021/10/20)現在を「記録」しておく。

 まず【安富】【夢前】の鉢が置いてある場所だ。
 枯れた八手の葉、雑草、のびた笹等の掃除でけっこう時間がかかった。
 結論から行く。

【安富】
・「出葉」してきている鉢は2つ
・日の当たりが悪かったせいか青白い葉をのばしているのがあった。

【夢前】
・「出葉」がみられる鉢は3つ
・球根がはみ出てみられるものもある。
・最長17㎝まで葉をのばしたものもあった。

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▼次は【福崎】である。
 木漏れ日が当たる場所である。

【福崎】
・「出葉」してきているものは14鉢あった。
・集中して、「出葉」した鉢がみられるところがある。それが意味するところは!?
・二枚の葉がでてきているものもある。
・全体的に出てきている葉は短い。だが、肉厚がありしっかりしている。

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・ここに特別に2020年採集分の鉢もいっしょに置いていた。「出葉」の気配はなかった。
 
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【その他】
・従来の群生地以外のものをここにまとめて置いていた。
・ここでは、「出葉」がみられる鉢は2つ。
・二枚の葉がしっかりでてきているものもある。(12㎝、11㎝)

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▼最後に、鉢に植え替える前のケースのなかで「出葉」してきたものをみた。
 こちらの周辺の雑草はひどかった。
 もう鉢に植え替え、ケースを処理してもよかったが、「ひょっとしたら」の思いから、もう一年だけこのままにしておいたのだ。
 雑草の処理にずいぶん時間がかかった。
 せっかく「出葉」したものを引っこ抜いてはたいへんと慎重にすすめた。

【ケース】
・「出葉」しているものは5つ。
・たくましくのびている葉もある。13㎝、11㎝
・注目しておきたいのは、あの「線路沿い」「庭の定点」のヒガンバナも「出葉」してきていることだ。

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【「出葉」の総合計】(2021/10/20現在)

【安富】2+【夢前】3+【福崎】14+【その他】2+【ケース】5=26


 一年目に「出葉」した54のうち48%(26/54)に相当する26が、現段階で「出葉」してきている!!
 これはやっぱり凄いことだ!!

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本日(2021/10/21)、第298回オンライン「寅の日」!! #自然界の縞模様 #traday #寺田寅彦

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田んぼの「ひび割れ」をじっと見た。たしかに似ていると思った!!

 先月の末に、今年2回目の「自然結実」ヒガンバナ群生地巡りに出かけた。
 そのとき、稲刈りのすんだ田んぼにその「ひび割れ」を見た。それが妙に気になった!!
 たしかに似ている!!
 キリンの斑に!!
 そして思い出すのだった。

 「キリンの斑論争」と寅彦のことを!!

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▼本日(2021/10/21)は、第298回オンライン「寅の日」である。
10月のテーマは

【10月テーマ】「寅彦の自然の見方」

 である。本日はその第二弾として「自然界の縞模様」を読む。

◆本日(2021/10/21)、第298回オンライン「寅の日」!!

●「自然界の縞模様」(青空文庫より)


▼なにやら面白そうな話しからはじまっていた。

 ここでかりに「縞模様(しまもよう)」と名づけたのは、空間的にある週期性をもって排列された肉眼に可視的な物質的形象を引っくるめた意味での periodic pattern の義である。

そして、この随筆のもっともキモの部分が語られている。
少し長くなるが引用させてもらおう。

現在の物理的科学の領域では、その中でのきわめて辺鄙(へんぴ)な片田舎(かたいなか)の一隅(いちぐう)に押しやられて、ほとんど顧みる人もないような種類のものであるが、それだけにまた、将来どうして重要な研究題目とならないとも限らないという可能性を伏蔵しているものである。今までに顧みられなかったわけは、単に、今までの古典的精密科学の方法を適用するのに都合がよくないため、平たく言えばちょっと歯が立たないために、やっかいなものとして敬遠され片すみに捨てられてあったもののように見受けられる。しかし、もしもこれらの問題をかみこなすに適当な「歯」すなわち「方法」が見いだされた暁には、形勢は一変してこれらの「骨董的(こっとうてき)」な諸現象が新生命を吹き込まれて学界の中心問題として檜舞台ひのきぶたいに押し出されないとも限らない。そういう例は従来でも決して珍しくはなかった。

具体例が縷々あげられている。ナルホドと納得し、寅彦の観察眼に感心するばかりであった!!
寅彦の軸足はいつも「科学」にあった!!

とにかく、天然がただものずきや道楽であのような週期的な構造を製作するとは思われないので何かそこに物理的な条件が伏在するであろうと想像するのはやむを得ない次第である。

▼そして、その「割れ目」問題にふれられていた。

 しかし、実験的現象として見た割れ目の現象はなかなか在来の簡単な理論などでは追いつきそうもない複雑多様なものであって、これに関する完全な説明のできる前にはまだまだ非常にたくさんの実験観察ならびにそれからの帰納的要約が行なわれなければならない。そうして新しい「割れ目の方則」が発見されなければならないであろうと想像される。

 簡単に「物理学の圏外」に追いやることをしなかった。

こう考えると、形が不規則だとか、reproducible でないからとか言って不規則な放射像を物理学の圏外に追いやる必要はないであろう。光の場合の不規則は人間の感官認識能力の低度なおかげで「見えない」から平気であるが、現在の場合は「見える」からかえって困るのである。

 そして、最後にこう言われると、わからないままもうなずいてしまうのである。

 とにかくこういうふうに考えれば、完全週期的な縞(しま)と不規則な縞とをひとまとめに論ずる事がそれほど乱暴でないということだけは首肯されるであろう。  以上のほかにも天然の縞模様の例はたくさんあるであろう。

「縞模様」を自分でもさがしてみようという気になるから不思議だ。
 最後の最後にこう書いていた。

このはなはだ杜撰(ずざん)な空想的色彩の濃厚な漫筆が読者の中の元気で自由で有為な若い自然研究者になんらかの新題目を示唆することができれば大幸である。ただ記述があまりに簡略に過ぎてわかりにくい点が多いことと思われるが、そういう点についてはどうか聡明(そうめい)なる読者の推読をわずらわしたい。

寅彦がこう書いたのが1933年。(寅彦自身はこの2年後の大晦日に亡くなっている。)
その19年後、つまり1952年!!

●1952年 イギリスの数学者アラン・チューリングは「チューリングパターン」を発表!!

 寅彦は少し早すぎたのかも知れない。
 いや
 寅彦はいつ読んでも今日的である!!
 

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2021年11月のオンライン「寅の日」は #寅彦の自然の見方 #traday #寺田寅彦

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私たちは、「大気の物理学実験室」のなかで暮らしている!!

 行なわれる実験メニューは、日々刻々と更新される。
 次なる展開を知りたくなって
 その「からくり」「ルール」の謎解きをやってみたくなる!!

 自然は少しだけ見方を変えて見ると、こんなに面白いものはない!!
 それを寅彦が教えてくれた!!


▼2021年11月のオンライン「寅の日」の計画を立てる時期である。
その寅彦の「自然の見方」から学ぼうということで10月テーマは「寅彦の自然の見方」であった。
なかなか2回だけでは満足できない。
そこで、11月も同じテーマを継続したい!!   

【11月テーマ】「寅彦の自然の見方」

 11月は3回ある。

■2021年11月オンライン「寅の日」!!
◆第299回オンライン「寅の日」 …11/02(火)
◆第300回オンライン「寅の日」 …11/14(日)
◆第301回オンライン「寅の日」 …11/26(金)

▼テーマ「寅彦の自然の見方」の守備範囲は広い。
 どの随筆もがあてはまるような気がしてくるのだった。
 迷いに迷ったが、次の3つにした。あえて、私もまだよく理解できていないものを選んでみた。
「量的と質的と統計的と」
「茶わんの湯」
「物理学圏外の物理的現象」


■2021年11月オンライン「寅の日」!!

◆第299回オンライン「寅の日」 …11/02(火)「量的と質的と統計的と」(青空文庫より)

◆第300回オンライン「寅の日」 …11/14(日)「茶わんの湯」(青空文庫より)

◆第301回オンライン「寅の日」 …11/26(金)「物理学圏外の物理的現象」(青空文庫より)


▼11/14(日)はついに第300回である!!
 2012年4月にはじめて、10年目でここまできた。思えば遠くまで来たものである!!
 第100回、第200回と「達成記念オフ」を実施してきたが、今回は状況を考えパスする。
 その分、ちょうど日曜日だ!!
 
 茶わんに熱い湯をいっぱい入れて、お家実験だ!!

 楽しみにしています。o(^o^)o ワクワク
 

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実生ヒガンバナ(2019年以前分)は今!!(2021/10/18) #日本ヒガンバナ学会 #ヒガンバナの種子 #実生ヒガンバナ実験

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▼野のヒガンバナも、<葉の季節>にシフトしていた。
 「自然結実」ヒガンバナから得た「種子」を使って実生実験を行なっているヒガンバナも「出葉」の季節を迎えていた。
 前回の観察(2021/04/09)から半年以上が経っていた。
 前回のときは、ほぼピークに達していた葉もいったん枯れて、今、野のヒガンバナの<葉の季節>にあわせるように「出葉」してきているのだった。

 9つの鉢を明るいところに持ち出し観察してみた。

▼古い順番に行く。

●2014年「種子」採集→2015年実生実験開始→植木鉢3つ

・「出葉」しているのは一鉢だけ。
・葉の数は三枚!!
・葉の長さはほぼ12.0㎝、10.0㎝!!7.0㎝。
・鱗茎(球根)と葉のつけ根のあたりが長くなったように感じる。
・葉は今からどんどんのびる気配だ!!

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▼次に行こう。

●2016年「種子」採集→2017年実生実験開始→植木鉢3つ

・こちらも「出葉」しているのは一鉢だけ。
・葉の数はまだ二枚だ!!
・葉の長さもまだ伸び始めたばかりのようだ。
 8.5㎝
 7.5㎝

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▼最後は2018年採集分だ。

●2018年「種子」採集→2019年実生実験開始→植木鉢3つ

・こちらは「出葉」している鉢は二鉢だ。
・二鉢とも「出葉」している葉の枚数は一枚だ!!
・どちらの鉢も葉がのびるのは今からのようである。
 5.5㎝
 2.5㎝

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 いずれも葉がのびてくるのは今からであろう。
 のびた葉でいっぱい光を受けとり栄養をつくり、地下の球根に貯め込むのだ!!

 貯め込んだ栄養をつかって花茎をのばしてくるのはいつだろう!?
 
 実生ヒガンバナに花が咲くことはあるのか!?

 今、2つのことを検討している。
 ・コヒガンバナのように大きな植木鉢への引っ越し
 ・ふだん置いている場所の変更(今は少し木陰? ) 
 
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【Web更新10/17】21-42 【ヒガンバナ情報2021】 等 更新!!

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小紫上り列車のゆらしけり 21/10/15撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】21-42
週末定例更新のお知らせ
 いっきょに寒くなった!!
 季節はいっきょに前にジャンプしたようだ。

 ポンコツ頭の思考は、そういっきょにジャンプできない。
 ゆっくり ゆっくり 急ごう!!

◆表紙画像集2021 更新 コムラサキ
 いつの日にかホームセンターで購入した一本のコムラサキの苗木。
 今では長く伸びた枝が何本も道路にはみ出すまでになっている。
 枝についたコムラサキの実に西日があたり輝いていた。
 となりの線路を列車が走るたびにムラサキの実がゆれた!!

◆【ヒガンバナ情報2021】 更新!!
 今年は、ヒガンバナの「自然結実」が異常に起こっている。
 少なくとも私の目にはそう見える!!
 またしても「ばっかり病」を発症してしまったのだろうか!?
 全国からの情報をしばし待ちたい!!

 大賀ハス観察池は、蓮根の植え替えから30週目だった。
 いきなりのつめたい北風に、枯れ葉がふるえていた!!

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今年こそ、ヒガンバナの「種子」をみつけよう!!(4) #自然結実 #ヒガンバナの種子 #3倍体 #日本ヒガンバナ学会

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「自然結実」したこの実の中で何が起こっているのか、私は知らなかった!!

 「日本のヒガンバナは、3倍体だから種子をつくらない」
 そう聞かされも、それだけではなかなか納得いかなかった。
 2013年以来、たくさんの「種子」を見てきた。
 2019年には、530個もの「種子」を手に入れた。

▼まったくのシロウトであり、どのように研究をすすめればいいのかわからなかった。
 いつもの無手勝流だった!!
 手に入れた「種子」から育てる実生実験を繰り返してきた。
 2019年に手に入れた530個の「種子」の実生実験の結果は次のようになった。

●「発芽・発根」したのは140個だった。

 暫定発芽率140/530個×100= 26.4% !!

●そのうち「出葉」してきたものは総合計54個だった。

 「発芽・発根」したもののうち
 暫定出葉率54/140個×100= 38.6% !!

 530個の種子全体から見ても
 暫定出葉率54/530個×100= 10.2% !!

 この数値をどう解釈するかはこれからの課題だ!!
 

▼4個に1個は「発芽・発根」する「種子」をたまたまの偶然ですますことはできない。

 日本のヒガンバナに何かが起こっていることは確かだ!!

 いくつかのシロウトの作業仮説もたててみた。

【仮説 1】「自然結実」するヒガンバナは、2倍体(2n=22)になっている。

【仮説 2】無融合種子形成をするようになっている。3倍体(2n=33)のままである。

【仮説 3】 【仮説 1】と【仮説 2】とが入り交じっている。

 これ以上の追究の手立てをあぐねている。
 これが現状だ!!


▼その追究以上に今、私が願うことがある。
 それは

 できるだけ多くの人に「自然結実」の「事実」を目撃して欲しい!!
 そしてヒガンバナの「種子」を手に入れて欲しい!!

 そして、いっしょにヒガンバナの「ふしぎ!?」の謎解きをしたい!!教えて欲しい!!

(つづく)
 

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今年こそ、ヒガンバナの「種子」をみつけよう!!(3) #自然結実 #ヒガンバナの種子 #3倍体 #日本ヒガンバナ学会

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▼ここをあらたな「自然結実」ヒガンバナ群生地としよう!!

 それは、ほぼ毎日でかける「ひとり吟行」の途中にあった。
 「香寺」であった。

【香寺】
・今年ばかりは群生地の候補地はいっぱいあった!!
・コンクリートの溝の側の田の畦だった。
・すでにほとんどの花茎は枯れてしまっていた。
・群生地入口には「遅れん坊」ヒガンバナもいた。
・「自然結実」した花茎はすっきりとそれだけは緑を残し直立していた!!
・虫にかじられた実もあった。ヨトウムシだろうか!?
・しべを残している姿から、どの部分がふくらんできたのかよくわかる。

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▼毎日でかけるとはいえ、家から離れたところにあるので、この段階で花茎を採集してきた。
 花茎は全部で18本あった!!

 ペットボトルの口近くを切ってつくった容器に水を入れ、18本の花茎を入れた。

 「水栽培」に入った!!

 いったいいくつの「種子」を回収できるだろう!?

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▼なぜ、ここまでヒガンバナの「自然結実」「種子」こだわるのだろう!?
 日本のヒガンバナの「不稔性」をはじめに言ったのはあの牧野富太郎先生である。
 栗田子郎先生は書いていた。

  ヒガンバナに種子ができないことの不思議を最初に指摘したのは牧野富太郎だった。彼は明治40年(1907)に出版された飯沼慾斎の『増訂草木図説』のマンジュシャゲの補記に「予ハ未ダ本種ノ結実セシモノヲ見タルコトナシ」と書いている。(『ヒガンバナの博物誌』(栗田子郎著 研成社 P43より))

 日本中の野を駆け巡ったあの牧野先生が、「結実セシモノヲ見タルコトナシ」と言っているのである。
 私はもっと単純だった!!
 
 あんなにみごとな花をいっぱい咲かせるのだから、なかには変わりダネがいて、「種子」をつくることもあるのではないか!?

▼そして、今、目の前にしているものは何!?
 牧野先生の時代から、ヒガンバナに何かが起きたのだろうか!?
 いや、まさに今なにかが起きているのだろうか!?
 
 私は今 思う!!
 「自然結実」は、これまでも想像以上に高頻度に起こってきた。
 しかし、この時期のヒガンバナに誰も興味を示さなかっただけ!!
 と。

 さあ、今!!
 野に出て、ヒガンバナが燃え立つように真っ赤に咲いていたあの場所に行ってみよう!!

 突き動かすのはあなたの「好奇心」のみ!!
 
(つづく)

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今年こそ、ヒガンバナの「種子」をみつけよう!!(2) #自然結実 #ヒガンバナの種子 #3倍体 #日本ヒガンバナ学会

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やっぱり今年は、ヒガンバナの「自然結実」が異常なまでに多い!!

 あまりに執拗に「事実」を語ると、信憑性を疑われはしないかと不安になる。
 しかし、これは「事実」だから、どうしても繰り返し語ってしまう。

<毎日の朝の散策で>
 ・ごくごくアタリマエに「自然結実」が。
 ・「さがす」というものではない。立っている花茎に近づけば、ほぼまちがいなく「自然結実」が!!

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<家のすぐ近くの踏切で>
 ・2019年度、ここから採集、回収した「種子」は2020年度には「発芽・発根」「出葉」した。
 ・今年もまたアタリマエに「自然結実」している。

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▼しかし、「自然結実」=「種子」とはかぎらない。
 「自然結実」した「実」が完熟し、そこから「種子」が顔を出すのをまたなければならない。
 ここから、ふたつの道が考えられた。

【その1】
・「自然結実」したその場所で、完熟するまで継続観察する方法。
・これは、毎日観察が可能な位置に「自然結実」ヒガンバナがある場合は、この方法がふさわしい。
・完熟して、なかから黒い「種子」が見えだしたら要注意!!

▼もうひとつの道は「水栽培」である。

【その2】
・いつも行く場所ではないところで、「自然結実」ヒガンバナをみつけた場合、この方法が確実だ!!
・はじめて「自然結実」ヒガンバナをみつけたときは、こちらの方がいい!!
・「水栽培」といっても、きわめて簡単!!
 ペットボトルなどの空き容器に水を入れ、切りとった花茎を挿しておくだけだ。
・水の入れ替えが必要という人もいるが、無精な私はそれをしたことはない。
・水に挿す前に花茎にもう一度鋏を入れてもよいかも知れない。
・完熟「種子」がこぼれ落ち始めたら、「種子」の行方に要注意!!

▼理想を言えば、限界まで【その1】で観察をつづけ、「種子」が顔を出したところで、【その2】「水栽培」に切り替えることだ!!
 より安全なのは、最初から【その2】を選ぶことだ!!

 ひとりでも多くの人がヒガンバナの「種子」に出会えること願う!!
 今年は絶好のチャンスだ!!


 まだ執拗に繰り返す!!

<毎日通る道端に>
 ・道に倒れ込む花茎の先にも
 ・直立する花茎の先には、ほぼ確実に「自然結実」が!!

 「自然結実」ヒガンバナみつけたら、ぜひ教えて下さい!!

(つづく)

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今年こそ、ヒガンバナの「種子」をみつけよう!!(1) #自然結実 #ヒガンバナの種子 #3倍体 #日本ヒガンバナ学会

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ついに庭の定点ヒガンバナにも「自然結実」がはじまった!!

 「自然結実」とは
 ヒガンバナという花はくわしく見ると、一本の花茎に5~7つの小さな花が咲いている。
 その小さな花の子房部がふくらんでくることを「自然結実」とよんでいる。
 「自然結実」した実のなかには、やがて「種子」ができる。

 「自然結実」が見られるのは定点ヒガンバナAである。
 少なくとも20数年以上定点観察をつづけている株である。

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▼もう迷う必要はなさそうだ!!
 大きな声で言おう!!

 今年は、きわめて高頻度にヒガンバナの「自然結実」が起こっている!! 

 私が観察をつづけてきた範囲では、2019年度についで高頻度である。
 ひょっとしたら、これは2019年度以上かも知れない!!


▼まずは、この「事実」をできるだけ多くの人と共有したい!!
 「自然結実」をみつける方法はいたって簡単である。
 ポイントは2つある!!

(1)「ある」と信じてさがしてみること!!
 ちょっと非科学的に聞こえるかもしないが、「あるわけがない」と思いながらさがすのと、「きっとあるはず」と思ってさがすのでは結果に大きなちがいが出る。「きっとあるはず」と思っていれば、同じ場所を何度もさがすことになるから!!
 一度みつけてしまえば、「これまで、なぜこれが目に入らなかったのだろう!?」と不思議になる!! 

(2)ヒガンバナの群生地で、今なお立ってる花茎をさがす!!
 今度は、うんと科学的だ!!
 ふつう今の時期から、ヒガンバナの花は萎れ、花茎は枯れて倒れていく。
 ところが「自然結実」をした花茎はちがう!!
 結実した実の中には、「種子(種の赤ちゃん)」がいるのである。
 なんとしても可能なかぎり水と栄養を届けつづけなければならない!!
 ダカラ
 その花茎は緑を残し、今なお直立しつづけているのである!!
 このアタリマエ!! にいたく感動のするのである。

 花茎の枯れがすすんでいく、今からが最高のチャンスなんだ!!


▼「自然結実」は、誰だって必ずみつけることができる!!
 
 「立春の卵」は、誰がいつやっても立てることができる。ダカラ 「科学」だ!!
 「究極のクリップモーター」も、誰がいつやっても回る。ダカラ 「科学」だ!!

 ヒガンバナの「自然結実」も、今年なら 誰だってみつけることができる。 ダカラ 「科学」だ!!
 と言いたいのだ。

 我が家にもうひとつあった!!
 大賀ハス観察池のすぐそばで枯れハスとコラボしていたヒガンバナの花茎が倒れはじめていた。
 やっぱりあった そこにも!!
 「自然結実」ヒガンバナが!!

(つづく)

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「自然結実」ヒガンバナ群生地は今!!(2021/10/12) #ヒガンバナ #自然結実 #ヒガンバナの種子 #日本ヒガンバナ学会

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前回の「自然結実」ヒガンバナ群生地めぐりから2週間がたってからと思っていたが、少し天気が下り坂ということで、予定を少し前倒しにした。
 今年3回目の群生地めぐりに昨日(2021/10/12)でかけた。

 巡ったコースは前回と同じく4ヶ所である。

【安富】→【夢前】→【福崎】→【福崎B】

【安富】
・もうすぐ雨が降ってきそうな様子。
・花茎の枯れはかなりすすんでいる!!
・子房部がふくらんできている。「自然結実」だ!!
・ほとんどの花茎が倒れていても「自然結実」した花茎は立っている!!
・すぐに「自然結実」している花茎を多数確認できた。
・「自然結実」の頻度は、2019年度に匹敵するかも!?
・一本の花茎にふたつ「自然結実」しているものも多くある。
・ざっとした目算では、西の畦に20、東の畦に10!! 計30以上だ。
・花茎3本をサンプルとして採集

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▼来た道を東にもどった。

【夢前】
・稲刈りがすんでいた。
・「安富」より枯れが遅れている。
・まだまだ立っている花茎が多い。
・たしかに、ここにも「自然結実」を確認できた。
・なかには、畦の草刈りで刈り倒されたものもある。
・これから「自然結実」する予感のものもある!!
・「安富」よりは少ないかも知れないが、30近くあるかも知れない。
・ここでも、3本の花茎をサンプルとして採集した。

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▼さらに東に!!

【福崎】
・なんという悲劇が!!
・道路の北も南も、田の畦の片側半分は草刈りをされていたのだ!!
・しかし、その悲劇をカバーするほどに、残された片側には、「自然結実」が高頻度に見られた!!
・まだ立っている花茎が多い!!
・稲刈りがすんでから、本格的に採集するのでも間に合いそうだ。
・目算だけでも「自然結実」は40はありそうだ!!
・サンプルに3本の花茎を採集した。

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▼同じ道路からはなれて、2019年からのあらたな「群生地」に行った。

【福崎B】
・「遅れん坊」が待ってくれていた。
・絶対量少ない。
・でもここでも確実に「自然結実」はすすんでいた。
・ざっとした目算で15個はあるだろうか!?
・ここでも3本のサンプルを採集した。

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 持ち帰った各地点でのサンプル花茎は、「水栽培」に入った!!

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●今年は、2019年度についで高頻度に「自然結実」が見られる!!
●ひとつの花茎に2つ「自然結実」したものも多く見られる!!
●今年は、「自然結実」みつける最高のチャンスだ!!
●今ごろから11月上旬ごろまでが、「自然結実」をいちばんみつけやすい!!

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キツネノカミソリの「種子」を完全回収した!!(2021/10/11)#キツネノカミソリ #2倍体 #種子 #実生実験 #日本ヒガンバナ学会

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▼花茎の「水栽培」中のキツネノカミソリから「種子」の回収をはじめたのは2021/09/24からだった。
 その後、数日はたくさんこぼれ落ちたが、10/5を最後にこびりつきかたまってしまったようになっていた。
 容器の水の中にはまったものあった。
 10/5までに回収できたものの個数は次のようになっていた。

【9/24】…14
【9/25】…13
【9/26】… 3
【9/27】… 7
【9/28】… 8
【9/29】… 2
【9/30】… 2
【10/5】… 1

【合計】…50個

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▼今なお残る「種子」の完全回収にかかった。
 もぎ取るようにして、紙の上にひろげ、そこから「種子」を拾い上げた!!
 小さいかけらのようなもの含めて
 54個となった!!

 水のなかから拾い上げ、つぶれしまったものを除いて
 16個となった。

【10/11の合計】…70個

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▼回収した「種子」を一個ずつチャック式ナイロン袋に入れた。
 ナイロン袋には例によって次のことを記していた。
・花茎採集場所
・花茎採集日
・「種子」回収日

 70個のナイロン袋は少々圧巻であった。

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▼最終的に回収したキツネノカミソリの「種子」は

【これまでの合計】…50個+【10/11の合計】…70個=120個!!

 120個の「種子」を冷蔵庫に眠らせておいて、来年の春先から実生実験にかかろうと思う。
 はたして「発芽・発根」「出葉」してくるだろうか!?
 いつの日か、キツネノカミソリの花をみることができるだろうか!?

 その花を見たとき、キツネノカミソリは2倍体(2n=22)に納得しよう!!

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【Web更新10/10】21-41 「クモ学」のすすめ 等 更新!!

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溝蕎麦や朝の川原に舞踏会 21/10/08撮影@福崎


■楠田 純一の【理科の部屋】21-41
週末定例更新のお知らせ
 10月も10日も過ぎたのに夏日・真夏日がつづく!!
 どうなっているんだ!?
 と 空を見上げれば まるで真夏の雲が…!!
 
 しかし、ときは粛々と過ぎる。
 10月2回目の週末定例更新だ!!


◆表紙画像集2021 更新 溝蕎麦
 朝の川原は華やかににぎわっていた!!
 ピンクの金平糖のような花がかわいい。
 まるで、朝の舞踏会だ!!


◆「クモ学」のすすめ 更新!!
 シロウト「クモ学」のすすめの最初にこう書いた。
 最大の「ふしぎ!?」は最も身近にある!!
 と。
 これは変わらぬ事実だった。今は、庭の古びた柿の木のジョロウグモたちの観察をつづけている。
 観察をすればするほど、次なる「ふしぎ!?」が生まれてくる。
 今、思う。
 この歳になるまで、この「ふしぎ!?」になぜ気づかなかったのだろう。
 それが不思議だ!!
 

◆オンライン「寅の日」 更新!!
 オンライン「寅の日」への最高の「案内の書」も手に入れることができた。
 10月テーマは「寅彦と自然の見方」である。
 寅彦の観察眼から大いに学びたいものである。


◆新・クラウド「整理学」試論 更新!!
 「私とTwitter」の歴史は、そのまま「私とネット」の歴史とも重なるのだった。
 そこから、きっと「これから」も見えてくるはず!!


 大賀ハス観察池は蓮根の植え替えから29週目。
 枯れ蓮と萎れたヒガンバナのコラボもここまで、ヒガンバナの花茎が倒れはじめた。
 季節は次なるステージへ!!

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Twitterはじめて4,401日目に思うこと!! #コウガイビル #Twitter #Twitter的

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55号コウガイビルの姿はどこにもなかった!!
 ナイロン袋には少し黄色くにごった水があるのみだった!!

 悲劇は、10月になってもなお連日つづく夏日・真夏日のなかで起こった。
 前回の観察のときは、まちがいなく生きていた。「大失敗」をやらかしたと思ったが、後日確認したら、その後も生きていた。
 悲劇はきっと10/06前後に起きた!!
 事情あって、しばし冷蔵庫の外にいたのだ。コウガイビルは「暑さ」が苦手だった。
 あのダーウィンも観察したとおりになるのだった。

プラナリア類を飼うのは極めてむずかしい。生活現象が終われば、一般に見る天然の変化の法則がここにも働いて、体は全体に柔らかくなり、液化する。そのはやさは、他に比べるものもないほどである。(「ピーグル号航海記 上」チャールズ・ダーウィン著(岩波文庫)P54より)

▼この「ふしぎ!?」のかたまりのような生きもの=コウガイビルにはじめて出会ったのは、2008.11.14である。
 それからまもなく13年である。
 コウガイビルにはじめて出会った翌年の2009.09.23!!
 ひょんなことがきっかけになってTwitterと出会ってはじめた。
 本日(2021/10/10)は、それから4,401日目であると、twilogが教えてくれた。
 はじめてからほぼ100日ごとに

●「Twitterはじめて○○日目に思うこと!!」

 の「記録」を残していた!!
 読み返してみると、その当時に何に夢中になっていたかがわかって面白い。


▼そのなかでいつも語ってきた「Twitter的」!!
 今回もやっぱり語っておこう。

 「Twitter的」とは
 6つのキーワード・概念からなる。

 Twitter的=
「リンク」
「シェア」
「フラット」
「等身大」
「リアルタイム」
「アクティブ」

 もちろん「Twitter的」はTwitterのみを意味しない!!
 少し大げさに言えば
 ネット世界における私の「流儀」「作法」である。
 いや、それを超えて、これが私の「哲学」であり「生き方」である!!


▼自分でも驚いてしまう!!
 ここ10数年、ほぼ同じことをポンコツの「繰り言」のように繰り返し唱えているのである。
 さて、次なるTwitter的の矛先はどこにむかうだろうか!?
 それは私にもわからないのだ。

 次の100日後までには、57号コウガイビルに出会えているだろうか!? 

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本日(2021/10/09)、第297回オンライン「寅の日」!! #物質群として見た動物群 #traday #寺田寅彦

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▼子規庵の糸瓜にはまだまだ雄花が咲いていた。
 昨日の朝、その雄花を見ていると、たくさんの蟻が群がってきていた。
 最初に花が咲き始めたころから、ずっとこの蟻のことが気になっていた!!
 花粉を運ぶのにひと役かっているのでもなさそうだ。
 蜜だけを横取りしているのだろうか!?
 ネットで調べてみたら、どうもそれだけではなさそうだ。蟻たちが害虫を追い払うということもあるという!!

 蟻たちは糸瓜をパトロールしてくれているんだ!!

 アリガタイ!!少し蟻たちの見方が変わってきた!!
 そう言えば、寅彦にも蟻について書いた随筆があったような。

 よく見ると、なんだか、つぼみらしいものが少し見えるようである。  コスモスの高さは蟻の身長の数百倍である。  人間に対する数千尺に当たるわけである。  どうして蟻がこの高い高い茎の頂上につぼみのできたことをかぎつけるかが不思議である。 (大正十年十一月、渋柿) (『柿の種』寺田寅彦 青空文庫より
 

▼本日(2021/10/09)は、第297回オンライン「寅の日」である。
 10月のテーマは

【10月テーマ】「寅彦と自然の見方」

 である。その第一弾として「物質群として見た動物群」を読む。


◆本日(2021/10/09)、第297回オンライン「寅の日」!!

●「物質群として見た動物群」(青空文庫より)


▼ここに書かれていることは、これが書かれた当時1933(昭和8)年、つまり88年前よりはるかに今日の方が多くの人がスンナリと納得するところだろう。
 ビッグデータでものごとを見ることは日常茶飯事なのだから。

 文脈を追ってみよう。

いわゆる「大数」の要素の集団で個々の個性は「充分複雑に」多種多様であって、いわゆる「偶然」の条件が成立するからである。
これも「人間のことに物理的方法に適用しない」という通有の誤解のために、あまり一般には了解されないようである。これも遺憾なことと思われる。こういう試みは、もっともっといろいろの方面に追求されるべきはずのものである。

▼寅彦の本意は、文章の最後に現れる!!
 今回もそれは言えそうだ。

ただ遼遠(りょうえん)な前途への第一歩を踏み出そうとする努力の現われに過ぎないのである。しかしこの意図はほとんど常に誤解されがちである。「生物の事は物理ではわからぬ」という経典的信条のために、こういう研究がいつもいつも異端視されやすいのは誠に遺憾なことである。
科学の進歩を妨げるものは素人(しろうと)の無理解ではなくて、いつでも科学者自身の科学そのものの使命と本質とに対する認識の不足である。深くかんがみなければならない次第である。

それから88年!!
「科学」は今 !? それが知りたい!!


 寅彦はいつ読んでも 最も今日的である!!


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そこにはイソウロウグモが居た!! #ジョロウグモ #シロカネイソウロウグモ #クモ学

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▼あいかわらず、柿の木の下のジョロウグモの動きは朝から活発であった。
 「狩り」をして、食べ残しの量も目立つようになってきた。
 ネットも何層にもなり、高層マンションのようになってきた。
 そのネットの周辺部に気になるものがあった!!
 
 朝日にあたってピカピカ光っているのだった!!

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▼近づいて、じっくり見てみる。
 動いている!!
 これもまたクモだ!!
 その名もズバリ 「イソロウグモ」(居候蜘蛛)!!
 銀ピカ ダカラ

 シロカネイソウロウグモ!!

 なんともピッタリの名前をもらったものだ!!
 「居候」だから、他のクモのネットに侵入し、ネットの主が捕らえた獲物を盗み食いしたり、ネットにかかった小さな昆虫を食べたりするらしい。
 食べ残しの処理もするのかな?

▼コガネグモのネットでもよく見かけたことがあるクモだった。
 このイソウロウグモに関して「ふしぎ!?」に思うことが2つあった。

(1)ここに「居候」にふさわしいネット(網)があるとどのようにして知るのだろう!?
   この「物件情報」はどうして!?
 
(2)なぜ目立つ「銀ピカ」なの!?
   「銀ピカ」であることで主に何か貢献しているのかな!?
   それとも自身のためなのかな!?
   デメリットの方が多いのではと思ってしまうのはシロウトが故か!? 

▼ともかく、「クモ学」に「ふしぎ!?」のタネの尽きることはないのである。
 汲めども汲めども、次なる「ふしぎ!?」が生まれてくるのである。
 あのコトバを思いだす。

 最大の「ふしぎ!?」は最も身近にある!!

 別のネットでは、またしてもカメムシの「狩り」が行なわれていた。
 カメムシ登場のシーズンなんだ!!
 そこにもやっぱり「銀ピカ」のヤツが居た!!

(つづく)

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ジョロウグモのメスとオス!! #ジョロウグモ #クモの一生 #クモ学

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▼朝夕はめっきり涼しくなった。
 しかし、昼間の暑さはなかなかおさまらなかった。
 昨日も28.0℃まであがったようだ。
 柿の木にネットをはったジョロウグモたちの活発な動きと、この天気と関係するのだろうか!?

▼2015年8月の末に出会ったあのジョロウグモが教えてくれた「クモの一生」!!
 春に「卵のう」から出てきた子グモたち。
 ここであらためて驚いたのだが、「卵のう」から出てきた子グモたちは、最初から大人のクモのかたちをしているのだった!!
 クモは昆虫のように変態しないのだ!!
 子グモたちは「団居」(まどい)をし、やがてバルーニングをして大空に旅立つ。
 子グモたちは「脱皮」を繰り返して大人のジョロウグモとなる。

 大人のジョロウグモにはメスとオスがいる!!
 このアタリマエ!!
 メスが圧倒的に大きい!!
 オスは圧倒的に小さい!!

▼今はジョロウグモの恋の季節のようだ。
 柿の木にネットをはったどのジョロウグモにも、一匹にメスに対して少なくとも複数のオスがちかくにいた。
 オスの数はあきらかに一昨日よりもふえていた!!
 オスたちは恋のチャンスを待っているのだった。

 チャンスはメスの食事時に訪れることが多いという!!
 観察をしていると確かに!!

 オス同士のバトルもなかなかはげしいらしい!!

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▼少しはなれたところにいるオスはけっこう大きくなったものもいた。
さて、この後、オスたちはどうするのだろう!?
メスが「産卵」にむかうのはいつだろう!?
なかなか目がはなせない!!

やっぱり「クモ学」は最高に面白い!!

(つづく)

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ジョロウグモの季節がやって来た!! #ジョロウグモ #クモの産卵 #クモ学

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▼庭に古びた柿の木がある。定点ヒガンバナの上である。
その柿の木に今、4匹のジョロウグモがネットをはっている。
何層にもネツトをはり、かなりの空間を占拠しているやつもいる。
カメムシの「狩り」をしているものもいた。
どのネットにも、オスのジョロウグモらしきものも見える。
そうだ!!

 ジョロウグモの季節がやって来ていたのだ!!

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▼「ジョロウグモ」というと必ず思い出す特定の一匹のジョロウグモが居た!!
 彼女は、2015年の8月の末、私の目の前に出現した。
 「観察せよ!!」
 と言わんばかりに、観察しやすい場所にネットを張ったのである。
 毎日、朝夕だけでなく何時間ごとに目にしたのだった。「狩り」を繰り返し大きく成長した彼女はやがて産卵をした。

●あのジョロウグモが産卵した!! #クモ学 (2015/10/24)

 もっと驚いたのは、同じ彼女が11月にも再び産卵したのである。

●あのジョロウグモが再び産卵を!! #クモ学 (2015/11/15)

 私は偶然とは言え、彼女にすごいものを見せてもらったのである。


▼自分でも驚いてしまうような驚異のジョロウグモの観察はこれで終わらなかったのだ!!
 翌年の5月、彼女が残してくれた「卵のう」から、子グモたちが出てきたのだ!!
 そして、「団居」(まどい)を見せてくれたのだ。

●あのジョロウグモの「団居」(まどい)を見た!! #クモ学 (2016/05/05)

 「団居」からバルーニングまでの一部始終も見せてもらった。
 あのジョロウグモには感謝しかなかった!!


▼彼女が目の前に現れたあの建物も今はない。
しかし、6年前の驚異のジョロウグモ観察は、いつまでも忘れることできない!!

 さて、今年、柿の木にネットを張った4匹のジョロウグモ!!
 彼女たちはこの後どうするだろう!?
 可能なかぎり追跡観察をしてみたい。

(つづく) 

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【お薦め本】『寺田寅彦と物理学』(池内了著 玉川大学出版部)

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オンライン「寅の日」をはじめたのは2012年4月だった。
 面白くなくなったらすぐやめようと思っていた。 
ところが寺田寅彦の随筆は、読めば読むほど面白くなっていった。
はじめてから10年目になり、まもなく第300回目をむかえる。
 
 にわか寅彦ファンは、いつしか「寅の日」が最高の楽しみになってしまった。

▼そんなオンライン「寅の日」に関連しそうなたいへん興味深い本がこの夏に出された。
 それが、今回の【お薦め本】である。
 

◆ 【お薦め本】『寺田寅彦と物理学』(池内了著 玉川大学出版部 2021.7.30)


 いつものようにお薦めポイント3つを先にあげておく。
 でなければ、いくらでもダラダラと書いてしまいそうだ。それほど面白いのだ!!

(1)平易な一人称の語り口で語られる最高に面白い「寺田寅彦自伝」!!

(2)「寺田物理学」が子どもから大人まで楽しめるように語られている!!

(3)オンライン「寅の日」への最高の案内書である!!


▼ではひとつずついこう。 

(1)平易な一人称の語り口で語られる最高に面白い「寺田寅彦自伝」!!
 著者は寅彦研究の第一人者・池内了氏である。
 池内了氏はすでに

・『寺田寅彦と現代 ~等身大の科学を求めて~』(池内 了著 みすず書房)
・『ふだん着の寺田寅彦』(池内 了著 平凡社)

等で科学者・寺田寅彦の魅力を私たちに紹介してくれていた。
 今回は、これまでの「総まとめ」として、子ども向けにわかりやすく語り口調で書かれていた。
 いつまでもにわか寅彦ファンの私にはそれがアリガタイ!!
 著者は最初にこうとも言われていた。

 本書では、私が寺田寅彦になった気持ちで、かれの人生をたどりながら、どのような発想で研究をおこなってきたかを語ろうと思います。同時に、寅彦の長所だけでなく短所についてもふれ、かれの人間性の豊かさにもふれたいと思っています。わたしは、そんな欠点も見える寺田寅彦を好ましく思っているからです。(同書P3より)

 ますますアリガタイ!!


(2)「寺田物理学」が子どもから大人まで楽しめるように語られている!!
 「寺田物理学」!! 
 私にはなかなか魅力的なひびきをもつコトバです。
 しかし、 「寺田物理学とは!?」
 の問いに、自分のコトバで答えようとしてもなかなか難しかったです。
 あきらめずに、これからも何度でも挑戦してみたいと思います。
 この本には、それに答えるときのヒントがあります。

著者は言います。
 

 第2の点は、それまで解決が困難だとして敬遠されてきた問題にたいして、思いきったアイデアで挑戦したということです。
 一般に、敬遠されてきた問題というのはひじょうに複雑で、解決の糸口すら見つからないので「複雑系」とよばれてあとまわしにされてきました。寅彦はそのような複雑な系こそ今後重要となり、研究の本腰を入れなければならいと主張し、考えるヒントを提案したのです。(同書P8 より)

うれしいのはその「寺田物理学」を、子どもから大人まで楽しめるようにわかりやすく語られているのです。
 ときには、「現代」からの視点でその意義、先駆性が語られているのはうれしい!!
 それはまるで、寅彦自身が「現代」に蘇ったようだ!!


▼最後のポイントはこうだ!!
 今回はここが最も言いたかったお薦めポイントである。

(3)オンライン「寅の日」への最高の案内書である!!

 著者ははじめの「寺田寅彦とわたし」でこう言っていました。

 このようにわたしの進路を決めることなった寺田寅彦は、むろんとっくに亡くなった人だし、かれが書いたむつかしい論文を読んだわけではありません。わたしがおもに親しんだのは彼が書いた多くの随筆です。かれはその随筆で、だれもが経験するような日常のことがらをとりあげ、思いがけない発想でそれに関する「ふしぎ」について語っていくのです。その発想のおもしろさにひきこまれ、こんな見かたができるのか、そんなふうに考えられるのか、と思ってしまいました。かれは、自分の意見をおしつけるのでなく、筋道どおり考えればこうなるはずだとしめすだけなのですが、わたしは知らぬまに納得させられているのでした。合理的に考える方法さえ身につければ、だれもが納得する答えに行き着くためでしょう。  こうして寺田寅彦の随筆に魅せられるうちに、かれが物理学だけでなく広く科学の重要な課題を50年も前に予言したいたことがわかりました。(同書P2 より)

 思わず納得です。(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)ウンウン
著者は寅彦の人生をたどりながら、そのときどきに書かれた随筆を数多く登場させます。
そして、その随筆を寅彦の視点でわかりやすく解説してくれます。
私が数えたかぎりでは
 26編もあります。(数えもれがあるかも知れませんので、これ以上です。)
 26編の随筆は、アリガタイことに今すぐ青空文庫で読むことができます。

◆作家別作品リスト:No.42 寺田寅彦 (青空文庫)


  そうです!!
  それをオンラインで、12日に一度これを読んでいるのが
オンライン「寅の日」なんです。

 ここからは完全な「我田引水」モードです。
私はこれからオンライン「寅の日」ってなに!?
と訊ねられたら、ぜひ

『寺田寅彦と物理学』(池内了著 玉川大学出版部 )を読んでみてください!!

と答えようと思う。

 この本は寺田寅彦の随筆の世界へ誘う本です!!
 オンライン「寅の日」への最高の案内書です!!

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【Web更新10/3】21-40 【ヒガンバナ情報2021】 等 更新!!

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常山木の実西谷川に映りけり 21/10/02撮影@福崎

■楠田 純一の【理科の部屋】21-40
週末定例更新のお知らせ
 10月(神無月)がはじまった!!
 
 みちはこたえない。
 みちはかぎりなくさそうばかりだ。(真壁仁「峠」より)

◆表紙画像集2021 更新 常山木の実・臭木の実
 そこの常山木(くさぎ)の花に気づいたのは今年の夏だった。
 なじみの場所でありながら、ずっと気づかなかっただけなのだろう。
 西谷川の土手の石垣から生えていた。
 突き出た対岸からやっと観察できた。
 赤い萼のまん中の藍色の実は宝石のように輝いていた!!
 西谷川の川面に映っていた!!

◆【ヒガンバナ情報2021】 更新!!
 「お彼岸」はとっくにすぎたのにヒガンバナ!?
 いや植物「ヒガンバナ」の観察は、今からが本番だ!!
 <葉の季節>に入ったことを自分の眼で確かめてみよう!!
 そして
 あんなにみごとな「花」を咲かせていたの ダカラ !!
 それはもう少し後の話にしよう。

◆Webテキスト『天気の変化』の可能性!?  更新!!
 今月も「雲見」、俳句「歳時記」だけの更新になってしまった。
 いつでも、試案の試行錯誤だけは繰り返そう。
 そして、使ってみたい。

◆オンライン「寅の日」 更新!!
 10月のテーマは、「寅彦と自然の見方」だ。
 寅彦の観察眼から大いに学びたいものである!!


 大賀ハス観察池は蓮根の植え替えから28週目だった。
 枯れ蓮とヒガンバナのコラボ、そのヒガンバナもすっかり萎れてしまった!!
 実のネツトもひとつぶらさがるだけになってしまった。

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今こそ、植物「ヒガンバナ」の教材化を!! #ヒガンバナの葉 #光合成 #ヒガンバナの一年 #日本ヒガンバナ学会

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ヒガンバナの<葉の季節>がはじまったようだ!!

 先日まで燃え立つように真っ赤な花を咲かせていたヒガンバナの足元を見る。
 まちがいないヒガンバナの葉だ!!
 よく見ると花茎の足元から出ている葉もあるが、そうでない葉もある。
 今年は花茎をのばさなかった球根もあるのだろう。
 来年の「お彼岸」に向けて、いっせいに<葉の季節>に入ろうとしているのだ!!
 それにしても

 里名「ハミズハナミズ」(葉見ず 花見ず)はみごとな観察眼だ!!

 

▼<葉の季節>は翌年の春先までつづく!!
 秋が深まれば、まわりの植物たちは枯れてしまうだろう。
 冬のあいだは、光をたっぷり独り占めだ!!
 たっぷりの光で「光合成」をして、地下の球根に栄養を貯め込むのだ!!
 お見事!! 
 このみごとな「戦略」にいたく感動した私は、ひとつの<科学読み物>をつくった。

●<科学読み物>「彼岸花の一生~一年間をかけたみごとな戦略~」

 

▼これだけでも植物「ヒガンバナ」はきわめてすぐれた教材です。
 観察にそんなに時間をとりません。
 先日まで真っ赤に咲いていたヒガンバナの足元を見るだけです。
 そして、冬の間もその場所を気にして見るだけです。
 登下校のときに ちらっと!!
 いや校庭にも、家の近くにもそんな場所があるかもしれませんね!!
 
きっと 植物「ヒガンバナ」はスゴイ\(^O^)/

 となるでしょう。

 

▼植物「ヒガンバナ」の教材化に向けての参考資料としてWebテキストをつくった。

◆Webテキスト『ヒガンバナ』(2013年版 2013.09.01解説版)

 

 ひとつの生物に注目するとき、2つの視点が重要だと教えられてきた。
「個体維持」
「種族維持」
である。
 あらたな事実もわかってきた。Webテキストの更新も必要になってきているのかもしれない。
 しかし、それはまた後日に!!
 繰り返そう。

 今こそ、植物「ヒガンバナ」の教材化を!!


 

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2021年10月(神無月)の俳句「歳時記」!! #俳句 #歳時記 #オンライン句会

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▼我らが寅日子先生は、1905(明治三八)年の4月、『ホトトギス』に「団栗(どんぐり)」を掲載した。
 
●「どんぐり」(寺田寅彦 青空文庫より)

 ころがる「どんぐり」を見ていると、それを思い出すのだった。

▼さあ今月も名句の鑑賞 よりはじめる俳句修業だ!!
 名句の参考にさせてもらうのは、いつものように

◆NHK「俳句」 テキスト 

である。ここより巻頭の名句11句を引用させてもらう。

(1) 秋晴の何処かに杖を忘れけり 松本たかし
(2) 霧の村石を投らば父母散らん 金子兜太
(3) さやうなら霧の彼方も深き霧 三橋鷹女
(4) 蜻蛉つかふ空そのうへの空高し 岡田一実
(5) 今生のいまが倖せ衣被 鈴木真砂女
(6) どんぐりの森の大きな消火栓 森澤 程
(7) 茸山のきれいな水を跨ぎけり 山尾玉藻
(8) 運動会石鹼吊す蛇口あり 小川軽舟
(9) 父と呼びたき番人が棲む林檎園 寺山修司
(10) ふりかぶる何ヅ處も紅葉めらめらと 高橋睦郎
(11) 帰るのはそこ晩秋の大きな木 坪内稔典

▼俳句修業の第一歩は「選句」から!!
 「選句」という作業はけっこう面白い。
 この作業をする度に、世界が広がっていくような気がしてくるからだ。
 ましては、「名句」ならなおさらである。
 今月の私のシロウト「選句」の結果はこうだ。

【私の選んだ名句ベスト3】

(1) 秋晴の何処かに杖を忘れけり 松本たかし

(6) どんぐりの森の大きな消火栓 森澤 程

(10) ふりかぶる何ヅ處も紅葉めらめらと 高橋睦郎

【次点】

(2) 霧の村石を投らば父母散らん 金子兜太

【選評】
・「秋晴」がなんとも効果的、アルアルだ!!うまいなあ!!
・いっぺんに「童話」の世界に!!なんでだろう!?
・「何ヅ處も」「めらめらと」なんてなかなか出てこないな。修業だ!!
・「霧の村」「父母」に反応してしまった。


▼俳句修業の究極の「かたち」が「句会」である。
 多くの先達たちが教えてくれるところだ。しかし、シロウトにとってそのハードルは高い。
 そんなとき、たいへん面白い道をみつけた!!

 オンライン句会である。
 寅日子先生に師事するオンライン句会、オンライン句会「寅の日」!!
 もう二年目に入っている。その面白さを伝えたいが、なかなかむつかしい!!
 ありきたりのコトバしか出てこない。

 いっしょにやりませんか!!

● 第14回オンライン句会「寅の日」10月例会案内!!

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2021年10月(神無月)の「雲見」は!? #雲見 #もくもくシール

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▼10月(神無月)に入った。
 夜中少し風が強かった!!台風16号の影響だろうか!?
10月(神無月)の「雲見」を予想する前に2021年9月の「雲見」のまとめをもくもくシールセットによる「雲見」カレンダーでふり返っておこう。
 使用した十種雲形シールは次のようになった。

・快晴    2 
・巻雲    0 
・巻積雲   3 
・巻層雲   2     
・高積雲   4  
・高層雲   2     
・層積雲   5 
・積雲    5  
・層雲    0  
・乱層雲   7  
・積乱雲   0

 9月をザックリとふり返るなら前半の「秋雨前線」、後半の「残暑」!!
 「雲見」もそれを物語っていた。
 「乱層雲」7+「層積雲」5 →「秋雨前線」!!
 「積雲」5+「快晴」2 →彼岸過ぎても「残暑」!! 「暑さ寒さ彼岸まで」とはいかなかった!?
 9/1初見のヒガンバナも、展開を少々スローダウンしたようだ。

▼2021年10月(神無月)の「雲見」の予想に入ろう。
 まずは昨年の10月の天気図を見てみる。

◆日々の天気図 2020年10月 (気象庁) 
 
・昨年も前半は台風の影響を受けたようだ!!今年はどうだろう!?
・「秋晴れ」の日はどれくらいあるのだろう。
・昨年は、23日に近畿に「木枯し1号」が吹いている。
・まずはこの「残暑」がいつまで続くかである。

▼10月の「雲見」予想をつづけよう。
 次なる「雲見」の予想の資料はこれだ。よりローカルな予想に入ろう。

◆向こう1か月の天候の見通し 近畿地方(大阪管区気象台)

・向こう一か月もやはり例年より「高温」の日が続きそうである。
・先日も自分が暮らしているところの「夏」が、暑い!!ということを数値データを持って教えてもらったばかりだ。
・ひょっとしたら「秋」も暑いのだろうか!?
・雨はどうだろう!?
・ケンケン三兄弟(巻雲、巻積雲、巻層雲)の雲がふえてくるかな。

▼私たちは、「大気の物理学実験室」のなかで暮らしている!!
 この「大気の物理学実験室」の天井は想像している以上にきわめて低い!!
 すべての雲はこの実験室のなかで発生する。
 
 実験室内を水平に移動して「雲見」をするのが 「雲見」の旅!!
 鉛直方向に移動して「雲見」をするのが  エマグラム鉄道「雲見」の旅!!

 「雲見」の旅に出たいなあ!!10月は


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